自然科学部

部員の人数(令和4年度1月時点)

 物理班 2人

 化学班 5人

 生物班 4人

 情報班 6人

 

目標・スローガン

「地域に貢献する自然科学部」

紹介・特徴

自然科学部は、生物班・物理班・化学班・PC(コンピューター)班にわかれて活動しています。

※令和4年より、理科班を生物班・物理班・化学班に分離独立し、高等学校総合文化祭自然科学部門に複数分野の発表が可能になりました。

 

平成30年より「生物多様性龍高プラン」を実施し、地域の生物多様性の保全活動を開始しました。令和元年度兵庫県農政環境部より「ひょうごの生物多様性保全プロジェクト」にも認定していただきました。

【参考】
ひょうごの環境 :: 令和2年度自然保護指導員研修会及びひょうごの生物多様性保全プロジェクト団体等活動発表会 (hyogo.lg.jp) https://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/jp/environment/leg_240/leg_292/2

 

PC班は、毎年開催される「昇龍祭」に、自作のゲームや動画などを展示しています。また、普段の活動は、タイピング練習等スキルアップを目指して、日々努力しています。

 

 

令和3年度の主な活動

太子町の総合公園活用社会実験の一環として太子町総合運動公園の柳池で、ヒシモドキなど地域の絶滅危惧植物の生息域外保全に取り組んでいます。

第45回兵庫県高等学校総合文化祭自然科学部門  

 口頭発表 奨励賞     ポスター(パネル)発表 優秀賞

 「サギソウ共生菌の採集方法と培養方法の開発」

      

令和2年度の主な成績

第44回兵庫県高等学校総合文化祭自然科学部門 口頭発表 奨励賞
 「微酸性電解水を活用したサギソウ人工種子の開発」

令和元年度の主な成績

第43回兵庫県高等学校総合文化祭自然科学部門 口頭発表 奨励賞
 「食虫植物モウセンゴケは菜食家だった!?」

平成30年度の主な成績

第42回兵庫県高等学校総合文化祭自然科学部門 ポスター発表 奨励賞
 「龍野高校自然科学部 活動報告」

  

自然科学

【自然科学部】 ほんまにできるバイオ実験(サギソウ無菌播種編) in 人と自然の博物館

2月11日、兵庫県立人と自然の博物館で開催された「共生のひろば」研究発表会に参加しました。

自然科学部では地域の自然環境や生きものの保全活動を行っています。その一つとして、絶滅危惧種サギソウの保全活動があります。

自生地の保全の他、無菌播種による増殖技術の研究をしています。現在、オートクレーブやクリーンベンチなど高価な設備を必要としない無菌培養技術で、設備のない小中学校でも可能なサギソウの無菌培養法を開発したので発表しました。また希望者には体験実験をしていただきました。

従来の方法では、培地と耐熱性培養容器を圧力釜で加熱滅菌をしたあと、滅菌した種子をクリーンベンチ内の無菌空間で種子を播く必要がありました。微酸性電解水で滅菌することで、非耐熱性のチャック付きポリ袋でもサギソウの球根を種子から生産することが可能になりました。

なお、当日は課題研究生物多様性班(ヒシモドキⅡ班)も絶滅危惧植物ヒシモドキの現状と課題について発表をおこないました。

今後いろいろな方々からのアドバイスを参考にして研究を続けたいと思います。

開会式

 講演会 「生き物の色々な音の出し方・使い方」

サギソウの無菌播種の発表

体験実験 クリーンベンチなしでサギソウの無菌播種

課題研究 ヒシモドキⅡ班の発表

秋になると球根ができます

 

【自然科学部】ほんまにできるバイオ実験 in 神戸 の結果

2023年11月11日、兵庫県総合文化祭自然科学部門パネル発表で、オートクレーブ・クリーンベンチを使用しない組織培養の体験実験を24名の高校生・引率教員の方々にしていただきました。

実験内容は、クリーンベンチのないポスター発表の会場で、無菌培地にキク花弁の置床を行ってもらいました。短時間の無菌操作であれば、微酸性電解水を噴霧することで無菌操作が可能です。

当日は、1名あたり2回実験をしていただき、1つは実験者で、1つは龍野高校の生物実験室(室温)で管理しました。結果は龍野高校で管理した24個のうち14個で脱分化が起こり、カルスを形成しました。成功率は58.3%でした。さらに、カルスを形成したした14個のうち、10個で根の再分化が起こりました。

