自然科学
決勝戦 高校生バイオサミット in 鶴岡 【自然科学部】
8月21日から23日 山形県鶴岡市において 生物系 科学コンテスト「第13回 バイオサミット in 鶴岡」決勝戦が開催された 。 論文審査とオンラインによる口頭発表審査の2回の予選を勝ち抜いた成果発表部門20校と計画発表部門 13校が全国から鶴岡市にあつまり 研究発表を行いました。
自然科学部生物班は「バイオ生徒実験の実用化に向けた手法の確立」の研究テーマで成果発表部門に出場しました。21日は 成果発表部門の研究発表が22日は計画発表部門の研究発表がありました。
23日に 表彰式があり 生物班は上位の各大臣賞には届きませんでしたが審査員特別賞を受賞することができました。
お忙しい中3日間にわたり審査員など務めて頂いた研究者のみなさん、運営学生スタッフのみなさんらのおけげで有意義な経験をさせて頂きました。ありがとうございました。
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龍野高校生物班の口頭発表 |
審査員特別賞を受賞 |
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講演会 荒川所長(慶応義塾大学先端生命科学研究所) 鶴岡サイエンスパークや研究所、慶応発のベンチャー企業の紹介など |
研究の結果、従来の説を否定することになっても恐れてはならない 福沢諭吉「文明論之概略」 |
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学生スタッフによる経歴や研究紹介 |
実験室見学(メタボローム解析) |
「ほんまにできるバイオ実験」ってほんまにできるんか? 置床の結果は?
8月10日に日本生物教育会全国大会大阪大会がありました。高校生ポスター発表で「ほんまにできるバイオ実験」のテーマでクリーンベンチやオートクレーブをつかわない実験方法について発表を行い、会場でキクの組織培養に20名の先生や生徒のみなさんに挑戦していただきました。
実験日から6日たちました。気温が十分に高いので、キク花弁を培地に植え付けるときに微生物が混入していたら微生物の集団(コロニー)が形成されます。
結果は20個の培養容器(ポリ袋)のうち2個にコロニーが確認されました。成功率90%でした。
今後、コンタミがなければ花弁の表面にニキビのようなカルスが形成される予定です。ただし、気温が高いときなので容器内が高温にならないように注意が必要です。
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このように、100円均一で購入したワイヤーネットで管理しています。 1人2回実験していただき、はじめに実験したもの(奇数番号)を龍野高校で管理しています。 |
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微生物による汚染(コンタミ)がおこった培養容器 |
日本生物教育会全国大会大阪大会 で研究発表 【自然科学部】
8月10日 近畿大学東大阪キャンパスで開催された、日本生物教育会全国大会大阪大会で自然科学部生物班がポスター発表を行いました。テーマは「ほんまにできる バイオ実験」です。昨年開発した微酸性電解水添加培地をもちいたキク花弁の組織培養を生徒実験でも可能なように小型チャック付きポリ袋をつかった方法を紹介しました。この方法によるキク花弁の組織培養(カルス)やサギソウの無菌は種の成果を展示するだけでなく、希望者には実際にその場で、キク花弁を無菌培地に置床していただきました。
実は先日の高校生バイオサミット1回戦において、同じ実験内容について口頭発表を行いました。そのときに、「実験が成功しているのは、何度も実験をして技術が向上した君たちだからではないか?はじめてこの方法で実験する生徒には無理なのでは?」と質問をされました。
そこで、今回は研究発表とともにこの実験に興味を持って頂いた、高校の先生や高校生、出版社社員の方々に実際にやって頂きました。2回キクの花弁を無菌培地に置床していただき1回目のビニル袋を龍野高校で、2回目の袋を実験者で管理して頂くことにしました。
いったいどのような結果が出るのか楽しみです。クリーンベンチ無し、人の出入り(空気のうごき)ありの環境でもはたして無菌操作は可能なのでしょうか。無菌操作の環境としては劣悪なので50%の成功率で合格としたいと思います。
協力して頂いたみなさんありがとうございました。
