総合自然科学科の2年生は,5人編成で課題研究(2年)を実施します。1年間かけて毎週2時間,および長期休業中なども一部使って研究に取り組みます。校内の研究発表だけではなく,外部での研究発表を各班2回程度行います。
3年生の理数探究では2年生で作製した日本語のポスターを英語で作製し,英語で発表します。
2025(令和7)年度は以下の8つのテーマに分かれて研究しています(5/28現在)。
①「振り子運動の3次元シミュレーション解析」
私たちは作成したプログラムやシミュレーションソフトウェアを用いることにより3Dシミュレーションを行うほか、実験を通して、振り子の詳細な動き方について研究します。まずは長さ約11mのフーコーの振り子で測定を行い、その動きを再現します。今後、振り子を使用した技術(電車の振り子機構、免震構造、ブランコ、振り子時計など)について3Dシミュレーションと実験を通して得られたデータをもとに研究することにより、最適な構造、実際の効果についても計測、研究したいと思います。
②「プロペラの形状と風力の研究」
私たちはあらゆる形状(長さ、幅、角度)のプロペラを用いた対照実験を行うことにより、プロペラの形状ごとの変化量や特徴を研究します。
③「枝豆の皮からバイオ燃料を作る」
私たちは、枝豆の皮からバイオ燃料を作る実験を行う。枝豆の皮は全体の質量の約45%を占めており、また、塩ゆでという調理法から肥料としての再利用ができず、多くの量が廃棄されている。
枝豆の皮の主成分はセルロースである。セルロースを分解することで、燃料の元となるアルコールを取り出すことができる。植物から作るバイオ燃料を使うときに排出される二酸化炭素は、栽培される植物が光合成のために吸収するため、カーボンニュートラルにもつながると考えられる。セルロースは薬品や酵素を用いて分解することができるが、手順が危険であったり、材料が高価であったりといった課題があった。
そこで私たちは、キノコが持つセルロース分解酵素に着目し、キノコを用いてセルロースの分解を試みることにした。
④「塩化コバルトを用いたルシャトリエの原理の観察方法の確立」
私たちは、塩化コバルトを用いたルシャトリエの原理の観察方法を確立したいと考えています。この観察方法は、まだ正確に条件が決まっていない内容が多くあります。具体的には、塩化コバルト溶液の溶媒の種類や濃度、平衡を移動させるに加える試薬や温度などです。より安全で、より処理の必要の少なく、何よりも再現性の高い実験方法を確立し、龍野高校の化学実験書に書き加えることを目標にしています。
文献にある方法で予備実験をし、塩化物イオンの濃度を変化させて、色の変化を確認しましたが、変化が見づらかったため、まずはこれを解消する方法を考えていきたいです。
⑤テーマ1 「シカの食害防止方法の開発」
テーマ2 「絶滅危惧植物オキナグサの増殖と生息域外保全」
シカが生息する地域では、花を植栽してもシカに食べられてしまうことが昨年の課題研究で判明した。また、不嗜好植物もわかったので、不嗜好植物の成分を利用して忌避剤の製造を試みる。マリーゴールド、ナガミノヒナゲシ、ヒガンバナなどの汁やタイムのフローラルウォーターを利用予定。
有年中学で残されていた絶滅危惧植物オキナグサの個体数調査をした。さらに種子を入手した。現在発芽実験を行っている。
⑥「ミナミヌマエビの変化についての研究」
揖保川に生息するミナミヌマエビについての研究をおこなう。ヌマエビの生態は解明されていないことが多い。その中でも私たちは,同じ種でも色が異なる場合があることに関心を持った。私たちは色が変化する原因について,『餌』,『水質』,『水槽の光や色などの環境』 の3点に着目し,実験を進める予定。
⑦「楕円曲線上の有理点についての研究」
「楕円曲線」がどのような特徴をもった曲線なのか調べる。
「楕円曲線上の有理点」についてその性質を調べる。
「楕円曲線上の有理点」の性質から考えられる事柄について研究する。
⑧「香水の作成」
播磨地域由来の材料を使用し、人工合成物質過敏症の人でも使える人工合成物質を使わない天然由来の香水を作成予定。香水を作るうえで匂いの相性や材料による匂いの変化についても調べ、多くの人が好む匂いを調べる。