8月にあった、日本生物会大阪大会(近畿大学)での体験実験の結果(20名中18名が置床に成功)に比較して成功率が低くなってしまいましたが、各回10分の発表の時間内での研究発表+体験実験で説明が不十分な点があったことや、会場が混雑していたことなどが影響したと思われます。

今回の結果では再分化用の培地にカルス(未分化な細胞の塊)を移植することなく、根が分化したことは意外でした。これが、使用したスプレーギクの品種によるのか、気温が低下する時期に実験したことが影響しているのかはわかりませんが、移植することなく、植物器官から脱分化・再分化まで実験できれば、コンタミ(微生物汚染)のリスクを軽減したバイオ実験が可能になると思います。

実験に参加していただいたみなさん、ありがとうございました。

【資料】龍野高校HP>部活動>自然科学部【研究成果】>自然科学部論文>2023論文「バイオ生徒実験の実用化に向けた手法の開発」 に詳しく実験方法を紹介しています。

 

   

 

 

【自然科学部】 日本生物教育学会2024全国大会で発表 

1月6日~8日にかけて神奈川大学で開催された日本生物教育学会第108回全国大会で、自然科学部生物班が研究発表を行いました。内容は従来高価なオートクレーブやクリーンベンチが必要であった組織培養実験を、微酸性電解水を活用し高価な設備を使用しないで生徒実験が可能な方法についてポスター発表しました。希望者には体験実験をしていただきました。

参加者には、来年度の世界大会(ISEF)日本代表生徒もおり、学ぶべきことの多い発表会でした。

【参考】https://sbsej.jp/event2/upload_items/202312/108zenkokutaikai.pdf

 

 

第1回西播磨ビジネスプランコンテスト決勝大会に出場

12月9日、光都の先端科学技術支援センターにおいて第1回ビジネスプランコンテスト決勝大会に自然科学部が出場しました。決勝大会では2回の予選を勝ち抜いた、学生アイデア部門4校とローカルアドベンチャー部門の7名が各企画についてプレゼンテーションを行いました。

 学生アイデア部門に決勝4校は、2校が大学(神戸大学チーム、関西学院大学生)であり、2校が高校生(岡山県立操山高校と龍野高校)でした。

 自然科学部は、日頃の研究の成果の地域への還元を目的として、絶滅危惧種サギソウの無菌培養やキク花弁の組織培養技術の技術講習会や、無菌培養技術を応用した室内インテリア「バイトペットプランツ」の商品の企画を発表しました。

日頃の科学コンテストの研究発表会と異なりかってのわからないビジネスコンテストで、さらに考査直後で準備もままならないままの発表でしたが、努力賞をいただきました。

 表彰式後の交流会では、ビジネスプランコンテスト関係者の県民局や企業の方々には龍野高校のOBも多くおられて発表内容などほめていただきました。

神戸大院生による環境DNA特別レクチャー 【自然科学部】

「若手研究者による高校生のためのサイエンスレクチャー」を7月25日・8月29日に開催しました。神戸大学大学院で環境DNAをもちいて研究を行っている木谷亮太氏を講師に迎えて、生物多様性や環境DNAを利用した魚類相の調査の実習を行いました。

 7月25日は、生物多様性についてクイズに答えながら学習したあと、環境DNAについて学びました。講義のあと、実際に環境DNAの分析につかう水を採水してました。採水場所は校内のスイレン池と揖保川です。また、林田川やため池2カ所についても分析してもらうことにしました。

 8月29日は、採水した水をろ過してDNAを増幅し塩基配列を読み取り種を特定した結果をもとにして解説をしていただきました。校内のスイレン池では目視できるフナとミナミメダカが確認できました。揖保川ではオイカワやカワムツ、ウグイといったよく見かける魚以外にも、夜行性のアカザやギギのような魚も確認できました。アカザは環境省絶滅危惧Ⅱ類に分類されている絶滅危惧種です。このように夜行性の魚類でも検出できる環境DNAは生息地を採集行為により破壊することなく魚類相を知ることができる驚くべき調査方法といえます。

 今回は自然科学部の生徒以外の生徒にも参加していただきました。このような実験・実習の機会があれば自然科学部に所属していなくても関心のある生徒はぜひ参加してほしいと思います。

生物多様性についての説明

校内のスイレン池で採水方法などを説明

 

揖保川での採水 こんなに浅いところでもいいの?

採水したら、水温やpHなども計測

 

分析結果の解説