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「ほんまにできるバイオ実験」 |
じっさいに、実験していただきました |
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チャック付きミニポリ袋でサギソウの無菌播種 |
バイオサミット決勝進出 【自然科学部】
8月9日、バイオサミット1回戦の結果発表があった。バイオサミットとは慶應義塾大学先端生命科学研究所が主催する生物系の高校生科学コンテストである。1次審査(論文)を通過し、8月4日にオンラインによる1回戦(口頭発表)が行われた。昨年は1年生のみで挑戦し、僅差で決勝戦進出を逃した。今年こそは決勝戦に進出するつもりで昨年の研究内容をさらに進化させて1回戦に備えた。成果発表部門は上位20チームが決勝に出場できる。
結果、9番目に龍野高校自然科学部の決勝進出が決定した。
決勝戦は8月21日。あまり時間もないが十分な準備をしたい。
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成果発表部門 上位20チームが決勝戦進出 |
決勝戦の日程 |
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決勝戦会場 慶應義塾大学先端生命科学研究所 鶴岡市 |
1回戦 オンラインによる口頭発表と質疑応答 |
食虫植物国際会議で発表【自然科学部】
第13回食虫植物国際会議が姫路市民会館において2023年5月26日~28日にかけて開催されました。
コロナ禍のため、予定よりも3年遅れで日本での開催となりました。日本では2度目で、姫路市での開催となりました。これは播磨地方のため池の周辺に食虫植物の自生地が多いことや、ウツボカズラの栽培品で最長記録でギネスブックにも登録された県立フラワーセンターや手柄山温室植物園などがあり、自生地見学や植物園見学が可能であることなどが要因だったそうです。
本来であれば「モウセンゴケは菜食家だった?」のテーマで発表予定でしたが、研究を行っていた生徒も卒業し、今回新たにテーマを「兵庫県南部の食虫植物と生物多様性を守る高校生の活動」として、兵庫県下の食虫植物を自生地の写真とともに紹介し、食虫植物が減少する原因について野生動物の増加や、阪神淡路大震災以降のため池改修工事、ブラックバスの駆除とアメリカザリガニの影響について説明しました。さらに私たちの生物多様性保全活動「生物多様性龍高プラン」について発表しました。
発表は、同時通訳による日本語での発表もできましたが、せっかくの機会なので質疑応答のみ通訳をお願いし、日本語と英語で発表しました。発表後は海外からの聴衆からも質問が数多くあり、発表間の休憩時間が無くなるほどでした。
国際食虫植物協会(ICPN)の自生地保全担当役員のCarsonTrexler氏からも私たちの保全方法について質問がありました。また、二人の海外からの聴講者からは、高校生が英語で発表を行ったことに対して大変感激したとほめていただきました。
発表を行った2年生の2人も大変楽しかったようです。その一方で多くの日本人参加者が英語で直接発表者と質疑応答する様子をみて、英語によるコミュニケーション力の必要性について実感していました。
各国の研究所や大学の研究者や植物園の職員にまざり、高校生に発表する機会を与えてくれた日本の主催者のみなさん、そして本校英語科のみなさんには、5月考査で忙しい中、英語の発表原稿の修正や発音指導など献身的に協力していただきました。ありがとうございました。
また、高校生の発表をうなづきながら聞いていただいた国内外の聴衆のみなさんに厚く感謝いたします。
【参考】第13回食虫植物国際会議HP プログラム
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発表テーマ 地域の生物を守る高校生の活動 |
日本語に続き、英語でも発表 |
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課題研究でみつかった太子町産タヌキモ不明種を展示。 |
微酸性電解水添加培地をつかった食虫植物の無菌培養 |
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海外からの参加者もペットボトルの無菌培養に関心を持っていました。 |
発表者 川島(2年) 壷阪(2年) |