総長・校長室より

総長・校長室より

花丸 30回生台湾研修旅行団無事帰着!(R6.11. 02 )

30回生台湾研修旅行団が無事帰着しました。

出発前は天候の不安があり、保護者の皆様にはご心配をかけましたが、ほとんどの行程をこなして皆さんは無事に帰ってきました。

生徒の皆さん、先生方お疲れさまでした。

旅行社の皆さん、いろいろと手配をしてくださり、ありがとうございました!

最後の力で笑顔を振り絞ってくれた先生たち。

 

 

 

お知らせ まもなくお披露目‼ DXルーム‼

 視聴覚室だった部屋を、DXハイスクール事業の予算で生徒が主体的、探究的に学べる部屋に作り変えています。

 写真は、改装途中の様子です。もとの壁紙をはがし、階段状になっていた床も取っぱらってしまいました。

 もともとは階段式の座席で、映画館のように後ろの席からもスクリーンがよく見える部屋だったのですが、そのように映像を一方向から見るだけでは、一斉教授の時代の講義スタイルと同じになってしまいます。よって、授業の参加者が主体的に活動でき、相互の学びを促すスタイルの教室に作り変える必要がありました。

 ということで、第2回オープンハイスクールの日にお披露目できるよう、急ピッチで工事を進めています。

どんな風に変化するのか!?

乞うご期待!!

以下は、改装途中の写真です。

Halloween at 附属中学(R6.10.31)

  附属中学の入口に昨日から飾られてあるジャック・オー・ランタン。よく見てください。これは、町で売っている商品ではありません。ホンモノの大きなかぼちゃを畑で作り、中をくりぬいてつくった作品です。畑で育てて持って来てくれたのは、理科の清水先生、中をくりぬいて愛嬌のあるかわいいランタンをつくってくれたのは、ALTのイザベルとキャサリンです。

 街中にはたくさんのデコレーションがあり、附属でも毎年恒例なので附属中生は見慣れているようですが、ほんとにこんな大きなカボチャができるなんて私はちょっと驚きでした。

   毎日遠くからバスで通ってくる生徒の皆さんが、ちょっとでもほっとするようにと願う          先生方の愛情が垣間見えるジャック・オー・ランタンです。

芸術鑑賞会&体育大会を行いました②(R6.10.24)

 

 午後からは、メジャーデビュー22周年を迎える、日本初のアカペラグループ、チキンガーリックステーキの皆さんをお招きしての芸術鑑賞会でした。チキンガーリックステーキの皆さんは、この時期には様々なイベントのゲストとして引っ張りだこで、翌日と翌々日には播州織フェアや神戸まつりなどを控えた中での学校公演でした。

 けれども、そんな多忙な中にもかかわらず、「体育大会を終えた後の中高校生」というおそらく前例のない観客に向き合い、楽しませるための様々な工夫を凝らして会場を盛り上げくださいました。芸術鑑賞会の午前中に体育大会を行うことが決まったことに合わせて、急遽アカペラで運動会のBGM「天国と地獄」を取り入れてくださったり、あいみょんの「マリーゴールド」を参加型でコーラス参加させていただいたり、附属中高校用の一回きりの特別バージョンのステージでした。中でも、渡辺敦(あっちゃん)さんによる、自らの子どもの頃の夢の話の後で、オリジナル曲の「Winner!」を聴かせていただいたときは、歌に込めた中高校生へのエールがより深く心に響きました。

 また、「母なる海」というオリジナルソングの合唱用スコアとCDを寄贈してくださいました。「一人で生きていけない みんな支え合って繋がりあって」というフレーズが「未来の子供達のために」と続くところは、命をつないでいく私たちの在り方をつかみ取っていて、強く心を打たれます。大事にしていきたい歌だと思いました。

 チキンガーリックステーキの皆さんありがとうございました!!

 



NEW 体育大会&芸術鑑賞会を行いました①(R6.10.24)

 今年は、体育大会を行う予定だった10月3日と予備日の4日は雨のため実施できず、代替行事を10月24日に設定しました。ただ、この日も数日前の天気予報では空模様は怪しく、今年の体育大会は実施できない危険をはらみながらも、皆さんの準備と努力で素晴らしい体育大会を開催することができました。

 天候は、人間の力ではどうすることもできません。でも、人間にもできることがあって、それが予想であったり、準備であったり、状況に応じた対応です。

 今回、本校の生徒と先生たちは、可能な限りの予想のもと、できる限りの準備と対応をしてこの体育大会を迎えました。テストが明けて間もない週であること、入試が迫っている3年生、週が明けると修学旅行がある2年生など、様々な状況等の中で、芸術鑑賞会と同日に種目を絞って実施するという、難しい選択でしたが、生徒の皆さんは全力で競技を行いました。

 年度によっては、特に天候に不安もなく、普通に体育大会ができた年もありますし、実際天気が良ければ、全ての種目が実施できたのは間違いありません。しかし、困難な中で私たちの最大限の力を発揮して行った体育大会は、それにもまして素晴らしい価値があったのではないかと思います。そんな思いも込めながら、講評の時に「素晴らしい体育大会だった!」と皆さんにお話しさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

赤穂郡中学校剣道大会が開催されました(R6.9.28)

赤穂郡の剣道大会が上郡中学校で開催されました。

今回は全て個人戦で、グループごとの総当たり戦とトーナメントの勝者同士の決勝トーナメントの試合でした。(上郡中学の部員は十分いましたが、附属中学のメンバーが不足していたため、団体戦は実施しませんでした)

附属中学からは2名の選手が個人戦に参加しました。

普段の練習の成果を存分に発揮したよい試合ばかりでした。

 

 

 

オーストラリア ウィレトン高校の生徒の皆さんが授業に参加しています(R6.9.18)

本校の姉妹校、オーストラリアの姉妹校ウィレトン高校の生徒16名が、9月17日から9月27日まで、附属高等学校、中学校に登校しています。

バディと一緒に登校して授業を受けたり、書道や茶道を体験したり、中学校でプロジェクト学習を見学したり、また、龍野や広島の史跡を見学することも行います。

本日、9月18日は、高校1年生や2年生の英語の授業に参加したり、中学校でオーストラリアの海外研修に参加した生徒の報告会に参加したりしました。本校生にとっても非常Iに大きな学びになっています。

これは、中学生の海外研修の報告会の様子です。本校の中学生は、司会、発表など、どれも素晴らしかったですが、特にウィルトン高校の生徒への質問コーナーで、ウィルトン高校の英語での回答をその場で日本語に翻訳して本校生に解説するという離れ業を堂々とやってのけて、びっくりするほど高い英語の対応力を発揮していました。

兵庫県立大学 自然・環境科学研究所(西はりま天文台、人と自然の博物館)をラボ訪問しました(R6.7.19,7.26)

 皆さんは、兵庫県立大学 自然・環境科学研究所をご存じでしょうか? ご存じないという方でも、西はりま天文台と、人と自然の博物館と聞けば、知っている人は多いのではないでしょうか? 兵庫県立大学の自然・環境科学研究所には、5つの系(宇宙天文系、自然環境系、田園生態系、森林動物系、景観園芸系)があり、そのうちの宇宙天文系が西はりま天文台(佐用)、自然環境系が人と自然の博物館(三田)というふうに研究員・教員を兼務しておられます。(ちなみに田園生態系=県立コウノトリの郷公園(豊岡)、森林動物系=兵庫県森林動物研究センター(丹波)、景観園芸系=県立淡路景観園芸学校(淡路)となり、自然・環境科学研究所は、兵庫の五国(播磨、神戸・阪神、但馬、丹波、淡路)すべてをカバーしています)

 さて、報告が遅くなりましたが、そんな自然・環境科学研究所の西はりま天文台と人と自然の博物館に、ラボ訪問として7月19日と26日に行かせていただきました。県立大学の施設ということで、今回は特別メニューで、研究者のライフストーリーやバックヤード見学なども織り交ぜてくださり、天文好き、生物・地学好きな本校生徒は、ワクワクしっぱなしでした。

 西はりま播磨天文台には、夏季休業に入る直前の7月19日(金)、午前中の授業が終わった後、県大バスに乗って12名が訪問しました。高山 正輝先生から天文台南館1Fスタディールームで天文についての講義を受けた後、天文台北館テラス&60cmドームで昼間の星と太陽の観察をさせていただき、天文台南館3Fなゆたドーム内でなゆた望遠鏡の見学をさせていただきました。最後は、天文台南館1Fスタディールームで研究員物語(天文学者へのキャリアパスの経験談)を特別に聞かせていただきました。

生徒からは、「ドクターの外国での経験のお話など、リアルな研究員の進んできた道や研究内容などを知ることができた。」「大学に向けて高校でどうやって勉強するかを知ることができた」といったの事後の感想があり、生徒の今後の進路選択や進路開発にとって非常に貴重な機会となりました。

  人と自然の博物館は、前期補習の最終日、7月26日(金)に本校生11名が行かせていただきました。コレクショナリウムワークルームで赤澤自然・環境科学研究所長からのオリエンテーションや横山真弓先生からの森林動物系の活動紹介をしていただいた後、高野温子先生、田中公教先生、池田忠広先生に地学系収蔵庫と、生物系収蔵庫を案内していただき、様々な収蔵品等についてお話をしていただきました。

 



 

 

 

 

 

 

 事後のアンケートでは、「一般では見れない特別な化石などをたくさん見ることができ、知的好奇心が刺激された」、「普段は絶対に見られないものがたくさん見られて、生活の中では触れあうことのない職業や働きを知ることができた。」といった感想が見られました。また、お話しいただいた内容に強く興味を持ち、8割の生徒が今後の高等学校での学びの意義が明確になったと答えていました。

先生方、お時間を割いて本校生徒に貴重な学びをご提供くださり、ありがとうございました。

社会情報科学部訪問について(R6.8.29)


令和6年度の試行ラボ訪問の締めくくりは、8月29日(木)、社会情報科学部にお邪魔しました。

やや台風の影響のある風の吹き始めた神戸商科キャンパスに県大バスが10時前に到着したところ、藤江社会情報科学部長が直々にお出迎えくださり、情報科学研究棟K201 講義室にご案内くださいました。

最初は、川嶋宏彰教授が、大学、学部の紹介から先生のご専門の機械学習のお話や現在取り組まれている研究のお話まで分かりやすくお話しくださいました。最近、特に関心が高まるデータサイエンスですが、兵庫県立大学は神戸商大時代の昭和38年から管理科学科として取り組んできた伝統ある学問分野であるそうです。また、社会情報科学部では、情報科学の知識・技能に加えて社会的課題の背景知識もしっかりと学ぶことで、情報を適切に扱える人材を育成しているということを教えていただきました。

 

深層学習(ディープラーニング)の分野においては、最近ニューラルネットワークの利用が主流で3回目のブームになっているそうです。川嶋先生は、皆が注目しなかった時代からニューラルネットワークを卒業研究として扱っておられ、現在も第一人者として活躍されているそうです。最近取り組まれている研究の一例として、生物群の相互作用解析についてご紹介くださいました。魚の群れの動きを解析したモデルからつくった擬似的な魚の映像を本物の魚に提示すると、映像の影響を受けて魚群が追尾するようになるシミュレーション動画は、現実の世界とサイバー空間がつながったようで、非常に興味深いご紹介でした。

 

続いて東川雄哉教授のご講義でした。東川先生は、大学院を卒業後にTVのアシスタント・ディレクターをされていたという異色のご経歴をお持ちの先生で、ご専門の研究について平易な言葉で高校生が引き込まれるように興味深くお話をしてくださいました。先生のご専門の「オペレーションズ・リサーチ」は、社会の諸問題に対して数学・数理モデルを利用してちょうどよいと感じる意思決定を行う数理的手法ということだそうです。理論的であるだけではなく、実社会への応用に耐え得る理論を構築することについて研究されています。

 避難場所をどこにするとよいか、誰を最初に避難させると災害までに確実に避難が完了するかといった「避難計画問題に潜む数理構造の解明」や、地図の存在しない未知の空間をどのように探索するかといった「不完全情報下での空間探索問題」等について一部分をご紹介くださいました。

例えば、無限に続く一直線の暗闇のトンネルの真ん中に1人ぼっちで置かれた状況で、どちらかにある宝物を探すという条件で、どう進むのが最適な方法なのかということについて、高校で学ぶ数式を使って最適な解決方法を表すことができるというお話もありました。高校数学で学ぶ最大値や最小値等は、数理最適化の基礎として、大学での学問につながっていくことがわかりました。

講義の後は、ラーニングコモンズにおいて、パネル展示を見学しました。学部と大学院の両方を受け持っておられる先生方ですので、専門で研究されていることについて高校生にもわかるように丁寧に説明してくださいました。

生徒からも、「情報科学の道を行くうえで、高校の勉強がベースになると知り、するべきことが明確になりました。」「自分のやりたいことについてよく分かった気がします」「今のうちにやるべき勉強が明確になった」「高校数学が大学でも直接使えると知って、もっと努力しなければと思いました。」といった感想がありました。

 大学院のオープンキャンパスとして大変お忙しい中、先生方には、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

 

  

 

台風10号と「屠龍之技(とりょうのぎ)」(R6.9.1防災の日)

 

最初に台風10号の被害を受けた各地の皆様にお見舞い申し上げます。

本校は8月30日(金)を登校禁止にしましたが、9月2日(月)は通常授業を実施できそうな見通しです。台風が熱帯低気圧に変わったと言っても、局地的に大雨が降るところがあるようなので、まだまだ注意は必要です。

今回の台風10号は「過去最強クラスの可能性」がありましたが、本州中国地方から近畿を通るという事態は、起こりませんでした。

情報内容は違いますが、8月8日の日向灘を震源とする地震についても、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されて緊張が高まりましたが、8月15日17時をもって、政府としての「特別な注意の呼びかけ」を終了しています。

今回の台風や地震の被害が結果的に少なかった地方の人の中には、これらの警戒情報について、不安をあおるだけの情報だったと感じてしまっている人もいるようです。

しかし、南海トラフ沿いでは、いつ大規模地震が発生してもおかしくなく、日頃からの地震への備えを行う必要があることは変わりませんし、台風10号の吹き戻しも含め、新しい台風情報について今後も注意が必要なことは変わりません。

 

さて、ここで「屠龍之技(とりょうのぎ)」ということわざを紹介します。

「屠龍之技」は龍を倒すための技術のことをいいます。長い間訓練して龍を殺す技を習得しても、伝説上の動物として誰も見たことのない龍を倒す技は何の役にも立たなかったという説話から、身につけても実際に役に立たない技のたとえとしてつかわれるそうです(『荘子』列禦寇)。

私はこのことばを最近知ったのですが、実は、警察や消防の世界では比較的よく知られている言葉であるそうです。というのは、社会の安全を裏方として支えている警察や消防などの方々は、龍は「いなかった」のではなく、「屠龍之技を磨く者がいたからこそ、龍が恐れて出て来られなかった」と捉えて日々訓練を続けているからです。そしてこのときの龍は、自然災害や犯罪など社会の安全を乱すものを暗示しています。

私たちは、平和や安全を日常の当たり前の風景と思いがちですが、実は、そのような「屠龍之技」を磨いている方々によって支えられているということについて想像力を働かせてみるのも大切だと思います。

例えば、台風の予報についていえば、ノロノロ台風であった10号が過去最強クラスの被害をもたらす可能性があるという警戒情報を出しておくのは、人々に準備期間をつくる上で大変重要なことです。多くの人々の動きを予想しつつ、その時々に最適な情報を出すのは非常に神経を使うことでしょう。そしてその情報に基づいて、河川、港湾、道路、森林、電気、ガス、水道、交通、流通、通信、農水産、経済等、様々な各地のインフラを支えている方々が、最悪の事態の可能性を念頭に置いて備えているのです。

これは巨大地震注意情報においても然りです。

今回の自然災害についても、「何も起こらなかったから、何もしなくてもよかった」のではなく、「すべきことをしておいた結果、非常事態に対する無用の混乱を招かなかった」と言う方が適切なのではないでしょうか。

 

長文になってしまいました。

9月1日は、「防災の日」で、8月30日から9月5日までは「防災週間」と国によって定められています。日本は、台風、豪雨、豪雪等による災害が発生しやすく、気候変動の影響によって災害の更なる激甚化・頻発化が懸念されています。引き続き、災害への備えを十分に行い、災害の未然防止と被害の軽減に努めましょう。

高度産業科学技術研究所訪問について(R6.8.22)

高校2年生の試行ラボ訪問では、8月22日に、高度産業科学技術研究所のお世話になって、SPring-8/SACLAの見学と、NewSUBARUを訪問しました。


附属高等学校2年生と1年生の生徒9人と引率教員2名が、最初に理化学研究所の大型放射光施設のSPring-8とSACLAを訪ね、理研職員の方による詳しい説明を聞くことができました。
SPring-8の内部で各ビームラインにある研究設備を詳しく解説して貰いました。小惑星リュウグウの微粒子を分析することで、リュウグウの成り立ちや、残念ながら生物の起源となりうる有機物は
見つからなかったこと、などを確定したビームラインも含まれています。
定期点検中であったこともありますが、SACLAでは普段は見ることができない線形加速器を直接見る機会を頂きました。大型施設の心臓部を生で見れるということは、研究者でもそれほどは経験できないことです。


さらに、高度産業科学技術研究所へ移動して、原田所長から直接NewSUBARUでの研究を解説して頂きました。これまでの研究のご経歴や、今進めていらっしゃる研究を直に聞くことは、「どこが面白いことなのか」、「どこがすごいのか」を、本校の生徒が、本物の研究者から教えてもらえる機会となりました。
NewSUBARUは兵庫県立大が運営している放射光施設です。
そして、NewSUBARUが誇る世界に一つしかない磁場勾配を自在に変えながら特殊な放射光を生み出せるアンジュレータの特徴を、その研究開発に直接携わっておられる県立大の田中義人教授から教わりました。
「NewSUBARUにしかない」、という研究施設で、最先端の研究を行っている先生方から指導を受けるということは、高校生にとって特別な経験になっていると思います。
本当に有難うございました。

IMG_1 理研職員の方による放射光の解説

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_2 普段は決して見ることのできないSACLAの線形加速器

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3 高度産業科学技術研究所 原田所長によるNewSUBARUでの研究の解説

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_4 NewSUBARUが誇る世界に一つしかない磁場勾配可変型アンジュレータ

理学部訪問について(R6.8.9)

高校2年生の試行ラボ訪問の一環として、8月9日に、理学部の見学ツアーを行いました。附属高等学校1,2年生の生徒14人が、播磨理学キャンパスを訪問して、キャンパス内の研究室や図書室、情報処理室を見学しました。そして、入試情報など理学部の紹介説明を受けたあと、理学部長・理学研究科長の吉久先生から生命科学科について、また理学副学部長の篭島先生から物質科学科について、詳しいご紹介を頂きました。
さらに、高温超伝導などの低温実験の実演や、遺伝操作した渦虫の観察など、先端の研究に触れることができる体験をさせて頂きました。

超伝導磁気浮上効果などは、実際に目で見て感じることが科学への興味をもつためにとても大切なことです。宮坂先生の研究室では、4年生や大学院生の方が、高校生たちへの質問を交えながら、様々な実験の実演を行ってくださいました。

プラナリアの名前でも知られている渦虫の研究では国内の第一人者とも言える梅園先生から直接にご指導も頂きました。科学的に考えることを教わり、実験して得た結果をどのように考えて理解していくのか、その点を大切にする心を教わったように思います。

本当に有難うございました。

 

IMG_1 理学研究科長の吉久先生による、生命科学科の紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_2 篭島先生による、物質科学科の紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3高温超伝導などの低温実験の実演(宮坂研究室)

 

IMG_4遺伝操作した渦虫(プラナリア)の観察(梅園研究室)

 

 

 

 

 

第1回オープン・ハイスクールを行いました。(R6.8.24)

8月24日(土)、およそ220名の中学生とそれ以上の保護者を合わせておよそ合計500名の方がご参加くださり、学校の説明や模擬授業、寮の見学等で本校のことを知っていただきました。

本校の一押しポイントは「生徒」!

本校生は、生徒会や放送・映像文化部、寮生を中心に、司会や学校紹介、制服紹介、部活動紹介、寮案内、そして模擬授業の間の質問対応など、とても活躍してくれました。今年は、放送・映像文化部が作成した学校紹介と生徒会の作成した部活動紹介の2本の新作動画を公開しました。

次回の第2回オープン・ハイスクールは11月9日、普段の授業を見ていただくということで、授業見学や部活動見学、そしてDXルームのお披露目を行う予定です。

なお、以下の写真は順に総長挨拶、学校説明(制服紹介)、イングリッシュ・スピーチコンテスト代表スピーチ、模擬授業(附属の数学、古典への誘い、刀狩と現在へのつながり、社会科って本当は暗記科目ではないんですよ)です。

総長あいさつ

 

 



 

地理って

 

頑張っている本校の皆さんへのメッセージ(R6.8.15)

夏休み中の活動、進めているものと思います。
この時期の頑張りが、後で結果として表れてきます。そこで、とても暑い日が続いていますが、皆さんの未来に向けて、是非努力してみましょう。

先週まで、オリンピックでの日本選手の活躍がとても爽やかに連日届いていました。
沢山の言葉が選手たちから聞くことができました。その中で、女子マラソンの鈴木選手の言葉に、皆さんへのヒントになることがあるように思いました。

『初めてケニア選手、エチオピア選手たちのペースの変動を身をもって体感できました。・・・「自分の行けるところまで行こう」と決めて必死についていきました。』

これは、トップクラスの選手に混じったところで戦ってみないと、どのようなことが起こるのか「知ることもできない」ということを意味している、というように考えることができます。

本校は、大学附属学校でもあり、大学という場所で起こるいろいろな機会を疑似体験することができると思います。
そうではありますが、総長の経験からは、次のことが間違いなくあると思います。
それは、「優秀な大学というものは、大学自体やその先生たちが作っているのではなく、そこに集ってくる若い優秀な学生さんたちが作り上げているもの、なのです。」ということです。
優れた学生がいるからこその、優れた大学ということです。

自分と同世代にどのくらいの能力がある人たちがいるのかは、実際にそれを体感しないと分からないことが沢山あります。同じ教室で、同じ問題に取り組んで、同じ講義を一緒になって聞いてみて、初めて、「あぁー、そんな風に考えるものなんだ!」と気付くことがあります。こうしたことは、知ってみないと分からないというものなのです。
あの友人なら見つけ出すことが簡単にできた「気づき」が、では一体、どうやったら自分でも気付くことができるのだろうか、ということを考えてみる機会は、その瞬間に、同じ場所にいないと、体感すらできないものないのです。

そこで、皆さん附属の生徒さんたちには、敢えて強く、
「より高い水準の大学や大学院を目指してみよう!」
ということを伝えたいと考えています。
そのようにしたいと考える理由は、それができる人たちが集まっていることを、この学校に来てみたことで、総長の方も気づいたからなのです。

丁度、甲子園の全国高等学校野球選手権大会が続いているところです。
今年は、伝統校の中でも苦戦しているところが多くみられるように感じています。
順当に勝ち進んで、ということが必ずしも成り立たないその裏には、初出場や初勝利を目指す学校の生徒さんたちに、
「勝つためにはどうやったらいいのだろう」
ということを真剣に考える人たちがいる、ということを示しているのだと思います。

皆さんの目指す「勝利」や「成功」を、それぞれに目指してみましょう。
やってみたことは、後になって必ず意味や価値が分かってくるものなのです。
その経験を無駄にしない方法を考えながら、苦労している仲間たちを思い浮かべて、それを自らを奮い立たせる糧にしましょう。
夏休み後半から、新学期が始まるこの時期を、有意義に過ごしてみてください。


草部

兵庫県立大学 政策科学研究所を訪問しました(R6.7.29)

次年度実施予定のラボ訪問の試行として、兵庫県立大学神戸商科キャンパスの政策科学研究所を本校生徒の15名が訪問しました。

田中所長から政策科学研究所の概要についてお話を伺った後、特別に大澤先生による「経済発展と公害問題」というテーマのミニ講義を受講させていただきました。明治以降の鉱害と地域社会の対応の経緯について、資料と調査結果をもとに詳らかにしていく過程をお伺いすることで、社会問題と経済とを俯瞰して捉える政策科学研究所の視点の一端を垣間見ることができました。

 

 

 

 

 

その後は、大澤先生の研究室と研究所の図書館を見学させていただきました。研究室や図書館の本の多さ、特に専門書や資料の豊富さを目の当たりにして、生徒たちは興味深そうに話を聞いており、終了後には、政策科学研究所について知ることができて進路選択に非常に役立ったという感想を述べていました。

研究所の先生方、貴重なお時間を割いて生徒たちに貴重な経験をさせてくださり、ありがとうございました。


 

 

夏休み中学生茶会を訪問して(R6.7.28)

裏千家淡交会様と西播磨学校茶道連絡協議会様の御案内を頂き、7月28日に太子町にある あすかホール で催された夏休み中学校茶会を訪問させて頂きました。

この茶会は、姫路市、たつの市の4つの市立中学校と附属中学校から、それぞれの茶道部に参加している生徒さんたちが集まって、日頃のお稽古の成果を披露なさる、というものでした。
附属中学校の茶会時間が始められていたところで加わらせて頂いたにも関わらず、皆さんがとても暖かくお迎え下さり、有難くお茶を頂いて参りました。
この会の開催は、茶道裏千家と協議会に所属されている多くの先生方により支えられていることが分かりました。一般の方も含めて、参加なさった方々に、生徒さんたちがお点前を披露なさることは、晴れがましいことであると思います。

茶道部の皆さんには、おめでとうございます。
とても美味しいお茶をいただき有難うございました。
顧問の先生方、ご担当なさった皆様に、心より感謝申し上げます。

草部

兵庫県立大学 地域ケア開発研究所を訪問しました(R6.7.26)

次年度実施予定のラボ訪問の試行として、兵庫県立大学明石看護キャンパスの地域ケア開発研究所を本校生徒の5名(1年生4名と2年生1名)が訪問し、様々な看護分野の研究について教えていただきました。

参加者は少人数であったのにも拘わらず、4人の先生がミニ講義をしてくださいました。

内容は以下のとおりです。

・災害看護/WHOCCとしての取組み(増野園惠教授)

   

 

 

 

 

 

・将来起こり得る感染症パンデミックに備えて~エボラウイルス病の研究~(ムゼンボ・バシルア・アンドレ教授)

 

 

 

 

 

 

・デジタルヘルス:地域住民の健康増進への工学的アプローチ(本田順子教授)

  

 

 

 

 

 

・地域住民の健康データを用いた研究~転倒リスク計算フォームの開発~(林知里教授)

 

 

 

 

 

 

生徒は、最初、看護分野の研究についてあまりイメージできていないようでしたが、先生方のわかりやすく興味深い、また多彩な分野のご講義によって、知的好奇心が掻き立てられた様子でした。

 

また、災害時の段ボールベッドの作成をさせていただり、骨密度の測定、貧血のチェックも実際に測定者としての体験もさせていただいたりしました。

 

 

 

この1日は、生徒のみなさんがこれから進路選択をする上でも貴重な経験になりました。先生方ありがとうございました。

 

 

キャリフさん(R6.7.22)

 ちょっと前のことになりますが、中高大連携にお詳しい中高大(なかたか だい)さんをお迎えして、高校1年生対象に高大連携のオリエンテーションを行っていただきました。

 目的と目標の違い(大いなる目的と個別の目標)や、リフレクション(振り返り)を重ねながら前へ進んでいくことの大切さ(特に、他者が重要なことや自分の良い所を伸ばしていくこと)など、これから高大連携の授業や高校での学習を進めていくうえでの重要な視点についての話でした。

 その時間には、1年生全員にキャリアとリフレクションのキャラクターである「キャリフさん」をオリジナルで作成してもらいました。とても素敵なものばかりで、(どれが良いとか正しいということはないのですが、)特にいくらか皆さんの考えを触発するようなものを紹介します。

リフレクションから、〇深掘りのリフレクション(振り返り)として虫眼鏡のキャラクター 〇リーフを連想した葉っぱのキャラクター(葉っぱには成長のイメージも重なります。) 〇様々な経験や知識を重ねていくキャラクター(本やコンピューターなど) 〇キャリアとリフレクションの音からキャベツとリーフというのもありました など

いかがでしょうか? まさに一人の考えではなく、皆さんそれぞれの想像力でキャリアとリフレクションのイメージが固定的ではなく、豊かで多様になりました。 

さらに、成長のイメージについても図やことばで表してもらいました。これもなかなか素敵なので紹介します!

