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【SSH】令和4年度 生徒研究後期発表会を実施しました
1月19日(木)、生徒研究後期発表会が行われました。2年次生と1年次生が、いずれもポスターセッションによる形式で、これまでの探究活動の発表を行いました。
初めにこれまでのSSHの取組として、校外研修参加者の活動報告をリモート形式で行いました。活動を報告したのは、
「東京博物館研修」(9月30日~10月2日、国立科学博物館と日本科学未来館にて。希望生徒対象)
「SSH成果報告会」(10月29日(土)、東海大学付属高輪台高校にて実施)
「兵庫県南部地震と防災研修」(12月8日、野島断層保存館と人と防災未来センターにて。1年次生全員対象)
に参加した、それぞれの生徒です。
その後、1年次生・2年次生のポスター発表を行いました。
午前は、1年次生が8月から続けてきた課題研究の発表を体育館で、2年次文系生徒が科学倫理に関する研究の発表を百周年記念館で、それぞれ行いました。午後は、2年次理系生徒が4月から続けてきた課題研究の発表を体育館で行いました。いずれの発表も、活動班をA・Bの2グループに分け、グループごとに3回の発表時間を設定して、8分間の発表+4分間の質疑応答を行いました。発表をしていない生徒は発表の聴講・質疑応答を行いました。
最後に、兵庫県立大学大学院教授の川村教一先生より、ご講評をいただきました。
次の発表機会は2月12日(日)のGirl’s Expo with Science Ethicsです。今回の反省を生かして、次の発表ではよりよい発表をできるようにしましょう!
(校外研修 活動報告)
(ポスター発表)
(文系生徒による科学倫理の研究発表)
<生徒の感想>(一部抜粋)
- 今日の発表は、去年と比べてよくなったと思います。緊張はしましたが、ハキハキと喋るのを意識して発表をしました。また、将来プレゼンする機会のためだと思って、積極的に質疑応答に答えました。この発表に向けてどんな質問にも答えられるようにと詳しく調べましたが、先生方の質問には答えるのに詰まりました。次の発表ではそんな事がないようにもっともっと深く調べていきたいと思います。また、他の班の発表を聞くことで発表を客観的に見る事が出来たので、ここを改善したほうがいいなと思ったことは自分の班でも気をつけたいと思います。他の班に対して質問もたくさんできたので、これから続けようと思います。(2年次理系生徒)
- 知らない人にも調べた内容が伝わるように、最初に専門的用語を説明した工夫が、聞き手にちゃんと伝わっていることが分かり、とっても嬉しかったです。他にも、質問されるだろう内容を考えていたので、しっかり質問に答えられて、良かったです。今回の発表は、1年前の自分より、しっかりして、できたので、良かったと思いました。他の班の発表を聞いていて、実物を見せたり、拡大したグラフを用意したり、動画を見せたりすると分かりやすくなるということがわかりました。いろいろな発見がある発表会になったなと思いました。(2年次理系生徒)
- ディベートの内容を班で意見をまとめてポスターにする、という流れが思ったより大変だったけれど、今までに肯定・否定の両方の面からテーマについて考え、話し合ってきた内容を、今日の発表でしっかり説明することができたと思う。また、初めのリモートでの報告会では、自分たちが得た経験を報告することで、自分の中でも改めて振り返ることが出来たので、良い機会だったと思う。これから、ガールズエキスポに備えてもう一度班の中で意見をまとめ、よりよい発表になるように頑張りたい。(2年次文系生徒)