トップノート:オレンジ ミドルノート:タイム(ハーブ) ラストノート:ヒノキの枝
トップノート:オレンジ ミドルノート:ヒノキの葉 ラストノート:山椒
課題研究(2年)
【2年課題研究】第1回班内討議を行いました
9月24日(水)5・6限に、令和7年度第16回課題研究として、第1回班内討議を実施しました。
班内討議は、今後さらに研究を深め、発展させることを目的に行うものです。
活発な議論が行えるよう、事前に各自が研究内容について考えを「班内討議シート」などにまとめ、それを基に意見を共有しました。どの班も、中間発表会でいただいた助言やこれまでの成果を踏まえ、積極的に議論を交わしていました。
また、福島整先生からもご助言をいただきました。中間発表会までの成果を踏まえたご指導をもとに、各班は今後の研究活動の方針を具体的に検討していました。
【2年課題研究】課題研究中間発表会を実施しました
令和7年9月16日(火)本校体育館にて「課題研究中間発表会」を実施しました。
各班ポスター発表を3セッション行いました。
課題研究アドバイザーの福島先生や兵庫県立大学の先生方,株式会社ダイセルの方などに来ていただき,質問や助言をしていただきました。
ほとんどの班が初めての発表会で,緊張感がありながらも、生徒は生き生きと発表を行っていました。
発表後の生徒は、いただいたご意見を今後の研究活動に活かしてどんどん校外発表をしたいと前向きな感想を持っていました。
【2年課題研究】ヒアリングを行いました。
9月4日(木)から11日(木)にかけて、中間発表会に向けたヒアリングを行いました。
一人ひとりと面接を行い、研究の進捗状況や成果、課題などについて確認し、研究に対する姿勢を見つめ直す機会としました。
どの生徒も、研究に対して真摯に取り組んでいる様子がうかがえる、充実したヒアリングとなりました。
【2年課題研究】第15回課題研究を実施しました。
9月10日(水)5・6限,令和7年度第15回目の課題研究を実施しました。
今回は、9月16日(火)に予定されている中間発表会に向けて、本校課題研究アドバイザーの福島 整先生に加え、兵庫県立大学より山本 将也先生、同大学大学院生の福井 萌花様をお迎えし、発表練習や研究成果に対するご助言をいただきました。
いただいた助言をもとに、各班はポスターの見直しや内容のさらなるブラッシュアップに取り組んでいました。
次回はいよいよ9月16日(火)の中間発表会です。
各班がポスターセッション形式で発表を行い、これまでの研究成果を共有する予定です。
【校外発表】日本動物学会第96回名古屋大会でポスター発表を行いました。
令和7年9月6日(土)にポートメッセなごやで開催された、日本動物学会第96回名古屋大会に課題研究6班が参加しました。
「ミナミヌマエビの生態に関する研究」というタイトルで、餌の違い(動物性と植物性)によるミナミヌマエビの変化(体長変化や糞)についてポスター発表を行いました。
発表に対して、大学教員等から多くの助言をいただきました。また、本校卒業生も学会に参加しており、先輩からも助言をいただきました。
発表後に「高校生ポスター賞」として表彰状と盾をいただきました。
学会発表から更に研究を深めていってほしいと思います。
【2年課題研究】第14回課題研究を実施しました。
9月3日(水)5・6限,令和7年度第14回目の課題研究を実施しました。
今回は16日(火)に予定されている中間発表に向けて、ポスターの制作や研究成果の整理を中心に取り組みました。
どの班も、これまでの研究の成果や考察に真剣に向き合い、発表に向けて着実に準備を進めていました。
次回の実施は9月10日となります。
本校課題研究アドバイザーの福島 整先生をお迎えし、ご助言をいただく予定です。
【2年課題研究】卒業生による指導助言を行いました。
8月26日の午後に課題研究の授業を行いました。本日は、昨年度総合自然科学科を卒業された卒業生2名を招き、指導助言をしていただきました。
9月にある中間発表会の要旨やポスターを作成している班が多く、見やすいポスターの作り方や、伝わりやすい発表の仕方等を教えていただきました。また、研究で困っていることに対するアドバイスもいただきました。
