自然科学

県総合文化祭自然科学部門発表会で入賞 【自然科学部】

第45回兵庫県総合文化祭自然科学部門発表会が11月6日・7日に開催されました。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、6日の口頭発表は非公開で神戸高校で開催され、7日のポスター発表はバンドー神戸青少年科学館で会場入場者数を各校2人に制限して行われました。

 龍野高校の発表のテーマは「サギソウ共生菌の採集方法と培養方法の開発」です。

 絶滅危惧種サギソウの保全のためには、遺伝子多様性を維持するために実生による増殖技術が必要です。しかし、ラン科植物のサギソウの種子には胚乳が無く、共生菌からの養分供給がなければ発芽できません。そこで、自然の中から、共生菌を見つけ出し、その菌を培養する技術を開発したので発表しました。

 口頭発表の部では奨励賞を、ポスター発表の部では優秀賞を受賞しました。

 残念ながら、全国大会や近畿大会への出場権は獲得できませんでした。来年は今回開発した技術を用いた野外実験を行う予定です。

 自然保護や生きものに興味関心のある中学3年生のみなさんも私たちと一緒にサギソウなどの絶滅危惧種の保全活動に取り組みませんか。いろいろな発見があり面白いですよ。

 なお、詳しい研究内容については、兵庫県高等学校文化連盟自然科学部門ホームページ(https://dmzcms.hyogo-c.ed.jp/sizenkagakubu/NC3/cf/2021)に論文がありますのでご覧ください。

 

 

 

 

 

太子町総合公園 柳池で社会実験【自然科学部・課題研究生物多様性班】

近年シカの増殖などによる食害や、放棄水田の増加に伴うため池の管理不足により、播磨地方だけでなく全国的に絶滅危惧種が増加している。龍野高校ではこのような地域の生物多様性の保全を目的とした「生物多様性龍高プラン」に取り組んでいる。

※「生物多様性龍高プラン」は、「こころ豊かな美しい西播磨推進会議」(事務局西播磨県民局県民交流室県民活動支援課内)より助成をうけた教育活動です。

【参考】 ひょうごの環境 :: 令和2年度自然保護指導員研修会及びひょうごの生物多様性保全プロジェクト団体等活動発表会 (hyogo.lg.jp) https://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/jp/environment/leg_240/leg_292/2
 

水利権の消失したため池を活用して、法面に草原生の植物、水際に湿地生の植物、ため池内には抽水植物や浮葉植物などの水生植物の生息域外保全に活用できると考えた。太子町役場まちづくり課と連携し、太子町総合公園の柳池で、社会実験が行われることになった。そこで、龍野高校自然科学部と授業課題研究(生物多様性研究班)では、ため池を地域の絶滅危惧種の保全とともに自然観察の場としての活用実験をすることにした。自然科学部(5名)と課題研究田村班(4名)が、姫路市産のノジギクやフジバカマ、たつの市産のヒシモドキを植栽した。また、太子町役場からも担当者1名参加していただいた。

なお、事前調査として柳池とその周辺の植物について保全すべきものが残されていないか調査している。

外来植物のセイタカアワダチソウを駆除
浮葉植物のヒシの除去して、ヒシモドキなど植栽
整地して、ノジギクなどを植栽