附属中学校 義務教育修了式ー69人の高め合った集団が羽ばたきましたー(R5.3.17)
3月17日(金)、附属中学校義務教育修了式を行いました。中学校卒業は、6年間一貫教育の中間点なので本当のお祝いをするのは高校を卒業する時として、本校では令和2年度から義務教育修了式として実施しています。
卒業生は全員マスクなしで式に臨み、国歌と校歌はマスクを着用して斉唱しました。3年間で初めて歌う校歌を思いを込めて歌っていました。
武尾総長から、卒業生を代表して片山葵子さんが卒業証書を受け取りました。校長からの式辞は、最初は色々と伝えたいことがあって9分の長編でしたが、4分45秒に凝縮して思いを伝えました。(後に式辞の内容と当初伝えたかったフルバーションの式辞を記載しています)
中学校PTA会長の原田昌昭様から、生徒の3年間の苦労が労われ、教職員に対しては感謝のこもった温かい祝辞を頂きました。その後、代表の原田雅大さんから卒業記念品として移動式の本棚が送られる目録贈呈がありました。(写真掲載)
在校生を代表して福壽真侑さんから「在校生のことば」として先輩への感謝の気持ちのこもった言葉が述べられ、その後、卒業生を代表して定森佑夏さんから、「卒業生のことば」として、これまで3年間の苦労や思い出とともに、お世話になった先生1人1人への感謝の言葉が伝えられ、教職員は涙をこらえることができませんでした。
最初で最後の校歌斉唱も、大きな声で思いを込めて歌ってくれました。音楽担当の丸林先生が、ピアノの生演奏で、本当に素敵な感動の義務教育修了式となりました。
併設型中高一貫校として、中学校教職員だけでなく、高校教職員も一緒になって式に参加しました。
来年度から附属高校生として、高校から入学する高入生と切磋琢磨して、さらに成長して欲しいと心から願っています。
校長 小倉 裕史
【総長・校長式辞】(当初のフルバーションは最後に記載しています)
テクノの地に春の気配をただよわせるようになった今日の佳き日に、卒業証書を手にした十四回生 六十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。六年間一貫教育の中間点として、義務教育の修了をお祝いいたします。
コロナ禍による影響により、学校行事もことごとく中止や変更となり、思い描いていた学校生活とは全く違ったものになりました。そんな中でも3年間、良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組んでくれました。
修学旅行では、「北海道はでっかいどー」の合言葉で、様々な体験をして「感謝・成長・メリハリ・楽しむ」の4つの目標を成し遂げてくれました。帰りの神戸空港の解散式で、シナリオにはない、仲間の委員や先生方に対して、感謝の気持ちを全員で述べてくれた姿に、熱い思いとなって心を打たれました。
アートフェスティバルでは、生徒会オープニングや、3年生の劇で工夫を凝らした発表をし、プロジェクト学習発表会で2年間の成果をまとめ、役割分担して発表した姿にも、集団として高め合う素晴らしい成長を感じました。
また、皆さんの中には、「数学・理科甲子園ジュニア」で準優勝して全国大会に出場したり、「はりま漫才グランプリ」で最優秀グランプリに輝いたり、FLLのロボットコンテストで全国大会に出場したり、様々な素晴らしい活躍をしてくれた人もありました。
しかしながら、それらの活躍を支えたのは、3年生の集団としての力です。全国学力調査の質問紙で、「友達と協力することが楽しい」「人が困っていたら助けたい」などの項目の値が際立って高かったことからも、みなさんが級友とともに、そして学年の仲間とともに学んでいることに、大きな意義を感じていることがわかります。みなさんが輝かしい活躍を生み出す集団でであったことを、誇りに思ってほしいと思います。
時間をかけて準備して努力した経験や、様々な大会で活躍した経験は、皆さんにとって大きな財産になっていると思います。本当に、よくやり抜きました。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことを忘れないでください。
皆さんの入学と一緒に本校に着任した私は、皆さんの3年間の頑張りや成長を感じることができて、本当に嬉しく思っています。また、最後の大切な義務教育修了式で、マスクなしの皆さんの顔が見られて、校歌を3年間で初めて式典で歌うことができることを大変うれしく思います。
皆さんは、義務教育を終えて、4月からは自らの責任で学ぶ高校教育へと移ります。「ウサギとカメ」の話を知っていると思います。「カメなりと、たゆまなければウサギ超ゆ」という言葉があります。カメであっても、たゆまない努力を忘れなければ、ウサギを超えることができる という意味です。「継続は力なり」を忘れないでください。
附属高校に進学後も、校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに様々なことに挑戦し、活躍してくれることを期待しています。
保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。加えて、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからも、本校ならびに附属高校へのご支援を賜りますようお願いいたします。
六十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。
令和五年三月十七日
兵庫県立大学附属学校総長 武尾 正弘
兵庫県立大学附属中学校長 小倉 裕史
【当初の式辞のフルバーション】
