自然科学

【生物班】姫路市福泊人工海浜で植生調査

 姫路市福泊人工浜で西播磨地区の自然科学部が合同で20年間にわたり植生調査を行っています。

 予定は先週実施予定でしたが雨天のため6月14日に延期しての実施となりました。例年は5~6校の学校が参加していたのですが、時期が遅れたためか龍野高校と県立大附属高校の2校のみが参加しました。

 砂浜での調査は暑いので熱中症の対策をして植生調査方法の講習をおこなったあとに、2名ずつの班をつくり1m×1mの方形区内に出現する植物の被度を記録していきました。

 低木のハマゴウが走出枝で分布を拡大しており、ハマボウフウも広範囲に生育していました。単子葉植物のコウボウムキは健在でしたが、コウボウシバは減少しているように見えました。

 植生調査後は浜の生物採集をしました。波打ち際の穴を掘ってカニをつかまえたり、引き潮の時間帯で逃げ遅れたタコもつかまえて、参加者みんなで観察してから逃がしました。

 高等学校教育研究会生物部会西播支部と兵庫県生物学会による共催で、部会からは飲み物を、学会からは弁当を支給していただきました。ありがとうございました。

【生物班】第3回神戸賞・ポスターセッション”KOBE SCIENCE NEXT"に参加

「神戸賞」は「日本を元気にする」ことを理念とした中谷財団による学術賞です。中谷財団は現シスメックス株式会社(創業者故中谷太郎氏)により設立された財団で、「元気な日本・強い日本」を再構築するため、研究者個人の独創性を信じ自由な研究ができる環境を助成事業により支援し、成果に対しては、表彰事業によりさらに支援しています。

 支援対象は緊急者だけでなく、科学教育振興助成事業により大学生、小中高校生にいたるまで幅広く年代を超えて科学教育を支えてくれています。

 今年から「神戸賞授賞式」に合わせて、中高生によるポスター発表「ポスターセッション”KOBE SCIENCE NEXT”」

が開催されました。

 自然科学部から生物班が、課題研究から3班(シカ忌避剤班・プロペラ班・ルシャトリエ班)が参加しました。ポスター発表では、多くの研究者に囲まれて緊張したと思いますが、いろいろな助言を得ることができました。

 神戸賞受賞者による講演は、高校生にも理解できるような内容にしてくれていたように感じました。また、ポスター発表の後の「神戸賞サロン」では、受賞者によるトークショーやサイエンスカフェ(神戸の銘菓&ドリンク)があり、龍野高校生も受賞者と直接交流することができました。

 高校生の探究心を高揚させるこのような機会をつくっていただいた中谷財団に心から感謝し、ぜひ来年も参加できるように、研究者の方々に恥ずかしくない発表ができるように頑張りたいと思います。

 将来、神戸賞受賞者の中から、また”KOBE SCIENCE NEXT」に参加した高校生の中からノーベル賞など国際的な科学賞受賞者がでるにちがいないと思いました。

 

神戸賞 トロフィー 「独創に光を。」

今年から高校生のポスター発表も開催

生物班 湧水湿地の保全管理方法の検証

 

課題研究 「シカの不嗜好植物から忌避剤を開発する」

課題研究 「プロペラの形状と風力の関係」

課題研究 「塩化コバルト(Ⅱ)を用いたルシャトリエお原理の観察方法の確立」

龍野高校 参加者

研究機関の展示ブース

iPS細胞から分化させた腎臓と肺の組織

 

【生物班】第72回日本生化学会近畿支部例会で研究発表

5月16日にアクリエ姫路で日本生化学会近畿支部例会が開催され、研究者に混ざって高校生も研究発表を行いました。龍野高校から生物班(湧水湿地の植物群落保全方法の検証)と課題研究2班(飼育環境とミナミヌマエビの褪色変化の関係 バイオエタノール生成に向けた枝豆のさやの糖化に関する研究)が発表しました。

 審査の結果、ミナミヌマエビ班が高校生の部で優秀賞を受賞しました。班員5名のうち4名が生物班に所属しており、日ごろの研究発表などの経験が課題研究でも生かすことができたと思います。SSH生徒研究発表会にも龍野高校代表として活躍してくれることを期待しています。