「成長とはどうなることが成長ですか?」

・できなかったことができるようになる ・間違いを知って直す ・自らチャレンジしようという精神が芽生えること ・自分の得意分野を活かしていくこと ・自分の役割を果たせたとき

・新しいことに挑戦して達成感を味わえた時

・自分だけではできない誰かと関わること

・友だちの幅が広がったとき(先輩、後輩とも)

高校生活は、山あり谷ありですが、その過程、成長もゴールも決して一つではありません。それぞれのありたい未来を豊かに創造して充実した高校生活を送ってほしいと私も(中高大さんも)願っています。

※ キャリア関連の行事等は、以下にリンクしています。⇒ 卒業生を囲む会、OB講演会

工学部訪問について(R6.7.19)

7月19日には、高校2年生の試行ラボ訪問の一環として、工学部の見学ツアーを
行いました。附属高等学校2年生の生徒31人が、姫路工学キャンパスを訪問して、
入試情報などの工学部によるご説明を受けたあと、学術情報館や各研究棟を
見学させて頂きました。

工学部広報委員の伊藤和宏先生による全体のご説明から始まり、工学部で活躍する
先輩方の姿を動画で拝見する機会を頂きました。工学部・工学研究科の先生方と
姫路工学キャンパス経営部学務課の鉢木様が、詳しくスケジューリングをして
下さったお蔭で、工学研究科3専攻の全てで、実際の研究室に入らせていただき、
研究の様子を見学させて頂きました。

この日の企画の最後には、先輩方との座談会が開催されました。
そこは、本校卒業生と高校生が車座で対話できる座談会であり、本当に盛り上がりました。

先輩と後輩の繋がりは、出身校と教鞭をとられる先生を同じくするもの同士のもので、
心の繋がりがすぐにできるようです。教育実習に来られていた先輩もいらっしゃいました。
この座談会では、先生の大学生としてのお顔を生徒たちが知る機会にもなったと思います。

武尾前総長もツアーにお見えになり、参加した生徒には工学部への愛着を
より感じた機会になったと思います。開催して頂いた、工学部・工学研究科の
先生方、大学院生・大学生の皆様、特に卒業生のお二方には、本当に有難うございました。

 

伊藤先生による工学部のご紹介

 

 

 

 

 

 

伊藤先生による工学部のご紹介

 

豊田先生による電子情報工学専攻研究室のご紹介

 

 

 

 

 

 

豊田先生による電子情報工学専攻研究室のご紹介

 

比嘉先生による機械工学専攻研究室のご紹介

 

 

 

 

 

 

比嘉先生による機械工学専攻研究室のご紹介

 

 

充実した、忘れえぬ夏に向けて(R6.7.19)

 7月19日の全校集会では、夏のイニシャルNにちなんで(こじつけて)、3つのNについて話をしました。

1つは『熱中症』の危険への備え、もう1つは『夏の学習』の学習リズムの大切さ、そして最後は『何』が上記2つの課題の助けになるのかという話で、図書館の良さを紹介しました。

暑さが厳しいことから、できるだけ短時間で簡潔に話すことをめざし(所要時間7分でした)、もう少し言いたかったことを端折りましたので、今後このホームページでときどき補っていきたいと思います。

ただ、私のメッセージでは基本的に自己管理の大切さを述べています。特に3年生は、この夏が充実した、忘れえぬ(N)日々になるために、睡眠、食事を十分にとり、ペースをしっかり保って学習に励んでください。

 

県立はりま姫路総合医療センター内の先端医療工学研究所を訪問してきました(R6.7.17)

 7月17日は、本校が進めているラボ訪問の試行として、附属高等学校2年生の生徒25人が県立はりま姫路総合医療センター内の先端医療工学研究所を訪問し、見学させていただきました。

 小橋所長が工学と医療の結びつきについて高校生用にわかりやすく丁寧に説明してくださり、現代は、医療において工学の知識や技術が不可欠であるということを知りました。また、人工知能が医療を支える話では、今後の医療についても想像が膨らみ、時代の先端を垣間見た気がしてワクワクする時間でした。

 また、研究所施設,手術シミュレータの見学では,臓器の中を見ることができる内視鏡のモニターの様子を見せていただいたり、大学院生・留学生の方から現在行っている研究についての説明をお聞きすることができたりと、決して外側からは知ることができない非常に貴重な経験をさせていただきました。先端医療工学研究所の先生方、大学院生・留学生の皆様本当にありがとうございました。



球技大会(R6.7.12)

7月11日と12日は、高校の球技大会でした。

あいにくの雨で、ソフトボールはできませんでしたが、ナイスブロックバレーボール、バドミントン、卓球と3種類の室内競技を実施しました。本校のよさの一つとして、競技に自分が出場して頑張るだけではなくて、クラスメートや友達の活躍をみんなが応援して盛り上がるところだと思っています。

 実際、今回の球技大会も、する人、見る人、支える人、みんなでスポーツを楽しんで盛り上がりました! 特に支えてくれた生徒会の皆さん、運動部や体育委員の皆さんありがとうございました!!

  

 

English Speech Festival(R6.7.11)

 7月10日は、附属中学生によるEnglish Speech Festivalの日でした。

 中学1年生から3年生までの代表が全校生徒の前で、英語によるス教頭先生の最初の挨拶も英語、みんなが英語で話して英語を聞きます。1年生は、Show and Tell(私の○○などの紹介)、2年生と3年生は普段感じていることや自分の意見を述べます。

 特に3年生の意見発表は、自分の考えがしっかりと述べられていて考えさせられることがたくさんありました。日本語ではなく、英語で表現するからこそ明確に主張できる部分もあるように思い ました。受賞者の皆さんおめでとうございます。また、今回は惜しくも選ばれなかった人も来年に向けて頑張ってください! 私ももっと英語についていけるように頑張ろう!と思った1日でした。

 

 

グローバル アーツ コース2年生が、県立大学国際商経学部を訪問しました(R6.7.10)

 大学や大学の附置研究所は、どんな場所でどんな研究をしているのでしょうか? それを知っていると、高校の学習の意義がもっと深まります。そこで、附属高校では、大学や附置研究所で体験的に学ぶ行事を企画しています。兵庫県立大学附属の高等学校としての良さを生かし、兵庫県立大学の6学部と5つの附置研究所を訪問させていただくことになっています。

 7月9日は、神戸商科キャンパスの国際商経学部を本校2年生のグローバル アーツコースの生徒が訪問しました。友野学部長からご挨拶をいただいた後、本校を卒業して現在3回生の先輩や大学職員の方が、キャンパスの施設や学生食堂等を案内してくださり、そこで昼食をとりました。そのあと、山口隆英教授の「corporate strategy」の講義を実際に受け、その中でグローバルビジネスコースの多国籍の学生の皆さんとディスカッションする機会を与えていただきました。

オールイングリッシュでの授業に加えて、ビジネスにDXを取り入れるというテーマを大学生の皆さんに混じって英語で議論するというのは、いろんなスキルが必要でしたが、学ぶ刺激を大いに与えてもらった一日でした。

ちなみに、私が学生食堂での昼ご飯のチョイスを以下に紹介します。この日は、沖縄フェアでミミガーとサーターアンダギーがありました。(なお、ラーメンがボリューム満点でおなかが一杯になったので、サーターアンダギーはバスケ部と野球部の男子生徒に食べてもらいました。サンキュー!!)

ひょうごリーダーハイスクール(R6.7.9)

 

令和6年5月14日に兵庫県知事の記者発表があり、本校がひょうごリーダーハイスクール※として兵庫県内の指定校11校のうちの1校に選ばれました。

国際交流中高大連携の推進に加え、自分で目標を設定し、振り返り、責任をもって行動する能力(エージェンシー)を身に付け、校訓『創進』を実践できる人を輩出できるようこれからも取り組んでまいります。実践している内容については、それぞれ以下のページにアップロードしていきます。

・国際理解教育プログラムによる探究心の育成 ⇒ 国際理解

・兵庫県立大学、附置研究所並びに近隣の施設の支援をもとにした推進体制 ⇒ 高大連携

・リフレクション・ポートフォリオによる学びのスパイラル ⇒ キャリアと進路

 

兵庫県/HYOGOグローバルリーダー育成プロジェクト~ひょうごリーダーハイスクールの指定~

 ※『HYOGOグローバルリーダー育成プロジェクト』の「高等学校探究活動の充実」を目指し、社会の課題発見・解決に取り組み、最先端の学びによりグローバルに活躍できる人材育成を目指す学校を「ひょうごリーダーハイスクール」として指定。

DXハイスクール(R6.7.8)

 

兵庫県立大学附属高等学校は、文部科学省から2024年のDXハイスクール(高等学校 DX 加速化推進 事業※1)に指定を受けました。全国で1,010校だけが指定されており、今後この指定をもとに、データサイエンスを取り入れた授業やICTを活用した協働的な学びを推進するための教室整備を進めていきます。

本校は、いち早く全教室にホワイトボードと短焦点のプロジェクターを設置し、ICTの日常づかいを進めてきましたが、特別教室においても複数のプロジェクターとホワイトボードを設置してグループでの話し合いを活性化するような設備にできるよう計画しているところです。今秋のオープン・ハイスクールではお披露目をしたいと考えています。どうぞご期待ください。

 

等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール) (mext.go.jp)

※1 高校段階におけるデジタル等成長分野を支える人材育成の抜本的強化を図るため、情報、数学等の教育を重視するカリキュラムを実施するとともに、ICT を活用した文理横断的・探究的な学びを強化する学校などに対して、必要な環境整備の経費を支援する事業。

アンブレラスカイ(R6.7.7)

 

 もう2か月前になりますが、文化祭のときの写真を取り出してきました。

 生徒の皆さんが企画して中学と高校が一緒になって実施したアンブレラスカイは、五月晴れの空を彩り、附属高校の独特のデザインの校舎にもマッチしてとても美しい風景を生み出していました。

 本来、雨や日差しを避けるときにしか使わない傘ですが、みんな一緒に空の下に並べたときには、美しくみえる。みんなが抱えている悩み事や心配事もこんな風に天日のもとに広げてみたら、風に吹かれてきれいに過去の思い出に変わっていけばいいのになぁと思ったりした七夕の今日です。

夏休みに向けて(R6.7.6)

 次の文章は、昨年の夏休み前に、私から附属中学校の皆さんにに送ったメッセージです。現在の附属中学2、3年生と附属出身の高校1年生の方が、読んだことがある!と思い出してくれればとても嬉しいですし、それとともに他の皆さんにも伝えたいメッセージなので、ちょっと長くなりますが、掲載します。まだ、夏休みまで少しありますが、考査が終わった今こそ読んでほしいと思っています。

 

40日の意味

  ゴールから逆算して日を送った経験はありますか? 例えば、試験前。テストまであと5日で、テスト範囲が10ページあるなら、1日2ページで範囲を終えることができます。

 部活動の大会前でも経験しているかもしれません。大会に出場するために必要な技術のレベルが1ランク上なのなら、そこに到達するためにどの程度の負荷をかけてどのくらいの期間の練習が必要なのかを考えて、メニューを考えて行くことになるでしょう。普段の学校生活では、そのような計画は先生が立て、日々を過ごしていくことが多いかもしれません。

 さて、夏休みの話です。夏休みのいいところは、そのような計画を自ら立てることができるところにあります。40日という日数は、実はかなりのことができる期間です。その与えられた期間をどのように過ごすかについて考えて過ごすのと、そうでないのとは大違いです。附属中学の中には、14日間のオーストラリア語学研修に行く人もあり、その異文化を体験する日々は、貴重な財産になると想像されます。それでも40日の夏休みは、その期間のおよそ3倍近くあるのです。ちなみに3泊4日の修学旅行なら、10回行ける期間でもあります。

 この夏休みを迎えるにあたって大切なことは、「何をするか」ということもありますが、その前に夏休み明けに何ができるようになっていたいかということを明確にイメージすることが第一です。たくさん考える必要はありません。むしろたくさん考えることは、焦点があいまいになるので、最もなりたい自分の姿を1つに絞ってイメージすることから始めてほしいと思います。それも40日でできることを考えて取り組んでみてください。

 最初にネタバレをするのもどうかと思うのですが、実は私はその目標をかなえることだけが大切だとは思っていません。むしろ目標に到達することがかなわない経験も大切だと思っています。ただ、なぜかなわなかったのか、目標の立て方が自分に合っていなかったのか、目標までのステップの刻み方が現実離れをして無理があったのか、あるいは目標に至るその過程で想定外のことが起きたのか(またはその想定外のことを予定に組み入れるような計画が立てられなかったのか)、などという振り返りができ、振り返りを生かした次の計画の立て方が上手になることがとても大事だと思っています。目標がかなったかどうかも大切ですが、目標を達成する方法を学ぶことは、次の成功への応用が効くことだからです。

 夏休み明けに描く自分の姿は、どんな姿ですか? まずは、わくわくするようなイメージをできるだけ具体的に思い描いてみましょう。そして、そこに到達するために必要なステップを考え、少しずつでいいので、毎日欠かさず計画を実践しましょう。計画がうまく立てられて、半分の20日くらいでイメージに近づいていくと、とても楽しくなっていきます。反対に計画どおりに行っていない場合は、途中で修正したり、計画を立て直したりする必要があります。アメリカ大リーグのエンゼルス大谷翔平選手のマンダラチャート※の例を出すまでもなく、夢をかなえる人はゴールまでのステップを繰り返し修正しながら近づいていく人です。実際皆さんの本当のゴールは、まだ10年、20年も先になる可能性が高いです。自分の本当のゴールの地点に立ち、そこからの長い目で見ると、この40日間の過ごし方がうまくいっても、いまくいかなくっても、どちらも貴重な経験になります。いずれにしても、そんな日々を楽しんで夏休みを送ってみてください。

 ※大谷翔平選手のマンダラチャート:9×9の合計81のマス目で構成され、中心のマス目に達成したい目標、その周りに目標達成に関連する要素を記入して自らの為すべきことを明確にする方法。大谷選手が実施していたことで有名になりました。詳しくはインターネットで検索してみてください。高校時代に記入した実物も掲載されています。(ちなみに2024年はドジャースですね)

ショクチュー ショクブツ(R6.7.5)

ちょっと前のことになりますが、

今年の5月の文化祭で自然科学部が販売していたショクチューショクブツを買いまし た。

ネーミングも、その形態もなかなか怖かったので最初は断ったのですが、考え直してせっかく生徒さんが声をかけてくれたし、ショクチュー(食虫)植物だから、総長・校長室に侵入するカメムシなども食べてくれるだろうかと考えて購入しました。

現在、さすがにカメムシのようなサイズの虫を食べるほどの力はありませんが、ちょっとした虫は捕まっている感じもします。

それに毎日少しずつ大きくなってくるのを見ると、その奇妙な形態にも親しみがわいてくるのが不思議です。葉の先端についている滴のようなところも心なしか美しいようにも見えてきます。

調べてみるとドロセラ・ビナータ(ヨツマタモウセンゴケ)という名前のようです。

振り返りについて(前期終業式から)(R5.9.27)

9月27日は、前期の終業式でした。総長の式辞の後に、校長のあいさつという時間がありますので、私から振り返りについてお話をしました。

普段忙しく、目の前のことをこなすことに精一杯な人にとっては、「振り返る」ことは、「後悔する」という後ろ向きのイメージに近いと感じられるかもしれません。

でも、明日のこと、未来のことは見ることができず、想像することしかできない我々にとって、直視できるのは過去だけであり、正しく振り返って今後に生かすという方法は、明日をよくするためにとても大切な知恵であり、スキルなのです。特に、未来を切り拓く「創進」という校訓を掲げる我々にとっては、必須のスキルだと、私は考えています。

以下は、終業式でお話しした内容です。中学1年生から高校3年生までがいるので、中学1年生にも伝わるよう、やや表現をかみくだいています。終業式での様子を思い浮かべる参考にしていただけるとありがたいと思っています。

 

終業式 校長あいさつ

終業式に当たり、2つの話をします。まず一つ目は、この終業式の意味についてです。なぜ終業式があるかわかりますか?

その本質的な意味は、区切りをつけるということにあります。この式によって、前期と後期に区切りをつけることができます。今日の式の前が前期で、次の始業式の後が後期という風に区切っているわけです。

区切りをつけることで、これから次の新たなスタートを切ることができます。それとともに、これまでの期間を「振り返る」ことができます。私が今日話したいことの一つ目は、この振り返りの方法です。

振り返るということには、いろんな使い方がありますが、私がここで言うのは、ぼんやり思い出すというという意味ではありません。そうではなく、正しく振り返るということです。そのためには、区切ることと目標が大切です。

区切ることによって、「いつからいつまで」とはっきりとらえることができますし、目標があることで、その目標と結果とを比べることができます。区切りがないと、ぼんやりとしたあいまいなことになりますし、目標がないと結果を評価できません。

どうですか? みなさんは、どうなりたいかという目標を明確に持っていますか?

ここが、今日の1点目です。今、終業式を迎えて、皆さんは、どんな目標を今学期の最初に持っていたのか、それをもう一度思い出して、それと比較して振り返ってもらいたいのです。

2点目です。

その振り返りの材料となるのは、本日手渡される通知表です。

この通知表に書かれてある数字は、ただの数字ではありません。皆さんのこの前期の学びがあらわされたものです。たとえば、同じ数字でも、仮に7としますと、うれしい7もあれば、悔しい7もあると思います(中学なら5段階なので、3や4で想定してください)。苦手な教科にどう取り組んだか、得意な教科はどうだったか。それを目標とともに振り返ることが大切なのです。

実は、この通知表について高等学校では、これまで保護者に郵送をしていました。しかし、今回郵送するということのリスクや費用のことがあって検討しているときに、やはり生徒の皆さんに直接渡す方がいいという結論になりました。それは、皆さんの成績なので、皆さん自身がじっくり振り返る方が大切だからです。

ただし、この成績を自分だけの秘密にしてはいけません。保護者の支えがあってこその学校生活であるということはもちろんですし、振り返りという視点から言っても、自分の振り返りを適切に、バランスよく行うためには、保護者の目線が必ず必要です。ですから、皆さんにお伝えしたいのは、この通知表を保護者に渡すときに、ただ渡すのではなく、自分の振り返りとともに渡していただきたいと思っています。この成績に至る際に、自分は、どんな目標を立てて、どんな取り組みをしてきたのか。その結果ここは、とてもうれしい結果になったということ。反対に、この成績は、こんな取り組みをしたけれど、こういう結果になっているということ。数字だけではなく、そこに至る皆さんの取り組みの過程を、是非自分の言葉で語ってもらいたいと思います。意味があるのは、数字に至る皆さんの取り組みですから、保護者の皆さんにその取り組みを聴いてもらってください。保護者は、学校の先生とともに、皆さんの一番の応援団です。

そして、その応援団との距離の取り方を覚えることが自立するということであり、大人になるということだということも付け加えておきます。

 さて、きょうは2点の話をしました。1つは、正しく振り返ることの大切さ。もう1つは、通知表をもとに保護者に正しく振り返りを伝えてほしいということ。

秋季休業は、4日間で、来週の月曜日には、後期が始まります。後期の始業式でも私は皆さんにお話しさせてもらいますが、そこで皆さんに確認します。正しく振り返ることができたか? 保護者に伝えられたか? 正しく振り返ることにとって、とても大切なことは、「目標」です。ですので、始業式までに、適切な目標を立ててきてほしいと思います。それも、始業式で是非お尋ねしたいと思います。

大学・大学院 完全無償化(R5.8.26) 

 8月21日に兵庫県知事と兵庫県立大学学長による記者会見があり、兵庫県立大学の大学・大学院の入学金と授業料を令和6年度より段階的に無償化するという方針が発表されました。

 大学等の学費の無償化は、大阪公立大学が既にすでに発表していましたが、大学院の博士課程まで完全無償化されるのは、全国で初めての取組になります。

  計画では令和6年の大学4年生から無償化され、この政策が議会で決議されることにより、毎年対象の学年を広げていくことを見込んでいます。

 高度な知識を身につけていくことへの経済的な負担が軽くなるのは、とてもありがたいことです。

 今でも私立の大学を受験すると3万5千円ほど必要で、4校ほど併願すると入学までに15万円ほどかかることになります。入学金として20~30万、加えて授業料、施設設備費で100万程度かかります。私学の理系学部に進んだ場合は、もっと授業料は高くなり、たとえば薬学部なら年間180万円程度で、6年制なので、卒業までにかかる費用は、1千万を優に超えます。アルバイトに追われて学業に専念できない学生や、年度途中に学費が払えずに退学する生徒もいるという話も聞きます。

 理系人材が求められている中、理系の学びをするためには、施設や実験材料等が必要になるので、私立大学の理系はどうしても学費が高くなってしまうようです。その意味で、理系の国公立大学は、もともとねらい目であったといえますが、兵庫県立大学で大学院後期課程まで無償化されると、学業に専念して高度な力を身につけるための環境がさらに整うことになると思われます。

 ちなみに、兵庫県立大学への特別推薦型選抜で30名近くも進学しているのは、本校だけです。
 最後に、ちゃっかり、宣伝を入れてしまいました。

兵庫県立大学の授業料等無償化について(兵庫県立大学HPへのリンク)

県立大学本部(神戸商科キャンパス)へ行ってきました(R5.8.1)

附属学校は、県立大学の附属高校なので、総長と校長、事務長は、毎月神戸の大学本部での会議(学部長会議や教育研究審議会)に参加します。兵庫県立大学は、この神戸以外にも、北は豊岡、南は淡路、そして西は佐用町の西はりま天文台、東は、三田の自然・環境科学研究所まで、16の施設が点在しているため、会議を行うにも大会議室でなければ入りきりません。

そんな規模の大きい県立大学の一端を知っていただけるよう、ここで少しずつ紹介しようと思います。

今日は、社会情報科学部の情報科学研究棟の施設を藤江学部長のご紹介で見学させていただきました。

 

建物に入ると、まるでカフェのようにセンスのいい開放的なスペースがあり、そこで学生さんが思い思いに学習しています。大学ではこの7月末は前期試験の近づいている時期で、とても集中している感じがしました。

 

 奥に見える大きな階段に近づいて撮ったのが右側の写真です。スタジアムの観客席のようなデザインで、そこでもパソコンを開いている学生さんがいました。階段をよくみると、模様のような白いものは、電源のコンセントなのでした。私は、机より膝パソコンで仕事をするタイプなので、この階段はなかなかいいなぁと思いました。仕事がはかどるかも?

 

 

 

またこのスペースは、階段側から見たときに、壁をスクリーンにしてプレゼン用に使えるというグッドデザインです。

 

 

教室も見せていただきました。100台以上のパソコンがあるというパソコンルームや、授業の動画配信のできる設備や、学生のパソコン用の電源が全員分、完備されている講義デスクなど、とても便利で機能的な空間が整えられていると思いました。

 

 

 

 

 

 

私のイメージでは、大学は、授業を受けるための講義専用の建物と、教授が研究をするための研究棟が分かれているものという認識でした。ところが、今日見せていただいた社会情報科学部の情報科学研究棟は、学生のためのたくさんの自学スペースがあって居心地がよさそうです。教授と学生のスペースがうまく混じり合っていて、堅ぐるしく ない、創発的な学びの空間がデザインされているように思いました。  

 

 

ちなみに右の写真は、附属中学、高校共にいつもお世話になっている笹嶋教授の研究室の入り口の様子です。入り口からすでにアカデミックで、この奥の空間での議論にとても興味がかきたれられました。

  

 

 

 穏やかで丁寧な藤江学部長に案内していただいて、数字と理論の無機的なイメージだったデータサイエンスに親しみを持てた一日でした。藤江学部長ありがとうございました。

牧村実教育委員による特別講義(R5.7.12)

7月12日午後、本校高等学校1,2年生を対象に「未来を切り拓くテクノロジー〜困難を乗り越え、頂点を目指した挑戦〜」という題の牧村実兵庫県教育委員による特別講義を受けました。

講義では、これからの時代で大事なのは、「未来志向で、常に改革を意識すること」、「与えられた『例題』を解くのではなく、自ら『例題』を創ること」など、本校の校訓「創進」に関わる多くの示唆がありました。

 牧村委員からは、できるだけ生徒からの質問に答えたいとの希望があり、質問の時間を設けましたが、生徒からの質問が豊富で、質問者全員の時間をとれないほどでした。特に水素エネルギーに関する質問が多くありました。一例を以下に記します。

  

Q:水素ステーションを増やすにはどうすればよいか?

Q:やがてエネルギーは、水素に置き換わるのか?

Q:なぜアンモニアでの発電を選択しないのか?

Q:褐炭からの水素製造時にできるCO2を地中に埋めるのは、石炭の場合でも可能か?

Q:資源国から輸入するなら液化水素にしても自給率は向上しないのではないか?

Q:イノベーションと積み上げのどちらが課題の解決に有効か?

Q:想定外のことと想定のこととどちらの準備が大切か?

 

など、中にははっとするような質問もありましたが、牧村委員は明快に答えていました。

 

学校案内(高校編)が完成しました(R5.7.11)

学校案内(高校編)が完成しました。詳細は、以下に分割して掲載しますので、ご覧ください。今年は、情熱を感じさせる赤いカラーでデザインされています。

 何事にも、情熱は大事ですよね。私は、燃え盛るような炎でなくとも、種火のような炎を燃やし続けることを理想としています。

そういえば、理科的な視点でいえば、温度の高い炎の色は、赤よりも白、白よりも青らしいですね。人のイメージと実際は違うようです。

 

 ①表紙・②教育理念.pdf  

 ③カリキュラム・④3つの教育.pdf 

 ⑤年間行事・⑥出身中学.pdf 

 ⑦寄宿舎・⑧進路状況.pdf 

  

 

 

なお、前回(R5.7.10)のクイズの正解は、③アナグマでした。 

再開します‼(R5.7.10)

しばらくこのページの更新が滞っていました。

赴任してからあまりにいろいろなことがありすぎてこのページに取り掛かることができませんでした。これから写真とともに少しずつ学校の様子などを紹介していきます。

 ちなみに下の写真は、学校を訪れたお客さんです。

 

 次のうちのどれが正解だと思いますか?

 ① タヌキ ② ハクビシン ③ アナグマ

ヒント:しっぽが長く、鼻に白い芯のような線があるのが、ハクビシン(白鼻芯)。丸いしっぽの先や、耳に黒っぽい毛が生えているのが、タヌキ。しっぽが短く、耳の先が白いのが、アナグマです。答えは、次回。 

書家の藤原英眸先生に書「創進」を寄贈いただきました(R5.4.7)

 

4月7日(金)、書家の藤原英眸氏が来校され、本校の創立理念である「創造と進歩の人たれ」を意味した校訓「創進」を揮毫した書をご寄贈くださいました。封を開けた瞬間にいた私たちが思わず息を吞むようなエネルギーにあふれていながら、見れば見るほど筆遣いの繊細さが伝わってくる味わいの深い作品です。  

ご寄贈いただいた書は、写真のとおり、校長室において来客が来られた時、最もよく注目される場所に飾らせていただくことにしました。

 

 

  先生は、本校の第一回生の卒業生でもあります。大学生のときに書家を目指され、現在兵庫県の私立市川高等学校の教員を務めながら、書家として活躍されています。お話を伺っていても、とても話し好きで、母校愛にあふれるさわやかな方でした。

 

 

 

ところで、本年は、高等学校の創立30周年に当たります。実は、その30周年を記念して、さらに大きな「創進」の書を本校に寄贈していただけるとお伺いしております。在校生の皆さんも、先輩の作品を楽しみにしてください。

 

 

 

 

 

令和5年度が泉村新校長、井上新高校教頭の着任とともにスタートしましたー(R5.4.3)

 

 テクノの校舎に桜が美しく咲く中、令和5年4月3日(月)、令和5年度が始まりました。

 

 

 

 午前中、神戸の大学本部で辞令を受けた泉村新校長、井上新高校教頭が、多くの教職員による出迎えの中、午後に附属学校に到着しました。その後、新たに着任した教職員の辞令式が行われ、武尾総長から各人に大学の辞令が、また、泉村校長から兵庫県の辞令が手渡されました。

 

                 着任した泉村校長(右)と井上高校教頭(左)

 

                    引き続き行われた辞令式の様子

3年間お世話になりましたー附属での経験は一生の宝物ー(R5.3.31)

 

 令和2年4月にコロナ禍の中で、校長として着任し、生徒にも保護者の皆様にもご心配とご不安をおかけして申し訳なかった3年間だったと思います。

 この間、県立大学からの支援を得ながら総長や教職員とともに、よりよい附属にするために、新コースの設置、明石看護看護キャンパスでの高校入試の導入、寄宿舎「黎明寮」の改修と学習室の設置、中学生の黎明寮への入寮開始、ふるさと納税制度による応援基金の設置、黎明寮でのアフタースクールゼミの実施などをすることができました。

 生徒の本校への満足度も95%を超えて大変高く、附属中学校、附属高等学校ともに生徒にとって素晴らしい学び舎であってくれることを嬉しく思っています。

 今年度卒業した高校3年生(27回生)は、国公立大学の後期試験まで頑張ってくれた生徒も多く、現役で、京都大学1人、大阪大学3人、北海道大学1人、神戸大学3人、岡山大学7人、広島大学2人、兵庫県立大学32人など、のべ87人(60.4%)(現役浪人の合計は95人)が国公立大学に合格してくれました。また、私立大学には早稲田大学3人、早稲田大学2人、同志社大学6人、立命館大学8人、関西学院大学7人など多数が合格し、兵庫県の公務員として就職して頑張ってくれる生徒も1人います。本当に、最後までよく頑張ってくれました。

 今年11月には、創立30周年記念式典を挙行し、校訓「創進」の精神を受け継ぎ、今後さらに附属が素晴らしい学校になって欲しいと願っています。

 今附属は桜で満開で、心地よい季節となりましたが、この度の異動で、私は県立小野高等学校長として転任することとなりました。また、高校の高見教頭先生も、県立龍野高等学校教頭として転任します。先日29日に、校長、教頭ともに引継ぎを行いました。武尾総長先生、中学校の安西教頭先生、東道事務長は留任です。

 まだまだ、附属のことが気になって仕方がありませんが、附属のさらなる発展を心から願っております。附属での経験は一緒の宝物となり、一生応援団でいます。本当にありがとうございました。

                                          校長 小倉 裕史

校長 小倉 裕史(県立小野高等学校長へ) ⇒  校長 泉村 靖治(県立教育研修所教務部長から)

高校教頭 高見 宏樹(県立龍野高等学校教頭へ) ⇒ 高校教頭 井上 新悟(県立香寺高等学校教頭から)

 

 

 

 

                

令和4年度附属高等学校後期終業式並びに附属中学校修了式ー今年度を振り返り附属生として誇りをー(R5.3.23)

 3月23日、令和4年度附属高等学校後期終業式並びに附属中学校修了式を行いました。総長式辞では、武尾総長から、①PDCAによる振り返り、②コロナ感染症、③防災、④戦争について話されました。校長挨拶では、①できることへの感動、②校歌に込められた思い、③創立30周年記念式典での事業、④本校の魅力の発信 について伝えました。(総長式辞、校長挨拶は後に掲載)

 全校生で、初めて附属中学校と附属高等学校の校歌を歌うことができました。校長の私も2つの校歌を、精一杯歌うことができました。

 生徒指導担当の、中学校の下田先生から新年度における感染症対策、高校の田中賢也先生から上級生になる自覚について話がありました。

 中学生退場のあと、高校生には表彰式がありました。

 明日から、長い春休みが始まりますが、総長や校長の話だけではなく、先生方から言われたことをしっかりと守り、さらにステップアップして、先輩として新年度を迎えてほしいと思います。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【総長式辞】附属学校総長 武尾正弘

 終業式・修了式にあたり、4つのお話をさせて下さい。

  一つ目の話は、後期の振り返りです。

 これから2週間ちょっとの春休みに入りますが、後期を振り返ってみて、自分が計画した目標が達成できたかどうか、まずチェックして下さい。中学の方では、以前にPDCAサイクルのお話をしたかと思います。まず、Plan・計画して、次にDo・実施し、さらにその結果をCheck・評価し、そこで出てきた反省点から次にAct・改善を行います。この春休みによいCheckとよいAct/Actionをして、次のPlanに繋げて下さい。

