総長・校長室

後期始業式を実施ー素早く要点を整理し、最後まで諦めず笑顔で明るいあいさつでー(R4.10.3)

 10月3日(月)後期始業式を行いました。今日はJR山陽線の遅延により、生徒の登校が遅れたこともあり、昼休み前に、中高合同で、放送室からの放送で実施しました。

 武尾総長からの式辞では、忙しい中で要点を整理することの重要性を話して頂き、ボーと過ごすことなく、情報が入ったら素早く要点を整理するように努めて、実りある時間を過ごすように伝えました。(総長式辞の詳細は後に掲載)

 校長の私からは、昨日のオリックスの逆転でのパ・リーグ優勝から、最後の最後まで諦めないことの大切さを教えられたことと、にこやかな笑顔と明るいあいさつは、世の中を楽しくするので、自分から笑顔や挨拶をして素晴らしい学校にしていこうとお願いしました。(校長あいさつの詳細は後に掲載)

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

【総長式辞】附属学校総長 武尾 正弘

 総長の武尾です。4日間の秋休みで、前期の振り返り、また後期の新しい計画を考えることができたでしょうか?また、よいリフレッシュとなったでしょうか?

  さて、後期の始業式にあたり、一つお話をさせて頂きたいと思います。

 これまでに校長先生や各先生からいろいろ役立つ話を聞いて来たと思いますが、長い話になるとその内容をはっきりと覚えておくことがなかなか難しいのが現状です。私なんかは、話の上手な方のお話を伺っても、その直後にその話の内容、何だったっけと思うことがよくあります。 

 第二次世界大戦中に、イギリスの首相を務めましたウィンストン・チャーチルという人物がいました。この方は、1940年に首相に着任後、直ちに閣僚を集めて、これからとんでもない量の書類を読まなければならないので、要点は全て箇条書きにして報告しなさいと言いました。また、長い報告書の場合は、見出しをメモ書きにして付け、内容は口頭で簡潔に説明しなさいと言いました。忙しい中で要点を理解することが重要だったからです。

 これとよく似ていますが、1980年代に活躍したアメリカの大統領でロナルド・レーガンという方がいました。この方は俳優から大統領になった方ですが、この方も全ての報告は1ページ以内でしか受け取らないと言い、その中には、まず結論を書き、その次に内容を箇条書きでかかせ、最後に決断の選択肢を簡潔に書かせたと言われています。

 これもやはり、その場でよい判断をするのに多くの情報を整理して物事の要点を把握し、それに基づいてものを考えると言うことが重要だからです。

  皆さんは、昔に比べて多くの情報を取り入れて勉強や生活をしなければなりませんので、情報が入って来たらすぐに要点を箇条書きにして残す習慣をつけてください。あとでそれを見直すと記憶がずるずると引き出されて思い出され、新しいアイデアにつながるかもしれません。これこそ、校訓である「創進」の中の創造につながる習慣だと思います。

  一方、皆さんにとって一番よくない習慣は、ボーと話を聞いたり、ボーと時間を過ごすことです。テレビに登場するチコちゃんのように「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と横で言ってくれる人がいればいいんですが、たいがいだれもそんな注意はしてくれません。

 これから後期が始まりますが、ボーと過ごすことなく、情報が入ったら素早く要点を整理するように努めて、実りある時間を過ごしてください。

 

【校長あいさつ】校長 小倉 裕史 

 校長の小倉です。私からは、後期がはじまるにあたり、2つのお話をします。

 1つ目は、昨晩プロ野球のパリーグで、オリックスが逆転で2年連続14回目のリーグ優勝を果たしました。昨日は、年間143試合戦う、最終戦でした。一昨日まで1位であったソフトバンクがロッテに敗れて、オリックスが楽天に勝つしか優勝のチャンスはありませんでした。両チームの最終成績は、どちらも76勝65敗2引き分けで全く同じ。勝率が同じの場合、直接対決で15勝10敗のオリックスが上位となり優勝が決まりました。一昨日まで1位だったソフトバンクは、最後の2試合を2連敗、優勝したオリックスは2連勝で逆転優勝したわけです。

 オリックスは5月には1位のチームと11.5ゲーム差、すなわち、1位のチームと直接対戦して12連勝しなければ優勝できないくらいに差をつけられていたのです。

 もし、オリックスが年間でもう1試合負けていれば優勝はありませんでした。最後まで優勝を目前にしてソフトバンクは最終戦で敗れてしまいました。

 優勝したオリックスの中嶋監督は5回胴上げされた後、「最後の試合で決まるとは思ってもいなかったし本当にこのようなことが起るんだなと信じられない気持ちです」「あきらめている選手は1人もいなかったし最後まで勝つんだという気持ちでいてくれたので選手たちを信じていました。苦しいシーズンだったが、頑張って盛り返して、ここまでやった選手を誇りに思う」と選手たちをたたえていました。

 野球に興味のない人もいるかとは思いますが、もしオリックスの選手の誰か1人でも諦めていたら優勝はなかったと思います。本当に最後の最後まで諦めない大切さを教えられたと思います。

 次に、「にこやかな笑顔と明るいあいさつ」についての、朗読をお聞きください。

  朗読の最後にに出てきた、「和顔愛語(わげんあいご)」についてですが、仏教を開いたお釈迦さんの言葉です。「わがんあいご」とも読まれることもありますが、和は和(なご)やか、顔(げん)は顔、愛は愛する、語は言語の語と書きます「和顔(わげん)」は、和(なご)やかでやさしげな顔つき、「愛語」は親愛の気持ちがこもった言葉の意味です。

 デパート王と言われたジョン・ワナメーカーは、「にこやかな笑顔と明るいあいさつほど、世の中を楽しくするものはない」と言っています。お金が掛からない、最高の社会奉仕です。

 にこやかな笑顔や明るいあいさつが苦手な人もいるかとは思いますが、高校3年生の中には、進学に推薦入試で面接試験を受ける人もいると思います。推薦入試で進学しない人も、就職するときには必ず面接があるでしょう。

 勉強ができることも大切ですが、にこやかな笑顔や明るいあいさつができる人が、職場でも学校でも、必要とされます。

 「呼べば呼ぶ 呼ばねば呼ばぬ 山彦ぞ まず笑顔せよ みな笑顔する」と言われます。

 山彦は、まず大きな声で呼びかけなければ、返ってきません。相手が笑顔になるのを待っているのではなく、自分からまず笑顔になれば、周囲のみんな笑顔になる。

 私も、にこやかな笑顔と明るいあいさつは、世の中を楽しくすると思います。

 苦しいときや悲しいときもあるかもしれませんが、にこやかな笑顔と明るいあいさつで学校生活を過ごして、本校をさらに素晴らしい学校にしていきましょう。