- まず一番に思ったのは、2年生の探究発表がとても内容が濃くて、難しいことをやっているな、ということです。しかし、発表を聴くと、2年生の発表はとても根拠がしっかりしていて、何をテーマとして、どう実験行ったのか、またそこからどんな結果を得ることができたのか、、、研究内容がとても頭に入ってきやすかったです。理由として考えたのは、多くのデータを用いたり、結果を数値化しているところだと思いました。それに比べて、自分たちは実験の結果は改善点が多く、必ずしも正確とは言えなかったし、データは少なく、数値化はしたものの、まだわかりにくい部分が多かったと感じました。その中でも、8分間という発表時間を有効に最後まで使い切り、自分たちの探究結果を伝えることができたことはとても良かった点だと思いました。来年度はまた違ったメンバー、テーマで探究を進めていくことになると思うので、今回の探究よりももっと内容の濃い探究にするために、今日の他班の発表を参考にして、今回自分が二年生の発表ですごいと感じたのを、逆に感じてもらえるような探究をしていきたいと思いました。(1年次生)
- 今回が二度目の探究活動の発表だったけど、最初のミニ探究は先生が決めたテーマでしたが、テーマから自分たちで決めたのは初めてでとても難しく感じました。また、探究をすすめる中でうまくいかないことがあったり、次に調べることに迷ったりしたけど、みんなで協力して担当の先生にアドバイスをもらったりしながら探究活動するのはとても楽しかったです。今日の発表ではたくさんの生徒の人や先生方に質問していただき、自分たちでは考えに至らなかったところや、これからここはこうしたらいいなど様々な意見をいただいたのでとても有意義な時間を過ごせたなと思います。今回の活動で得た経験を今後の活動にも活かして、より役に立つ探究活動をしていきたいなと思います。(1年次生)
【SSH】「兵庫県南部地震と防災研修」を実施しました
12/8(木)、本校1年次生全員を対象とした兵庫県南部地震と防災研修を行いました。
本研修は、全ての1年次が履修している「自然科学探究基礎Ⅰ」の授業の一環として、北淡記念公園・野島断層保存館、および人と防災未来センターで行いました。
北淡記念公園・野島断層保存館では、地球科学の観点から、野外観察によって地震のメカニズムなどを学びました。野島断層の断層面が現れている場所やトレンチ(断層を調べるための溝)を観察し、特に直下型地震や断層について理解を深めました。また、震災当時の家の中の様子や震災で残された建造物などを見学しました。
人と防災未来センターでは、地震災害の記録に触れながら、防災・減災のための災害発生時の自分自身の行動のあり方について考えました。また、語り部の方から講演を聴いたり、展示資料を見たりして、災害の前後で自分自身だけでなく、家族や地域社会がどうするべきか・どうあるべきかについて考えました。
コロナウイルス禍が広まりつつありますが、関係各所のご協力もあり、無事に研修することができました。ご協力していただいた皆様、ありがとうございました。
(活動の様子)
(生徒の感想(一部抜粋))
- 教科書でしか見たことがなかった断層を自分の目で見ることができた、というのが貴重な体験になったと感じました。見た目では「少しずれているな」と感じたくらいでしたが、その「少し」によって、大きな災害が引き起こされたということに、自然の大きさや怖さを感じました。いつ災害が起こるか、というのは完璧に予測することはできないと学んだので、避難経路の確認など、安全なうちにできることはやっておきたいと感じました。
- 人と防災未来センターで特に印象に残っているのは、「早く逃げることの難しさ」についての映像です。確かに、私たちの家族も、近年の大雨でスマホに警告が流れた時も、そのまま一晩家で過ごしたし、それほど危機感を持っていませんでした。そのような意識こそがとても危険で、良くないのだなと考えさせられました。私は、生まれてからこれまで大きな災害などに巻き込まれたことがなく、この日常を「当たり前」に思い、危機感をまったく持つことなく、「平和慣れ」していると思います。今回の研修を通してこの考えを改め、地震やその他の自然災害についての情報を集め、知識を増やそうと思いました。
【SSH】日本分子生物学会で、本校科学部生徒が発表しました