  さて、二つ目はコロナ感染症についてです。

 コロナ感染症もワクチンの普及やウイルスの弱毒化により、新規感染者数が減少しており、これからは注意しながらコロナと共存していく生活がはじまります。5月のゴールデンウィーク明けには、感染症2類から5類への変更が予定されています。具体的には、インフルエンザと同様の扱いになり、強制的に隔離したり、入院させたり、仕事を休ませたりしなくなります。平素の生活の中でもマスクをはずしての生活が戻ってくることになりますが、ウイルスが消えた訳でなく、感染するとただの風邪よりかなり重い症状に陥り、後遺症が残ることもあります。皆さん、今まで抑圧された生活をしてきたので、ついつい大声で騒いでしまいそうになりますが、知らず知らずにウイルスを放出する人があちこちに出てくることも頭に入れて生活してください。

 三つ目は防災についてです。

 冬の時期になると必ず、27年前に起こった1.17阪神淡路大震災と12年前に起こった3.11東日本大震災のことが追悼日を中心に盛んに報道されます。皆さんはご自身が直接、地震や津波を経験したことがないので、他人事のように思うかもしれません。実際、私は阪神淡路大震災の時には姫路で地震を経験しました。たかだか震度4でしたが、今まで経験したことのない激しい揺れで、ふとんの中で呆然としていました。しかし、同じ共同住宅に住んでいた東京ご出身の理学部の先生は、地震の最中に入口のドアを開けに行ったそうです。入口のドアが変形すると開かなくなって逃げられなくなるからです。このように緊急時に自分の身を守れるようにするには心の準備が重要です。皆さんのお家がどのような地域にあるか知っていますか?まずは、インターネットでハザードマップというキーワードで検索をかけて調べてみて下さい。家族が散り散りになった時にどこで集合するか決めていますか?ご家族に尋ねて下さい。これが防災の第一歩です。

  さて、最後の四つ目ですが戦争についてです。

 戦争は多くの人の命を奪うことになるので、絶対に許せないことです。現実にはロシアのように他国を武力で侵略する国もあります。しかし、戦争がなぜ起こるのか知ることが重要で、いろいろな国際情勢を理解する必要があります。現在、ウクライナで戦争が起こっていますが、仮にウクライナが、アメリカやヨーロッパの軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)に加盟したとすると、西側の核ミサイルがウクライナに配備される可能性もあります。かねてから、プーチンは、ウクライナに軍事施設が建設されたり、西側寄りの政府になったら怖いので神経を尖らせていました。その他にもウクライナを経由せずに天然ガスをヨーロッパに送りたいとか、クリミアにある黒海艦隊の軍事基地を維持したいとか、戦争を起こした理由はいろいろあります。1962年にキューバ危機という、第二次世界大戦後で最も核戦争に近づいた出来事がありました。旧ソ連がアメリカの喉元にあるキューバと言う国に核兵器やミサイルを持ち込もうとしました。アメリカはそれを阻止するためにキューバを海上封鎖しました。他国の領土であっても身近に核兵器やミサイルをおかれると困るのです。どのような理由があろうとも民間人が犠牲になる戦争は決して許されませんが、その裏にある、政治的、経済的、人種・民族的、あるいは宗教的な理由を理解することも重要です。本校も来年度から国際交流を復活させますので、ぜひ国際情勢をよく勉強して自分の立場や考えをしっかり持ち、真の国際人になれるように邁進して下さい。

 

【校長挨拶 概要】 校長 小倉裕史

 WBCワールドベースボールクラシックは感動しましたね。一昨日のメキシコとの準決勝での村上選手の逆転サヨナラ2塁打、昨日のアメリカとの決勝では、3-2で最後は大谷投手が三振に打ち取って、14年ぶり3大会ぶりの世界一に輝きました。名シーンが何度もテレビやWebでも流れて、何度見ても感動します。

 さて、I can doを直訳すると「私はすることができる」、別の読み方をすると、I感動です。他の人の活躍で感動するのだから、自分がすることができれば、「感動」です。

 先月の高校3年生の卒業式も、先週の中学校3年生の義務教育修了式も、卒業生はマスクなしでの式に臨むことができました。さらに、中学校の義務教育修了式では、3年間で初めて全員で校歌を歌うことができました。これにも感動しました。

 附属高校の校歌の歌詞には、1番から3番まで「めざせ世界のパイオニア」と出てきます。また、1番は、「我らは学ぶ 高き理想の学園に」、最後には「ああ附属高校 ここにあり」と結んでいます。

 附属中学校の校歌の歌詞には、1番は「無限の未来を我らは創る 志し高くともに伸びゆく」、最後に「ああ附属中学校 誇りあれ」と結んでいます。誇りを持ってください。

 高校の校歌も、中学校の校歌も、本校の生徒が作ったというのが、他校とは大きく違うところです。本校の先輩達が、深い思いを込めて校歌にしたと思います。今日はそれぞれの校歌を、1番のみ歌ってもらいますので、在校生として本校と校歌に誇りを持って、思いを込めて精一杯歌って欲しいと思います。

 今年11月11日には、附属高等学校・中学校創立30周年記念式典を行います。その記念事業として、高校と中学校の校歌を録音し直して音源製作をします。また、この体育館の一文字幕は、現在は高校の校章しかなく古くなっていますので、中学校と高校の両方の校章を入れて新調します。そして、中高の交流広場を作る予定です。現在寄付を募って準備を進めていますので、楽しみにしておいてください。

 さて、皆さんが知っているように、本校の魅力・特色は、3つあります。

 1つ目は、県立大学との中高大連携教育です。2つ目は、理数教育です。3つ目は、国際理解交流です。英語に力を入れた学校行事をたくさんしていますが、本校にはタイ、オーストラリア、韓国の3カ国に姉妹校があり、アメリカへの語学研修も含めて3年前まで海外交流を実施していました。コロナ禍で3年間実施できませんでしたが、来年度から、中学、高校のオーストラリア交流、高校のタイ交流とアメリカの語学研修の3つを復活させる予定で準備しています。折角の機会ですので、多くの人に参加して欲しいと思います。来年度の高校2年生の研修旅行も台湾での実施で準備を進めて頂いています。本来の海外交流が実施できることも楽しみにしてください。

 高校3年生の進路は、京都大学1人、大阪大学3人、北海道大学1人、神戸大学3人、岡山大学7人、広島大学2人を始め、兵庫県立大学32人を含めて、のべ87人が国公立大学に合格してくれました。何と6割を超えています。私立大学も、早稲田大学2人、同志社大学6人、立命館大学8人、関西学院大学7人などです。本当に、最後までよく頑張ってくれたと思います。

 魅力や特色ある学校ですが、残念ながら全県の小学校や多くの中学校には、まだまだ本校の素晴らしさが知られていません。生徒の皆さんにお願いしたいのは、1つ目は、附属生であることに誇りをもってください、次に、母校の小学校や中学校に行って、先生達や後輩達に本校の魅力を一杯伝えて欲しいと思います。

 高校2年生、中学2年生の皆さんは、いよいよ、附属高校、附属中学校のそれぞれの最高学年となります。後輩たちから憧れる見本になってください。

 高校1年生、中学1年生の皆さんは、それぞれの中核学年として、附属を支えてください。何事にも精一杯頑張ってくれることを期待しています。

 明日から、17日間の長い春休みになります。これまで以上に各自の判断と責任を持って行動して欲しいと思います。

 

附属中学校 義務教育修了式ー69人の高め合った集団が羽ばたきましたー(R5.3.17)

 3月17日(金)、附属中学校義務教育修了式を行いました。中学校卒業は、6年間一貫教育の中間点なので本当のお祝いをするのは高校を卒業する時として、本校では令和2年度から義務教育修了式として実施しています。

 卒業生は全員マスクなしで式に臨み、国歌と校歌はマスクを着用して斉唱しました。3年間で初めて歌う校歌を思いを込めて歌っていました。

 武尾総長から、卒業生を代表して片山葵子さんが卒業証書を受け取りました。校長からの式辞は、最初は色々と伝えたいことがあって9分の長編でしたが、4分45秒に凝縮して思いを伝えました。(後に式辞の内容と当初伝えたかったフルバーションの式辞を記載しています)

中学校PTA会長の原田昌昭様から、生徒の3年間の苦労が労われ、教職員に対しては感謝のこもった温かい祝辞を頂きました。その後、代表の原田雅大さんから卒業記念品として移動式の本棚が送られる目録贈呈がありました。(写真掲載)

 在校生を代表して福壽真侑さんから「在校生のことば」として先輩への感謝の気持ちのこもった言葉が述べられ、その後、卒業生を代表して定森佑夏さんから、「卒業生のことば」として、これまで3年間の苦労や思い出とともに、お世話になった先生1人1人への感謝の言葉が伝えられ、教職員は涙をこらえることができませんでした。

  最初で最後の校歌斉唱も、大きな声で思いを込めて歌ってくれました。音楽担当の丸林先生が、ピアノの生演奏で、本当に素敵な感動の義務教育修了式となりました。

 併設型中高一貫校として、中学校教職員だけでなく、高校教職員も一緒になって式に参加しました。

 来年度から附属高校生として、高校から入学する高入生と切磋琢磨して、さらに成長して欲しいと心から願っています。

                                          校長 小倉 裕史

【総長・校長式辞】(当初のフルバーションは最後に記載しています)

 テクノの地に春の気配をただよわせるようになった今日の佳き日に、卒業証書を手にした十四回生 六十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。六年間一貫教育の中間点として、義務教育の修了をお祝いいたします。

 コロナ禍による影響により、学校行事もことごとく中止や変更となり、思い描いていた学校生活とは全く違ったものになりました。そんな中でも3年間、良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組んでくれました。

 修学旅行では、「北海道はでっかいどー」の合言葉で、様々な体験をして「感謝・成長・メリハリ・楽しむ」の4つの目標を成し遂げてくれました。帰りの神戸空港の解散式で、シナリオにはない、仲間の委員や先生方に対して、感謝の気持ちを全員で述べてくれた姿に、熱い思いとなって心を打たれました。

 アートフェスティバルでは、生徒会オープニングや、3年生の劇で工夫を凝らした発表をし、プロジェクト学習発表会で2年間の成果をまとめ、役割分担して発表した姿にも、集団として高め合う素晴らしい成長を感じました。

 また、皆さんの中には、「数学・理科甲子園ジュニア」で準優勝して全国大会に出場したり、「はりま漫才グランプリ」で最優秀グランプリに輝いたり、FLLのロボットコンテストで全国大会に出場したり、様々な素晴らしい活躍をしてくれた人もありました。

 しかしながら、それらの活躍を支えたのは、3年生の集団としての力です。全国学力調査の質問紙で、「友達と協力することが楽しい」「人が困っていたら助けたい」などの項目の値が際立って高かったことからも、みなさんが級友とともに、そして学年の仲間とともに学んでいることに、大きな意義を感じていることがわかります。みなさんが輝かしい活躍を生み出す集団でであったことを、誇りに思ってほしいと思います。

 時間をかけて準備して努力した経験や、様々な大会で活躍した経験は、皆さんにとって大きな財産になっていると思います。本当に、よくやり抜きました。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことを忘れないでください。

 皆さんの入学と一緒に本校に着任した私は、皆さんの3年間の頑張りや成長を感じることができて、本当に嬉しく思っています。また、最後の大切な義務教育修了式で、マスクなしの皆さんの顔が見られて、校歌を3年間で初めて式典で歌うことができることを大変うれしく思います。

 皆さんは、義務教育を終えて、4月からは自らの責任で学ぶ高校教育へと移ります。「ウサギとカメ」の話を知っていると思います。「カメなりと、たゆまなければウサギ超ゆ」という言葉があります。カメであっても、たゆまない努力を忘れなければ、ウサギを超えることができる という意味です。「継続は力なり」を忘れないでください。

 附属高校に進学後も、校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに様々なことに挑戦し、活躍してくれることを期待しています。

 保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。加えて、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからも、本校ならびに附属高校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 六十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。

  令和五年三月十七日

兵庫県立大学附属学校総長 武尾 正弘 

兵庫県立大学附属中学校長 小倉 裕史 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【当初の式辞のフルバーション】

 テクノの地に春の気配をただよわせるようになった今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として、PTA会長 原田 昌昭様、PTA副会長 嶋津 行康 様、定森 華奈子 様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式をこのように挙行できますことは、大きな喜びです。

 ただ今、本校における卒業証書を手にした十四回生 六十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 本校は併設型中高一貫校であり、卒業後は附属高校に入学することになります。今日は六年間一貫教育の中間点として、義務教育の修了をお祝いいたします。

 皆さんは、3年前、コロナ禍による影響により、入学式ではなく「入学に関する説明会」での入学となり、2日間登校しただけで臨時休業が2ヶ月余り続きました。中学校生活に慣れないスタートで、学校行事もことごとく中止や変更となり、思い描いていた学校生活とは全く違ったものになりました。そんな中でも3年間、良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組んでくれました。

 イングリッシュスピーチフェスティバルでは、英語で自分の考えを堂々と伝える発表は素晴らしかったです。体育大会での中学校演技では、生徒会執行部が中心となって夏休み前から練習を重ね、一致団結した演技に感動しました。また、修学旅行では、3年ぶりに3泊4日の北海道で、「北海道はでっかいどー」の合言葉で、様々な体験をして「感謝・成長・メリハリ・楽しむ」の4つの目標を成し遂げてくれました。帰りの神戸空港の解散式で、シナリオにはない、仲間の委員や先生方に対して、感謝の気持ちを全員で述べてくれた姿に、熱い思いとなって心を打たれました。

 アートフェスティバルでは、「輝笑~Enjoy this moment~」のスローガンのもと、すべての瞬間を輝く笑顔で楽しみたいという思いで、生徒会オープニングや、3年生の劇で、子供に4つの話を読み聞かせるという、工夫を凝らした発表をしたり、プロジェクト学習発表会で2年間の成果をまとめ、役割分担して発表した姿にも、集団として高め合う素晴らしい成長を感じました。

 また、皆さんの中には、2年生の時に県教育委員会主催の「数学・理科甲子園ジュニア」で準優勝して全国大会に出場したり、3年生で、姫路市で開かれた「はりま漫才グランプリ」で最優秀グランプリに輝いたり、FLLのロボットコンテストで全国大会に出場したり、様々な素晴らしい活躍をしてくれた人もありました。

 3年生の4月に実施した、全国学力学習調査の国語、数学、理科の結果は、全国平均を平均で20点以上も上回っていました。また、質問紙調査において「自分でやると決めたことはやり遂げる」「人が困っているときには進んで助ける」「人の役に立つ人間になりたい」などは、全国平均を10点以上うわまわり、「友達と協力するのが楽しい」や「自分と違う意見について考えるのは楽しい」「話し合い活動で自分の考えを深めたり広げたりしている」などは20点以上をうわまわっていたのは、素晴らしい結果でした。皆さんが学力の3要素である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」だけでなく、「学びに向かう力・人間性等」も、身に着けている証拠です。

 時間をかけて準備して努力した経験や、様々な大会で活躍した経験は、皆さんにとって大きな財産になっていると思います。本当に、よくやり抜きました。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことを忘れないでください。

 皆さんの入学と一緒に本校に着任した私は、皆さんの3年間の頑張りや成長を感じることができて、本当に嬉しく思っています。また、最後の大切な義務教育修了式で、マスクなしの皆さんの顔が見られて、校歌を3年間で初めて式典で歌うことができることを大変うれしく思います。

 昨年12月に皆さんにアンケートしました、「学校生活は楽しかったか」という質問に対して、98%の人が「大変楽しかった」もしくは「楽しかった」と答えてくれました。本校が皆さんにとって素晴らしい学び舎であったことを嬉しく思います。また、皆さんがかけがえのない貴重な中学校3年間を過ごした附属中学校を、これからも先輩として支えて欲しいと願っています。

 皆さんは、義務教育を終えて、4月からは自らの責任で学ぶ高校教育へと移ります。勉強も進度が速く、内容も難しくなります。みなさん「ウサギとカメ」の話を知っていると思います。ウサギとカメが普通に競争したら、ウサギが勝つのはあたりまえです。しかし、ウサギは負けるはずがないと油断しました。誰もが勝つとは思わないカメは、最後まで諦めなかったわけです。「カメなりと、たゆまなければウサギ超ゆ」という言葉があります。カメであっても、たゆまない努力を忘れなければ、ウサギを超えることができる という意味です。「継続は力なり」を忘れないでください。

 附属高校に進学後も、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに様々なことに挑戦し、活躍してくれることを期待しています。

 保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。加えて、3年間にわたり、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからの3年間も本校ならびに附属高校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 六十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。

 

附属中学校で3年生を送る会を開催ークイズや思い出とともに「ありがとう」ー(R5.3.15)

 3月15日(水)5,6時間目、附属中学校の3年生の義務教育修了式を控えて、1,2年生の中央委員と放送映像文化部を中心に企画して、1~3年生の縦割り班に分かれて、体育館で楽しい時間を過ごしました。

 1年生からは、3年生に送る歌の歌詞をスクリーンに映して曲名を当てるクイズでした。先生の授業中に取り上げた歌や、先生のお気に入りの歌など様々登場した。全問正解の班もありました。

 2年生からは、魔王から逃れるためにクイズに正解しようという設定で、附属高校に関するクイズが出されました。武尾総長は、何代目の総長か? 「2代目」とか、附属中が開校した時の定員は?「40人」とか、私には簡単に答えられましたが、さすがに、夢創館の2階のフロアーのタイルの数は何枚か?、「2500枚」とはわかりませんでした。そのあと、3学年団の先生方5人と安西教頭先生の6人が、順番にじゃんけん大会を行って、学年主任の岡山先生が優勝で、生徒たちは班ごとに各先生を応援して、大変盛り上がりました。

 14回生の3年間をまとめたビデオを放送映像文化部が上映し、少し前の懐かしい顔に笑いが起こったり、お世話になった先生方からのビデオメッセージも心を感じました。サプライズで、2年前にお世話になった石本先生も駆けつけて、生徒たちは大喜びでした。

 在校生から修了生にブックカバーのプレゼントがあり、会は安西教頭先生の講評で締めくくられました。

 退場では在校生がアーチを作って送りました。在校生の至る所の「ありがとう」のメッセージが伝わりました。

 17日の義務教育修了式まで残り2日となり、寂しい思いをしますが、高校に入学してさらに高入生と切磋琢磨して頑張ってほしいと願っています。

                                           校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校で後期球技大会を開催ー光都サッカー場と体育館で大盛り上がりー(R5.3.14)

 3月14日(火)、附属高校の後期球技大会を、本校近くの光都サッカー場と本校体育館で実施しました。

 生徒会執行部が準備を重ね、光都サッカー場の人工芝の素晴らしい環境で男女のサッカー、本校体育館でドッジボールとバドミントンが実施されました。

 現在のクラスでの最後の学校行事となり、生徒たちは球技大会を心から楽しんでいました。応援も、大声を出さずにできるようになり、最後まで手に汗握る試合をしていました。

 生徒の楽しそうな元気な姿をたくさん写真に収めることができました。校長の私から表彰をして、高見教頭先生から講評を頂きました。思い出に残る1日になったことでしょう。お疲れ様でした。

                                           校長 小倉 裕史

表彰クラス

ドッジボールの部 優勝:1年2組、準優勝:2年3組、3位:2年1組

バドミントンの部 優勝:2年3組A、準優勝:2年1組B、3位:1年5組B

男子サッカーの部 優勝:1年2組、準優勝:2年2組、3位:1年4組

女子サッカーの部 優勝:1年1組、準優勝:1年5組、3位:2年1組

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学2年生対象の校長理科実験を実施-ナトリウムの水との反応と中和反応による空き缶凹みに生徒たちは感動ー(R5.2.9)

 2月9日(木)に、附属中学校2年生1組と2組を対象に、校長理科実験を行いました。

 附属中学校の理科の柴原先生が、私の高校の教え子であることもあり、高校時代に一番思い出に残った実験を是非中学生にして欲しいと、前々から言われていたこともあり、理科教育にも力を入れて実験を多くしている本校の中t学校2年生を対象に、校長理科実験を行いました。

 実験のテーマは「ナトリウムの単体とその化合物の性質」についてで、ナトリウムは単体の金属として日常に見ることはなく、化合物として存在している理由を、ナトリウムの性質から考察するといったものでした。

 灯油に保存されているナトリウムをカッターナイフで切って、米粒大のものを、水を入れたビーカーに入れると、浮いて丸い球になって動き回って激しく反応することや、水で濡らしたろ紙の上に置くと炎を上げて燃え、発生した水素にマッチで火をつけると音を出して反応することなどを、9班に分かれて実験しました。

 また、石灰水に希塩酸(うすい塩酸)を加えて二酸化炭素を発生させ、アルミにオウムの空き缶に下方置換で集めて、水酸化ナトリウム水溶液を入れて、空き缶の口をガムテープでふさいで、激しく振るとアッという間に空き缶が音を立ててへっこんで行くといった実験でした。酸性の気体である二酸化炭素が、水酸化ナトリウム水溶液と中和反応をして二酸化炭素が吸収されて、空き缶内の圧力が急激に減ることによって起こります。

 生徒たちは、楽しかったと言ってくれました。高校で行う化学の分野の実験を中学生を興味深く熱心にやってくれたことで、理科に関する興味がさらに高まってほしいと強く思いました。無事に実験が成功し、生徒たちの感激にホッとしました。

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校で今年度最後の全校集会ー校歌を元気に歌って「創進」の精神でー(R5.3.6)

 3月6日(月)の1時間目、附属中学校の今年度最後の全校集会が夢創館で行われました。

 校長の私からは今年度の振り返りと、生徒の高い満足度を伝え、校歌を歌って義務教育修了式を迎えてほしいことを伝えました。

 表彰伝達の後、2年生を中心とした生徒会執行部の各委員長から3月の目標を話してくれました。そのあと、全校生で附属中学校の校歌を歌いました。

 本番ではさらに元気よく校歌を歌って3年生を送り出すとともに、残り少ない今年度を精一杯頑張ってほしいと思います。

                                          校長 小倉 裕史

【校長挨拶の概要】

 今年度最後の学年集会となりました。

 今年度を振り返ると、新型コロナウイルス感染症の影響はありましたが、これまでより多くの学校行事が感染対策をしながら実施できたと思います。

 3年ぶりに予定通り実施できた3年生の北海道への修学旅行や、工夫を凝らして実施したアートフェスティバル、そして3年生のプロジェクト学習発表会も2年生のポスターセッションも、本当にお疲れ様でした。

 昨年12月に、前年度に引き続き1年生と3年生にアンケートを行いました。「本校に入学して良かったか」という質問に対して、「大変良かった」と「良かった」を合わせて、3年生は94%、1年生は96%でした。

 中学校生活が楽しいかというアンケートについても、3年生も1年生もほぼ全員が「大変楽しい」または「楽しい」と答えてくれました。

 附属中学校が、皆さんにとって満足のいく学び舎になっていることを嬉しく思います。

 一番の思い出はという項目は、1,3年生とも1位が学校行事、2位は、3年生は部活動、1年生はガイダンスキャンプを含めた探究活動、3位が3年生は生徒会活動、1年生は部活動と続いています。昨年度のアンケートであった、海外交流は3年間海外に行き来できなかったので、さすがにありませんでした。

 本校を選んだ一番の理由は、3年生は1位が「併設型中高一貫校」であるからで、1年生は「兵庫県立大学と連携し中大連携授業がある」と答えてくれています。

 より魅力的な学校にするための取組は、3年生が「国際交流の機会を増やす」、1年生が「附属高校の生徒との交流を増やす」と答えてくれています。

 今年度は2年生には調査をしていませんが、併設型中高一貫校であり、県立大学と連携した取組はもとより、本校には海外に姉妹校がタイ、オーストラリア、韓国の3か国にあり、高校ではアメリカの語学研修もあります。3年間全く海外には行けませんでした。すべての再開は難しいですが、高校でのアメリカの語学研修、中学生と高校生のアースとラリア、高校生のタイとの海外交流の準備を進めているところです。また、来年度の高校2年生の研修旅行(修学旅行)も海外で計画を進めています。皆さんが中学校または高校で海外交流を実施できることを楽しみにしておいてください。

 3年生は、高校の1年生ではCSコースかFSコースに分かれるので、希望を聞いて編成会議を行います。どのコースであろうとも、大事なのは高校を卒業するときにどんな進路に進むかです。

 3年生はもうすぐ附属中学校を卒業することになりますが、本当に心からお祝いできるのは、附属高校を卒業する3年後です。6年間の一貫教育の半分を終えた通過点であり、卒業証書も渡しますし、お祝いのメッセージも伝えますが、卒業式とは言わずに、「義務教育修了式」という名前で今年も実施します。市町組合立の中学校は明後日8日が卒業式ですが、本校は17日に実施します。

 他校の生徒は、卒業式を終えていますが、本校の3年生は今週末の3月11日には、合格者説明会に参加します。本校のことを知らない高入生に向けた説明も多いですが、中学校と高校は違うことも多いので、高校に入学後の目標や決意をしっかりと持つ日にしてください。

 一方で附属中学校で頑張った3年間は大いに讃えたいと思います。そこで2年前から、中学校で特に優秀な成績を収めた人や部活動で県大会で優勝や近畿大会や全国大会出場など、素晴らしい顕著な功績を収めた人を、附属中学校の頑張りを讃えて、学校賞を総長と校長連名で、賞状とメダルを贈ります。また3年間、欠席も遅刻も早退もなく皆勤で出席した人に、皆勤賞を贈ります。皆勤賞は、他のどんな表彰よりも素晴らしいと思います。

 先日2月28日に、附属高校の卒業式が行われました。皆さんには出席してもらえませんでしたが、高校1~3年生が本校の体育館に入って行いました。

 附属中学校の義務教育修了式も、中学校1~3年生が体育館に入り、3年間で初めて歌を歌うことになります。歌いたくでも歌えなかった先輩たちの分も、附属中学校の校歌をしっかり歌って修了してほしいと思います。

 校歌の中に、1番は「無限の未来を我らは創る 志し高くともに伸びゆく」、2番は「輝く明日へ我らは進む 志高くともに究める」、3番は「理想の世界を我らは拓く 志高くともに羽ばたく」とあります。本校の校訓「創進」の精神を表していると思います。自分を励ます思いで、校歌を歌ってほしいと思います。

 一人ひとりが、本校で身に着けた「創進」の精神を忘れず、残りの中学校生活や、附属高校も含めた本校での生活を頑張って欲しいと願っています。

附属高等学校第27回卒業証書授与式を挙行ー144名が巣立ちましたー(R5.2.28)

 2月28日(火)、附属高等学校第27回卒業証書授与式を挙行しました。高校1~3年生全員が体育館に入場し、兵庫県立大学学長の太田勲様と、PTA会長の大前貴之様から祝辞を頂き、卒業生144人は、新成人として卒業をしていきました。基本的にはマスクを外した卒業式を実施することができ、最後に生徒の顔をしっかり見て送り出すことができてうれしく思います。

 卒業生たちは、コロナ禍の中でも、できることを3年間精一杯頑張ってくれたと思っています。

 式終了後に、第28代生徒会執行部全員が、職員室に来て感謝の気持ちを熱く語ってくれました。名残惜しいのか、卒業式が終わっても、夕方まで学校に残る卒業生も多くありました。一貫生の中には、中学校校舎まで行って、附属中学時代に3年前にお世話になった先生方にもお礼を伝えていました。

 成長した姿で、まだ母校を訪ねてください。卒業おめでとう。

                                            校長 小倉 裕史

【総長・校長式辞】

 テクノの地に春の息吹が満ち始め、躍動の気配が感じられる今日の佳き日に、公私ともご多用の中、御来賓として西播磨県民局長 渡瀬 康英 様をはじめとする地域の関係者、兵庫県立大学学長 太田 勲様、理事兼副学長 樋口芳樹様をはじめとする大学関係者、同窓会長 岡田慎平様、高校PTA会長 大前貴之様をはじめとする学校関係者の皆様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属高等学校 第二十七回卒業証書授与式をこのように挙行できますことは、大きな喜びです。

 ただ今、本校における全課程を修了し卒業証書を手にした百四十四名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 皆さんは、3年前、コロナ禍による影響により、入学式ではなく紅白幕もない「入学に関する説明会」での入学となり、2日間登校しただけで臨時休業が2ヶ月余り続きました。学校生活に慣れないスタートで、学校行事もことごとく中止や変更となり、思い描いていた高校生活とは全く異なったことと思います。

 本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校として、兵庫県立大学との連携教育、理数教育、国際理解教育の3つの魅力・特色がありますが、海外での国際交流も全くできない3年間でした。そんな中でも、次第に学校行事も実施できるようになり、皆さんは、できることを精一杯考え、積極的に取り組んで成長しました。

 思い出に残る研修旅行も、日程と行程を変更し2泊3日となりましたが、3年生の4月に沖縄・宮古島へ無事に行くことができ、日頃できない貴重な体験をする皆さんの輝く姿を見ることができました。

 また、皆さんを中心とした第二十八代生徒会執行部も、先輩からの引継がない状況の中で二年ぶりの球技大会などを実施したり、中学校生徒会と連携して中高合同新聞を発刊したり、これまでの附属の伝統の継承と、新たに今だからできることを検討して頑張ってくれました。文化祭では、「αーMuse(ア ミューズ)」のテーマでみんなが楽しみ一手間加えた+αとなるように工夫して、キッチンカーを手配するなど、先輩達ができなかった分も、精一杯頑張ってくれたことに感謝しています。皆さんの入学と一緒に本校に着任した私は、皆さんの3年間の頑張りや成長を感じることができて、本当に嬉しく思っています。また、最後の大切な卒業式で、マスクなしの皆さんの顔が見られることを大変うれしく思います。

 卒業後は、それぞれが異なる進路へと進み、異なる人生を歩むことになりますが、人生の宝は何でしょうか。今NHKの大河ドラマで「どうする家康」が放映され、徳川家康の今までとは違った生き方が注目されていますが、豊臣秀吉と徳川家康のエピソードで、豊臣家と徳川幕府の違いを紹介します。

