総長・校長室

前期終業式を実施ー明日からの秋期休業で前期の振り返りをー(R4.9.28)

 9月28日(水)、前期後期制(2学期制)の本校は、前期の終業式を行いました。

 感染症対策のため、附属中学校と附属高校を時間差を設けて実施しました。

 武尾総長からの式辞では、新型コロナウイルス感染症対策についてと、夏休み前に伝えたPDCAサイクルの話から前期を振り返り、ものごとを深く考えることにトライして欲しいと伝えられました。(概要を後に掲載)

 私の校長挨拶では、前期半年間で実施できた学校行事などの振り返りと、ケンタッキーフライドチキンで有名な、カーネル・サンダースの話をしました。65歳で全財産を失った、カーネル・サンダースは、自分の作ったフライドチキンに自信を持って諦めずに頑張った姿から、簡単に諦めずに、自分を見直して自信を持って最後まで頑張って欲しいと伝えました。(概要を後に掲載)

 明日から4日間の秋期休業になりますが、前期の通知表を見て半年を振り返ると共に、保護者と学校生活について話し合う機会として、来週からの後期スタートを新たな気持ちで頑張って欲しいと願っています。

                                          校長 小倉 裕史

【総長式辞 概要】附属学校総長 武尾 正弘

 皆さん、お早うございます。総長の武尾です。

 長かった前期、夏休みを挟んでようやく今日終了となりますが、皆さんは前期の最初に設定した自分の目標を達成できたでしょうか?後期の始業式までに4日の秋休みがあります。この期間にぜひ自分のことを顧みて反省し、新たな気持ちで新学期を迎えてほしいと思います。

 さて、コロナ感染症の第7波も徐々にではありますが、新規感染者数が減少傾向にあり、このままなくなってくれればと思うばかりです。これまで学校で大規模感染が発生しなかったのは、教職員の頑張りや皆さんがきちんとルールを守ってくれたおかげです。ありがとうございます。何しろ感染力の強いウイルスですから、引き続き皆さんも注意を守って生活してください。

 私の大学の方の研究室では、今月初めに学生さんがコロナに感染して伏せっておりましたが、熱や咳がおさまって大学に出て来れるようになっても、ひどい頭痛に悩まされて睡眠が十分に取れない状態になっています。こんな後遺症もありますので、まずはかからないことが大事です。自己管理よろしくお願いいたします。

 話は代わりますが、8月19日に開催された数学・理科甲子園ジュニア2022にて、附属中学2年生のチームがみごと準優勝に輝きました。3年続けて、優勝、準優勝、準優勝ということでたいへん誇らしい限りです。参加した塩谷君、岸本君、成世君、おめでとうございます。また、ご指導を頂いた、柴原先生、高濱先生をはじめ関係する先生方、たいへんご苦労様でした。12月にアクリエ姫路で開催予定の全国大会では、優勝チームと力をあわせ、ぜひ兵庫県代表として頑張って下さい。期待しております。

  10月3日からいよいよ後期が始まりますが、勉強するにも、スポーツをするにも非常に良い気候になりました。皆さんの元気な活力を使って自分のやるべきことをガツガツ進めて下さい。また、高校生の皆さんは、読書や数学の難問、英語や国語の長文にじっくり取り組んで、ものごとを深く考えることにトライしてみて下さい。3年生には受験でも役立つと思います。

  最後にもう一度言いますが、これから4日間と短い秋休みですが、これまでの振り返りと新しい計画を考えて過ごしてください。

 

【校長挨拶 概要】校長 小倉 裕史

 今年度も新型コロナウイルス感染症による影響で、本校の特色である海外交流事業ができませんでしたが、前期の半年を振り返ると、高校3年生の研修旅行、中学校3年生の修学旅行をはじめ、工夫を凝らした文化祭や球技大会など、昨年度までよりも多くの学校行事が実施でき、皆さんの頑張っている姿をたくさん見ることができたことが大変嬉しく思いました。