12/2(金)、千葉市の幕張メッセにて、第46回日本分子生物学会年会が開催され、本校科学部生物系研究部2グループの4名が発表しました。発表テーマは以下の2つです。
・蠕虫型ニハイチュウが片利共生する軟体動物の腎嚢における生育場所に対応する極帽形態の形成過程
(イカやタコの腎臓に寄生している微生物「ニハイチュウ」の、寄生部位とその形態の関係についての研究です。)
・サボテン(ブリンチュウPachycereus pringlei)の刺座の配列方程式の決定
(「ブリンチュウ」というサボテンの、トゲのはえ方を数式で表す研究です。)
口頭発表に引き続きすぐにポスター発表で、大変慌ただしい学会発表でしたが、それぞれの形態に対応して、素晴らしい発表を行いました。多くの専門家と有意義な議論をすることができました。
【SSH】「探究活動教員研修会」を実施しました
12/8(水)、本校Future Lab EASTにて探究活動の校内教員研修会を実施しました。講師に愛知県立明和高等学校のSSH研究開発主任である日高正貴氏をお招きし、本校の職員20名が参加しました。明和高校は平成23年度よりSSH指定を受け、以来3期にわたってグローバル化社会で活躍する科学技術系人材の育成を目指した教育活動に取り組んでいる学校です。
今回の講演では、明和高校での探究活動の授業展開例やそのための工夫、生徒を指導する際の注意点や現状の課題などについて、お話しいただきました。質疑応答でも、理数教科ではない教員がどのように生徒と関わっていくべきか、生徒の探究活動のモチベーションを上げるにはどうすべきか、といった点を深く話していただきました。
本講演を、今後の生徒の探究活動だけでなく、本校の教育活動全体にいかしていきたいと思います。コロナウイルス禍の第8波が懸念される中、講演にお越しくださった日高先生には厚く御礼申し上げます。
(講演会の様子)
【SSH】令和4年度高等学校課題研究情報交換会を開催しました
12月5日(月)、14:00より、本校百周年記念館大ホールにて、「令和4年度 高等学校 課題研究 情報交換会」を開催しました。この会は、各校で行われている課題研究の内容について情報交換を行い、日頃の課題研究の成果や課題を共有する目的で開催しました。本校の教員以外に、近隣の高等学校から11名の先生が参加し、探究活動の指導について話し合いました。
情報交換会では、まず、近隣のSSH指定校である姫路西高校、龍野高校および本校の、探究活動の実践発表を行いました。その後、6名程度のグループ4つに分かれ、各学校での探究活動に関する課題について情報交換を行い、最後に参加者全員で共有しました。情報交換では「テーマ設定での教員の関わり方」、「生徒の考えが深まる助言の工夫」、「専門外の教員の探究活動への関わり方」といったテーマのもと活発な議論が行われ、充実した時間となりました。
参加した教員からは、「他校の現状を知ることができ、刺激になった。」、「各校が抱えている悩みは似ており、それのどのように向き合うかを考えていきたい」、「各校の悩みを共有できることは、大きなメリットだと感じる」、などの感想が聞かれました。
(実践発表の様子)
(情報交換の様子)
【SSH】科学部が第95回日本生化学大会で発表し、高校生発表の銅賞を受賞しました
11/11(金)、第95回日本生化学大会(主催:日本生化学会)が名古屋国際会議場で行われ、本校の科学部から生物系研究部の2グループが以下の発表を行いました。
・蠕虫型ニハイチュウが片利共生する軟体動物の腎嚢における生育場所に対応する極帽形態の形成過程
・歪みを修正してサボテン(ブリンチュウPachycereus pringlei)の刺座の配列方程式を決定する
口頭発表ののちポスター発表を行いました。ポスター発表の1時間15分の間、入れ替わり立ち代わり、高校生、大学生・大学院生、大学教員の方々と積極的に討議し、多くの視点からのアドバイスをいただくことができました。また、ニハイチュウ班が高校生発表の銅賞を受賞しました。
(発表の様子)
【SSH】「数学に関する研究発表会」に参加しました