 ある日、関白・秀吉が、諸大名の前で、「わしは、天下の有名な宝を、ほとんど集めた」と言って、指を折りながら刀や茶碗の名を挙げ、自慢を始めました。やがて、徳川家康に向かって、「そなたの、秘蔵の宝物は何か」と問いかけました。家康の答えは意外でした。「ご存じのように、私は三河(今の愛知県)の片田舎で育った無骨者ですから、珍しい宝物は持っておりません。ただし、私のためならば、火の中、水の中へも飛び込み、命懸けで働いてくれる部下を五百人ほど持っております。この五百人を召し連れると、日本中に恐ろしい敵はありませんので、この部下たちを第一の宝と思って、平生、秘蔵しております」と答えました。さすがの秀吉も、顔を赤らめて、一言も返事ができなかったと言います。これは、秀吉と家康の考え方の違いをハッキリ表すエピソードです。二代目で滅びた豊臣家と、三百年も続いた徳川幕府の違いとなって、歴史に刻まれているように思います。

 皆さんは、本校の温かい先生方や保護者に励まされ、附属高校での三年間を、良き仲間とともに勉強し、部活動でともに励ましあい、学校行事で団結して取り組んだ素晴らしい仲間という宝を、身に着けたと思います。寄宿舎「黎明寮」で過ごした仲間も宝です。

 昨年十二月に皆さんにアンケートした「学校生活は楽しかったか」という質問に対して、97%の人が「大変楽しかった」もしくは「楽しかった」と答えてくれました。本校が皆さんにとって素晴らしい学び舎であったことを嬉しく思います。

 一人ひとりが大人として、本校で身に着けた校訓「創進」の「新たなものを創造し、よりよい方向へ進歩する」精神を忘れず、世界に羽ばたくパイオニアとして活躍してくれることを願っています。

 昨年民法が改正され、新成人として卒業する初めての卒業式となります。新成人に対しては保護者と言う言葉はもう正しくありませんが、これまでお子様を励まし支えてこられました保護者の皆様、お子様のご卒業を心より祝福申し上げます。また、一貫生は六年間、高入生は三年間にわたり本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。これからも、本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 皆さんが人生の中で、かけがえのない高校三年間を過ごした母校は、来年度創立三十年となり、十一月十一日には創立三十周年記念式典を行います。母校がこれからも皆さんの心の支えであり続けることを願っています。

 百四十四名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す新しい世界で常に誠実さをもって努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。

  令和五年二月二十八日 

兵庫県立大学附属学校総長 武尾 正弘 

兵庫県立大学附属高等学校長 小倉 裕史 

 

附属中学校入学者選考の実施ー大雪の中で遅刻者もなく無事に終了ー(R5.1.28)

 1月28日(土)、附属中学校の入学者選考試験が無事に実施されました。

 異常気象の大雪の中で、JRの間引き運転などもありましたが、神姫バスの臨時便にも十分に対応いただき、遅刻者もなく無事に実施できました。受験者の保護者の皆様も、前日から心配の連続であったと思います。

 前日からの雪かきに続き、当日の寒さのあまりエアコンが十分に効かないため、検査中にガスストーブを急遽設置するなど、中高の教員も受験者のためにできるだけの配慮を致しました。

 こんな雪の中での入試は、本校始まって以来かと思います。

 70人定員で、出願者数は202名でしたが、当日の辞退などもあり受験者数は185名で、倍率は2.64倍です。

 算数と社会の分野の検査Ⅰ、理科と国語分野の検査Ⅱに加え、午後から集団面接を行いました。寒い中でも、小学生が一生懸命に取り組んでいました。

 合格者発表は、2月2日(木)10時からです。

 本校の中学校だけでなく、高等学校も他校になり魅力ある取組をしていますので、万一今回の結果が残念であっても、高校から再度チャレンジして本校で頑張ってほしいと願っています。

                                          校長 小倉 裕史                         

10年ぶりの大雪ー臨時休校後の雪と戯れる生徒たちー(R5.1.26)

 1月25日(水)は10年ぶりの大雪となり、大雪警報のために臨時休校となりました。

 1月26日(木)は、多くの雪が残る中、バスが遅れる中でも、中学生も高校生徒も元気に登校しました。バスの遅延により遅れた生徒も多くあったので、中高とも2時間目からの通常授業を行いました。

 高校3年生の一貫生の生徒の中でも、「6年間通ったけれども、こんなに雪がたくさん降ったのは初めて。」と、大雪に驚きながらも雪を触りながら話してくれました。高校3年生は、明日から自宅学習となる最終日に、一番の大雪となり、思い出に残ることでしょう。

 休憩時間には、雪だるまをつくったり、雪合戦をしたり、中学生も高校生も珍しい大雪と戯れる姿に、ほのぼのとした懐かしい思いを感じました。

 28日(土)には、附属中学校の入学者選考試験が行われるため、生徒たちは、学校前の大階段や駐車場の雪かきもしてくれました。受験する小学生が、安心安全に頑張ってほしいと願っています。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校プロジェクト学習発表会を実施ー3年生が2年間の探究成果を口頭発表ー(R5.1.24)

 1月24日(火)、附属中学校3年生が2年間の探究成果を口頭発表する「プロジェクト学習発表会」を実施しました。

 プロジェクト学習は、兵庫県立大学の各学部や附置研究所である「人と自然の博物館」や「西はりま天文台」から講師を計10人招いて探究活動を、10班に分けれて2年間かけて計20回で実施している、兵庫県立大学との中大連携事業で、本校の特色ある教育活動です。その成果を、各班が口頭発表しました。

 事前にパワーポイントを準備して、各班が役割をもって順に発表し、生徒や講師の専門家からの質問にも、頑張って答えました。質問にとまどう時もありましたが、よい経験になったと思います。

 知的好奇心をもって身の回りの自然の事物・事象に関わり、気づきから疑問を形成課題として設定し、仮説を立てて、実験を実施し、課題解決と考察につなげていく、新しい学習指導要領の趣旨を踏まえた取組だと思います。

 新聞社からの取材もあり、他の中学校ではできない発表を見て、視察に来られた兵庫県企画部地域振興課の方々からも、感動の報告を受けました。

 質問に白熱して予定の時間が約20分延長となってしまい、帰宅時間が遅くなった生徒もあったようで、保護者の皆様にもご心配をおかけして、申し訳ありませんでした。

 3年生は発表の内容や質問の内容を吟味してまとめて欲しいと思いますし、1,2年生は先輩の姿を見てさらに頑張ってほしいと願っています。本校の校訓である「創進」のごとく、新たなものを創造しより良い方向へ進歩し続けてほしい。

                                           校長 小倉 裕史

発表内容(発表順)

1 天体の色について(天文班)

2 カエルの生態(カエル班)

3 地域の物語を発掘しよう(地域班)

4 はらぺこあおむしショーの実現(はらべこあおむし班)

5 データで見る兵庫県の人の動き(データ班)

6 二枚貝のギフンについて(貝班)

7 丹波篠山市に分布する篠山層群由来の岩砕および化石調査(岩石・化石班)

8 ”エネルギー”について考える・調べる・体験する(エネルギー班)

9 ミドリゾウリムシの光合成による酸素生成(酸素計班)

10 百葉箱を作って気温を測ろう(気象班)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校3年生(27回生)共通テスト受験者集会で激励ー学年団教員の作成動画に感動ー(R5.1.13 )

 1月13日(金)4時間目に、明日から2日間実施される大学入学共通テストの受験者集会を、高校3年生144人を対象に行いました。

 感染症対策のため、社会科教室から各ホームルーム教室にWebで配信し、今日登校できなかった生徒も自宅で視聴し、受験の注意と激励を行いました。

 最初に、校長の私からは、2つのことを伝えました。1「平常心で全集中」で、いかに平常心で取り組むかが鍵であり、監督する大学教員もマニュアル通りに実施せねばならないため緊張しているので、自分だけが緊張しているのではないし、終わるまで全集中の気持ちを忘れないで欲しいと伝えました。2「詰めをしっかり」で、二宮尊徳が、家族と食事をしているときに、大根の漬物のたくあんが、下の皮まで切れていなかった時に、「大切なのはここだよ。たくあんをつけるのは大変な苦労だが、最後に切れていない状態でお客に出せば失礼だし、誰でも十中八九はできてもあと一つができるかどうかが成功不成功の分かれ目である。」と言ったように、最後の詰めが甘いと残念な結果になってしまうので、詰めを忘れず最後まで見直してマークミスがないかを注意して欲しいと伝えました。

 また、校長からは、「Kit Katの大福味」の14種類の励ましメッセージが書かれたものを、全員に配布しました。「大きな福がキッと来る!」とメッセージで、励まされると嬉しく思います。

 進路指導・図書部長の疊家先生から、経験を踏まえた受験上の丁寧な説明のあと、学年主任の那須先生から、励ましの言葉がありました。

 27回生の3学年団の教員が時間を掛けて苦労して作成した25分間の動画を上映し、笑いもあり生徒達は大いに励まされました。学年団の教員の、劇風の動画メッセージだけでなく、武尾総長をはじめ、教員のメッセージやメッセージボードを手に持った励ましのあと、学年団教員が「勝」の文字を作って必勝の文字で終わりました。撮影や編集や本当に大変だったと思いますが、生徒達が頑張ってくれることを願っての気持ちは伝わったと思います。作成頂いた先生方、協力頂いた先生方、ありがとうございました。

 生徒達は、励ましを忘れず、明日から2日間体調に気を付けて、しっかりと頑張ってくれると願っています。

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校 数学コンテストの表彰ー数学の力の素晴らしさー(R5.1.10)

 昨年12月23日に実施しました、校内の数学コンテストの優秀者を、1月10日(火)に総長・校長室で表彰しました。コンテストの担当は、数学科の田中賢也先生です。

 このコンテストは、学校全体で数学の基礎的な問題を解く機会を共有することで、数学の学習に対しての意欲・関心を高め、基礎的な内容の理解度を測ることで、学年ごとの数学力を比較・分析し、授業や進路指導の資料として活用することを目的として、理数教育に力を入れている本校では、毎年実施されています。

 コンテスト①(数学Ⅰ・Aの内容)は、1~3年の全校生が、コンテスト②(数学Ⅱ・Bの内容)は、2,3年生が取り組みました。

 その中で、上位の優秀者を表彰し、今週末の大学入学共通テストにおいても自信をもって取り組むように励ましました。特に、3年生の高見慧さんと吉本葉大さん、2年生の藤井瑞己は、2つの合計が197点と、抜群の力を発揮してくれて大変うれしく思います。素晴らしいですので、後輩の1、2年生もさらに頑張って取り組んでほしい。

 高校3年生全体が刺激を受けて、共通テストで実力を最大限に発揮してくれることを願っています。

                                          校長 小倉 裕史

表彰者

数学コンテスト①(数学Ⅰ・Aの内容) 1位 100点 3年 高見慧、前川陽子、吉本葉大

数学コンテスト②(数学Ⅱ・Bの内容) 1位 100点 2年 藤井瑞己、2位 98点 3年 木村仁和

                   3位 97点 3年 高見慧、吉本葉大

創立30周年を迎える令和5年のスタート(R5.1.4)

 令和5年を迎えました。新年明けましておめでとうございます。

 本校の附属高等学校が、今年創立30周年を迎えます。附属高校は30年前に、姫路工業大学附属高校として開校し、13年後に附属中学校が開校し、全国唯一の公立大学法人の併設型中高一貫校として現在に至っています。

 附属高校30年を祝して、附属中学校と合同で、兵庫県立大学附属高等学校・中学校創立30周年記念式典を、11月11日(土)に実施します。30周年記念事業実行委員会が設けられ、すでに2回の会議が行われ、現在着々と準備を進めています。

 記念式典では、本校の生徒が作った高校と中学校の校歌について卒業生に当時の思いを聞いたり、創立当時に関わられた現在の県立大学の太田学長や、当時の副校長先生などにお越しいただいて、附属への思いをお聞きすることを計画しています。

 記念事業として、① 体育館の一文字の新調(現在の体育館の附属高校のみの校章の幕が破れかけており、中学校と高校の両方の校章入りのものに新調する)、② 校歌音源制作(雑音が多い音源を新たな音源にする)、③ 中学生・高校生交流広場の整備(高校の本館と中学校の夢造館の間にある青空コートを整備して改修)することを考えています。

 卒業生の同窓会の方を中心に、今後同窓会から寄付金のお願いもすることになると思いますが、現在の様子を学校案内と共にお送り致しますので、母校の現状の活躍を知って頂くと共に、是非ご協力をお願いいたします。

 令和5年が、附属中学校・高等学校にとって素晴らしい年になりますように、さらに教職員一同、頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。

                                          校長 小倉 裕史

 

雪景色の中、中高で冬休み前の全校集会ー「日本サッカーの父」クラマーの名言からー(R4.12.23)

 12月23日(金)、今朝は県大附属は雪景色の朝を迎えました。中学生が青空コートに「祝積雪」と足形で文字を書いたり、高校生は早く登校した生徒は新雪を触ってはしゃいでいました。寒い中、冬休み前の最後の登校となりました。

 明日から例年よりも長い冬休みが始まりますので、感染症対策で中高別々で時間差を設けて、中学校は夢造館で、高校は体育館で全校集会を行いました。(本校は2学期制のため今日は終業式は実施せず)

 夢造館は暖房がありますが、体育館は寒いため急遽授業の空いている先生方と一緒に石油ストーブを運ぶという状況でしたが、若干暖かい中で実施しました。校長講話の後、中学生は29人、高校生は16人の表彰式(口頭紹介11人を除く)を行い、様々な活動で頑張ってくれたことをうれしく思います。

 中学生も高校生も、例年よりも様々な学校行事が実施でき、頑張っている姿を見ることができた1年だったと思います。三者懇談を終えて、明日からの冬休みを、目的を持って大事に過ごしてほしいと願っています。

 高校3年生は、1月の大学入学共通テストに向けて、自己との戦いで最後の頑張りを期待しています。

 

【校長講話の概要】

 今年もコロナ禍の中でしたが、これまで以上に様々な行事が可能な限り実施でき、皆さんの活躍した姿もたくさん見ることができました。

  中学校は、今年度は、9月に3年生の修学旅行が、3年ぶりに予定通りに3泊4日で69名全員で無事に実施することができました。普段できない様々な体験をして、解散式で「楽しかった人?」と聞くと、全員の手が素早くあがりました。生徒自ら、実行委員の仲間への感謝の気持ちをみんなで伝え、教職員に対しても全員で「ありがとうございました」と思いを伝えてくれた姿には感動しました。さすが3年生だと思います。3年生は、FIRST LEGO League Challenge(国際的なロボット競技会)で全国大会出場を果たしたり、はりま漫才グランプリで「空想ロケット」が最優秀グランプリに輝いたり、2年生は先輩に続いて科学の甲子園ジュニア全国大会を果たし、1年生を含めてアートフェスティバルでの頑張りは素晴らしかったと思います。

 高校は、3年生は、いよいよ来年は新しい自分の決めた進路にはばたく時です。最後まで諦めずに頑張ってください。進路の決まった人も、まだの人を応援しつつ、今自分ができることを考えて過ごしてください。2年生は、高校の中核として本気で自分の進路を目指して頑張る年になります。1年生は、それぞれのコース選択で、本格的に自分の進む路を歩み始める年になります。1年生でしか学ばない教科も、最後までしっかり頑張ってください。

  さて、先日まで、サッカーワールドカップが行われ、決勝も素晴らしい試合でした。日本はベスト8には進めませんでしたが、ドイツやスペインを破った活躍は素晴らしかったと思います。今ではこのように活躍している日本サッカーですが、「日本サッカーの父」と言われる人を知っていますか。デットマール・クラマーというドイツ人です。日本サッカー界初の外国人コーチで日本代表の基礎を作り、日本サッカーリーグの創設にも尽力した人です。

 スマホで「日本サッカーの父」と検索すれば、クラマーの多くの名言が出てきますので、是非興味ある人は見てください。今日は、そのクラマーの話をします。

 さて、今から60年前の昭和30年代前半の日本のサッカーは暗黒の時代で、国際試合で負けが続き、アジアで最も弱いチームでした。1960年のローマオリンピックには予選敗退で出場できず、1964年の東京オリンピックは地元で出場できましたが恥ずかしい試合はできないということで、サッカー協会はサッカー先進国の西ドイツに協力を求め、デットマール・クラマーが日本代表チームを指導することになりました。

 日本代表チームは西ドイツに向かいましたが、クラマ-は日本選手に基礎力が無いことと、その自覚がないことを見抜いて、キックの練習だけをさせたようです。日本チームの監督は、「お金と時間を使って西ドイツまで来ながら、キックの練習だけでは時間の無駄だ。もっと別の高等戦術を知りたい。」と言い始めたようです。クラマ-は、自ら模範を示し、「正確に」と何度も注意しながら練習を続けさせました。クラマ-のキックしたボールは20m先の目標に正確に一直線に飛んで行ったが、日本選手は誰一人できなかったようです。

 クラマ-は基本の大切さを、このように語っています。

 「建築物は、きちんと基礎を固めてこそ、その上に立派なものが立つ。ロケットはしっかりした発射台があってこそ、遠くに飛ばすことができる。基礎がしっかりしていないものは、いつかは崩壊する」

 必要な時に、必要な場所へ、正確にボールをパスすることができなかったら、どんな戦略も成り立たない。「ボールコントロールは、次の部屋に入る鍵だ。サッカーという競技では、この鍵さえあれば、何でもできる。」と言っています。1960年に来日したクラマ-は、「サッカーの上達に、近道はない。不断の(絶え間なく続く)努力だけである。」と、選手達に言い続けて、ひたすら練習を促して、名言になっています。

 日本がアジアのチームに勝てるようになってきたのは、3年くらい後からで、前回の東京オリンピックでは、強豪アルゼンチンを逆転で破って、ベスト8入りを果たしています。次の、1968年のメキシコオリンピックでは、サッカー大国のフランスも破り、銅メダルを獲得しています。

 日本のサッカーを、大きく生まれ変わらせたクラマ-は、「日本サッカーの父」と慕われ、その思いが今も引き継がれていると思います。基礎をおろそかにせず、絶え間ない努力の大切さを教えてくれています。

  明日から例年よりも長い冬休みになりますが、この1年間の行動を見直す機会にするとともに、新たな1年の目標をしっかりと決めて欲しいと思います。

 昨年にも言いましたが、「一年の計は、元旦にあり」と言われます。1年間の計画、1年間の目標は、年初めの元日の朝である元旦にしっかりと、心に刻みましょう。「今年の目標は〇〇する!」「今年は、●●を実現する!」など。

 新型コロナウイルス感染症は、第8波が訪れています。休み中も、三密対策を徹底して、マスクの着用や手指消毒など感染症対策を徹底してください。健康に気を付けて、「自覚と責任」ある行動で過ごしてください。また新年の1月10日にお会いしましょう。

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

附属中学生「税についての作文」6人が相生税務署長等から表彰(R4.12.15)

 附属中学校3年生が応募した「税に関する作文」のうち、6名が入賞しました。

 12月15日(木)、本校の総長・校長室において、相生税務署の岩﨑佳文署長と、兵庫県西播磨県民局龍野県税事務所の川越健生所長から、表彰を受けました。

 生徒達は、様々な視点から税について作文を書き、表彰を受けて税に関する思いを改めて感じたと思います。

                                       校長 小倉 裕史

表彰者と作文の題名

兵庫県納税貯蓄組合総連合会長賞 3年 佐原 小麦 「笑顔をつくるふるさと納税」

相生税務署長賞         3年 山田 千尋 「歴史に学ぶ税」

西播磨県民局長賞        3年 横野 友香 「助け合いのシステム」

相生税務署管内租税教育推進協議会長賞 3年 北郷 真菜 「遠いようで近い存在」

相生納税協会長賞        3年 角田 美咲 「税金と私の変化」

相生納税貯蓄組合連合会長賞   3年 肥後  理 「税制の歴史」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公立高等学校PTA連合研究大会にPTA役員と参加ー平田オリザ学長の講演で新しい学力観ー(R4.12.3)

 12月3日(土)、和田山ジュピターホールで「兵庫県公立高等学校PTA連合会研究大会ーPTCA全県研究大会ー」が行われました。本校のPTA役員で3年生の保の護者の研修委員長の前川雅人様、副委員長の片山進一様、2年生の保護者の江尻健司様、川上恵里様と共に参加しました。

 兵庫県公立高等学校PTA連合会と兵庫県教育委員会の主催で、開会行事の後、記念講演に本校と同じ兵庫公立大学法人である芸術文化観光専門職大学の平田オリザ学長による「新しい学力観、新しい学校観ー大学入試改革から見る家庭、地域の役割ー」と題した講演が行われました。

 平田学長は、劇作家で演出家であり、自身が書かれた小学校の教材をもとに、日本では盛って話をするのも嘘と言われるが、「嘘を言うことと、盛って大げさに言うことは違う」ことを話されました。また、話し言葉の面白さ、子供から言葉が出てくるのを待つことは大切であるが、先生はすぐに教えたがるし教えすぎる、教えてないと不安になることなどを話されました。大学入試改革も、学力の3要素が、①基礎的・基本的な知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体的・多様性・協働性 であり、改革の趣旨は間違っていなかったし、「何を学ぶか」より「誰と学ぶか」が大切であることを話されました。センス、マナー、コミュニケーション能力、美的感覚、感性、味覚などの「身体的文化資本」の重要性も教えてもらいました。

 本校も、附属中学校は芸術文化観光専門職大学と連携授業を行っていますが、附属高校においても連携授業を実施していきたいと強く感じました。

 実践発表では、県内3校のPTA会長から、PTA活動の報告を受けました。

 本校は、来年度創立30周年を迎えますが、「身体的文化資本」を育てる取組を、PTA役員の皆様と実施していきたいと思いました。ご参加頂きました、PTA役員の皆様、ありがとうございました。

                                       校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校2年生がオーストラリア姉妹校とWeb交流ー来年度は海外に行く交流を再開ー(R4.11.28-30)

 11月28日(月)から30日(水)まで、2年生の英語の授業で、オーストラリアの姉妹校であるウィルトン高校とWebで交流をした。

 クラスで6班に分かれて、挨拶をした後、準備した内容を英語でジェスチャーを交えながら一生懸命に:伝えていました。生徒達は、食事に使う「箸(はし)」の持ち方やを伝えたり、日本の自然の風景を絵を用いて伝えたり、一生懸命楽しく取り組んでいました。

 コロナ禍で3年間行き来ができませんでしたが、来年度は行き来をする国際交流再開の方向で準備しています。

 来年度は、オーストラリアだけで無く、タイ王国と韓国の3カ国に本校の姉妹校がありますが、可能な限り再開して行きますので楽しみにしてください。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

附属中学校「芸術祭 Art Festival2022」を実施-輝笑 Enjoy This momentー(R4.11.26)

 11月26日(土)、附属中学校の「芸術祭 Art Festival2022」が実施されました。テーマは、「輝笑 Enjoy This moment」で、すべての瞬間(moment)を「輝く笑顔」で「Enjoy」楽しみたいという思いを込めて実施されました。

 生徒会のオープニング映像では、Mrs.Green Appleの「ダンスホール」の曲に合わせて、生徒たちが準備やリハーサルの様子が映し出され、時間をかけて苦労をして今日の日を迎えたことがわかりました。

 1年生の「群読」は「どどけ、69人の個性」のテーマで、言葉の数だけ自分たちが大きくなるという「小さな種できれいな花を咲かせる」ことや、友達との絆の大切さを伝えて「オンリーワンの花」についてや、見えなくても存在するものがあり、成長はハッキリと見えることや、見方を変えることで個性となり「オンリーワンの個性」で「みんな違ってみんないい」で、1人1人個性は違っても互いに共鳴して新しいメロディーになると、4つの班に分かれて熱く語ってくれました。生徒自身の自信につながったと思います。 

 2年生の「合奏」は、音楽の丸林先生の指導で、「It's show time~ぼくたちの個性~」と題して、「The Greatest Show」「This Is Me」「クラッピング ファンタジー」「Never Enough」の4曲を披露し感動しました。4つの班に分かれてリズムを合わせてバチをたたくのは息ぴったりでした。ピアノのメロディーに合わせて順番に退場した演出も素晴らしかったです。

 3年生の「劇」の発表は、母親が子供に4つに話を読み聞かせる演出で、4つの劇が行われました。「かぐや姫」は、赤ちゃんが拾われて成長した時までの話、「北風と太陽」は、地震が起こって被災してボランティアとして何ができるかという話、「白雪姫」では、世の中で一番美しいと言われたいがために、母親が娘に毒(今回はアレルギーのピーナッツ)を食べさせ、グループKDFも登場する話、「アリとキリギリス」では、SNSでの投稿、定時に帰宅、ミュージシャンを目指すなど工夫をこらした、「めでたしめでたし」の内容であった。台本の変更や役の入れ替えなど、大変苦労して仕上げました。本校と同じ大学法人の「芸術文化観光専門職大学」の平田先生の協力のもと、実施しています。

 本校独自の学校設定教科「コミュニケーション」で取り組んだ成果の発表でもあり、1人1人が輝いていました。

 途中、美術部の「附属中RGB」で3体のモンスターが登場するのを描いた絵を動かして表現したり、茶道部の「授業」では、英語、数学、国語、理科、社会の授業で、茶道や抹茶について紹介しました。音楽部は、中高生28人で「Pretender」と「君の知らない物語」の2曲を弦楽器の素晴らしい音色で表現しました。自然科学部は5つの班がそれぞれ取組を紹介してくれ、附属ならでは理科好きの生徒の取組に感動しました。ESS部の「Zootopia」ではウサギの警察官が活躍するドラマをオールイングリッシュで動画を披露しました。放送映像文化部は「クイズ!先生は附属中生より賢いの?」というテーマで難問に、先生と生徒がチャレンジする映像を制作し、結果は生徒の勝利でしたがおまけで、泣きそうな赤ちゃんにコメントを付けた「メグミルクは嫌いなの」の高下先生のコメントが生徒よりもうけていました。

 展示は、玄関に華道部がきれいな花を飾ってくれ、社会科教室には美術の時間の作品、国語(書道)の時間に書いた習字、理科自由研究などが展示され、保護者の方が熱心に見られていました。

 全校生徒208名ですが、3年生で2人保護者が来られたところもあり211名の来場でした。生徒の活躍の場を見て頂き感謝申し上げます。さらに、生徒たちが校訓「創進」ものと、新たなものを創造してより良い方向進歩して欲しいと願っています。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

県教育委員会人権教育課の指導主事が中高に訪問ー人権教育の推進ー(R4.11.2)

 11月2日(水)に、兵庫県教育委員会人権教育課の内匠友紀指導主事に訪問頂き、中学校と高校で実施した人権教育のホームルーム活動の公開授業を行いました。

 中学校では、2年1組で柴原由果先生の授業で、ハンセン病問題をテーマに、生徒同士の話し合いや意見発表などを行い、ハンセン病で差別を受けた人の思いや大人と子供の考えの違いなどを取り上げ、「差別や偏見のない優しい世の中へ」をテーマに、熱心に取り組んでいました。

 高校では、1年2組で田中亜弥先生の授業で、ダイヤモンドランキングで自分にとって何が大切かを順に並べて、「自分を見つめる」ことをテーマに、意見交換を行いました。家族、健康、趣味、お金、夢・目標、友人、挑戦すること、自ら決断すること、知識の豊富さ の9項目を悩みながら並べていき、友達の意見を聞いて納得させながら考えを深めていくことができました。また、2年3組で鳥居柚希先生の授業では、先週に沖縄県宮古島に研修旅行に行ったことも踏まえて、第二次世界大戦での特攻隊で亡くなった人の家族に当てた遺書などを読んで、「戦争を通して命の大切さについて考える」をテーマに、平和学習から「命はなぜ大切か」という大きな課題を話し合いや意見交換を行いました。

 公開しなかったクラスも、同じように人権学習のホームルームに臨みました。普段は考えないようなことを、たくさん考えることができました。

 人権教育担当者と公開授業者、管理職を交えて、総長・校長室で、授業の振り返りと共に、内匠指導主事から、指導助言を頂きました。「人権教育」は、様々な人権課題を解決するための教育、「道徳教育」は、よりよい生き方を促すための教育であることを教えて頂き、大変意義ある時間となり、本校として教育活動全体として人権教育、道徳教育をさらに推進していきたいと思いました。

                                        校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数学・理科甲子園2022に出場ー悔しい思いを忘れず次年度にリベンジをー(R4.10.31)

 10月31日(土)、甲南大学講堂兼体育館で、「数学・理科甲子園2022ー科学の甲子園全国大会兵庫県予選ー」が実施されました。

 兵庫県内の高校55チーム330人がエントリーし、午前中は、予選(筆記競技)が個人戦3人、団体戦3人で争われました。個人戦では、本校は1年生もいましたが難しい数学や理科の問題も頑張って解きました。団体戦では3人が相談して答えを5択から選ぶ問題でしたが、学校で習っていない思考力、判断力を駆使して取り組みましたが、残念ながら本校は正解が少なかったです。

 2年生の多くは中学校で「数学・理科甲子園ジュニア」に出場し、1年生は2年前の附属中学校2年生の時に「数学・理科甲子園ジュニア2020」で優勝して全国大会に出場したメンバーで臨みました。難問にも頑張りましたが、多くの強豪校に残念ながら負けて、午後の本戦にわずかな差で出場できませんでした。55チームのうち15位で、13位までが午後の本戦に出場となり悔しい思いで終わってしまいました。2年生の4人は、残念な思いで一杯で、1年生の2人は次年度に向けて気持ちを新たに頑張る決意をしてくれました。(個人戦だけでは4位くらい)

 午後からの本戦の数学の実技競技の問題や、決勝の問題も見学し、次年度につなげたい思いで一杯でした。

 優勝は白陵高校、準優勝は神戸大学附属中等教育学校で、3位が県立長田高校と灘高校でした。

 予選さえ突破すれば、午後からも活躍できたはずの本校生ですが、結果を真摯に受け止めリベンジを誓いました。

 また、1年生の中井君がボランティアで参加して、次年度は選手として活躍したいと大会の裏方をしてくれたからこその感想を述べてくれました。

 参加選手

 2年生 藤井 瑞己、谷内 隆人、板東 里奈、平岡 桃

 1年生 安川 弥来、米本 春樹

                                       校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校28回生(2年生)研修旅行結団式ー明日から3泊4日で宮古島へー(R4.10.24)