【生物班】 兵庫県生物学会総会で研究発表

手柄山交流ステーションで開催された兵庫県生物学会第80回大会で学会員にまざって研究発表をさせていただきました。

今回の発表テーマは昨年の「高校生・わたしの科学研究発表会2025」で口頭発表をおこない生物学会長賞(生物分野最優秀賞)を受賞した、「湧水湿地の保全管理方法の検証」のほか、「生物多様性龍高プラン」と「簡易防獣柵の効果についての検証」についてポスター発表を行いました。

研究発表の後、姫路水族館の竹田正義氏から「淡水ガメ調査50年を振り返る 調査からわかること」の演題でお話いただきました。また、実際に水族館内の研究施設の見学や説明をしていただきました。

 

【生物班】播磨の絶滅危惧種展で活動報告

手柄山温室植物園んで開催中の「播磨の絶滅危惧種展」で生物班が地域の生物多様性の保全活動について来場者にポスターをつかって解説しました。

 龍野高校では自然科学部と授業課題研究生物多様性班が地域の自然や生きものを題材に研究活動を行っています。今回は、県内ではたつの市にしか自生していないヒシモドキについての現状と、生息域外保全。たつの市の湧水湿地で行っているサギソウなどの湿生植物群落の保全活動について解説しました。

 来場者だけでなく、植物園の職員のみなさんにも発表を聞いていただきました。

 

 なお、姫路市のチョウであるジャコウアゲハの蛹化時期にかさなり、多くの幼虫が園内をさまよいながら蛹化に適した場所を探していました。1か月後には多くのジャコウアゲハが乱舞しているかもしれません。

 

【生物班】西播磨ビジョンフォーラム(実践交流会)に参加しました

 生物班や課題研究生物多様性班が中心になって取り組む、龍高生による地域の自然や生きもの保全活動「生物多様性龍高プラン」は、西播磨県民局より「地域づくり活動応援事業」に採択されています。同時に、龍野高校生物班は「西播磨地域ビジョン推進チーム」のメンバーです。

3月22日西播磨総合庁舎で「西播磨地域ビジョンフォーラム」が開催され、龍野高校から生物班2名が参加しました。

 ポスターセッションでは、「生物多様性龍高プラン」の具体的な内容や、今年成果のあった「湧水湿地の保全管理方法の検証」「たつの市の絶滅危惧植物ヒシモドキの龍野西中学での生息域外保全」について説明しました。グループワークでは、西播磨の11校の高校生や、一般枠の社会人が各班にわかれて話し合いました。テーマは「地域の強みを生かした賑わいと活力のあるまちづくり、地域に住み続けたい・選んでもらえる西播磨~次世代につなぐ、元気西播磨~」です。様々な活動を取り組む、幅広い年代のメンバーによりさまざまな意見がかわされました。このグループセッションでは龍野高校から参加した、二名が司会者とグループを代表した発表者を務めました。

 高校生だけでなく、世代をこえて地域で活動している多くの人と交流でき有意義な会でした。

 

 

 

 

【生物班】いきもの調査に参加

3月14日太子町まちづくり課主催の、太子町総合公園柳池でいきもの調査を行いました。年に一度、池の水を抜いてどのような生きものがいるのか、県立大学自然研究会や環境カウンセラーの指導のもと生きものを実際に採集しながら調査しています。

 今回の調査では、ウシガエルのオタマジャクシが大量に採取できました。ウシガエルは生態系に大きな影響をあたえるために、特定外来生物に指定されており、飼育はもちろん成体の移動も法律で禁止されています。

 この池では兵庫県ではたつの市のため池一か所にしか自生地のない絶滅危惧種ヒシモドキの生息域外保全をおこなっています。自生地のヒシモドキはため池の水抜きの後、ウシガエルやブラックバスの駆除によりアメリカザリガニが大量増殖し絶滅寸前になりました。その後ウシガエルが近隣のため池より移動、繁殖したことでヒシモドキは絶滅を回避することができました。

 アメリカザリガニは、食用ガエルとして輸入されたウシガエルのエサとして同時に日本にやってきました。野生のウシガエルの解剖をするとじっさいにアメリカザリガニが捕食しているのをみることができます。