11/5(土)、「数学に関する研究発表会」が、主催である龍野高校で行われ、本校の科学部生物系研究部サボテン班の生徒2名が参加しました。
発表会ではまず、神戸大学理学研究科の渋川元樹助教による動画を視聴し、課題研究と高校数学の位置づけや、高校数学の学習法などについて学びました。また、折り紙を用いた多面体の作成を通じて、幾何に関する知見を深めることができました。
午後からは参加生徒12名による口頭発表が行われ、本校生徒はサボテンの刺座に関する数学的研究について発表しました。他校の発表でも積極的に討議し、有意義な一日となりました。
(当日の様子)
【SSH】第46回兵庫県総合文化祭で、科学部物理系研究部が最優秀賞を、生物系研究部・地学系研究部が優良賞を受賞しました
11月4日(金)~6日(日)、第46回兵庫県総合文化祭において自然科学部門の発表がバンドー神戸青少年科学館で行われました。5日(土)は口頭発表とポスター発表、6日(日)はポスター発表のみの審査が行われました。本校からは3グループが、以下のテーマで発表しました。
・外部磁力の強度と磁性流体のスパイクの形状(科学部物理系研究部)
・腎臓でのニハイチュウの極帽形態の形成過程(科学部生物系研究部)
・揖保川花崗閃緑岩の角閃石の微細構造(科学部地学系研究部)
審査の結果、本校科学部の物理系研究部が物理分野の最優秀賞を受賞し、来年度の全国総合文化祭への出場が決まりました。また、生物系研究部も優良賞とパネル発表賞、地学系研究部も優良賞を受賞し、発表した全てのグループが結果を残すことができました。
(発表の様子)
【SSH】「令和4年度 高大連携課題研究合同発表会 at 京都大学」に参加しました
11/3(木・祝)、「令和4年度 高大連携課題研究合同発表会 at 京都大学」が開催され、本校の1年次生2グループ、計8名が参加し、探究活動の成果を発表しました。
発表会では、まず京都大学大学院人間・環境学研究科の酒井敏教授より、記念講演が行われました。ノーベル賞受賞者や有名な科学者の名言から、研究者としてのあるべき態度や、常識にとらわれないことの重要さを学びました。その後、15分(発表時間8分、質疑応答5分、アドバイスシート記入2分)のポスター発表を2回、行いました。発表した内容は、
・プロペラの質量と発生する電圧との関連性について
・より遠くへ飛ぶ紙飛行機とは
の研究でした。他校の生徒や大学院生、大学の教員の方々からアドバイスをいただいたり、他校の生徒の探究活動の発表を聴いたりと、充実した時間となりました。
(発表の様子)
【SSH】東海大学付属高輪台高校「SSH成果報告会」に参加しました
10月29日(土)、東海大学付属高輪台高校で行われた「SSH成果報告会」に、本校の1年次生3名、2年次生3名の計6名が参加し、科学倫理に関するディベート、英語での学校紹介や研究発表を行いました。
◇ ディベート
〇 9:35~10:25 「高校現代文明論」公開授業に参加
東海大学付属高輪台高校の1年生と、科学倫理に関するディベートとして「日本は、技術流出を防止するために、外国との共同事業・研究を禁止すべきである」というテーマで討論を行いました。本校生徒は否定側での主張を行いました。結果としては引き分けで、「異なる立場どうしで議論を深めようという態度が見られ、素晴らしい」と、評価していただきました。
◇ 英語での発表
〇10:35~12:45 英語口頭発表
〇13:30~14:50 英語でのSSH活動ポスター発表:
(Title:The Relationship between Blade Dimensions and Voltagefor Wind Turbines)
(題名:プロペラから得られる電圧と羽根の長さまたは幅との関係)
本校紹介、および探究活動の研究成果を、英語でプレゼンテーションしました。東海大学付属高輪台高校の生徒と、他のSSH指定校の生徒約20名およびタイ王国の2つの学校の生徒約100名が聴衆でした。口頭発表のあと、ポスター発表も英語で行いました。質疑応答も英語で行い、苦労しながらも、質問者との議論を交わしました。