 10月24日(月)、明日から高校28回生(2年生)が、沖縄県宮古島への3泊4日の研修旅行に出発するので、結団式を行いました。  

 校長の私からは、けじめをつけて、健康管理をしっかりとして、悔いのない宮古島での経験と体験で成長するとともに、思いやりを持って行動して欲しいと伝えました。  

 学年主任の船積先生からは、毎日天気予報を見て心配していたけれども、素晴らしい最高の天気になりそうであり、宮古島で素晴らしい経験をして欲しいと話しました。  

 研修旅行委員からは、企画をしたもらった先生をはじめ、色々な人に感謝の気持ちを忘れずに、現地でも感謝の気持ちで過ごそうと、皆んなに呼びかけました。 同行される旅行業者4名の紹介もあり、明日に備えて生徒たちは早く帰りました。  

 す私は残念ながら別の出張やら公務のため今回一緒に行けないのが大変残念ですが、団長をお願いした高見教頭先生ともに、28回生の生徒たちが一生忘れない研修旅行の思い出をを作って欲しいと願っています。 明日から、ホームページの28回生の教育活動に、研修旅行の様子が掲載されますので、保護者の皆様も楽しみにしてください。           校長 小倉 裕史

芸術鑑賞会ー初めての狂言の体験に感動ー(R4.4.21)

 4月21日(金)、本校体育館で狂言の芸術鑑賞会を実施しました。コロナ感染症対策のため、第1部として3,4時間目に、中学生1~3年生と高校1年生、第2部として、6,7時間目に高校2,3年生が観賞しました。

 最初に、狂言とは何かの説明があり、能と同じ時代の今から650~700年前の室町時代につくられたもので、対話を中心としたせりふ劇であり、言葉やしぐさによって表現し、今も昔も変わらない人間性を「笑い」や「おかしみ」で伝えられます。実際に生徒に立ち方や、お辞儀の仕方なども伝えて頂き、生徒達も熱心に動作を覚えていました。

 上演されたのは「蟹山伏(かにやまぶし)」と「棒縛(ぼうしばり)」でした。「蟹山伏」では、蟹退治をしようとして怒った蟹に耳を挟まれて、山伏が呪文を唱えると蟹が余計に強くなってしまうという話で、「棒縛」は、留守になれば召使いの2人が無断で酒を飲むのを防ごうと、主人が棒で両手の手を縛ったり後ろ手に縛って外出するのですが、知恵を絞って酒蔵の酒を飲もうと奮闘する楽しい話でした。

 海外公演でも有名な話のようで、生徒たちは熱心に見入っていました。お礼を伝えた、中学校生徒会長の定森さん、高校生徒会長の山田君とも、初めての狂言に感動し習った姿勢でお礼を伝えました。生徒会から花束が贈呈され、拍手で幕を閉じました。

 日頃触れることのない狂言に生で触れる機会に、生徒たちは素晴らしい経験となりました。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中高合同体育大会を実施ー保護者の応援の中盛り上がりましたー(R4.10.5)

 10月5日(水)、昨晩の雨で心配されましたが、早朝からの準備により、無事に中高合同体育大会が実施できました。3年ぶりに保護者の参観による実施で、用意した3張りのテントに入れない状況の中、大変多くの保護者に来ていただき、写真やビデオ撮影をしながら応援もあり、大変盛り上がりました。

 生徒会長の挨拶のあと、中高の代表による選手宣誓が行われました。①合同体操 は、中高合同でグランド一杯に広がってのラジオ体操を行いました。②大縄跳び では、各チームが息を合わせて跳び、1位の高校3年4組チームは70回も跳びました。③綱引き は、昨日の予行で予選が行われて、8クラスのチームによって競われました。8チーム中、中学生が4チームが残っており、1位は高校1年3組、2位に中学校2年1組が入る活躍でした。④中学校演技 は、夏休み前から中学校生徒会を中心に練習を重ね、息の合った集団行動の後にダンスを披露しました。綺麗な動きに感動しました。⑤バラエティーリレー は、借り物競争や大きなボール運び、ぐるぐるバッドなど息が合わすにボールを落とすクラスもありましたが、応援もあって大変盛り上がりました。各1位は、中学校2年1組、高校1年4組、高校2年1組、高校3年4組でした。⑥女子4×100mリレー、⑦男子4×200mリレー、⑧男女混合リレとリレーが続き、バトンを落としたり倒れたりするハプニングもありましたが、最後まで諦めずに走り切っていた姿が素晴らしかったです。

 閉会式まで時間があったので、急遽生徒会執行部の要望で、生徒会チームと多くの教員チームのリレーが行われました。武尾総長も出場され、教員チームが何チームも走って、生徒たちは先生方の普段見られない姿に大いに盛り上がって応援していましたが、結果は生徒会執行部の生徒チームがぶっちぎりに速かったです。歳の差を感じました。また、高校生徒会と中学校生徒会の混合チームや、今日1日放送で進行してくれた放送・映像文化部チームもリレーに参入していました。頑張って、最後に盛り上げてくれてありがとう。

 成績発表のあと、武尾総長から総合成績の上位3クラスに、総長校長連名の表彰状を渡しました。本当におめでとう。クラス団結のいい思い出になったことと思います。

 校長講評では、諦めずに最後まで頑張った生徒たちに、表彰状のあるなしに関わらず頑張ったことに賛辞を送りました。また、多くの保護者の皆様に、平日にもかかわらず生徒の頑張っている姿の応援に来ていただいたことへの感謝を伝えました。

 中学校3年生や高校3年生の保護者にとっては、3年間で最初で最後の観戦できる体育大会であり、クラス写真を撮影する最後まで残って生徒たちを多くの保護者に見守って頂きました。ありがとうございました。

 今日のために頑張ってくれた高校生徒会執行部、中学校生徒会執行部の皆さん、本当にお疲れさまでした。また、実況もしながらスムーズな進行やビデオ撮影をしてくた放送・映像文化部や、スターターとしてスムーズに出発などを担当してくれた陸上競技部の生徒の皆さん、お疲れ様でした。

 今日の日の経験が、さらに生徒たちの今後のステップアップに繋がって欲しいと願っています。

                                           校長 小倉 裕史

総合成績

優勝 高校3年4組、準優勝 高校1年4組、3位 中学校2年1組

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後期始業式を実施ー素早く要点を整理し、最後まで諦めず笑顔で明るいあいさつでー(R4.10.3)

 10月3日(月)後期始業式を行いました。今日はJR山陽線の遅延により、生徒の登校が遅れたこともあり、昼休み前に、中高合同で、放送室からの放送で実施しました。

 武尾総長からの式辞では、忙しい中で要点を整理することの重要性を話して頂き、ボーと過ごすことなく、情報が入ったら素早く要点を整理するように努めて、実りある時間を過ごすように伝えました。(総長式辞の詳細は後に掲載)

 校長の私からは、昨日のオリックスの逆転でのパ・リーグ優勝から、最後の最後まで諦めないことの大切さを教えられたことと、にこやかな笑顔と明るいあいさつは、世の中を楽しくするので、自分から笑顔や挨拶をして素晴らしい学校にしていこうとお願いしました。(校長あいさつの詳細は後に掲載)

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

【総長式辞】附属学校総長 武尾 正弘

 総長の武尾です。4日間の秋休みで、前期の振り返り、また後期の新しい計画を考えることができたでしょうか?また、よいリフレッシュとなったでしょうか?

  さて、後期の始業式にあたり、一つお話をさせて頂きたいと思います。

 これまでに校長先生や各先生からいろいろ役立つ話を聞いて来たと思いますが、長い話になるとその内容をはっきりと覚えておくことがなかなか難しいのが現状です。私なんかは、話の上手な方のお話を伺っても、その直後にその話の内容、何だったっけと思うことがよくあります。 

 第二次世界大戦中に、イギリスの首相を務めましたウィンストン・チャーチルという人物がいました。この方は、1940年に首相に着任後、直ちに閣僚を集めて、これからとんでもない量の書類を読まなければならないので、要点は全て箇条書きにして報告しなさいと言いました。また、長い報告書の場合は、見出しをメモ書きにして付け、内容は口頭で簡潔に説明しなさいと言いました。忙しい中で要点を理解することが重要だったからです。

 これとよく似ていますが、1980年代に活躍したアメリカの大統領でロナルド・レーガンという方がいました。この方は俳優から大統領になった方ですが、この方も全ての報告は1ページ以内でしか受け取らないと言い、その中には、まず結論を書き、その次に内容を箇条書きでかかせ、最後に決断の選択肢を簡潔に書かせたと言われています。

 これもやはり、その場でよい判断をするのに多くの情報を整理して物事の要点を把握し、それに基づいてものを考えると言うことが重要だからです。

  皆さんは、昔に比べて多くの情報を取り入れて勉強や生活をしなければなりませんので、情報が入って来たらすぐに要点を箇条書きにして残す習慣をつけてください。あとでそれを見直すと記憶がずるずると引き出されて思い出され、新しいアイデアにつながるかもしれません。これこそ、校訓である「創進」の中の創造につながる習慣だと思います。

  一方、皆さんにとって一番よくない習慣は、ボーと話を聞いたり、ボーと時間を過ごすことです。テレビに登場するチコちゃんのように「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と横で言ってくれる人がいればいいんですが、たいがいだれもそんな注意はしてくれません。

 これから後期が始まりますが、ボーと過ごすことなく、情報が入ったら素早く要点を整理するように努めて、実りある時間を過ごしてください。

 

【校長あいさつ】校長 小倉 裕史 

 校長の小倉です。私からは、後期がはじまるにあたり、2つのお話をします。

 1つ目は、昨晩プロ野球のパリーグで、オリックスが逆転で2年連続14回目のリーグ優勝を果たしました。昨日は、年間143試合戦う、最終戦でした。一昨日まで1位であったソフトバンクがロッテに敗れて、オリックスが楽天に勝つしか優勝のチャンスはありませんでした。両チームの最終成績は、どちらも76勝65敗2引き分けで全く同じ。勝率が同じの場合、直接対決で15勝10敗のオリックスが上位となり優勝が決まりました。一昨日まで1位だったソフトバンクは、最後の2試合を2連敗、優勝したオリックスは2連勝で逆転優勝したわけです。

 オリックスは5月には1位のチームと11.5ゲーム差、すなわち、1位のチームと直接対戦して12連勝しなければ優勝できないくらいに差をつけられていたのです。

 もし、オリックスが年間でもう1試合負けていれば優勝はありませんでした。最後まで優勝を目前にしてソフトバンクは最終戦で敗れてしまいました。

 優勝したオリックスの中嶋監督は5回胴上げされた後、「最後の試合で決まるとは思ってもいなかったし本当にこのようなことが起るんだなと信じられない気持ちです」「あきらめている選手は1人もいなかったし最後まで勝つんだという気持ちでいてくれたので選手たちを信じていました。苦しいシーズンだったが、頑張って盛り返して、ここまでやった選手を誇りに思う」と選手たちをたたえていました。

 野球に興味のない人もいるかとは思いますが、もしオリックスの選手の誰か1人でも諦めていたら優勝はなかったと思います。本当に最後の最後まで諦めない大切さを教えられたと思います。

 次に、「にこやかな笑顔と明るいあいさつ」についての、朗読をお聞きください。

  朗読の最後にに出てきた、「和顔愛語(わげんあいご)」についてですが、仏教を開いたお釈迦さんの言葉です。「わがんあいご」とも読まれることもありますが、和は和(なご)やか、顔(げん)は顔、愛は愛する、語は言語の語と書きます「和顔(わげん)」は、和(なご)やかでやさしげな顔つき、「愛語」は親愛の気持ちがこもった言葉の意味です。

 デパート王と言われたジョン・ワナメーカーは、「にこやかな笑顔と明るいあいさつほど、世の中を楽しくするものはない」と言っています。お金が掛からない、最高の社会奉仕です。

 にこやかな笑顔や明るいあいさつが苦手な人もいるかとは思いますが、高校3年生の中には、進学に推薦入試で面接試験を受ける人もいると思います。推薦入試で進学しない人も、就職するときには必ず面接があるでしょう。

 勉強ができることも大切ですが、にこやかな笑顔や明るいあいさつができる人が、職場でも学校でも、必要とされます。

 「呼べば呼ぶ 呼ばねば呼ばぬ 山彦ぞ まず笑顔せよ みな笑顔する」と言われます。

 山彦は、まず大きな声で呼びかけなければ、返ってきません。相手が笑顔になるのを待っているのではなく、自分からまず笑顔になれば、周囲のみんな笑顔になる。

 私も、にこやかな笑顔と明るいあいさつは、世の中を楽しくすると思います。

 苦しいときや悲しいときもあるかもしれませんが、にこやかな笑顔と明るいあいさつで学校生活を過ごして、本校をさらに素晴らしい学校にしていきましょう。

 

 

前期終業式を実施ー明日からの秋期休業で前期の振り返りをー(R4.9.28)

 9月28日(水)、前期後期制(2学期制)の本校は、前期の終業式を行いました。

 感染症対策のため、附属中学校と附属高校を時間差を設けて実施しました。

 武尾総長からの式辞では、新型コロナウイルス感染症対策についてと、夏休み前に伝えたPDCAサイクルの話から前期を振り返り、ものごとを深く考えることにトライして欲しいと伝えられました。(概要を後に掲載)

 私の校長挨拶では、前期半年間で実施できた学校行事などの振り返りと、ケンタッキーフライドチキンで有名な、カーネル・サンダースの話をしました。65歳で全財産を失った、カーネル・サンダースは、自分の作ったフライドチキンに自信を持って諦めずに頑張った姿から、簡単に諦めずに、自分を見直して自信を持って最後まで頑張って欲しいと伝えました。(概要を後に掲載)

 明日から4日間の秋期休業になりますが、前期の通知表を見て半年を振り返ると共に、保護者と学校生活について話し合う機会として、来週からの後期スタートを新たな気持ちで頑張って欲しいと願っています。

                                          校長 小倉 裕史

【総長式辞 概要】附属学校総長 武尾 正弘

 皆さん、お早うございます。総長の武尾です。

 長かった前期、夏休みを挟んでようやく今日終了となりますが、皆さんは前期の最初に設定した自分の目標を達成できたでしょうか?後期の始業式までに4日の秋休みがあります。この期間にぜひ自分のことを顧みて反省し、新たな気持ちで新学期を迎えてほしいと思います。

 さて、コロナ感染症の第7波も徐々にではありますが、新規感染者数が減少傾向にあり、このままなくなってくれればと思うばかりです。これまで学校で大規模感染が発生しなかったのは、教職員の頑張りや皆さんがきちんとルールを守ってくれたおかげです。ありがとうございます。何しろ感染力の強いウイルスですから、引き続き皆さんも注意を守って生活してください。

 私の大学の方の研究室では、今月初めに学生さんがコロナに感染して伏せっておりましたが、熱や咳がおさまって大学に出て来れるようになっても、ひどい頭痛に悩まされて睡眠が十分に取れない状態になっています。こんな後遺症もありますので、まずはかからないことが大事です。自己管理よろしくお願いいたします。

 話は代わりますが、8月19日に開催された数学・理科甲子園ジュニア2022にて、附属中学2年生のチームがみごと準優勝に輝きました。3年続けて、優勝、準優勝、準優勝ということでたいへん誇らしい限りです。参加した塩谷君、岸本君、成世君、おめでとうございます。また、ご指導を頂いた、柴原先生、高濱先生をはじめ関係する先生方、たいへんご苦労様でした。12月にアクリエ姫路で開催予定の全国大会では、優勝チームと力をあわせ、ぜひ兵庫県代表として頑張って下さい。期待しております。

  10月3日からいよいよ後期が始まりますが、勉強するにも、スポーツをするにも非常に良い気候になりました。皆さんの元気な活力を使って自分のやるべきことをガツガツ進めて下さい。また、高校生の皆さんは、読書や数学の難問、英語や国語の長文にじっくり取り組んで、ものごとを深く考えることにトライしてみて下さい。3年生には受験でも役立つと思います。

  最後にもう一度言いますが、これから4日間と短い秋休みですが、これまでの振り返りと新しい計画を考えて過ごしてください。

 

【校長挨拶 概要】校長 小倉 裕史

 今年度も新型コロナウイルス感染症による影響で、本校の特色である海外交流事業ができませんでしたが、前期の半年を振り返ると、高校3年生の研修旅行、中学校3年生の修学旅行をはじめ、工夫を凝らした文化祭や球技大会など、昨年度までよりも多くの学校行事が実施でき、皆さんの頑張っている姿をたくさん見ることができたことが大変嬉しく思いました。

 皆さんの前期の頑張りを記録した通知表を手にすることと思いますが、結果を真摯に受け止めて自分の取組を振り返ってください。中学生と高校1年生は、新しい学習指導要領に基づいて、①知識・技能、②思考・判断・表現、③主体的に学びに取り組む態度の3つの観点別学習状況の評価を表記した通知表をみて、評価・評定の点数だけに注目することなく、自分の取り組んできた半年を振り返ってください。

 成績会議等で皆さんの成績を見て、学習面で大変頑張っている人が多いことに嬉しく思うと共に、残念ながら成績不振や欠席時数が多い人などの報告を受けました。勉強だけでなく様々な自分の今の取組を見直す秋期休業にして欲しいと思います。

 今日は、ケンタッキー・フライドチキンの創業者で有名な、カーネル・サンダースのお話しをします。カーネル・サンダースは、ハーランド・サンダースというアメリカの実業家で、「カーネル」はケンタッキー州知事から贈られた名誉称号です。

 さて、カーネル・サンダースは、65歳で事業に失敗します。静かな余生を選ぶか、新たな挑戦をするか・・・。「志」ひとつで、結果が大きく変わります。

 カーネル・サンダースは、アメリカのケンタッキー州南部の国道沿いでレストランを経営していました。客は旅行者が大半で、とても評判が良く、売り上げは順調に伸びていました。地元のレストランガイドにも「おいしい料理を食べさせる店」として紹介され、ますます人気が高まっていきました。24時間営業にし、店舗を少しずつ拡張していました。ところが、新たにハイウェイが建設されたため、レストランの前の国道を走る車が激減しました。まもなく、経営が行き詰まってしまいました。レストランを売却し、税金と未払いの代金を払うと、手元にはほとんどお金が残りませんでした。65歳にして全財産を失ってしまったのです。

 しかし、彼はあきらめませんでした。「人が来なくなったら、人のいる所に売りに行けばよいのでは?」という妻の言葉が彼を動かしました。「そうだ、レストランで最も人気だったフライドチキンを売りに行こう」と、彼の頭に新しいアイデアが浮かびました。「自分が開発したフライドチキンを、他のレストランのメニューに加えてもらおう。希望する店だけに作り方を伝授し、そのかわりにフライドチキンが売れた分だけ、1個につき数セントのロイヤリティ(権利金)をもらう契約を結ぶのだ」

 どうやって宣伝するか。レストランの経営人や調理人に、自分のフライドチキンの美味しさをしらせようと、カーネル・サンダースは、車に圧力釜と独自のスパイスを載せてレストランを訪ね歩く旅に出ました。しかし、見知らぬ老人の話を真剣に聞いてくれる人は、なかなか現われませんでした。訪問しても、訪問しても断られる。わずかに残っている資金が、いつまで持つかわからない状況でしたが、自分のフライドチキンの味を信じていたので、まったく諦める気にはならなかったようです。車の中で寝泊まりをしながら、千軒を超えるレシトランを訪ねて、フライドチキンを広めていきました。やがて、誰もが予想しなかった大反響が到来します。

 カーネル・サンダースは、1980年に90歳で亡くなっていますが、この年には、ケンタッキー・フライドチキンはアメリカだけでなく、世界48カ国6千店舗まで拡大しています。少し前のデータですが、2015年末の時点で、KFCは全世界125の国と地域で1万9952店舗を展開しています。

 日本でも、創業者カーネル・サンダースの人形を見かけます。白い上下のスーツに黒のネクタイ、腕にステッキを掛けた白髪の老人です。あの笑顔は、夢に向かって生きる満足感の現れだと思います。

 65歳であれば、普通は退職して余生をゆっくりと過ごす歳だと思います。しかし、自分を信じて、決して諦めなかった精神を見習いたいと思います。私も含めて、若い皆さんは、まだまだ可能性が一杯あります。自分の可能性を信じて、これからの人生まだまだ目標に向かって頑張って欲しいと思います。

附属中学校3年生(14回生)修学旅行結団式ー明日から3泊4日の北海道ー(R4.9.12)

 9月12日(月)4時間目に、附属中学校3年生(14回生)が明日9月13日(火)から16日(金)まで3泊4日の北海道への修学旅行の結団式を行いました。3年ぶりの北海道への修学旅行で、本校の大きな魅力です。

 テーマは「北海道はでっかいどー」~感謝・成長・メリハリ・楽しむ~です。

 校長の私からは、修学旅行の3つの目的を確認し、け「健康管理」、け「けじめをつける」、く「悔いのない」修学旅行にして欲しいと話しました。

 安西教頭先生からは、この中で私1人が北海道に行きませんが、附属中学生を大木に例え、生徒のみんなが一緒になっての取組は、大木の根っこの部分で大切であると話してもらいました。全国基礎学力調査の素晴らしい結果から、生徒に身についている力の説明もありました。

 学年主任の岡山先生からは、旅行委員への感謝の気持ち、保護者への感謝の気持ちを忘れず、修学旅行で成長して、楽しんで欲しいとの思いを伝えられました。

 最後に、「北海道はでっかいどー」と、生徒と教員全員で拳をあげて、明日からの修学旅行を盛り上げようと1つになりました。

 明日は、朝6時半に姫路駅集合で、神戸空港から新千歳空港へ出発し、16日の20時半に姫路駅到着の予定です。生徒全員が成長した姿で、無事に帰ってくることを願っています。

 修学旅行中の状況は、HPの附属中学校の「生徒の活動」で紹介します。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

兵庫県立大学特別選抜における基礎学力調査(入試)を実施(R4.9.10)

 9月10日(土)、附属高校3年生37人が、兵庫県立大学特別選抜の基礎学力調査を受験しました。

 本校は、兵庫県立大学の附属の高校であり、大学6学部への特別推薦制度があることが、大きな魅力・特色です。

 工学部、理学部は、朝8時30分から、環境人間学部、国際商経学部、社会情報科学部、看護学部は9時から開始で、数学、英語が必修で、学部に応じて国語、理科(化学、物理、生物)、小論文が実施されます。

 兵庫県立大学の各学部の魅力を知り、意欲のある生徒を推薦しています。兵庫県立大学へは、昨年度は47名の合格者があり、県内の高校の中では、一番多くの生徒が兵庫県立大学へ進学しています。

 今年度は、残念ながら社会情報科学部への希望者がなく、5学部への希望者となりましたが、生徒たちは夏休みも登校して質問したり励まし合って頑張ったり、今日の日に向けて体調を整えて精一杯努力してきました。

 受験する生徒達に、校長の私からは、夏休み明けの8月30日に、校内で実施されるが大学の基準で評価されるので高い得点が求められることとともに、武田信玄が「人として成長し、信用を得るために、大切な心がけが1つは、自分のしたいことより、嫌なことを先にせよ」であり「この心構えさえあれば、道の途中で挫折したり、身を滅ぼしたりするようなことはないはずだ」と言っていることを例に挙げ、全力で嫌なことから頑張ることが、緊張している今も、今後の人生にも大切であるのでしっかりと頑張るように励ましました。また、9月7日には武尾総長から、ケアレスミスを防ぎ見直しをしっかりして最後まで諦めずにしっかりと頑張る心構えとともに励まして頂きました。

 しっかりと、ベストを尽くす結果を出して欲しいと願いながら、受験者の生徒の姿を応援しながら巡回しました。

 まずは、県立大学への第1関門をしっかりと突破して欲しい。

                                        校長 小倉 裕史

 

附属中学校のALTの着任式ー2人のALTで国際理解教育のさらなる推進ー(R4.8.30)

 2学期制である本校は、中学校、高等学校とも夏休みが明けて8月30日からスタートしました。

 附属中学校では、7月に離任されたアビゲイル先生の後任として、8月に着任された新しいALTの先生の着任式を行いました。着任されたのは、Georgia Lee Denbigh(ジョージア・リ・デンビ)先生で、カナダから来られました。

 大学院では科学を学ばれ、趣味はアウトドアのようで、英語の授業やESS部の活動でお世話になります。

 本校のALTは、附属中学校に2人、附属高校に1人と3人が、常に教育活動に手厚く関わっていただいています。

 国際理解教育を特色にした本校の更なる推進に、生徒と共に頑張っていきたいと思います。

                                        校長 小倉 裕史

 

創立30周年記念式典実行委員会が発足(R4.8.27)

 8月27日(土)、令和5年度に、附属高等学校が創立30周年を迎えることから、附属中学校・高等学校創立30周年記念式典実行委員会が、発足しました。

 委員長は、創進会(同窓会)の岡田慎平会長で、副委員長に、高校PTA会長、中学校PTA会長、校長、創進会副会長の4人とし、顧問に創進会前会長と総長の2人がなり、その他、本校の総務・広報部長や同窓生の教員、高校教頭、中学校教頭、事務長、高校と中学校の各学年主任や、PTA副会長、歴代の中高のPTA会長、本校の卒業生など、約30人が役員となって、記念式典に向けて意見交換をしました。

 実施は、令和5年11月11日(土)に本校体育館で実施します。

 記念事業として本校に残すものの検討や記念誌の発行、記念講演の講師、寄付の依頼、来賓の選定など、様々なことをこれから決めていくことになります。

 創進会(同窓会)と中高PTAと本校教職員が連携して、在校生にとっても意義ある式典になるように、生徒にもアンケートを取ることでまとまりました。

 次回は、11月12日(土)に、式典約1年前に第2回実行委員会が開かれます。素晴らしい式典になるように検討していきますので、保護者や卒業生の皆さんのご意見も、お聞かせ頂ければと思いますので、よろしくお願いします。

                                         校長 小倉 裕史

附属中高合同教員研修会ー良いとこ見つけで活力ある職場づくりー(R4.8.23)

 8月23日(火)、本校の中高の教員を対象に、中高合同研修会を実施しました。テーマは「教員に求められる役割と職責~活力ある職場づくり~」で、校長の私が講師を担当し、中高教員約50人が10班に分かれて取り組みました。

 各教員の「自分の強みや持ち味」をラベルに書いて希少性や有用性を分析し、自分の強みを・持ち味を大切にして欲しいと伝えました。

 学校改善と学校教育目標の意味と、Society(ソサエティ)5.0の時代を迎え、学習指導要領の改訂の趣旨と評価の観点について伝え、学校の使命と力の入れどころを押さえ、本校をSWOT分析することにより、外部環境と内部環境の強みを改めて考えてもらいました。

 緑に囲まれた学習環境で、保護者が意欲的であり、兵庫県立大学からの独自の支援や県立大学への特別推薦制度があること。中高一貫校で意欲の高い優秀な生徒が多く、意欲ややる気の高い教員が多く、寄宿舎があり施設も充実していること。

など、本校の強みは他校にないことが多く、強みを活かしてさらなる特色づくりを進めたいと思いました。

 教員一人一人の働き始めてからのキャリアを振り返り、どのような時に力量が付いたか、満足度が上がった時の身につけた能力を振り返り、自己の振り返りには意義があることも伝えました。

 教員の中にはメンタリングやキーパーソンの重要性を伝え、さらなる協力体制のある組織づくりが、働きがいのある職場づくりであることを話しました。

 やってみせ 言って聞かせてさせてみて 褒(ほ)めてやらねば人は動かじ

 話し合い 耳を傾け承認し 任せてやらねば人は育たず

 やっている姿を 感謝で見守って 信頼せねば人は実らず

と、山本五十六の言葉を伝え、教員同士も、生徒に対しても、「ほめて任せて信じれば、人は動く・育つ・実る」ことを確認しました。

 教員一人一人が、明日から実行しようと思うことを振り返って、研修を終えました。

 さらに、素晴らしい学校を目指して、教職員と共に頑張っていきたいと思っています。

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中高 夏季休業前の全校集会ーPDCAサイクルを持ち、ピンチをチャンスにー(R4.7.20)

 附属中学校と高等学校と、夏季休業を迎えるにあたり、全校集会を持ちました。本校は2学期制のため、前期の終業式は9月の終わりですが、夏季休業中をしっかり乗り切って欲しいと、総長、校長からメッセージと、生徒指導担当からの感染症対策と熱中症対策について話しました。

 中高の全校生が体育館に入ると、密になるため、附属高校は体育館、附属中学校は夢造館で別々に実施しました。

 総長は附属中学校に、校長は附属高校で生徒にメッセージを伝えました。附属中学生には前日の部活動の県大会壮行会で校長メッセージを伝え、附属高校生には総長のメッセージも校長から伝えました。

 総長、校長の思いが生徒に届いて欲しいと願っています。40日間の夏季休業を、健康に気を付けて送って欲しい。

                                          校長 小倉 裕史

 

【総長あいさつ】 武尾 正弘 

 ようやく前期の大半は終わり、夏休みに入るわけですが、4月に思い描いた通りの生活や勉強をここまで進めることができましたか? 