 皆さんの前期の頑張りを記録した通知表を手にすることと思いますが、結果を真摯に受け止めて自分の取組を振り返ってください。中学生と高校1年生は、新しい学習指導要領に基づいて、①知識・技能、②思考・判断・表現、③主体的に学びに取り組む態度の3つの観点別学習状況の評価を表記した通知表をみて、評価・評定の点数だけに注目することなく、自分の取り組んできた半年を振り返ってください。

 成績会議等で皆さんの成績を見て、学習面で大変頑張っている人が多いことに嬉しく思うと共に、残念ながら成績不振や欠席時数が多い人などの報告を受けました。勉強だけでなく様々な自分の今の取組を見直す秋期休業にして欲しいと思います。

 今日は、ケンタッキー・フライドチキンの創業者で有名な、カーネル・サンダースのお話しをします。カーネル・サンダースは、ハーランド・サンダースというアメリカの実業家で、「カーネル」はケンタッキー州知事から贈られた名誉称号です。

 さて、カーネル・サンダースは、65歳で事業に失敗します。静かな余生を選ぶか、新たな挑戦をするか・・・。「志」ひとつで、結果が大きく変わります。

 カーネル・サンダースは、アメリカのケンタッキー州南部の国道沿いでレストランを経営していました。客は旅行者が大半で、とても評判が良く、売り上げは順調に伸びていました。地元のレストランガイドにも「おいしい料理を食べさせる店」として紹介され、ますます人気が高まっていきました。24時間営業にし、店舗を少しずつ拡張していました。ところが、新たにハイウェイが建設されたため、レストランの前の国道を走る車が激減しました。まもなく、経営が行き詰まってしまいました。レストランを売却し、税金と未払いの代金を払うと、手元にはほとんどお金が残りませんでした。65歳にして全財産を失ってしまったのです。

 しかし、彼はあきらめませんでした。「人が来なくなったら、人のいる所に売りに行けばよいのでは?」という妻の言葉が彼を動かしました。「そうだ、レストランで最も人気だったフライドチキンを売りに行こう」と、彼の頭に新しいアイデアが浮かびました。「自分が開発したフライドチキンを、他のレストランのメニューに加えてもらおう。希望する店だけに作り方を伝授し、そのかわりにフライドチキンが売れた分だけ、1個につき数セントのロイヤリティ(権利金)をもらう契約を結ぶのだ」

 どうやって宣伝するか。レストランの経営人や調理人に、自分のフライドチキンの美味しさをしらせようと、カーネル・サンダースは、車に圧力釜と独自のスパイスを載せてレストランを訪ね歩く旅に出ました。しかし、見知らぬ老人の話を真剣に聞いてくれる人は、なかなか現われませんでした。訪問しても、訪問しても断られる。わずかに残っている資金が、いつまで持つかわからない状況でしたが、自分のフライドチキンの味を信じていたので、まったく諦める気にはならなかったようです。車の中で寝泊まりをしながら、千軒を超えるレシトランを訪ねて、フライドチキンを広めていきました。やがて、誰もが予想しなかった大反響が到来します。

 カーネル・サンダースは、1980年に90歳で亡くなっていますが、この年には、ケンタッキー・フライドチキンはアメリカだけでなく、世界48カ国6千店舗まで拡大しています。少し前のデータですが、2015年末の時点で、KFCは全世界125の国と地域で1万9952店舗を展開しています。

 日本でも、創業者カーネル・サンダースの人形を見かけます。白い上下のスーツに黒のネクタイ、腕にステッキを掛けた白髪の老人です。あの笑顔は、夢に向かって生きる満足感の現れだと思います。

 65歳であれば、普通は退職して余生をゆっくりと過ごす歳だと思います。しかし、自分を信じて、決して諦めなかった精神を見習いたいと思います。私も含めて、若い皆さんは、まだまだ可能性が一杯あります。自分の可能性を信じて、これからの人生まだまだ目標に向かって頑張って欲しいと思います。