(生徒の感想)
- ディベートに向けてしっかり準備をしてきたつもりでしたが、いざ始まるととても緊張しました。もっと整理してしたり、優先順位を考えることができれば、もっと良かったな、いう後悔と、討論することの難しさ・楽しさを知ることができ、自分の世界が広がったと思います。また、遠く離れた学校の方々と同じテーマで議論する、ということだけでも、大きな刺激になりました。
- 他校の発表を聴き、仮説や根拠、実験手法など、すべてに説得力があり、私たちも見習わないといけないな、と思いました。ポスター発表では、私たちとは着眼点の異なる意見をいただいたり、外国の先生からお褒めの言葉をいただいたりと、とてもいい経験をすることができました。
- 英語で他国の方にも通じるようにプレゼンする難しさ、メンバーと協力することの大切さなど、この発表会だけでなく発表会に向けての準備も含めて、非常に多くの気づきを、身をもって感じることができた。特に、英語を話せるようになると、見える世界がもっと広がることが分かったので、これからの学習にも積極的に取り組んでいきたい。
コロナウイルス禍の中ですが、発表する経験の機会をくださった東海大学付属高輪台高校の関係者の方々に、深く御礼申し上げます。
【SSH】TAMAサイエンスフェスティバルに参加しました
10月30日(日)、東京都立多摩科学技術高校主催「TAMAサイエンスフェスティバル」がリモートで実施され、本校から科学部生物系研究部サボテン班、生物系研究部ニハイチュウ班、物理系研究部コンペイトウ班の3グループがオンラインで、それぞれの発表を行いました。
この発表は東京薬科大学と連携しており、大学の教員や大学院生が多く質問に訪れます。また、発表はoViceというバーチャル空間内で、各生徒がパソコンからアクセスし、ライブで行いました。プレゼンテーションとともに、盛んな議論を行うことができました。現地に行かなくとも、プログラムの中に自分も入り込み、発表している気分になったようでした。
(サボテン班)
(ニハイチュウ班)
(コンペイトウ班)
【SSH】「数学・理科甲子園2022」に参加しました
10月29日に「数学・理科甲子園2022」が、甲南大学で行われ、本校の2年次生6名が出場しました。
参加全55校で行われた予選(個人戦・チーム戦)では全員が奮闘しましたが、上位13校による本選に残ることはできず、予選敗退となってしまいました。
出場生徒からは、「見たことのない問題と接したとき、どうすれば答えにたどりつけるのかを考える力の必要性を感じた」、「チームで正解したときの嬉しさは、いつものテストでマルをもらうのとは別の嬉しさだった!」、「チームのみんなと知恵や知識を出し合って考える中で、学んだり考えたりすることは、改めて面白いと感じた」などの感想が聞かれ、全員が良い経験を積むことができました。
【SSH】東京博物館研修を実施しました
9月30日(金)~10月2日(日)、本校希望生徒25名(1年次生16名、2年次生9名)による東京博物館研修を、国立科学博物館および日本科学未来館にて実施しました。
10月1日は国立科学博物館で理学の基礎に関する展示を主に見学しました。日本最大の展示数を誇るだけあって、生徒は各自の興味のある展示の豊富さに驚いていました。2日は日本科学未来館で工学や科学と社会のつながりに関する研修を行いました。ここでは科学倫理に関するビデオ展示もあり、時間を惜しんで見入っていました。2日間の研修において、研究者との対話を通じて、課題研究の新しい視点を得ることができました。
〔東京科学博物館〕
〔日本科学未来館〕
【SSH】第3回サイエンス・ラボを実施しました
9月26日(月)の放課後に第3回サイエンス・ラボを実施しました。今回は、近隣の中学校5校から計47名の生徒が参加してくれました。