 一般社会やビジネスの世界では、PDCAサイクルという言葉があります。

 これはそもそも物を生産する工場で、品質管理の観点から出てきた言葉ですが、Pはプラン、計画、DはDo、実行すること、Cはチェック、結果を評価すること、最後のAはアクションと言って行動するという意味ですが、ここでは結果の評価に基づいて、改善するということを意味します。PDCAは、計画、実行、評価、改善ということです。

  この考え方はものの生産だけにとどまらず、最近はビジネスの世界のあらゆる事柄に拡がってきています。

  皆さんの生活や勉強についても、まず、計画し、それに基づいて実施し、その後、結果について評価して改善し、次の計画に生かすといったPDCAサイクルが必要です。

  でも実際にこれをやるとなったら、どんなことをすれば良いか迷いますね。

 でも大事なことは、まず、計画をノートなどに日付入りで書くことなんです。そして、設定した目標についてはいつまでにそれをやってしまうか期日を決めることなのです。この期間は長くても短くても良く、最初は全く計画通りにはいかないと思いますが、そのノートをみてきっと反省することになると思います。それがPDCAサイクルの第一歩になるのです。 

 これから長い夏休みになると思いますが、まず最初に、計画をノートなどに書くことと、期限を決めることをやって頂いて、皆さん独自のPDCAサイクルをつくることをお願いいたします。 

 それから、コロナ感染がどんどん拡がっている状況にあります。かかっても重症化しないという人もいますが、他人にうつしたり、後遺症がのこることもあり、感染しないに越したことはありません。夏休み期間中もこれまでのルールを十分に守り、節度ある生活を過ごしてください。

 

【校長あいさつ】 小倉 裕史

 今年度は、4月には、高校3年生は延期の延期となった宮古島への研修旅行、高校1年生は3年ぶりの蒜山高原自然教室を無事に実施してスタートしました。文化祭や先週実施できた球技大会などの実施や、黎明寮での朝食の一部バイキング形式に戻すなど、可能な限りの感染対策を取りながら、3ヶ月余りが経ちました。

 私からは、「ピンチはチャンス」「窮(きゅう)すれば転ず、転ずれば通ず」ということをお話しします。

 皆さんは、これまでの高校生活や中学校生活を振り返ってみると、うまくいったこと、感動したこと、失敗したこと、悲しかったこと。それぞれあるかと思います。うまくいったり感動した時は、やる気に繋がったでしょうが、失敗した時や、悲しかった時は、悔しさがこみ上げてきたと思いますし、思い出したくないかもしれません。

 しかし、まず皆さんに伝えたいのは、「ピンチはチャンス」という言葉です。人間は、窮地(きゅうち)に立った時が、チャンスと言われます。ピンチはピンチで、チャンスのはずがないし嫌だと思います。しかし、高校生活だけでなく、これからの人生の中で、一度はもう限界だと感じることがあるかもしれません。また、「窮すれば転ず、転ずれば通ず」という言葉があります。

 窮する(行き詰まり苦しむ)ことで、道を進んでいた際に行き詰まり、転んでしまった。しかし転んだからこそ、そこから見える新たな視点や発見があるものだ。という意味です。つまり、人間はまず「転ぶ」ということがなければ、「通ずる」ということがないと言われます。転んだからこそ、そこから見える新たな視点や発見がある訳です。

 ピンチが訪れて、どうしようもないとならないとき、諦めるしかないかと思ったとき、もう一度引き返そうと思ったとき、方向転換をして(転じて)あらゆる事を見ることで、「こんなところにこんな方法があった。こんな道があったな」と新たな発見ができるのです。

 しかし、これも諦めてしまっては、チャンスは絶対に訪れては来ません。転じてこそ活路が見出されるのですから、何事も最後まで諦めないことが、いかに大切かということです。現在の成績では、目指す進路を諦めなくてはならないのではないかと思っている人もあるかもしれません。しかし、そのピンチを、ピンチで終わらせるか、チャンスに変えるかは、気持ち次第だと思います。

 高校3年生は、人生で一番しんどい夏休みを迎えると思います。頑張って当たり前で、誰も褒めてくれないかもしれません。しかし、しっかり目標を決めて、頑張ったら自分を褒めてあげることも大切です。将来の目的は大事ですし、目的がなければ頑張れません。しかし、身近な目標も定めないと、なかなか頑張れないのも事実だと思います。

 すべては、目的に向かっての種まき(行動)だと思います。まかない種は生えないので、思えばまず行動にうつして種まきをしましょう。まいても、なかなか実を結ばなくて嫌になることがあるかもしれません。しかし、それは、貯金していると思って頑張って欲しいと思います。いつか、多額の利子がついた結果が返ってきます。

 できるか、できないかということよりも、昨日より今日、今日より明日、少しでも向上しようという心がけが、一番大切だと思います。

 夏季休業中は、生活が乱れがちになります。計画を立てて、「昨日よりも今日、今日よりも明日」の気持ちで、一歩一歩進んでください。もしピンチが訪れても、決して諦めず、これはチャンスと思って方向転換して頑張ってみてください。皆さんの頑張りを心から応援しています。

 暑い日が続きますので熱中症対策、そして第7波が到来したと言われていますので、感染症対策を徹底してください。40日間の夏休みをくれぐれも健康に気を付けて過ごしてください。

 

 

 

附属高校職員研修会ーICT機器を活用した事例報告で効果的な授業の工夫を共有ー(R4.7.19)

 7月19日(火)、附属高校の教員全員で、ICT機器を活用した実践の事例報告の研修会を実施しました。

 本校では、すべての教室にホワイトボードとプロジェクターが設置され、2年前から効果k的なICT機器を活用した授業の工夫を行ってきました。今年度の入学生から、新学習指導要領となり、1人1台端末のBYODが導入され、授業でも活用し始めています。

 7人の先生方による、効果的なICT機器の活用、BYODの有効活用について、説明があり、教員は熱心に研修を受けました。すべての教員が、効果的なICT機器を活用できるように頑張って、生徒の授業を効果的に実施できる工夫をさらにしていきます。

                                          校長 小倉 裕史

事例報告

1 授業におけるICT機器の活用事例

 ~Google Classroomを用いた課題提出とJamboardを活用した授業実践~ 宮内 俊輔先生

2 授業におけるICT機器の活用事例 (学年での取組を含む)

 ~Google Classroomを用いた課題提出~ 那須 健治先生

3 授業におけるICT機器の活用事例

 ~数学科におけるJamboardを活用した授業実践~ 中島 健太朗先生

4 ICT機器を活用した個別指導の事例

 ~数学科におけるGmailを活用した個別添削指導について~ 古本 浩之先生

5 進路指導におけるGoogle Classroomの活用

 ~特別推薦入試受験者への事務連絡と総長特別演習~ 疊家 克彦先生

6 BYOD端末の活用事例 ~英語科における音読指導~ 吉峯 旬作先生

7 BYOD端末の活用事例 ~連絡ホワイトボードのJamboardへの移行~ 中野 雅志先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校 前期球技大会ー各学年の活躍ー(R4.7.14-15)

 7月14日(木)と15日(金)の2日間、附属高校の前期球技大会が行われました。

 新生徒会執行部の最初の学校行事であり、企画や準備、進行を頑張ってくれました。

 当初予定のソフトボールは、初日の雨のため、卓球に変更となりましたが、各クラスで団結して、卓球、バレーボール、バドミントンの競技に頑張りました。

 開会式でも、私からは、感染症対策と熱中症対策とともに、ケガのないように気を付けて頑張るように伝えました。

 感染症対策のため、換気の徹底とともに、応援者も声を出さずに拍手のみでの観戦となりましたが、3年生にとっては最後の球技大会を精一杯楽しんだと思います。感染対策のため、マスクをして競技をしていた生徒もありましたが、大変だったと思います。大きなケガもなく無事に実施できて良かったと思います。

 閉会式での表彰も、全学年が表彰されたことは素晴らしかったと思います。表彰状がもらえたクラスは、おめでとう。残念やったクラスも、想い出になったと思いますし、お疲れさまでした。

 生徒会執行部の生徒達、準備に関わって頂いた先生方も、ありがとうございました。

                                         校長 小倉 裕史

 表彰

卓 球  優勝:2年4組B、準優勝:3年2組B、3位:1年1組A

バレーボール  優勝:3年1組、準優勝:2年4組、3位:1年3組

バドミントン  優勝:2年1組A、準優勝:3年4組A、3位:2年3組B

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

附属高校 初任2年目の教員の公開授業ーICTを活用して主体的な授業ー(R4.7.13)

 7月13日(水)、附属高校に初任2年目の2人の教員による、研究授業が公開されました。

 5時間目目は、保健体育科の小林健太郎先生が、2年1,4,5組のバレーボールの授業でした。サーブ、キャッチ、スパイクなどを、滞空時間を長くして腰を落としてなど自ら見本を見せて生徒を指導して、生徒は熱心にバレーボールに向かっていました。サーブ、キャッチ、スパイクの効果的な練習をあと1時間やってから、実際にゲームをやるようです。また、タブレットでやっている様子を同じ班の生徒が撮影した動画を、先生に提出して次の時間に視聴など、ICTを活用した工夫した授業でした。

 6時間目は、地歴科の鳥居柚希先生が、2年1組の日本史選択者に対して、地方政治の展開と武士「受領と負名」の内容の授業でした。歯切れのよい声で生徒を引き付け、わまりの人と相談して発表させるなど、正解すれば生徒みんなが拍手をするなど、自主的に取り組む授業で、楽しく勉強している雰囲気が伝わりました。醍醐天皇の「延喜の荘園整理令」であるとか、「租税の対象が人から土地へ変わった」ととなど、ポイントを押さえてわかりやすかったです。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校 English Speach Festival 2022ー英語で自分の思いを発表ー(R4.7.13)

 7月13日(水)、附属中学校のEnglish Speach Festival 2022を、保護者も参観の中行われました。

 1年生は10人が、スライドの写真などを写して興味を持つものを、英語で紹介しました。

 2,3年生はそれぞれ7人が、自分の考えをまとめて、英語でスピーチしました。高校生に決して負けない素晴らしい英語力で、聞いている人を引き付けました。

 最優秀賞は、3年生の西村 舞さんで、各学年1~3位までを武尾総長から表彰を受けました。

 本校の特徴である国際理解教育の基礎であると、素晴らしい時間を過ごしました。発表した生徒達に、準備や練習も大変だったと思いますし、体育館で緊張の中、自分の思いを伝えられて大きく成長したことと思います。自信をもって今後の中学校生活を送って欲しいと思います。

                                           校長 小倉 裕史

 結果

最優秀賞 3年 西村 舞

1年 1位 Honoka HIGASHI、2位 ViVi Anne TELFER、3位 Manaka IWATO

2年 1位 Takuto KOBAYASHI、2位 Itsuki KISHIMOTO 、3位 Tamami MURAKAMI

3年 1位 MaI NISHIMURA、2位 Yua TAKASE、3位 Ako SHIRAI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校2年生 OB・OG講演会ー卒業生の活躍からキャリア教育を学ぶー(R4.7.9)

 7月9日(土)、附属高校2年生(28回生)を対象に、本校の卒業生で活躍されている方を6人招いて、高校時代や今の仕事についての話を聞く講演会が、創進会(同窓会)主催で実施されました。

 講師として来校されたのは、本校1回生で私立高校の英語教員をしながら書家である藤原 信也さん、4回生で会社の人事総務担当執行役員で公認会計士の平井 直大さん、生命保険会社勤務でファイナンシャルプランナーの土井 佑木さん、地元の大手化学会社の研究者の久留島 康功さん、9回生で環境衛生研究所勤務で臨床検査技師の横田 隼一郎さん、17回生で地元大手会社のエンジニアスタッフの松田 正大さんの6人です。

 自分達が高校の時の話とともに、進路を決めるまでのいきさつや、働きながらの苦労、そして今の仕事の内容と共に、生徒達にいろんなアドバイスを頂いきました。

 1回生が入学した頃は、グランドがまだなく体育館でしか体育ができず、半年後にグランドができても歩道橋はなく、グランドまで片道10人くらいかけて移動していた話や、学校の回りの木々はまだ小さく、今では大きな木になっているが、建物は大きく替わっていないと懐かしんで頂いた。

 生徒からは、「しっかりと相手に自分の意思を伝えることが大切だということがわかった。」「公認会計士の仕事が難しいことがわかり、AIの発展の中で作業を伴う仕事は人間が行っている点に興味を持った。」「生命保険会社は愛の形をつくる仕事であるという言葉が印象に残った。」「化学メーカーと機器メーカーを同じ物を考えていたが、化学メーカーが主に材料を研究することができることを知り、進路について考える良い機会になった。」「臨床検査技師は、患者のために常に勉強し続けているところがすごいと思った。今後、社会人になった時に私も学び続けたいと思った。」「楽しいと思えることを勉強すべきと思った。」「挫折した時の対策として前もって準備しておくことが大切と聞き、仕事以外でも当てはまると思ったので、前もって準備することを意識して生活を送ろうと思った。」などと述べてくれました。

 仕事の内容だけでなく、今後の進路や将来のキャリア教育に大きな影響を与えるよい機会になったと思います。

 来年度には創立30周年を迎える本校ですが、卒業生が活躍してさらに素晴らしい学校を目指したいと思います。

                                        校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校の生徒会認証式ー新旧生徒会が引き継ぎ第29代生徒会執行部スタートー(R4.6.17)

 6月17日(金)1時間目、第29代生徒会役員の認証式を行いました。山田善一(やまだよしかず)新生徒会長をはじめ16人の生徒会役員に、総長名での任命書を、校長から1人ずつ激励の言葉を添えて渡しました。16人の中には、2年生13人、1年生3人で構成され、昨年度生徒会執行部として活躍した3人も継続してくれています。

 第28代の吉本葉大(よしもとようだい)前生徒会長をはじめ、16人の生徒会役員からバトンタッチをしました。

 校長の私からは、第28代生徒会執行部が、2年ぶりの球技大会を実施して誰もわからない状況の中で頑張ってくれたこと、学校周辺の清掃活動をしてくれたこと、避難所運営ゲームを実施したこと、オープン・ハイスクールや体育大会で工夫して取り組んだこと、中学校生徒会と連携して中高合同新聞の「月刊附属」の発刊をはじめたこと、文化祭で「αーMuse(ア ミューズ)のテーマでみんなが楽しみ一手間加えた+αでキッチンカーの手配など、今できることを精一杯頑張ったことへの感謝の気持ちを伝えました。

 また、第29代生徒会生執行部には、先輩の思いを引き継いで、附属中との連携と共に県立大学生との連携や、総長・校長室での話し合いの機会を設けるなど、さらに通常の教育活動に近づけるように頑張って欲しいと激励しました。

 引退する第28代生徒会執行部の1人1人から、急遽今の気持ちを伝えてもらいました。吉本前生徒会長からは、「○○だけでは成り立たない」という言葉を全校生に伝えてくれました。「生徒会だけ」ではできないことがたくさんあります。構成豊かな16人が堂々と思いを発表してくれた姿に頼もしく、感動しました。

 山田新生徒会長からは、先輩達の生の思いを聞いて、みんなで一緒に頑張っていきたいと語ってくれました。

 第28代生徒会執行部が頑張ってきた思いは、第29代生徒会執行部や全校生に届いたことと思います。

 「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす 目指せ世界のパイオニア」の本校のスローガンを、1人1人が大切にして熱中症対策と感染症対策を心がけつつ、さらに通常の教育活動に近づけて、さらに素晴らしい学校にしていきたいと思います。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

県立大学理学部学生が附属高校の授業見学(R4.6.16)

 6月16日(木)、兵庫県立大学理学部の講義の一環で、数学の教員免許取得者のための「数学科教科指導法」を受講している大学生18人が、本校の授業を見学しました。

 1年生5組では、数学科の中島健太朗先生が、セットアップして今週から使用を始めた1人1台端末のBYODを使用した「理数数学Ⅰ」の授業を公開しました。手元の端末の画面をプロジェクターでホワイトボードに映して、生徒は自分の席で端末のポインターで説明するなどの、新たな取組がありました。効果的にBYODを活用し、今後の新たな使い方が楽しみでした。

 2年5組では、数学科の窪田行博先生が、パソコン画面からグラフをホワイトボードに写して説明するなどのICTを効果的に活用した「理数数学Ⅱ」の授業を公開しました。生徒達は、熱心に解説する先生の話に聞き入っていました。

 授業見学後の、大学生の感想では、「自分たちの高校時代に受けた授業と全く違う」とか「効果的にICTを活用して、BYODで前に出て説明しなくてよいので緊張せずハードルが低くて良かった」や「先生がわからないところは隣と相談するように指示して良い雰囲気で生徒が学んでいて良かった」など、見学して始めて知ることや、今の時代のICTの活用の授業のスタイルに学ぶことが多くて大変良かったと話していました。

 高校生と大学生が連携して、高大連携のいろいろな取組がさらにできることを楽しみにしています。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

寄宿舎で県立大学生を招いたアフタースクールゼミ開始ー中高生が熱心に取り組むー(R4.5.12)

 5月9日(月)から、寄宿舎「黎明寮」の学習室に兵庫県立大学理学部の学生を講師に招いて、アフタースクールゼミが正式に始まった。また、5月12日(木)からは、今年度から本格入寮となった中学生のゼミも始まった。

 寮生父母の会の主催で、月曜日は高校生の理科、火曜日は高校生の数学、水曜日は高校生の英語、木曜日は中学生の数理英を、昨年度に完成した学習室で、問題集等のわからないところを質問する寺子屋形式で実施しています。7月末までの各8回の実施で、基礎学力の向上と学習習慣の定着を図る。

 高校生39人、中学生7人の希望に対して、県立大学理学部の学生5人がチームを組んで対応しています。中には、寮生ではない高校生で、保護者の送迎により受講している生徒も2人ある。

 生徒に取って歳の近い大学生からは、中高の教員では伝えられない興味ある話もあり、生徒達は熱心に手を上げて取り組んでいる。

 中高大連携の本校でしかできない、価値ある取組が定着し、切磋琢磨して頑張って欲しい。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校29回生(1年生)1泊2日の蒜山自然教室ークラスの団結と学年の絆ー(R4.4.27-28)

 4月27日(水)~28日(木)の1泊2日で、附属高校1年生の蒜山自然教室が実施されました。コロナ禍のため、一昨年は中止、昨年は地元の光都で1日の短縮での実施でしたが、今年度は心配された天候にも恵まれ、無事に3年ぶりに予定通りに全日程が実施できました。

 1日目は、蒜山高原での昼食後に、25kmウォークで、桜や菜の花など寒いためにまだ綺麗な自然の中を、蒜山の三山を見ながら高原を歩くのは大変でしたが、生徒達は本当によく頑張って歩きました。各担任の先生方は、生徒と一緒に歩き、2カ所のチェックポイントを通過して、到着したときには感動の達成感がありました。私は電動自転車を借りて、生徒の最後尾や先頭集団などを行き来しながら、生徒の様子を写真に納めました。

 夕食後のキャンプファイアーでは、「火の神」の役となり、吉峯先生が用意した衣装を身にまとっての登場。前日に、録音した台詞に合わせて、トーチ棒で各クラスのトーチ棒に点火。5つの火を表して、29回生の団結に繋げるシナリオでした。中心の大きな火を取り囲み、中島先生が「水の神」として、野活委員の生徒を精霊として様々な出題をして、生徒達は楽しい時間を過ごしました。

 2日目は、各クラスでのクラス行事、各担任が工夫して大変盛り上がっていました。それぞれの担任の個性がありました。宿舎を後にして、キャンプセンターでの大縄飛び大会では、辻先生が得意の英語での挨拶から始まり上手な司会進行に感動しました。各クラスでの練習の後、各クラス2チームでそれぞれ1分間にとんだ回数の合計で競いました。練習では好調だった3組は残念ながら準優勝。優勝は2チームとも多く飛んだ5組でした。1~3位は蒜山3山の上蒜山、中蒜山、下蒜山、4位は蒜山で有名なジャージー牛、5位はすいとんと、それぞれ凝った賞の表彰状が学年主任の川井先生から渡されました。体育大会の前哨戦ともなる、初めてのクラス対抗に盛り上がりましたが、他のクラスも応援する生徒の姿勢に、予想以上の成長を感じました。1位の5組には、クラス全員に校長賞として、カスタードまんじゅうをプレゼントしました。

 各クラスで炊事棟に分かれての、飯ごう炊飯はなかなか火が付かないクラスもあり戸惑いましたが、火を見る機会の少ない生徒に取って、素晴らしい経験となったと思います。薪をくべても煙ばかりが出て、息苦しい思いをしながら、なかなか炊けないご飯、かき混ぜすぎかと思うカレーも、生徒に取っては自分達の力でご飯を作った喜びと、ご飯のありがたさを感じたことでしょう。

 蒜山高原センターでのお土産物購入も、予定通り40分確保して、ソフトクリームなどを美味しく食べて満足な顔で帰路に着きました。

 行きも帰りも、3月に全線開通した播磨道の山﨑ジャンクションと播磨新宮インターを通って便利になったと感じました。

 生徒の嬉しそうな笑顔を、沢山写真に撮りながら生徒の成長を感じました。ずっとカメラを持って知らない間に900枚を越える写真を撮っていました。

 写真を撮るたびに、「ありがとうございます」の気持ちの良い声を掛けてくれる生徒も増え、「校長先生、沢山の写真をありがとうございます」と解散した後に言ってくれた生徒もありました。気持ちの良い挨拶は、人間関係を良くし、信頼を築き、自己アピールにもなり、お互いに爽やかな気持ちも良くなる人間として絶対に大切なことです。多くの人はできていますが、相手が言っても挨拶ができない生徒もまだあり、生徒全員が気持ちよく自然に挨拶ができるようになれば、もっと素晴らしい学年になると思います。

 中野先生がHPの文章の下書きをしてもらったものに、私が撮った写真を添付して、26回HPを更新することができました。帰ってからも急いでスマートフォンからあげたHPを見直し、文章の修正や写真の追加などしていますので、一度見ていただいた方も見直ししていただければありがたいと思います。(HPの各回生の29回生のところに掲載)

 撮影した全ての写真は紹介できませんが、一人一人が日頃できない貴重な経験をして、頑張れば達成できる精神や、クラスの団結、学年団の絆をもとに、今後の高校生活を頑張って欲しいと願っています。生徒達の3年後の成長が本当に楽しみです。

 29回生の学年団の先生方は、学年主任の川井先生の感謝の気持ちを常に大切にされ25kmウオークで全距離歩けない生徒とも最後まで行動を共にされる姿、副主任兼4組担任の吉峯先生の生徒の立場に立って司会進行や生徒指導をされる姿、1組担任の枝澤先生の先頭車両として他の先生と連携して日程や時間調整をされる姿、2組担任の田中先生の常に生徒に寄り添ってクラスをまとめようとされ生徒と共に行動される姿、3組担任の辻先生の養護教諭と連携して保健安全に関する指示やクラスを愛し大縄飛び大会を最大限に盛り上げようとされる姿、5組担任の中島先生のキャンプファイヤーで自ら「水の神」として様々なゲームを盛り上げ「水の神が綺麗なお湯をお風呂に入れておきました」とユーモアあふれる姿や早朝から生徒の起床の様子を気にして階段などに立っておられる姿、副担任の中野先生の行事ごとにBGMを用意して生徒達の様子を声かけをしながらビデオに撮り続けHPの文章の案を準備する姿など、各先生が分担してそれぞれの役割を果たしていただきました。養護教諭の玉田先生も体調不良や足を捻挫したり虫に刺された生徒に対して丁寧に対応いただきました。生徒からは見えないところでも、自ら沢山行動していただきました。校長として本当に感謝していますし、教員の生徒たちとの距離もずっと近づいたように思います。

 本校の教員は、誰もが生徒一人一人を大切にして生徒のために全力を尽くす先生方ばかりです。厳しいことも申し上げることもあるかと思いますが、本校の校訓「創進」の精神で、生徒一人一人が「新しいものを創造し、よりよい方向へ進歩」できるように全教職員で今後も取り組んでいきますので、ご支援ご協力をお願いいたします。

(写真は29回生のHPの欄に多く掲載していますので、引き続きご覧頂ければ幸いです)

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校2年生プロジェクト学習開始ー探究活動に熱心に取り組んだー(R4.4.26)

 4月26日(火)、附属中学校の特色ある探究活動である、2年生のプロジェクト学習が今日から2年間にわかる取組がスタートしました。

 それぞれの10の希望の班にわかれて、初回の今日は、班長が講師の先生方を控室に呼びに来て、どのような学びをするのか、どのようにまとめるのかについての説明を、興味深く聞いていました。生徒たちの探究心に火がついて「創進」の気持ちで、目指すパイオニア!で頑張って欲しいと思います。

 10班の「Super Hero!!(起業家について考え・調べ・体験)」については、斎藤元彦兵庫県知事の直轄の事業で、企業者教育を取り入れた、「Biz World」 を、附属中学校と附属高等学校を含めて県下6校の指定を受けた学校で実施をはじめ、本校ではプロジェクト学習の1つの班で、社会科学として起業家教育を学ぶことになりました。成果が楽しみです。

                                        校長 小倉 裕史

1班 蛇類の骨学的研究 池田忠広先生

2班 節足動物のインベントリー調査 山崎健史先生

3班 植物はどんなふうに成長するか 京極大助先生(本日ご欠席で、資料を使って高下先生が説明)

4班 「もったいない」からはじめよう:身近なアップサイクルの理解と実践 衛藤彬史先生

5班 学校周りのチョウ類調査 中濱直之先生

6班 天文と宇宙 高山正輝先生

7班 カルス培養 園部誠司先生

8班 マイコンを使って人と関わるロボットを作ろう 山添大丈先生

9班 化学と電気のエネルギー交換 八重真治先生

10班 Super Hero!!(起業家について考え・調べ・体験) 芹澤和彦先生、尾崎健二先生、田中隆先生、大澤篤先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校27回生(3年生)2泊3日の宮古島での研修旅行(R4.4.19-21)

 4月19日(火)~21日(木)の2泊3日で、附属高校3年生の宮古島での研修旅行を無事に実施しました。

 昨年度の秋に3泊4日で計画していたのが3月に延期で、さらにコロナ禍のため今回へ再延期で実施できました。

 学校発ー神戸空港ー下地島空港着と、姫路駅発ー関西空港ー宮古空港着の2つに分かれての行きかえりなり、写真屋さんが同行されない、姫路駅発ー関西空港ー宮古空港着のグループに私は同行しました。

 1日目は、宮古島海中公園で合流、前浜ビーチを見学し、東平安名崎で灯台をバックに旧(2年生)クラスでの写真撮影。ホテルブリーズベイマリーナホテルに到着し、バーベキューとビュッフェに分かれての夕食。海のきれいな大自然に魅了された研修となりました。

 2日目は、午前中は、マリンスポーツ体験と伝統工芸体験の選択研修で、シュノーケリングやシーカヤックを体験した生徒は、こんがり焼けて普段しない体験を楽しんだ。伝統工芸体験は、サーターアンダギー作り、万華鏡&ジェルキャンドル作り、シーサー作り、チガヤ作り、貝殻ストラップ&ブレスレット作り、チョークアートのそれぞれの体験を楽しんだ。海宝館で全員での昼食後、佐良濱漁港でハーリー競漕を行いました。急遽実施した決勝戦では、優勝と準優勝チームに校長から景品をプレゼント。クラス団結しての応援も素晴らしかったです。ホテル前で、新(3年生)クラスでの写真撮影後、前日とは別のコースで2日目を終えました。

 3日目は、かるかの里で入村式をして、28家庭に分かれて農家体験のファームビジットを行いました。各家庭に招かれ、美味しいものを食べたり、海を見に行ったり、サーターアンダギーつくりをしたり、山羊に餌を与えたり普段できない様々な体験をして生徒たちは戻ってきた。教職員の昼食も、生徒が受け入れをして頂いたレストランで、生徒が手伝ったそばを美味しくいただいた。再び、下地島空港と宮古空港に分かれて、兵庫まで帰ってきました。

 充実した素晴らしい研修旅行で、1000枚以上の写真を撮り、ホームページにもアップしました。生徒達の笑顔溢れる姿を写真に収めるとともに、生徒との距離も近く色々と話してくれる生徒もあり、嬉しかったです。

(詳細記事はHPの27回生のところをご参照ください)

 生徒達にはケジメ、健康管理、悔いの残らない研修旅行の「けけく」を伝えてきましたが、生徒たちの楽しい姿に一緒に触れて大変良かったです。

 これからは、進路決定の大事な時期を迎えます。目標をしっかりと持って、団結したクラスの仲間と共に諦めずに頑張って欲しいと願っています。

(27回生のHPも引き続きご覧頂ければ幸いです)

                                       校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黎明祭の実施ー寄宿舎での中高生の歓迎ー(R4.4.11)

 4月11日(月)、寄宿舎「黎明寮」で、附属高校1年生46人と附属中学生1年生12人を歓迎する黎明祭が実施されました。

 感染症対策のため、飲食ができず簡易での実施となりました。拍手で新入生を迎えた後、高校3年生の寮長2人による、上手な司会と進行によって会が進められました。武尾総長の挨拶の後、寮生父母の会の山本会長から歓迎の挨拶を頂き、新入生によるジャンケン大会が実施されました。クオカードを掛けてのジャンケン大会で盛り上がりました。

 寮生父母の会の役員の方々、寄宿担当の先生方、今だからできる精一杯の歓迎会が実施できました。

 弁当は各部屋での食事となり残念ですが、いつか盛大な会が実施できる時が来れば嬉しいと思いました。

 感染症対策の実施で若干不便な生活を強いることになりますが、多くの小学校や中学校から集まってきたメンバーですので、早く仲良くなって、寮生活に慣れて、楽しい学校生活を送って欲しいと願っています。

                                            校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

離任式と対面式ーお世話になった先生とのお別れと在校生との出会いー(R4.4.11)

 4月11日(月)、附属高校の離任式と対面式が体育館で実施しました。八重前総長、尾崎前事務長をはじめ、附属高校に関わった9人の先生方をお別れをしました。また、新1年生と、2,3年生との対面式が行われ、進入生代表の挨拶と生徒会長からの歓迎の挨拶がありました。 

 また、附属中学校でも、対面式のあと離任式が行われ、八重前総長、尾崎前事務長をはじめ附属中学校に関わった6人の先生方とお別れをしました。

 お世話になった先生方とのお別れに当たって、在校生に様々なアドバイスを頂きました。

 対面式では、感染症対策のため中高別々での実施でしたが、全校生が一同に集まった今年度最初の行事となり、新入生を温かく迎えて、充実した学校生活を送って欲しいと思いました。

                                            校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転出された先生方 (転出先)

八重 真治 総長(兵庫県立大学大学院工学研究科・兼務解消)

尾崎 隆博 事務長(県立山﨑高等学校)

附属高校

小林 ひとみ 先生(ご退職、本校の育児短時間勤務職員補完嘱託員へ)

安原 秀晃 先生(県立太子高等学校)

足立 隆弘 先生(県立姫路特別支援学校)

井上 孔一 先生(ご退職、本校非常勤講師へ)

横幕 英雄 先生(ご退職、本校非常勤講師へ)

馬場 裕子 先生(県立姫路南高等学校)

岡田 央人 先生(ご退職)本日欠席

附属中学校

伊勢 志保 先生(相生市立矢野川中学校)

山田 寿美子 先生(姫路市立夢前中学校)

前川 あい 先生(たつの市立揖西東小学校)本日欠席

堀田 壮一郎 先生(神港学園高等学校)本日欠席

三村 康汰 先生(福岡市立壱岐中学校)本日欠席

杉本 國昭 さん(ご退職)

 

附属中学校第16回並びに附属高等学校第29回入学式ー本校での胸を膨らませた新たなスタートをー(R4.4.8)

