自然科学
第20回高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC2022)で入賞 【自然科学部】
「第20回高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC2022)」は科学コンテストの世界大会(ISEF)日本代表を決める大会です。参加資格は高校生だけでなく高等専門学校生も参加できます。対象となる研究分野は物理・化学・生物・地学分野以外にもロボット工学・数学・社会科学など多岐にわたります。日本代表を決めるコンテストなので、SSH指定校だけでなく、高専、大学の附属高校など有力校が出場しています。
自然科学部生物班では「植物科学部門」に微酸性電解水を活用した「ペットボトルで簡単組織培養」の研究テーマで予選にエントリーしました。結果は佳作(植物科学部門11~13位相当)で最終審査会には出場できませんでしたが、1年生3名のチームでの受賞となりました。
今回の研究のポイントは高価な設備であるオートクレーブやクリーンベンチを使用しないで、花弁の脱分化からカルスを誘導する実験方法の開発です。微酸性電解水により、容器内・培地・植物体・器具を滅菌するため、高温・高圧での滅菌できないペットボトルのような非耐熱性容器を活用できます。
この手法で、市販のスプレーギクや兵庫県花ノジギクの花弁からカルスの誘導に成功しました。
今後は、来年度姫路市で開催予定の「食虫植物国際会議」で発表できるように、「微酸性電解水添加培地を用いた食虫植物の無菌培養」に取り組む予定です。
兵庫の県花 ノジギクのカルス |
脱分化中に枯死したスプレーギクのカルス |
食虫植物 ハエトリソウの無菌播種 |
食虫植物 ビブリスの無菌播種 |
人と自然の博物館 共生のひろば発表会
2月11日(建国記念日)兵庫県立人と自然の博物館で「共生のひろば発表会」が3年ぶりに現地開催された。
龍野高校からは、自然科学部生物班が参加した。研究内容は「ペットボトルで簡単組織培養」についてである。従来の組織培養はニンジンの形成層の使い、高価なクリーンベンチやオートクレーブなどの設備が必要であるが、今回開発した方法であれば、キクの花弁(舌状花)を使い、滅菌に微酸性電解水を用いることで簡単に組織培養(脱分化からカルスの形成)を実験することができる。
これまで、バイオテクノロジーの生徒実験はオートクレーブやクリーンベンチなどの設備の充実した農業高校などであれば可能であるが、普通科高校では実施できなかった。しかし今回開発した実験方法であれば実験が可能となった。さらに、開発した実験方法で兵庫県花ノジギクの花弁でもカルスの誘導が可能であることが確認できた。ノジギクの教材化により、兵庫県花が県民に認知につながると思う。
発表には参加者の高校生だけでなく、多くの人と自然の博物館の研究員の方々にも発表を聴いていただけた。
発表会の後には、「標本の遺伝情報をフル活用して生物多様性を守る」と題して中濱直之研究員の講演があった。
押葉標本の種子の中には発芽能力が残されたものもあり、標本の遺伝子をつかって遺伝子多様性を回復させる試みなど興味深い内容であった。
開会式
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研究員による口頭発表 |
【自然科学部・課題研究】宍粟市自然環境講座で研究成果を展示
11月27日に宍粟市市役所で開催された「自然環境講座」で、「生物多様性龍高プラン」:自然科学部と課題研究生物多様性班(ヒシモドキ班・赤とんぼ班・柳池班・ノジギク班)の研究成果のポスターを展示しました。
自然環境講座では、「宍粟の豊かな自然を守るためにできること」の演題で、西播磨里人倶楽部代表の林幸一朗氏から生態系や生物多様性について解説された後、宍粟市にもみられる外来種の説明や生態系への影響、国内移入種の問題などについて話されました。
今回は定期考査前で生徒の参加はできませんでしたが、講演会には宍粟市だけでなくたつの市や太子町で自然環境の保全や環境教育にとりくむ団体の代表者なども参加していました。今後の龍野高校の「生物多様性龍高プラン」の活動の中で、今回参加された他団体との連携と協働も考えたいと思いました。
自然環境講座 講師:林幸一郎氏(西播磨里人倶楽部) |
生物多様性龍高プラン:自然科学部・課題研究ポスター |
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【自然科学部】高校生・私の科学研究発表会2022に参加
11月23日(祝)に神戸大学百年記念館(六甲ホール)で開催された、「高校生・私の科学研究発表会2022」に生物班が研究発表(口頭発表・ポスター発表)を行いました。発表テーマは「ペットボトルで簡単組織培養」です。従来の方法では高価なオートクレーブ・クリーンベンチが必要な組織培養実験を、微酸性電解水を使用することで授業でも実施可能な実験に改良した研究内容です。
主催する、兵庫県生物学会の会員や、神戸大学サイエンスショップの先生や学生、他校の高校生や先生方に研究内容を説明し、指導助言をうけることができました。
今回の発表会には、2年生の課題研究からもノジギク班「兵庫県花ノジギクの理科教育への活用」や数学班「級数で定義された関数は元の関数の性質を満たすのか」、物理班「水力発電の補助電力への利用」が研究発表を行いました。
このような発表の機会を提供していただき、兵庫県生物学会のみなさん・神戸大学のサイエンスショップの先生方・運営をしていただいた学生のみなさん、ありがとうございました。
口頭発表 |
ポスター発表 |
神戸大百年記念館六甲ホール |
オンライン参加者に質問する生物班員 |
【自然科学部】兵庫県総合文化祭自然科学部門で生物班が奨励賞
11月5日・6日、バンドー神戸青少年科学館で開催された、兵庫県総合文化祭自然科学部門に参加しました。ここ2年間はコロナ感染防止のため、会場を分け人数制限もしながらの開催でしたが、今年は通常開催となり兵庫県下から多くの自然科学系クラブの生徒が集いました。
龍野高校自然科学部では、今年から理科班を生物班・化学班・物理班に分離し3団体を高文連自然科学部に登録したので、3班が研究発表を行いました。研究発表の内容は、生物班が「ペットボトルで簡単組織培養」、化学班が「銅樹の生成条件と保存方法の検討」、物理班が「斜面を転がる物体の運動と質量の関係」のテーマで発表をおこないました。発表方法は登録団体すべてが行うポスター発表と、全国大会代表選考会をを兼ねる口頭発表があります。生物班の1年生3名が口頭発表にも参加しましたが、奨励賞にとどまりました。他校が2年生中心に発表するなかで、来年に向けて貴重な経験ができたと思います。
来年は、すべての班が全国大会・近畿大会を目指して口頭発表に参加できるようにがんばりたいと思います。
総合文化祭自然科学部門生物分野 口頭発表 |
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ポスター発表は、ポスターを使って研究発表します |
「ペットボトルで簡単組織培養」 生物班 |
「斜面を転がる物体の運動と質量の関係」物理班 |
「銅樹の生成条件と保存法の検討」 化学班 |