今回の講座は、「摩擦係数を測定しよう(物理)」「牛乳からプラスチックをつくろう(化学)」「n進法について(数学)」「トリックアートを楽しもう(生物)」の4講座でした。参加した中学生は、実験に先立って仮説を立てたりパソコンでデータを処理したり、とテーマに関する課題の発見や解決にむけて積極的に取り組んでいました。
〔摩擦係数を測定しよう(物理)〕
素材の種類の違いによって、摩擦がどのように違うか実験を行い、そのデータをExcelを使って分析しました。
〔牛乳からプラスチックをつくろう(化学)〕
牛乳から生分解性プラスチックを作成しました。牛乳の成分の違いによる影響も予想しました。
〔n進法について(数学)〕
誕生日あてゲームの原理を考えながら、2進法について学びました。
〔トリックアートを楽しもう(生物)〕
錯視図形を見ながら、錯視の原理や、錯視の効果を高める方法について考えました。
【SSH】日本植物学会でポスター発表しました
9月17日(土)、京都府立大学にて行われた日本植物学会第86回大会に、本校科学部生物系研究部サボテン班が参加し、 ポスター発表を行いました。サボテンのトゲの配列がらせんを描いていることを明らかにし、その方程式を求めるという新しい視点の研究で、多くの研究者から高い評価を得ました。
【SSH】日本動物学会で高校生ポスター賞を受賞しました
9月10日(日)、早稲田大学にて開催された日本動物学会 第53回早稲田大会で、本校2年次の岸上栞菜さんがポスター発表を行いました。タコやイカの腎臓で生息するニハイチュウという寄生虫の、成長過程の研究を発表しました。なお、この研究は大阪大学SEEDSプログラムを活用し、同大学の古谷秀隆教授の指導を得て、科学部生物系研究部として行っています。
本研究は、優れた研究におくられる「高校生ポスター賞」を受賞しました。また、今年中に古谷先生と連名で論文を投稿することになっています。
【SSH】2年次 理数探究・科学倫理 ディベートを行いました
夏休み中、2年次理系生徒は探究活動の一環として、ディベートを行いました。
今後、科学倫理について探究を進めるには、ある立場に立って意見を主張したり、異なる立場から別の意見を聞いたうえで議論したりする必要があります。これらの議論を深める練習として、「救急車の利用は有料にすべきか」、「自動運転自動車を導入すべきか」などのテーマを設定し、賛成または反対の立場のグループをつくってディベートを行いました。
どのグループのディベートでも、想定される質問にどう答えるか、説得力のある主張をするためにどうすればよいか、といった工夫が見られました。このディベートの経験を生かして、今後の科学倫理の研究では質の高い議論をしてほしいと思います。
(ディベートの様子)
【SSH】本校生徒が国際会議で発表をしました
8月24日(水)、4年に一度開催されるGeoscience Education for Sustainability (GeoSciEd IX 2022・第9回国際地球科学教育会議)が、島根県松江市の島根県立産業交流会館(くにびきメッセ)にて開催されました。その様子はライブで国際配信もされました。この学会に、本校科学部の生徒3名が参加し、英語での発表を行いました。高校生がこの国際学会で専門研究者にまじって発表するのは初めてです。
発表テーマは”Learning about Disaster Prevention in High School -Scientific Understanding of Natural Disasters and Acquisition of Knowledge of Disaster Prevention Behavior-“(高等学校における自然災害教育―科学的理解と個人や社会の防災行動の理解―)で、生徒は資料作成から発表・質疑応答まで、すべてを英語で行いました。海外の研究者とも活発に議論することができ、参加した生徒にとって大変貴重な経験となりました。
今後、この発表内容をまとめた論文を、国際学会誌Journal of Modern Education Reviewに投稿予定です。また、この発表にあたっては、兵庫県立大学の川村教一教授に多方面でお世話になりました。心より感謝申し上げます。