 4月8日(金)の午後、附属中学校第16回並びに附属高等学校第29回入学式を、中高合同で挙行しました。

 附属中学生70名、附属高校生153名の新たな門出をお祝いすることができました。コロナウイルス感染症対策の中で国歌や校歌は歌うことができませんでしたが、附属中学校、附属高等学校の校歌に込められた思いが進入生に届けば嬉しく思いました。ご参加頂きました多くの保護者の皆様、お子様の新たなスタートを見て頂き感謝いたします。本校へのご支援を6年間、または3年間よろしくお願いします。

                                         校長 小倉 裕史

【総長・校長式辞】

 うららかな春の光の中、満開の桜をはじめとする色とりどりの花が咲き誇り、春爛漫のこのよき日に、ご来賓として西播磨県民局長 渡瀬 康英 様をはじめとする地域の関係者、兵庫県立大学 副理事長 古川 直行 様をはじめとする大学関係者、中学校PTA会長 熊橋 亨 様、高等学校PTA会長 赤松 憲 様、同窓会長 岡田 慎平 様をはじめとする学校関係者の皆様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校第16回並びに兵庫県立大学附属高等学校第29回入学式を挙行できますことに、深く感謝を申し上げます。

 ただいま入学を許可されました、附属中学校70名と附属高等学校153名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員はもとより、在校生も皆さんの入学を心から嬉しく思っています。合わせて、皆さんには、今日の入学まで支えてくれたご家族、お世話になった小学校や中学校の先生など、多くの方々に対する感謝の気持ちを忘れないで欲しいと思います。

 本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校として「科学技術における学術研究の後継者や、国際感覚豊かな創造性あふれる人材の育成」をねらいとした教育活動を展開しています。

 この体育館の右正面の額には、本校の「創造と進歩の人たれ」という創立理念を表した校訓「創進」が掲げられています。本校では、この「創進」の精神のもと「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす めざせ世界のパイオニア!」をテーマに生徒の自主性を尊重して教育活動を実施しています。

 本校の魅力・特色は、3つあります。1つ目は、兵庫県立大学の教員や研究者を招いたり、大学を訪問したりして行われる「中高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視して観察・実験を取り入れた授業や、探究活動を行う「理数教育」、3つ目は、英語スピーチコンテストや、オーストラリア、タイなどの4か国との交流活動を行う「国際理解教育」です。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、今年度も本来の教育活動が制限されると思いますが、可能な限り今できることを、感染対策を講じながら実施していきますので、楽しんで取り組んでください。

 昨年度の附属中学校と附属高等学校の卒業生に、本校に入学して良かったかについてアンケートしました。「本校に入学して大変良かった」と「本校に入学して良かった」と回答した附属中学校の卒業生は100%で、附属高等学校の卒業生は95%でした。本校に入学して、本校で学んで良かったと思う卒業生がこれだけいることは、本校の誇りです。附属高校の卒業生の進路状況も、国公立大学後期試験の最後まで頑張ってくれた生徒も多く、国公立大学は、東京大学、神戸大学、東北大学、兵庫県立大学など卒業生の六割にあたる92人が合格してくれました。最後まで諦めずに、頑張り抜く精神も、本校で養われたことと嬉しく思っています。

 さて今、世の中は大きな変革の時期を迎え、インターネットによって全ての人とモノがつながり、AIによって必要な情報が必要な時に提供され、ロボット技術によって人の可能性が広がり、技術や社会の変革、イノベーションによって様々なニースに対応できる社会が実現するSociety 5.0と言われる時代が訪れています。

 このような時代において、①情報を正確に読み解いて対話する力 や、②科学的に思考・吟味し活用する力、③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探究力が求められ、自ら答えを導く問題解決能力が重要になってきます。これらの力を育成するために、文部科学省が定めた学習指導要領が、中学校では昨年度から、高等学校では今年度の入学生の皆さんから改訂されました。学力は「知識・技能」の習得だけでなく、未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」、学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力や人間性等」の3つの柱となり、高等学校でも観点別評価を実施します。また、一人一台端末を活用したICT教育も本格的にスタートし、ICTを効果的に活用しながら、主体的・対話的で深い学びの教育活動に取り組んでいきます。

 皆さんは、SNS等が普及し便利な情報化社会において、情報の発信や公開、利用において、他者への権利侵害を起こさない情報モラルを身につけるとともに、多くの情報から何が正しい情報かを読み解いて活用し、そして正しい情報を発信する情報リテラシーを身につけてください。

 附属中学校では、兵庫県立大学と連携して実施している探究活動のプロジェクト学習等をさらに発展させ、附属高校では、昨年度に設置したクリエイティブ サイエンス(CS)コース、ファンダメンタル サイエンス(FS)コース、2年生からのグローバル アーツ(GA)コースにおいて、探究活動や教科等横断的な学習に取り組んでいきます。皆さんは、希望を持ってチャレンジして欲しいと思います。

 世界に目を向けると、ロシアがウクライナを侵略して、多くの人が亡くなる痛ましい戦争が起っています。戦争は、絶対に許すことはできません。

 入学生の皆さんも、世界にも目を向けて、何が正しいことか判断できる力を身につけて生活してください。

 保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。お子様がこれからどのように成長していくのか、大きな期待と一抹の不安の両方を抱いておられることかと思います。

 本校では、今年度も新型コロナウイルス感染症対策を徹底するなどの安全対策を優先しつつ、保護者の皆様と連携して、教職員が一丸となって、お子様の成長を支えてまいります。これからの6年間、または3年間、本校に対するご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

 新入生の皆さん一人一人が、自らの目標を大切にし、何より楽しい充実した中学校生活、高校生活を送られることを祈念して、式辞といたします。

  令和四年四月八日

兵庫県立大学附属学校総長 武尾 正弘

兵庫県立大学附属高等学校長兼附属中学校長 小倉 裕史

 

【学長祝辞】

 桜の花が咲き誇る春爛漫の本日、兵庫県立大学附属学校に入学された、附属高等学校第29回、ならびに附属中学校第16回入学生の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。この2年間、コロナ禍の中で勉強に頑張ってこられた皆さんの努力が報われ、今日の日を迎えられました。心からお祝いの言葉をお送りします。また、ここまで立派に育てられ、支えてこられましたご家族、関係者の皆様方の感慨も一入のことと拝察いたします。衷心よりお祝いを申し上げます。

 中学校に入学された皆さんは、小学校での算数が数学という少し難しい響きを持った科目名になり、英語も本格的に教わるようになるなど、学びの範囲が大きく広がります。新しい知識がドンドン増えていき、きっと勉強をするのが楽しくなっていきます。また、小学校とは違って、科目毎、授業をして下さる先生が代わります。個性の異なる色々な先生方から授業を教わるので、変化があって楽しいと思います。それぞれの先生からしっかり学んでください。

 高等学校に入学された皆さんは、附属中学校からそのまま進学された方と、新しく他の地域の中学校から入学されてきた方がおられます。昨年から入試会場を明石にも設けていますので、神戸や阪神地区からの入学生も増えています。新しく入学された方は、それぞれに勉強や部活動などに頑張ってこられたから入学を許可されました。附属学校は、校訓として、創進を掲げ、創造と進歩の人たれと謳っています。教育目標は、「自然科学を中心に社会・人文科学も広く学び、科学への関心を高める。また、国際感覚を養い、国際社会に貢献できる人間を育成する。」となっています。まさに、世界最先端の研究施設である大型放射光施設SPring-8やX線自由電子レーザSACLAなどがあり、世界各国から多くの優れた研究者が集まってくる播磨科学公園都市にある附属中学校・高等学校に相応しい教育目標となっています。

 附属中学校と高等学校に入学された皆さんは、それぞれに大きな可能性を秘めた選ばれた人達ばかりです。それだけに皆さんには大きな期待が寄せられています。新しい時代を切り拓く旗手となるべく、この恵まれた環境の中で未来を見据えてしっかり勉学に励んでください。

 兵庫県立大学は、附属学校が全国の範となるような先進的な中学校、高等学校になることを強く望んでおり、学校生活から教育面まで幅広い支援をしています。昨年は公立中学校では珍しい生活寮を整備して、数人の生徒さんに試行的に入寮していただきました。その評価が高く、今年は20人近くの生徒が入寮されると聞いております。この寮の整備により生徒募集の自由度が拡がり、兵庫県下の広い地域から入学を希望する受験生が増えました。

 附属学校の先生方は皆さん教育熱心で、色々と工夫をされた授業や校内行事で、皆さんの勉学への関心を高め、楽しく勉強することで学力が向上するよう努めています。目に見える教育成果の一つとして、「数学・理科甲子園ジュニア」での好成績が上げられます。昨年度は準優勝でしたが、一昨年度は優勝しています。

 また、大学との連携授業も活発で、例えば、本学の自然・環境科学研究所の先生方から、フィールドワーク等を通して自然の生態や環境保全の大切さ、あるいは宇宙天文科学などについて探究型「プロジェクト学習」として学び、3年生の終わりの発表会でプレゼンテーションを行い、課題探求力と成長した発表力を発揮しています。

 高等学校も生徒の皆さんが楽しく学校生活を送れるように、教育システムや校内行事、クラブ活動の指導などに様々な配慮と工夫をしています。本年度から高校の学習指導要領が改訂されましたが、附属高校では、その改訂の要旨を踏まえて、既に、昨年度入学生から新しくクリエイティブサイエンス、ファンダメンタルサイエンス、グローバルアーツの3コースを設置し、先行実施しています。グローバルアーツコースは2年生からのコースですが、生徒の適性と希望、勉学の進捗度に合わせてコース配属すると聞いています。このように常に時代の先を見て、生徒のためになる取組みを進めています。

 また、コロナ禍で多くの制約を受けながら、高校生という多感な時代の思い出を生徒の皆さんに作って貰おうと、学校内外における行事やクラブ活動も極力実施できるよう配慮しています。昨年度は、コロナ感染症の合間を縫って屋久島等への修学旅行を実施し、生徒の皆さんが大変喜んだと聞いています。多くの学校が中止や極端な縮小に追い込まれる中で、海外こそ断念せざるを得ませんでしたが、本格的な修学旅行を実施された決断には敬服しております。さらに、生活面でも生徒の自発的な活動を促し、県内の高校生を対象に実施した「令和3年度高校生アクションプログラム」無事故無違反チャレンジにおいて、兵庫県1位となり兵庫県警察本部長表彰を受けました。その前年は2位でした。

 このような心身の成長に繋がる多くの取組みを進める一方で、進学指導もしっかり行い、今回の大学入試では卒業生157名中、92名が東大、東北大、神戸大や兵庫県立大学を含めて国公立大学に合格されたそうです。また、早、慶、関学、近大など多くの私立大学や専門学校にも合格されており、殆どの卒業生が希望の道に進んでいます。生徒のことを親身になって考え、相談に乗って下さる先生ばかりで、附属高校の生徒は幸せだと思っています。

 本学へは特別推薦入試制度で44人が合格されました。まだ、定員枠が残っており、なるべく多くの附属高校生を迎え入れたいと考えています。しかし、大学では各学部に適応できる一定の学力レベルがないと卒業するのが難しくなります。入学後は、決められたカリキュラムに沿って卒業のために必要な科目の単位を揃えなければなりません。本学への入学を希望されている方は、しっかり勉学に励んで、各学部が求める力を身に付けて下さい。

 昨年実施された附属高等学校の生徒の満足度等に関するアンケート調査結果によると、「入学して良かったか」と「学校生活は楽しいか」という項目で、95%の方が「良かった」、「楽しい」と答えたそうです。また、ほとんどの寮生が「寮生活が楽しかった」と答えています。多くの生徒に楽しかった思い出があり、附属学校の魅力についても肯定的に捉えていることを知り、大変嬉しく思うと共に、附属学校の先生方の生徒を大切に思う気持ちが反映されていることを改めて強く感じ、感激しました。

 さて、皆さんが生まれてから現在まで、東日本大震災、熊本地震などの多くの地震や台風被害、集中豪雨などが発生し、加えて、現在進行形でCOVID-19パンデミックが2年以上も続くなど、度重なる大きな自然災害や感染症に見舞われています。皆さんも、自然や生命などについて考えを巡らせたことと思いますが、人智の及ばない自然の奥深さを、人間はもっと、もっと畏敬しなければなりません。

 折も折、このような時に、ロシアによるウクライナ侵攻が起こり、罪のない市民や多くの兵士が無意味に命を落としています。『この世界には、人間の命より大切なものは他に何もありません。』兵庫県立大学では、3月8日に武力行使の即時停止と平和的解決を求めてウクライナ侵攻への抗議声明を出しました。皆さんが、附属学校でしっかり勉強されて、全人類の幸せと世界の平和に貢献できる人になるべく成長されていかれることを願っています。

 最後になりましたが、大学本部は、附属学校の教育環境の整備や生徒の活動支援などに十分に配慮し、生徒の皆さんが楽しい学校生活をおくり、勉学に励み、学力の向上に繋がるようにしたいと考えています。どうか皆さん、この光の都、科学公園都市で、明るく、楽しく、未来を見据えて、活き活きとした学校生活を送ってください。最後に改めて、心からご入学のお祝いを申し上げて祝辞といたします。

  令和4年年4月8日

兵庫県立大学学長 太田 勲

 

 

 

令和4年度 中高合同の着任式・前期始業式ー満開の桜の中でのスタートー(R4.4.8)

 4月8日(金)、中高の2、3年生の生徒に対して着任式を行いました。今年度着任された、武尾正弘総長、東道恵子事務長をはじめ、中高合わせて10人の着任された先生方の紹介を行いました。高校の代表で挨拶をされた、谷口知明先生からは、本校の校訓「創進」は造語ですが、この校訓に込められた素晴らしい思いを語られました。中学校代表で挨拶された、森川ゆき子先生からは、2年前に中学校を送り出した生徒が附属高校の2年生で頑張っていることを嬉しく思うと共に、本校で新たな気持ちで頑張りたいと語られました。新着任の先生方、本校の為によろしくお願いしたいと思います、(着任者は4月1日の記事に掲載)

 その後、中高合同で、前期始業式を行い、総長式辞(後に掲載)、校長挨拶(後に掲載)を行いました。校内の満開の桜は、生徒達の進級を歓迎しているように思いました。

 部長、主任の紹介、各クラスの担任紹介発表を行って、新たな年度がスタートしました。生徒一人一人にとって、素晴らしい1年間になるように願っています。

                                         校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

【総長式辞】 附属学校総長 武尾 正弘 

 皆さん、お早うございます。学校総長の武尾です。まずは皆さん、ご進級おめでとうございます。

  私は、前総長の八重先生と同じで、姫路市書写にある兵庫県立大学大学院工学研究科の教授をしています。八重先生は金属メッキの研究者ですが、私は応用化学に所属し、環境とバイオテクノロジーを専門にしています。高大連携授業やプロジェクト学習などで皆さんに研究内容を披露する機会があればたいへん嬉しいです。

  さて、私が本校に着任する前に、本校の資料をいろいろ読みましたが、1番心に残っているのは「創進」という学校の校訓です。「創造と進歩の人たれ」ということですが、皆さんもこの言葉は耳にタコができるぐらい聞いたかと思います。

  自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす、目指せ世界のパイオニア!とのことですが、皆さんが科学教育環境の優れた本校を選んだ時から、もうその第1歩は始まっています。

 皆さん、ソニーという会社をご存知でしょうか?プレーステーションで有名ですが、電子業界では、世界のバイオニアとして、テレビ、カメラ、ウォークマンなどの先端電子製品を世に送り出してきた会社です。

 この会社は、最近、ペーパーテストの入社試験の他に、新しい事業や新しい会社を起こす経験やプランを持った人を採用する入社枠を作りました。応募してきた学生さんにチームを作らせ、社員が協力しながら新しい事業を提案するという試験です。数ヶ月にわたり、それぞれが調査をし、アイデアを出し、それが実現しそうかどうか議論し合いながら、最終案を作り、それをプレゼンテーションします。ソニーはその中でリーダーシップを取れる人を採用し、将来、会社を引っ張っていってもらいたいのです。これは「創進」という本校の校訓をまるでテストしているみたいですよね。

 さて、私たちのところに戻って考えてみると、皆さんが経験されたプロジェクト学習とか探究の授業や実習が、実はそのような世界のパイオニアになるための第一歩なのです。本校は、兵庫県立大学という大学が身近にありますので、是非その設備や知識を存分に活用して、興味と熱意を持って探求の学習に取り組んで頂きたいと思います。きっと何か面白いことが見つかると思います。

  しかし、もし興味の湧くことが見つからなかった人は、とりあえず、学校から帰ったら、1つでも2つでも結構ですから、明日やるべきことを必ずノートなどに書いて、次の日に達成できたかどうか確認して下さい。その積み重ねが皆さんの知力・体力を培います。

  長々と喋りましたが、今日お話ししたことを要約すると、世界のバイオニアになるために、まず探求の授業や課題に頑張って取り組んで下さいということと、それから小さな目標でも結構ですから、目標をたてて日々それを確認しながら過ごして下さいということです。

  最後になりますが、コロナ感染症の第6波が十分に収束せず、へたをすると第7波がやってくる可能性もあります。このように勉強やスポーツなどの活動を始めるには素晴らしい気候になってきましたが、どうぞ附属学校生の自覚をもって注意しながら新しい生活をスタートして下さい。 

 これをもって、始業式の式辞といたします。 

 

【校長挨拶】 校長 小倉 裕史

 いよいよ令和4年度が始まりました。

 年度末には皆さんに4月8日に元気な姿を見せてください、とお願いしましたが、附属中学校と附属高等学校の間にある青空コートにある桜が満開で、皆さんの進級を心待ちにしていたかのように思います。

 3月の終わりの終業式で、皆さんには、禅宗のとんちで有名な一休が書いたともいわれる歌の話をしました。覚えていますか?

 『年毎に 咲くや吉野の 山桜 木を割りて見よ 花の在りかを』

 これは、春になると、桜の名所で有名な奈良県の吉野山に、山一面に桜の花が咲きます。桜の花の素はどこにあるかと、木を割ってみても、どこにも花びらのかけらすら、みあたりません。冬には枯れ木のように立っている桜の木も、春という陽気が来れば、素晴らしい花を咲かせるのです。桜の花を咲かせる力を蓄えていたからです。

 本校の桜の木も今が見頃です。

 人も同じで、目に見えなくても、日々の種まきが力として蓄えられるので、この春休みは「種まき」に徹してくれた人もあると思います。新年度をスタートするにあたり、目標を持って地道に種まきを続けてください。すぐに結果がでなくても、それは貯金していると信じて種をまきましょう。

 徳川家康が慶長11年(1606年)に、江戸城の増築工事を、諸大名に命じた時の話をします。大名は、労力と費用を無償で提供しなければならず、自分に割り当てられた部分がいかに早く終わるかが、経費の負担をおおきく左右しました。工事は、桜田から日比谷にかけての石垣づくりで、熊本城主の加藤清正と、若山城主の浅野幸長(よしなが)に命じられました。

 加藤家では、建設現場に沼が多いことを確かめると、大量のカヤを運んで沼に投げ込んで、さらに土をかぶせて平坦なグランドができると、多くの子供を呼んできて何日も遊ばせました。

 一方の浅野家では、沼を埋め立てたら、すぐに石を積み始めて、工事は順調に進みました。石垣が半分できあがるころになっても、加藤家の場所には石が運ばれず、「もっと真面目にやれ1」と浅野家の家臣が加藤家に言ったようです。加藤家の現場は、子供たちに踏み固められて、地盤を確かめてからようやく石垣を築きはじめて、完成したのは浅野家よりもずっとあとになりました。

 しばらくして、江戸をすさまじい暴風雨の台風が襲いました。大雨で地盤が緩み、浅野家の築いた石垣は何か所も崩れ落ちました。慌てず、急がず、じっくり基礎を固めてから築いた加藤家の石垣には、少しも損傷がなかったようです。基礎をおろそかにした浅野家は、修復工事に莫大な経費がかったようで、この教訓は江戸時代を通して、長く語り継がれたようです。

 皆さんも、新しいクラスで仲間づくりをして、新しい担任のもとで、時間がかかってもじっくり基礎を固めて、勉強にも部活動にも取り組んでください。

 民法が改正されて、高校3年生の皆さんは、誕生日(正確には誕生日の前日)がくれば成人となります。進路を決める大切な年ですから、新成人としてしっかり目標を持って頑張ってください。

 まだまだ新型コロナウイス感染症の影響があり、再拡大が心配されています。「学校に持ち込まない、学校内に広げない」を基本に、マスクの着用や、食事中の黙食、換気の徹底、大声を出さない、登下校中のバスや電車内で話をしないなど、今一度、気持ちを引き締めて、自覚と責任のある行動をお願いします。 

 

令和4年度新着任者ー新年度の始まりー(R4.4.1)

 4月1日(金)、令和4年度がスタートした。昨年度末で転出された教職員と入れ替わり、武尾正弘総長、東道恵子事務長をはじめ、附属高等学校及び附属中学校に新たな先生方が12人着任されました。

 兵庫県公立大学法人理事長からの辞令を武尾総長から、兵庫県教育委員会からの辞令を校長から手渡しました。

 教職員が一致団結して、素晴らしい学校になるように頑張ってきたいと思います。

 附属中学校と附属高等学校の校舎の間に咲いている桜も、まだ五分咲きくらいですが、8日の入学式までに満開になって新入生を迎えてくれることと思います。

                                          校長 小倉 裕史

令和4年度新規着任者

武尾 正弘 総長(県立大学大学院工学研究科)、東道 恵子 事務長(県立赤穂特別支援学校)、谷口 知明 先生(県立姫路東高等学校)、高濱 良枝 先生(県立太子高等学校)、荒木 敦士 先生(県立豊岡高等学校)、辻 芙夕希 先生(県立夢前高等学校)、田中 亜弥 先生(県立神崎高等学校)、森川 ゆき子 先生(姫路市立網干中学校)、榎本 成貴 先生(姫路市立白鷺小中学校)、秦 美香 先生(宍粟市立都多小学校)、西川 正浩 先生、小塚 竜渡先生

 

 

八重真治総長ご退任ー退任のご挨拶ー(R4.3.31)

退任のご挨拶

 兵庫県立大学附属高等学校・附属中学校のホームページを訪問くださり、誠にありがとうございます。
 また、平素は、両校の教育にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、本日、附属学校総長を退任し、今後は大学院工学研究科教授の職務に専念いたします。従来の附属高等学校長兼附属中学校長から名称変更された初代の附属学校総長として、2年間、同じく従来の副校長から名称変更された校長ならびに学校教職員と共にコロナ禍の下での学校運営に携わってまいりました。就任当初は、新型コロナウィルス感染症が早々に収まり通常の生活に戻れるものと期待いたしておりましたが、変異ウィルスの出現により現在まで蔓延が繰り返されております。両校でも学校行事や国際交流をはじめとした教育活動に様々な変更や制約がありました。さらに、令和4年に入り、ロシア連邦によるウクライナへの侵攻というとんでもないことが始まり、多くの命が失われています。兵庫県立大学からの声明にもあります通り、心が痛むとともに、一日も早い和平の訪れを念じずにはおられません。また、1.17と3.11に合わせて慰霊と防災について全校で話をした矢先に東北地方で大きな地震が起こりました。平和と安全があってこその学校教育であり、学校運営では生徒の皆さんの安全と健康が最優先です。
 附属高校では、令和元年度に始まった「県立大学附属学校改革プログラム」に従って、令和3年度の新入生(28回生)より新しいコース制を開始いたしました。生徒一人一人の学習志向・志望進路・学習進度・習熟度に応じて、CSとFSの2コース5クラスを編成しました。2年生に進級する来年度には、GAを加えた3コースとなり、新コース制の骨格が出来上がります。各コースともに「創進」を掲げる本校らしい充実した教育を実践いたします。また、昨年から光都の校舎に加えて県立大学明石看護キャンパスでも高校入試を行い、県東部の受検者の利便性向上を図っております。一方、附属中学校では、改修した黎明寮への試行的入寮を昨年から行い、希望する在校生が楽しく充実した生活を送りました。これにより、来年度の入寮希望者約20名を円滑に迎えることができます。黎明寮には学習室が新設され、寮居住の県立大理学部学生を中心とする講師陣によるアフタースクールゼミを開始しました。高校教員と情報交換しながら生徒の個性に合わせた指導を行っており、学習塾にはできない大きな教育効果をあげております。加えて、ふるさと納税制度を利用した兵庫県立大学附属中学校・高等学校応援基金を創設し、保護者をはじめとする多くの方々から150万円を超えるご寄附をいただき、ポスター発表用のボードや図書、部活動用品など学校活動の充実に活用いたしました。皆様に、厚く御礼申し上げます。
 両校では、「豊かな人間性を備えた創造的な人材を育成」するとの兵庫県立大学の基本目標のもと、「科学技術における学術研究の後継者や、国際感覚豊かな創造性あふれる人材の育成」をねらいとした教育を展開いたしております。学校としての充実した設備と教職員はもとより、県立大学との連携、さらに播磨科学公園都市に立地という優れた教育研究環境に恵まれております。生徒の皆さんには、「創進」の校訓にある通り、本校でさまざまな分野に挑戦して、自ら道を切り拓くたくましさと、人類と地球に思いを致す豊かな心を養っていただきたいと願っています。そのためには、生徒自身の努力はもちろんですが、学校と大学、それぞれの教職員、保護者、地域社会をはじめとする関係者すべての協力が必要です。
 在任中のご支援に厚く御礼申し上げますとともに、今後の両校への変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げ、退任のご挨拶といたします。

 令和4年3月31日

                兵庫県立大学
                附属学校総長 八重 真治

令和3年度末のお別れー本校の為にお世話になりましたー(R4.3.31)

 3月31日(木)、令和3年度末の人事異動で、八重真治総長、尾崎隆博事務長をはじめ多くの教職員が、退任、退職、異動となりました。

 八重総長と、尾崎事務長は、2年間本校に勤務頂き、多くの改革にご尽力を頂きました。

 勤務時間の終了時に、中学校及び高等学校の教職員一同から花束をお渡しし、お見送りをしました。

 また、附属高等学校の小林ひとみ先生も、定年退職となりご挨拶を頂きました。

 先生方の本校に対する熱い思いを、残された教職員が受け継ぎ、令和4年度はさらに、附属中学校と附属高等学校が素晴らしい学校になるように、頑張っていきたいと思います。

 今年度に、お世話になりました方々に、心から感謝申し上げます。

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

令和3年度附属高等学校後期終業式並びに附属中学校修了式ー中高の1,2年生の今年度の教育活動修了ー(R4.3.23)

 3月23日(火)、附属高等学校後期終業式並びに附属中学校修了式を、中高合同で本校体育館で実施しました。

 まん延防止等重点措置が解除され、中高の1,2年生全員が体育館に入って、今年度を締めくくりました。

 総長式辞(後に記載)、校長挨拶(後に記載)で、生徒達に今年度を締めくくるに当たり、思いを伝えました。

 生徒達は熱心に聞いていました。明日からの15日間の春季休業に入り、一歩成長して新年度に元気に登校して欲しいと願っています。

                                           校長 小倉 裕史

【総長式辞】附属学校総長 八重 真治

 おはようございます。附属学校総長の八重です。

 昨年3月の終業式、修了式でも申し上げましたが、今年度も特別な年でした。新型コロナウィルス感染症への対策で、制約の多い学校生活が今も続いております。その中で、附属高等学校では26回生を送り出し、附属中学校では13回生が高校へ進みました。そして今日、令和3年度の附属中学校と附属高等学校の全ての課程を無事に終えられることは、大変喜ばしいことです。生徒の皆さんはもちろんですが、教職員、保護者、大学や地域の関係者、すべての皆さんが学校についてよく理解し、協力してくださった賜物です。心より、感謝いたします。

 新型コロナウィルスは、第1波から第6波まで、私たち人類の対策をかいくぐってまん延を繰り返しています。今後、感染が収まっていくのか、次の変異株が出てきて第7波、第8波と繰り返すのかは分かりません。一方で、ワクチンを打つこと、マスクをつけることなどの対策に加えて、治療薬の開発が進むなど、コロナに上手に対応しながら、生活する方法を私たちは手に入れつつあります。4月からの来年度は、学校での活動も幅が広がると期待いたしております。それは、単純にコロナ以前に戻ることではありません。インターネットやタブレット端末に代表される情報技術の活用は、コロナによって大きく進んだ変化です。学校行事の整理や短縮などは、行事にかけるエネルギーとそれによって得られる効果を合理的に見直すきっかけになりました。これらは、まさに附属学校の校訓「創進」の実践ということができます。これからも、集団生活を送る校内はもちろんですがバスに乗車している時など、状況に合わせて適切に感染防止を図りながら、学校生活を楽しんでください。皆さんならきっと、上手に両立してくれると信じています。

 コロナに加えて、最近大きな出来事が二つ起こっています。その一つは地震です。阪神・淡路大震災の1月17日と東日本大震災の3月11日に合わせて、犠牲者の慰霊と新たな災害に対する防災について考えた矢先の3月16日に東北地方で大きな地震がありました。その影響は、東北新幹線の不通や節電要請など、今でも続いています。私は、阪神・淡路大震災の際に宝塚市に住んでいて被災しました。この時、これから先、生涯にわたって大きな地震に遭うことはもうないだろうと思っていましたが、2018年9月の北海道での地震の際に胆振地方に滞在していて大きな揺れと停電に遭遇しました。いずれも、けがをすることもなく無事でしたが、ちょっとずれていたら大きな被害を被っていました。地震をはじめとする災害はいつ起こるか分かりません。それが恐ろしい点ですが、一方で自分の周りでは起こらないだろうという根拠のない安心感につながることもあります。災害への対策を怠ることなく、防災に対する意識を常に確認することが大切です。

 最近の出来事のもう一つは、ロシア連邦によるウクライナへの侵攻です。多くの命が失われており、痛ましい限りです。兵庫県立大学も戦争反対の声明を出していますので、大学のホームページを見てください。一日も早い平和の訪れを念じずにはおられません。侵略しているロシアはけしからん、ロシアは嘘をついていると思っている人も多いことでしょう。ロシアだけが特別でしょうか。80年前の日本は、中国東北部に満州国を建国し、侵略する側でした。当時の日本が生物化学兵器を製造していたことも分かっています。多くの国から非難されながらも1945年まで戦争を続けました。アメリカ合衆国はどうでしょうか。私は、2001年9月11日の同時多発テロの際にフロリダ州に滞在していて、その翌日にニューヨークへ飛行機で行く予定でした。飛行機が全て止まりましたので、1週間、足止めに遭いました。テロの翌日から、あちこちにアメリカ国旗である星条旗の半旗が掲げられただけではなく、普通の家々の庭に小さな星条旗が埋め尽くすほどたくさん立てられていました。やがて、アメリカはアフガニスタンに侵攻し、イラク戦争を起こしました。どんな国でも戦争を起こす可能性があります。私たち一人一人が、常に平和を願い、戦争をしない、させないという意識を持ち続けることが大切です。加えて、正しい情報を見極める情報リテラシーを身につけることが必要です。皆さんは、インターネットを適切に利用する分別とともに、正しい情報を見分ける力を養ってください。