 外来種とはいえ生態系の保全に重要なキーストーン種であることが分かります。

 水抜きをした柳池の全景

 生きもの採集 

ウシガエルのオタマジャクシ 成体まで2年かかる

 

コイと稚ゴイ

 

イシガメ 在来種

イラストにすると…

 

【化学班】化学工学会で口頭発表を行いました。

令和8年3月7日(土)に、第28回化学工学会学生発表会がオンラインで開催され、化学班5名が口頭発表を行いました。

2名が「冷凍時のフェノールフタレイン無色化の解明」、3名が「処理後における岩石の吸湿特性変化」というテーマで、日頃の研究の成果を発表しました。

緊張した様子でしたが、はきはきと発表することができました。大学の先生からアドバイスをいただけたので、今後の研究に生かしていきたいです。

 

【生物班】サギソウ自生地で除草作業

 例年行っている、サギソウやモウセンゴケなどの生育地で、除草作業を行いました。保全活動を行っている、湧水湿地は以前は大型草本のカモノハシの優占面積が拡大し、サギソウやモウセンゴケ、ミミカキグサ類などが減少していました。現在は、湿地の25~30%程度の面積を草刈り機で刈り払い、土壌に直射日光があたるように刈り払った草を除去しています。先輩たちの研究から、サギソウの発芽を促す共生菌はカモノハシなどの枯れ草を分解する菌類であることが判明しています。

 昨年の植生調査の結果から、人工交配により結実率を向上させ種子散布量を増やしても、大型草本が高密度で生育する場所では開花数(個体数)は増えていませんでした。 地表に日光が当たる環境をつくる「中規模の攪乱」がサギソウや食虫植物など小型の湿性植物の保全に効果があることがわかりました。

 周辺からのササの湿地内への侵入も問題でした。一昨年より刈り取った草をササの上にかぶせることで、日照条件を悪化させ生育を抑制できないか試行していますが、まずまずの効果があるようです。ササは刈り取るだけでは小型化して、シバのような生育形態になるので、刈り取りよりも「枯れ草マルチ」の方が保全には適していると考えます。

 サギソウ群落の作業の後は、トウカイコモウセンゴケ群落、イシモチソウ群落の除草を行いました。南方系のトウカイコモウセンゴケはモウセンゴケのような越冬芽をつくらないので、霜がおりると葉が傷んでしまいます。落ち葉の下になっている株は傷みが少ないのですが、生育期になっていも落ち葉をかぶっていると弱ってしまいます。そこで、落ち葉かきをして、ササやコシダなどの刈り取り除去をすることで群落を保全しています。イシモチソウはまだ発芽には早かったのですが、GW頃には元気な姿を見ることができると思います。

地表に光があたるように刈り取った草を除去

参加者

越冬芽から成長を開始したモウセンゴケ

南方系のトウカイコモウセンゴケは耐寒性が低い

【生物班】人と自然の博物館「共生のひろば」に参加

例年2月11日に人と自然の博物館で開催されている「共生のひろば」でポスター発表をおこないました。この発表会では、中学生から社会人まで多くの研究発表をみるだけでなく、人博の多くの研究者から指導助言を受けることができるので生物班の活動にも大変役立っています。

今年の研究タイトルは「湧水湿地の保全管理方法の検証」です。生物班では、これまでたつの市内の湧水湿地でサギソウを中心とした、湿生植物群落の保全活動に取り組んできました。具体的には開花期の人工交配と休眠期のカモノハシやススキなど大型草本の刈り取りです。これまでは、人工交配により結実率が向上することは確認していました。しかし、できた種子が発芽成長して個体数が増加しているかは調査していませんでした。調査の結果は、カモノハシなどの大型草本が近くにあると、種子の数が増えてもあまり開花株まで育っていないことが分かりました。またサギソウを保全することを目的にしたカモノハシの刈り取りが、他のモウセンゴケやミミカキグサなどの小型湿生植物の保全にも役立っていることを植生調査の結果から確認できました。

 この調査研究をもとに湿生植物群落の新たな技術として「植物群落絶滅リスク評価法」を考案して発表したところ、研究者や他の湿地の保全活動をおこなっている人からも評価していただき、改善点など指導していただきました。