【SSH】第2回サイエンス・ラボを実施しました
8月19日(金)の14:00~、第2回サイエンス・ラボを実施しました。県内外から計60名の中学生が参加しました。
今回の講座は、「折り紙しMath(数学)」、「アルコール発酵を体験しよう(生物)」、「光と色のマジックワールド(物理)」、「科学捜査をしてみよう(化学)」の4講座でした。参加した中学生は試行錯誤しながら手を動かして考えたり、実験結果から何が言えるのかを考えたりと、とても楽しく体験していました。
〔折り紙しMath(数学)〕
折り紙を切り貼りして、2つの正方形や立体から、1つの大きな正方形や立体をつくる方法を考えました。
〔アルコール発酵を体験しよう(生物)〕
イースト菌によるアルコール発酵の様子が温度でどう変わるか、などを実験を通して確かめました。
〔光と色のマジックワールド(物理)〕
白い光を多くの色に分けたり、赤や青などの光を混ぜたら何色になるか、といった光と色の関係を調べました。
〔科学捜査をしてみよう(化学)〕
指紋の検出をやってみた後、どういう原理で指紋が検出できたのか、仮説を立てて検証しました。
【SSH】科学部福井野外研修を実施しました
8月16日(火)~8月18日(木)、科学部希望生徒24名(1年次生11名、2年次生13名)による科学部福井野外研修を行いました。
17日は、福井県立恐竜博物館にて展示見学および化石発掘体験を行いました。展示見学では、本校OBでもある福井県立大学の柴田正輝准教授に、1時間10分にわたって詳しく解説していただきました。また18日は、白山恐竜パーク白峰での展示見学および桑島化石壁での野外調査を行いました。
恐竜の研究や、実際の化石発掘などから、地球科学に関する多くのことを研修することができました。コロナウイルス禍だけでなく、豪雨被害の影響も残る状況にも関わらず、関係各所に大変ご協力いただき、無事に実施することができました。心より感謝申し上げます。
〔福井県立恐竜博物館〕
(↑ 福井県立大学の柴田正輝准教授から、恐竜についての解説を伺いました)
(↑ 発掘体験の様子)
〔白山恐竜パーク白峰〕
〔桑島化石壁周辺の露頭調査〕
<生徒の感想(一部抜粋)>
- 化石は昔の生物や植物の形を見るだけのものだと思っていたが、当時の環境や、その生物に何が起こったかを知る手掛かりになる、とても貴重なものなのだと知った。また、博物館の展示物の実物・レプリカ・模型の違いについて、教えてもらえたのは面白かった。見分け方を知ってから、あらためて展示を見ると、実物の化石の色や歪さがより確認でき、しっかり観察することの大切さを感じた。
- 専門の方のお話を聞くと、いま展示されているものの中には、既に学説が覆されたりしているものもあると知り、恐竜研究がリアルタイムで進んでいることを実感して、とても興味深いと思った。また、発掘したわずかな化石から恐竜の全体像が見えたり、過去の環境が分かったりするのはとてもおもしろく、恐竜研究は奥が深いな、と感じた。化石も地層も、やはり実物というものには迫力があったし、知識が増えただけでなく、自分の中で新しく視野が広がったと思う。
- 化石というと、どこか遠い、まるで異国のような感覚、写真で見るものという感覚が強かったが、化石の発掘体験では、そこかしこに化石がごろごろと転がっていたので、とても驚いた。ただ、自分がやってみると石が硬くてなかなか割れなかったり、石が割れても化石がなかなか見つからなかったりと、自分が思っていたよりも化石の発掘は難しかった。
- 桑島化石壁では、川をまたいでしか見られなかったのは残念だったが、本物の地層が地上に露出しているのを見る機会は今までほとんどなかったので、いい経験になった。発掘が禁止され、保護されている区域で、日本に化石があることの証明となった貴重な場所と聞いたが、自然災害で壊れないか、川の浸食によって段々と変わっていかないのかと心配になった。