 以上、新型コロナウィルス感染症、地震、ロシアのウクライナ侵攻についてお話ししました。いずれも、皆さん自身でしっかりと考えていただきたいことばかりです。兵庫県立大学附属中学校、附属高等学校で、様々な物事を正しく理解して、正しい判断を導く素養を身につけることを期待して、令和3年度終業式、修了式の式辞といたします。

 

【校長挨拶の概要】校長 小倉 裕史

 今年度も新型コロナウイルス感染症対策で、行事が変更や縮小を余儀なくされた1年でしたが、皆さんは、色々と工夫を凝らして頑張ってくれたと思います。

 ただし、2月下旬から、高校1,2年生が体調不良や感染症の拡大の影響で、学年閉鎖が行われたことは大変残念なことでした。

 しかし、中学校では「3年生を送る会」、高校では「後期球技大会」で盛り上がる学校行事で、1年間が締めくくれたことは大変良かったと思います。

 さて、本校は、附属高校と附属中学校の間に桜の木ががあり、始業式を迎えることには綺麗な桜の花が咲きます。一休さんで有名な禅宗の一休が書いたとも言われる歌の話をします。

『年毎に 咲くや吉野の 山桜 木を割りて見よ 花の在りかは』 という歌があります。

 これは、春になると、豊臣秀吉も花見に訪れたとされるほど、桜の名所で有名な奈良県の吉野山には、4月上旬に美しく咲く桜の花が咲きます。桜の花の素はいったいどこにあるのかと、桜の木を割って見ても、その桜の花の素など何処にも見つからないという意味です。

 春になると、満開の桜をまとう吉野山も、冬には、枯れ木のような木々が林立するばかり 花びらを隠しているのだろうといぶかって、 木を一分刻みにしても、桜の花は見つかりません。桜の木には、春の陽気という縁にあうと、美しい花を咲かせる力があります。しかし、冬には、木を割ってみても、花びら一枚見つかりません。枯れているからではありません。陽気という縁がないからです。

 人も同じで、行った行為が、目に見えない「業力」として蓄えられ、目に見えない力が「縁」に触れると目に見える結果を引き起こすと言われます。

 なかなか、結果がでないと「こんなに頑張っているのに」と、あきらめるのではなく、日々「種まき」をして貯金をためておいてください。必ず、それが「縁」によって、素晴らしい結果で返ってきますから。

 昨日から、海外交流授業の代替行事として、外国人留学生を招いてエンパワメントプログラムがスタートして、24人が参加しています。私は英語が苦手ですが、楽しそうに英語で盛り上がっている姿を見て、素晴らしい力が身についているな、と思っています。

 総長の式辞にもありましたが、現在、ロシアがウクライナを侵略する戦争が起こり痛ましい限りです。みなさんも、世界情勢に目を向け、何が正しいかを判断する力を身に付けてください。

 高校2年生、中学2年生の皆さんは、いよいよ、附属高校、附属中学校のそれぞれの最高学年となります。後輩たちから憧れる見本になってください。高校1年生、中学1年生の皆さんは、それぞれの中核学年として、附属を支えてください。何事にも精一杯頑張ってくれることを期待しています。

 明日から15日間の春休みになりますが、身体に気を付けるとともに、時間を有効に使って、4月8日にまた元気な顔をみせてください。

 

中高合同国際交流事業ーエンパワメントプログラムで留学生と英語漬けの5日間スタートー(R4.3.22)

 3月22日(火)から26日(土)まで、附属中学校と附属高校の生徒24人が、国際交流事業のエンパワメントプログラムに参加し、5日間の留学生との英語漬けのプログラムがスタートしました。

 本校は、タイ、オーストラリア、韓国の3カ国に姉妹校があり、アメリカでの語学研修を実施する国際交流をしていますが、コロナ禍で海外への行き来ができていません。代替行事として、京都大学や同志社大学、立命館大学の外国人の留学生を4人招いて、エンパワメントプログラムを実施し、今年は中高合わせて24人が、4班に分かれてスタートしました。

 自己紹介の後、クイズ形式で5位までを英語で当てることからスタートし、早速6人が意見交換をして盛り上がっていました。

 生徒達の輝いた目を見て、5日後には英語の能力をステップアップして、感動の修了を迎えて欲しいと願っています。

                                           校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

附属中学校 義務教育修了式ー13回生69人が新たなスタートー(R4.3.17)

 3月17日(木)、附属中学校義務教育修了式が挙行されました。本校は併設型中高一貫校であり、義務教育課程を修了して、附属高校での新たな3年間がスタートする中間点としてのけじめとして、昨年度から「卒業式」と言わずに、義務教育の修了を祝う会として実施しています。

 国家斉聴のあと、卒業生69名の名前が担任から呼名され、八重真治総長から卒業証書が手渡された。

 総長・校長式辞(後に掲載)では、コロナ禍の中でも今できることを精一杯頑張って、13回生の生徒会スローガンである「百花繚乱」のごとく、69通りの素晴らしい花が咲き乱れたことや、附属高校でも、校訓「創進」の精神で頑張って欲しいと伝えました。

 PTA会長の温かい祝辞のあと、「在校生のことば」で先輩への感謝の思い、「卒業生のことば」では、3学年の教員一人一人への感謝の思い、保護者への感謝の思いなど、心温まる内容で感動を誘いました。

 残念ながら歌えない校歌斉聴で、附属中学校の校歌をじっくり聞いて、閉式しました。

 69人一人一人が、お別れというよりも、新たなスタート地点に立って、高校での3年間を頑張って欲しいと強く願っています。

 附属中学校3年生のみなさん、保護者の皆様、本当におめでとうございます。保護者の皆様には、成長したお子様の姿を見て頂くことができたと思います。本校への3年間のご支援に感謝するとともに、今後も附属高校も含めたご支援をお願いします。

                                           校長 小倉 裕史

 総長・校長式辞

 テクノの地に春の気配が満ち始め、躍動の気配をただよわせるようになりました。今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として、PTA会長 熊橋 亨様、PTA副会長 西村 直子様、相原 映美様などにご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式をこのように挙行できますことは、卒業生はもとより本校にとりましても大きな喜びとするところです。

 ただ今、本校における卒業証書を手にした六十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 本校は併設型中高一貫校であり、卒業後は附属高校に入学することになります。今日は六年間一貫教育の中間点として、義務教育の修了をお祝いいたします。

 皆さんは、三年間、良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組みました。

 中学校生活後半の二年間は、新型コロナウイルス感染症対策のため、学校行事が中止されるなど、通常と違う教育活動となって残念なことがたくさんありました。そんな中でも、イングリッシュスピーチフェスティバルでは、英語で自分の思いを伝える素晴らしい発表に感動しました。体育大会での中学校演技では、夏休みから頑張って一致団結した姿も素晴らしかったです。また、修学旅行では、短期間の淡路方面へと変更になりましたが、皆さんは日頃と違った楽しそうな姿を見せてくれました。アートフェスティバルのオープニングでは、全校生徒で取り組んだ「百花繚乱に咲き誇る色とりどりの花」のデコレーションが披露され、3年生の劇では、芸術文化観光専門職大学と連携した独自教科「コミュニケーション」の学習成果発表として、脚本から生徒の手作りで、一人一人の個性が輝いていました。プロジェクト学習発表会では、テーマ別に各班が堂々と2年間の探究成果を口頭発表し、講師や生徒からの質問に答えていた姿に、大きな成長を感じました。今だからこそできることを精一杯考えて頑張り、十三回生の生徒会テーマである「百花繚乱」のごとく、六十九通りの様々な花が、はなやかに美しく咲き乱れたと思います。

 時間をかけて努力したことは、皆さんにとって大きな財産になったことと思います。本当に、よくやり抜きました。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことを忘れないでください。

 さて現在、ロシア軍がウクライナへ侵攻しており、身勝手な戦争で多く人々が亡くなり、住み慣れた家を離れなければならない状況は、痛ましい限りです。戦争は絶対に許されません。世界平和を心から念じています。

 卒業生の皆さんは、世界情勢にも目を向けて、何が正しいかを判断できる力を身に付けてください。以前にもお話ししました「あれを見よ みやまの桜 咲きにけり 真心尽くせ 人知らずとも」という歌をもう一度送ります。誰も見ていなくても、奥深い山に咲く桜が、きれいな花を咲かせるように、他人が知らなくても、真心すなわち誠意を尽くして行動すれば、素晴らしい花が咲きます。

 皆さんは、義務教育を終えて、四月からは自らの責任で学ぶ高校教育へと移ります。附属高校に進学後も、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに活躍してください。自分の目標を定めて主体的にチャレンジする「種まきと成長」を続け、さらに素晴らしい花を咲かせてくれることを期待しています。

 また、皆さんがかけがえのない貴重な中学校三年間を過ごした附属中学校を、これからも先輩として支えて欲しいと願っています。

 保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。加えて、三年間にわたり、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからの三年間も本校ならびに附属高校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 六十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。  

                                        令和四年三月十七日

                                 兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治        

                                 兵庫県立大学附属中学校長 小倉 裕史

 

附属高校 後期球技大会ークラス最後の学校行事で最高の思い出をー(R4.3.15)

 附属高校では、3月15日(火)に、感染対策を実施して体育館では応援をなくしての、後期球技大会が行われました。生徒会執行部のみんなが、今年度最後の思い出づくりができるように、企画してくれました。

 サッカー男子・女子、バスケットボール男子・女子、バドミントンの競技で、体育館とダイセル播磨光都サッカー場を使用しての開催となりました。人工芝のサッカー場を使って球技大会ができる本校は、本当に恵まれていると感じます。

 担任の先生たちも、自分のクラスの生徒を写真を撮りながら応援していた姿に、担任教員と生徒達が築いたクラスの最後の思い出を楽しみました。

 日頃は見られない違った活躍をする生徒や、最後まで接戦の中でも諦めずに頑張る姿に、本当に今日の球技大会が実施できて本当に良かったと思います。私も、生徒の頑張っている姿の写真をたくさん撮りながら嬉しく思いました。

 表彰式では、頑張った生徒を称えましたが、頑張った気持ちや残念だった気持ちを表現する生徒もありました。

 表彰されたクラスも、されなかったクラスも、生徒みんなにとって、3月15日にちなんで、最後(さいご)に最高(さいこー)の思い出が作れたことと思います。

                                         校長 小倉 裕史

表彰クラス

男子サッカー 優勝:1年3組、準優勝:2年5組、3位:2年3組

女子サッカー 優勝:1年5組、準優勝:1年3組、3位:2年2組

男子バスケット 優勝:1年2組、準優勝:2年4組、3位:1年4組

女子バスケット 優勝:2年3組、準優勝:2年4組、3位:1年5組

バドミントン 優勝:2年3組、準優勝:2年5組、3位:2年4組

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校 3年生を送る会ー先輩に感謝する感動の送迎会ー(R4.2.14)

 附属中学校では、3月14日(月)の5,6時間目に「3年生を送る会」を体育館で全校生で実施しました。

 まん延防止等措置が延長になり、当初の計画をすべて見直し、感染症対策を踏まえた会を2年生生徒会が企画し、全校生が大いに盛り上がる楽しい時間を過ごしました。

 在校生のアーチで3年生が迎えられ、有志の「空想ロケット」による漫才で始まり、オープニングムービーではこれまでの3年間の思い出の学校行事が紹介され、懐かしい思い出に浸りながら、これまで13回生に関わり異動になった先生方からの温かいメッセージに、笑いと感動の思いを感じました。

 1~3年生が24の班に分かれて、様々な「謎解き」にチャレンジする企画でしたが、「3年生のために用意した思い出ムービーが「怪盗FX1世」に盗まれてしまった」という設定で、鬼の子分達が次々に現れて出題しました。

 様々な「謎解き」に正解した班の数が設定よりも多くてクリアー。生徒たちは、班で相談してクリアーしていきました。3年生と過ごす、思い出に残る時間になったと思います。

 在校生からは生徒のデザインしたマグカップが記念品として、卒業生に送られ、卒業生代表からは感謝が述べられました。

 安西教頭先生からの講評で、頑張った各学年への熱いメッセージが届けられました。

 再び在校生のアーチをくぐって退場した3年生は、17日には義務教育修了式を迎えます。今日の企画は最後の思い出に残る時間になったと思います。

 企画してくれた生徒会執行部の皆さんありがとう。そして、3年生は、後輩たちの温かい思いを感じて、高校でも頑張ってくれることと思いました。

                                        校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校 今年度最後の全校集会を実施ー1年間を振り返り残り生活を充実しようー(R4.3.4)

 3月4日(金)、附属中学校の今年度最後の全校集会を、体育館で行いました。

 校長挨拶(概要は別記)の後、生徒会執行部の各専門委員会から、1,2月の反省と、残り1ケ月の3月の目標を伝えてくれました。

 感染症拡大防止のため、いつもの夢創館(講堂)から体育館へ変更し、換気のための寒い状況にもかかわらず、全校生徒は熱心に話に耳を傾けていました。

 表彰伝達式の後、生徒指導担当の下田先生から、携帯電話の使い方についての1年間の自己反省について尋ねられ、生徒たちは自分のマナー違反に正直に向き合っていました。

 17日には、感染症対策を実施して義務教育修了式(卒業式とは言わずに6年間の一貫教育の節目の会)を行いますが、3年生は残り2週間、しっかりと頑張って欲しいと願っています。

                                         校長 小倉 裕史

【校長挨拶の概要】

 今年度最後の学年集会となりました。

 今年度を振り返ると、昨年度に引き続いて新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、文化祭の縮小や、無観客で短縮での体育大会や、2,3年生が分かれてのプロジェクト学習発表会など、変更もたくさんあって十分な活動ができませんでした。そんな中でも、工夫を凝らして実施したアートフェスティバルや、延期して3年生の1泊2日の修学旅行が何とか実施できて本当に良かったと思います。

 12月に1年生、1月に3年生に「本校に入学して良かったか」というアンケートを行いましたが、「大変良かった」と「良かった」を合わせて100%でした。中学校生活が楽しいかというアンケートについても、ほぼ全員が「大変楽しい」または「楽しい」と答えてくれました。附属中学校が、皆さんにとって素晴らしい学び舎になっていることを嬉しく思います。

 一番の思い出はという項目は、1,3年生とも1位が学校行事、2位が部活動、3位が1年生は探究活動、3年生は海外交流と続きます。本校を選んだ理由は、1、3年生とも1位が「併設型中高一貫校」であるからであり、1年生の同率1位が「個性や自主性を伸ばす取組、3年生は、2位が「中大連携授業」(プロジェクト学習)となっています。

 2年生には調査をしていませんが、併設型中高一貫校であり、県立大学と連携した取組、個性や自主性を伸ばす取組を続けていきたいと思います。

 今年度から附属高校には新コースを設置し、寄宿舎「黎明寮」にも現在附属中学生が試行的に5人入寮していますが、来年度の中学校の新入生は15人くらいの入寮希望があり、在校生を含めると20人以上が入寮することになると思います。

 3年生は、高校の1年生ではCSコースかFSコースに分かれますが、2月16日に高校入試を3年生にも高入生と同じ問題で受検してもらいました。本来中学校で学ぶ数学、理科、英語の問題で先取り学習の内容は含まれていませんので、この試験だけで皆さんの頑張りを判断することはできませんが、頑張っている人もたくさんいましたが、残念ながら高入生の最低点よりも低かった人もありました。

 高校は義務教育ではありませんから、自動的に進級できません。欠席が多かったり成績が悪いと進級できません。成績が伸びなければ目指す大学も届きません。

 高校を卒業した一貫生の中には、国公立大学の医学部の推薦に合格した人もいますし、今年は東京大学を2人が受験しています。兵庫県立大学への特別推薦での合格者は、高入生の方が多いですが全部で44名が合格しました。先輩たちの頑張りを目標にして引き継いで欲しいと思います。

 3年生はもうすぐ附属中学校を卒業することになりますが、本当に心からお祝いできるのは、附属高校を卒業する3年後です。6年間の一貫教育の半分を終えた通過点であり、卒業証書も渡しますし、お祝いのメッセージも伝えますし、送辞や答辞も行いますし心からお祝いしますが、卒業式とは言わずに、「義務教育修了式」という名前で今年も実施します。市町組合立の中学校は11日に高校入試のため来週9日が卒業式ですが、本校は17日に実施します。

 他校の生徒は、卒業式を終えていますが、本校生は修了式よりも前の、来週末の3月12日には、高校の合格者説明会に3年生も参加します。中学校と高校は違うことも多いので、高校に入学後の目標や決意をしっかりと持つ日にしてください。

  一方、附属中学校で頑張った3年間は大いに讃えたいと思います。昨年度から、中学校で特に優秀な成績を収めた人や部活動で県大会で優勝や近畿大会出場などで顕著な活躍をした人、また生徒会活動で顕著な功績を収めた人、その他の活動で素晴らしい顕著な功績を収めた人を、附属中学校の頑張りを讃えて、学校賞を総長と校長連名で、賞状とメダルを贈ります。また3年間、欠席も遅刻も早退もなく皆勤で出席した人に、皆勤賞を贈ります。皆勤賞は、他のどんな表彰よりも素晴らしいと思います。

 さて、2月下旬から、ロシア軍がウクライナを侵攻し、日本政府は「侵略」と認定しました。首都キエフにも被害が及び多く人々が亡くなって、痛ましい限りです。独裁者の謝った判断の恐ろしさを強く感じます。世界の動向にも目を向けて、自分勝手な理由でなく、相手の気持ちがわかる人間が大切です。戦争は絶対に許されません。世界平和を心から念じています。

 先日2月27日に、附属高校の卒業式が行われました。皆さんには出席してもらえませんでしたが、式辞の中で、中学生の皆さんにも以前に伝えました、「人の行く 裏に道あり 花の山」という千利休の言葉とされる格言を、卒業生に伝えました。

 これからは、一人ひとりが大人として、本校で身に着けた「創進」の精神を忘れず、世界の動向にも目を向けて、人と同じ道ではなくとも自分の目指す目標に向かって、素晴らしい花の山にたどり着く人生を送ってください。そして、社会を牽引し地域を支える人材として、また世界に羽ばたくパイオニアとして活躍してくれることを願っています。と伝えました。

 現在、まん延防止等重点措置が発令され、延長になる方向ですが、感染症対策にも気を付けてください。

 一人ひとりが、本校で身に着けた「創進」の精神を忘れず、残りの中学校生活や、附属高校も含めた本校での生活を頑張って欲しいと願っています。

 

附属高等学校第26回卒業証書授与式を挙行ー157名が新たな旅立ちー(R4.2.28)

 2月28日(月)、附属高等学校第26回卒業証書授与式を挙行しました。感染症対策を実施し、参加者の制限や時間短縮なども行いましたが、兵庫県立大学学長の太田勲様と、PTA会長の赤松憲様から祝辞を頂き、卒業生157人は、コロナ禍の中でも、本校でできることを精一杯に取り組んで学んでよかったと言って卒業していきました。

 最後に、卒業生が退場していくときに涙が止まりませんでした。 

 式終了後に、旧生徒会執行部の卒業生のメンバーが、終了後に職員室に来て、本校の先生は「温かい」「愛がある」と、それぞれの思いを述べてくれました。成長した姿で、まだ母校を訪ねてください。

                                         校長 小倉 裕史

【式辞】

 テクノの地に春の息吹が満ち始め、躍動の気配が感じられる今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として兵庫県立大学学長 太田 勲様、副理事長 平野正幸様、理事兼副学長 樋口芳樹様、同窓会長 岡田慎平様、高校PTA会長 赤松 憲様、中学校PTA会長熊橋 亨様のご臨席を賜り、兵庫県立大学附属高等学校 第二十六回卒業証書授与式をこのように挙行できますことは、大きな喜びです。

 ただ今、本校における全課程を修了し卒業証書を手にした百五十七名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 附属高校での三年間、良き仲間とともに勉強し、文化祭や体育大会などの学校行事ではクラスが団結し、「創造と進歩の人たれ」の、校訓「創進」のもと精一杯取り組みました。

 本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校として、兵庫県立大学との連携教育、理数教育、国際理解教育の3つの魅力・特色があり、皆さんは、それらに積極的に取り組んで成長しました。

 しかし、高校生活の後半2年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、充実した国際交流を行うことができず、学校行事も多くが中止や変更となりました。皆さんは、そのような中でも、今だからできることを精一杯頑張りました。

 特に、日程や行き先が変更になった、昨年4月の鹿児島・屋久島方面への研修旅行は、本当に実施できて良かったですし、皆さんがけじめをつけて取り組む姿を、間近で見ることができました。また、受験勉強のスタートが遅れた中でも、自分の将来の進路を定め、最後までしっかり頑張ってくれた姿を頼もしく思いました。

 その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことを忘れないでください。26回生の学年団の教員は、入れ替わりもありましたが、どの教員からも、本当に印象に残る素晴らしい生徒たちであったと聞かされます。

 昨年12月に皆さんにアンケートした中に、「本校に入学してよかったか」という質問に対して、ほとんどの人が「大変良かった」もしくは「良かった」と答えてくれました。本校が皆さんにとって素晴らしい学び舎であったことを嬉しく思います。

 保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様のご卒業を心より祝福申し上げます。また、一貫生は六年間、高入生は三年間にわたり本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。これからも、本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 さて現在、ロシア軍がウクライナへ侵攻して、日本政府は「侵略」と認定しました。首都キエフにも被害が及び多く人々が亡くなっており、痛ましい限りです。戦争は絶対に許されません。世界平和を心から念じています。

 民法が改正され1か月後の今年4月から、卒業生の皆さん全員が新成人になります。

 皆さんには「人の行く 裏に道あり 花の山」という千利休の言葉とされる格言をこれまでにも伝えてきました。一人ひとりが大人として、本校で身に着けた「創進」の精神を忘れず、世界の動向にも目を向けて、人と同じ道ではなくとも自分の目指す目標に向かって、素晴らしい花の山にたどり着く人生を送ってください。そして、社会を牽引し地域を支える人材として、また世界に羽ばたくパイオニアとして活躍してくれることを願っています。

 皆さんが人生の中で、かけがえのない高校三年間を過ごした母校は、来年には創立三十周年を迎えます。母校がこれからも皆さんの心の支えであり続けることを願っています。

 百五十七名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す新しい世界で常に誠実さをもって努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。

                                          令和四年二月二十八日

兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治 

兵庫県立大学附属高等学校長 小倉 裕史

 

「高校生アクションプログラム」無事故無違反チャレンジで兵庫県で1位ー兵庫県警察本部長を授与ー(R4.2.21)

 兵庫県警において、兵庫県内の高校生を対象に実施されてた「令和3年度高校生アクションプログラム」無事故無違反チャレンジにおいて、附属高校生が兵庫県で1位となり、2月21日(月)に本校において、兵庫県警察本部長表彰の授賞式が行われました。

 附属高校生全員の自転車での無事故無違反(通学時以外も含む)であり、さらに附属高校生1年生全員が筆記試験を行って、平均点が90.21点で兵庫県内で1位となり、2年連続での兵庫県警察本部表彰の受賞となった。

 本校の総長・校長室で、兵庫県警察本部交通部交通企画課調査官で兵庫県警視の竹谷勝義氏から、高校1年5組西村 奏(かな)さんが本校生の代表で受賞した。

 西村さんは今回の試験を通して、交通マナーを守らないといけないと改めて思ったことなどを話してくれました。

 竹谷警視からは、3年連続での受賞を目指して欲しいと、来年度に向けた激励を頂きました。

 生徒全員が、普段から交通事故や違反に気を付けて生活している成果だと嬉しく思います。

 産経新聞社と神戸新聞社からも取材があり、近日中に新聞に掲載される予定です。

                                       校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

附属高校「体育」の研究授業ーICTを活用してバスケットの基本を学ぶー(R4.2.8)

 2月8日(火)2限、附属高校の体育館で2年生の3クラス合同での「体育」の球技ゴール型の選択授業で、初任の小林健太郎のバスケットの研究授業が行われ、教員約10名が見学した。

 生徒は先週までは、長距離走を行っていましたが、球技の授業の開始で、意欲的に熱心に取り組んでいました。

 「積極的にシュートが打てない」という課題から、2人ペアでボールを笛の合図で瞬時に取る練習から、1人10本ずつシュートを行ってリングに入った数を数えるなど、頑張っていました。平均は3回未満ですが、中には8本のシュートが決まった生徒もいました。

 リングへの入射角が45度がポイントで意識してイメージするポイントなどを、ICTによる映像を使った指導に、生徒たちは意識してシュートに取り組んでいました。

 来年度入学生から、1人1台端末のBYODを導入しますが、体育の授業においても工夫をこらせてICTを活用すれば、生徒の技術力の定着に繋がると思います。

 バスケットボールが専門である小林先生の指導を受けて、生徒たちがもっとバスケットが楽しくなることを願っています。

                                       校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

附属高校「現代社会」の研究授業ー興味を持たせて「市場経済の仕組み」を理解ー(R4.2.7)

 2月7日(月)、附属高校1年2組の「現代社会」の研究授業が行われ、12人の教員が参観しました。担当は、初任でクラス担任の鳥居柚希先生で、ICTを活用して、市場経済の仕組みを生徒たちにわかりやすく説明した授業展開でした。

 「なべに入れる野菜は何か?」を生徒に話し合いをさせて、「白菜の値段が1年間で変わるのはなぜか?」と、白菜の全国平均価格の折れ線グラフから、考えさせるところから始まりました。消費者の買いたい気持ちを表したグラフの需要曲線と、売りたい人の気持ちを表したグラフの供給曲線の関係や、需要曲線と供給曲線が交わるところの均衡価格が、価格が自動調整機能があることなどをわかるやすく、グラフの変化を視覚的に見せて理解を深めていました。

 ドラえもんの「どこでもドア」は重いので私は「どこでもドアノブ」があれば嬉しいといった興味を持つ話の展開から、「どこでもドアノブ」はいくらまでならお金を出して買うかを生徒に尋ねて、需要曲線を理解させるなどの工夫は、大変興味深く引き付けられました。50万円払っても買いたいという生徒も数人いました。ちなみに、授業後に鳥居先生に聞くと、20万円までなら払うようでした。夢の「どこでもドアノブ」で夢は膨らみますね。

 贅沢品である、バックが欲しいけど高くて買えないという、鳥居先生の日常生活も踏まえて、贅沢品は価格が下がると価値がなくなるので、需要曲線は平行に近くなるといった話も、生徒には心に残ったと思います。色々と工夫をして生徒の興味を引き出す授業でした。

 授業後に、生徒に感想を聞くと、ICTを使った授業でわかりやすいと言った感想を述べてくれました。

 生徒と教師が発問と回答のキャッチボールをして、「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」や「主体的に取り組む態度」などをさらに身に付けて欲しいと願っています。

                                     校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

附属中学校合格者発表ー70人が感動の合格ー(R4.2.3)

 2月3日(木)10時、1月29日(土)に行いました附属中学校選考試験の合格者発表を行いました。

 184人の小学生の受験があり、2.63倍の入試倍率で、70人が合格して合格通知書を渡しました。

 掲示板に書かれた合格者の受験番号を発表した瞬間、合格の感動で涙を流している小学生や、保護者と抱き合っている小学生の姿がありました。

 合格者は8日(火)までに入学意思確認書を提出してもらうことになっています。

 今日の感動を忘れず、残りの小学校生活を送って欲しいと思います。

 また、結果が残念であった人も、悔しい思いで一杯だと思いますが、今日まで本校への入学を目指して頑張ってきたことに感謝しています。

 今日から、附属高校の入学者選抜の出願が始まっています。3年後に、是非附属高校への入学を目指してもう一度頑張って欲しいと願っています。

                                     校長 小倉 裕史

附属中学校3年生 半導体についての中大連携授業ー最先端の技術を学ぶー(R4.2.2)

 2月2日(火)、附属中学校3年生が、技術の時間に、兵庫県立大学高度産業科学技術研究所の渡邊健夫所長から、半導体技術の最先端について学び、勉強する目的も教えてもらいました。

 渡邊所長は、現在のS 社やA 社で使用されているスマートフォンの心臓部の半導体技術に携われており、自分が小学校の時に買ってもらった大きな回路や、スマートフォン内部の回路を生徒たちに見せて、わずか1cm2の中に昔は教室の半分くらい必要だったスーパーコンピュータが収まっているという最先端技術の興味ある話をして頂きました。

 地方の公立大学である兵庫県立大学が、このような世界の最先端の技術を持っているとは思われないかもしれないが、S-Pring8に併設した、全国の大学にはない放射光施設である「ニュースバル放射光施設」が本学にはあるからだと自信をもって語られました。

 半導体市場は現在50兆円規模であるが、10年後には100兆円規模の産業となり、最先端技術を身に付けて働くために、今勉強が必要であり、受験勉強が本当の勉強ではないと中学生に話されました。最先端技術に興味を持つ生徒たちは、熱心に話を聞いていました。

 生徒たちには、しっかり勉強して将来最先端技術をけん引する、本校のテーマである「世界のパイオニア」を目指して欲しいと思います。

                                       校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

                                   

附属中学校入学者選考を実施-2.63倍に微増―(R4.1.29)

 1月29日(土)、令和4年度兵庫県立大学附属中学校入学者選考が行われました。

 受験者の小学生は、朝8時30分に集合し、午前中は適性検査Ⅰ(45分)と適性検査Ⅱ(50分)、午後からは集団での面接を行いました。

 受験した小学生は、緊張した様子でしたが、熱心に取り組んでいました。

 定員70名に、昨年度よりも5名増え184名の受験があり、2.63倍の倍率となりました。

 本校に入学して、校訓「創進」(創造と進歩の人たれ)のもと、しっかり頑張って欲しいと願っています。

 合格者発表は、2月3日(木)10時から、附属中学校の講堂(夢創館)の前で行います。

                                   校長 小倉 裕史