令和7年度 課題研究(2年)中間発表会・探究活動指導力向上プログラムについて(案内)
1 目 的
・これまでの探究活動の内容を整理するとともに、中間発表会で得られる他者からの意見や助言を参
考にしながら、2月に実施予定の生徒研究発表会に向けて取り組むべき課題を明確にする。また、研
究の一層の発展を図る。
・ポスターセッション形式の発表を通して、SSH事業の目標である未来をつくる創造力を強化する。
・これまでの本校の探究活動指導実践(評価を含む)で得られた成果を、中学校や他の高等学校の教
員や大学・企業の研究者とも共有・研究協議を行うことで、教員の探究活動指導力向上を図る。
2 日 程
令和7年9月16日(火)13:15~16:00
3 会 場
県立龍野高等学校 〒679-4161 たつの市龍野町日山554 TEL 0791-62-0886
体育館 課題研究(2年)中間発表会
大会議室 探究活動指導力向上プログラム
4 内 容
12:45 受付(体育館入口)
13:15 課題研究(2年)中間発表会
総合自然科学科 ポスター発表
(発表タイトルについては当日プログラムでお知らせします。)
本校課題研究アドバイザーによる講評
15:15 探究活動指導力向上プログラム
実践発表「龍野高校の探究活動について」
(1) 総合自然科学科「課題研究」について
(2) 普通科「探究」の評価について
情報交換・研究協議
16:00 閉会
5 そ の 他
・事情により、発表会を中止等する場合は、本校ホームページにて連絡します。
・当日は写真やビデオ撮影を行い、その内容を活動報告書等に使用します。
6 申 込 み
各校に配布している文書を確認し、専用フォームから申し込みをしてください。
【2年課題研究】第9回課題研究を実施しました。
7月9日(水)5・6限に、令和7年度第9回目の課題研究を実施しました。
3Dプリンタを用いて研究用のプロペラを作成する班や、蒸留釜を使って精油を抽出する班など、本校が所有する豊富な実験器具を最大限に活用し、各班が熱心に研究を進めていました。
次回の課題研究は、7月16日(水)に実施予定です。
【2年課題研究】第8回課題研究を実施しました。
6月25日(水)5・6限,令和7年度第8回目の課題研究を実施しました。
今回も、アドバイザーの福島 整先生をお招きし、各班の課題の進捗状況をご覧いただいたうえで、さまざまな科学的視点から貴重なアドバイスをいただきました。
ヒアリングを通じて考えたことをもとに、各班充実した活動を行っていました。
次回は考査終了後の7月9日に実施します。
課題研究 発表資料
名前 | 更新日 | |
---|---|---|
72回生課題研究(H30~R1) |
2023/11/08 |
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73回生課題研究(R1~R2) |
2023/11/08 |
|
74回生課題研究(R2~R3) |
2023/11/08 |
|
75回生課題研究(R3~R4) |
2023/11/08 |
|
76回生課題研究(R4~R5) |
2023/11/08 |
|
77回生課題研究(R5~R6) |
2023/11/08 |
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78回生課題研究(R6~R7) |
2024/09/04 |
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79回生課題研究(R7~R8) |
09/16 |
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課題研究テーマ一覧.pdf
365
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09/19 |
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