テクノの地に春の気配をただよわせるようになった今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として、PTA会長 原田 昌昭様、PTA副会長 嶋津 行康 様、定森 華奈子 様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式をこのように挙行できますことは、大きな喜びです。
ただ今、本校における卒業証書を手にした十四回生 六十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
本校は併設型中高一貫校であり、卒業後は附属高校に入学することになります。今日は六年間一貫教育の中間点として、義務教育の修了をお祝いいたします。
皆さんは、3年前、コロナ禍による影響により、入学式ではなく「入学に関する説明会」での入学となり、2日間登校しただけで臨時休業が2ヶ月余り続きました。中学校生活に慣れないスタートで、学校行事もことごとく中止や変更となり、思い描いていた学校生活とは全く違ったものになりました。そんな中でも3年間、良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組んでくれました。
イングリッシュスピーチフェスティバルでは、英語で自分の考えを堂々と伝える発表は素晴らしかったです。体育大会での中学校演技では、生徒会執行部が中心となって夏休み前から練習を重ね、一致団結した演技に感動しました。また、修学旅行では、3年ぶりに3泊4日の北海道で、「北海道はでっかいどー」の合言葉で、様々な体験をして「感謝・成長・メリハリ・楽しむ」の4つの目標を成し遂げてくれました。帰りの神戸空港の解散式で、シナリオにはない、仲間の委員や先生方に対して、感謝の気持ちを全員で述べてくれた姿に、熱い思いとなって心を打たれました。
アートフェスティバルでは、「輝笑~Enjoy this moment~」のスローガンのもと、すべての瞬間を輝く笑顔で楽しみたいという思いで、生徒会オープニングや、3年生の劇で、子供に4つの話を読み聞かせるという、工夫を凝らした発表をしたり、プロジェクト学習発表会で2年間の成果をまとめ、役割分担して発表した姿にも、集団として高め合う素晴らしい成長を感じました。
また、皆さんの中には、2年生の時に県教育委員会主催の「数学・理科甲子園ジュニア」で準優勝して全国大会に出場したり、3年生で、姫路市で開かれた「はりま漫才グランプリ」で最優秀グランプリに輝いたり、FLLのロボットコンテストで全国大会に出場したり、様々な素晴らしい活躍をしてくれた人もありました。
3年生の4月に実施した、全国学力学習調査の国語、数学、理科の結果は、全国平均を平均で20点以上も上回っていました。また、質問紙調査において「自分でやると決めたことはやり遂げる」「人が困っているときには進んで助ける」「人の役に立つ人間になりたい」などは、全国平均を10点以上うわまわり、「友達と協力するのが楽しい」や「自分と違う意見について考えるのは楽しい」「話し合い活動で自分の考えを深めたり広げたりしている」などは20点以上をうわまわっていたのは、素晴らしい結果でした。皆さんが学力の3要素である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」だけでなく、「学びに向かう力・人間性等」も、身に着けている証拠です。
時間をかけて準備して努力した経験や、様々な大会で活躍した経験は、皆さんにとって大きな財産になっていると思います。本当に、よくやり抜きました。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことを忘れないでください。
皆さんの入学と一緒に本校に着任した私は、皆さんの3年間の頑張りや成長を感じることができて、本当に嬉しく思っています。また、最後の大切な義務教育修了式で、マスクなしの皆さんの顔が見られて、校歌を3年間で初めて式典で歌うことができることを大変うれしく思います。
昨年12月に皆さんにアンケートしました、「学校生活は楽しかったか」という質問に対して、98%の人が「大変楽しかった」もしくは「楽しかった」と答えてくれました。本校が皆さんにとって素晴らしい学び舎であったことを嬉しく思います。また、皆さんがかけがえのない貴重な中学校3年間を過ごした附属中学校を、これからも先輩として支えて欲しいと願っています。
皆さんは、義務教育を終えて、4月からは自らの責任で学ぶ高校教育へと移ります。勉強も進度が速く、内容も難しくなります。みなさん「ウサギとカメ」の話を知っていると思います。ウサギとカメが普通に競争したら、ウサギが勝つのはあたりまえです。しかし、ウサギは負けるはずがないと油断しました。誰もが勝つとは思わないカメは、最後まで諦めなかったわけです。「カメなりと、たゆまなければウサギ超ゆ」という言葉があります。カメであっても、たゆまない努力を忘れなければ、ウサギを超えることができる という意味です。「継続は力なり」を忘れないでください。
附属高校に進学後も、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに様々なことに挑戦し、活躍してくれることを期待しています。
保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。加えて、3年間にわたり、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからの3年間も本校ならびに附属高校へのご支援を賜りますようお願いいたします。
六十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。