ふるさと貢献について
R6年度 第2回「姫路城学講演会」(1年次)
令和7年3月18日(火) に「姫路城学講演会」(1年次対象)を本校体育館で開催しました。
講師は、昨年にひき続き、兵庫県立歴史博物館 学芸員 竹内信 様(城郭史専門)です。
竹内様は、全国各地の城や歴史について研究されていますが、その中でも特に姫路城をご専門にされています。本校では、1年次対象の講演会だけでなく、2年次の「姫路城学」の講師としても大変お世話になっています。ユーモアを交えながらもかなりマニアックなお話をして頂けるので、歴史やお城に興味のある者にはたまりません。
今回は、『深掘り姫路城』という題目でご講演して頂きました。
最初に、「学芸員」という仕事や役割について、ご自身の経験を活かしながら話して頂きました。次に、竹内様が最近手掛けた史料の解読の話です。その史料からどのようなことを推測し、どのような結論を導き出したのかなど、学芸員の仕事の面白さが伝わってきました。そして本題の姫路城について。描かれた年代が違う3枚の姫路城の古地図を見比べどのように解読していくのかや、当時の姫路城城下町の様子についてのお話を伺うことができました。今回は、学芸員としての視点から姫路城を深掘りし話してくださいました。竹内様の話は、まだまだ尽きませんが、予定の時間が来
てしまいました。(続きは2年次の「姫路城学」を受講してください)
今回の講演で、1年次生は「姫路城愛」を更に膨らませました。竹内様、ありがとうございました。
第9回「姫路城学」 1年間の成果発表会
R7年3月5日(水) 第9回「姫路城学」を行いました。
今回は、この1年間の「姫路城学」7回の講座(第8回は発表準備)で学んだ内容をもとに、更なる探究を進めた成果発表会でした。「姫路城の漆喰 班」「姫路城と千姫 班」「姫路城登城 班」「歴博と野里の町 班」に分かれ、それぞれが工夫を凝らした発表をしました。また、この1年間で何度もお世話になった兵庫県立歴史博物館学芸員竹内信様に発表の講評者として来ていただきました。
①「姫路城の漆喰 班」(発表者)鈴田・松本
発表者の2人は、左官職人山脇様から漆喰の話を聞いてから興味を持ち、姫路城で行われたイベント「漆喰塗り体験」にも参加しました。今回の発表会の場では、まさかの「漆喰塗り体験」を実施しました。本物の漆喰の代わりに粘土や砂を練って作ったオリジナル漆喰を自作し、参加者に漆喰塗り体験をしてもらいました。将来は、漆喰職人として姫路城をまもってくれるのでしょうか!?
②「姫路城と千姫 班」(発表者) 寶山・天川
歴史研究家黒田先生から姫路の地名の由来や、運命に翻弄された千姫の物語を聞いた発表者は興味を深め、自分たちで更に資料や文学作品を読み進め、千姫の人物像に迫りました。今後はますます歴史に興味を持ち、千姫の物語を大河ドラマにする夢を実現するために活躍してくれると思います。
③「姫路城登城 班」(発表者)柴田・勝部
歴史研究家の平良先生と登城した姫路城で、たくさんの発見をした発表者は、普通の観光では知ることのできない「姫路城の秘密」を発表してくれました。スライドを駆使し、姫路城の断面図などを効果的に使った発表で見応えもありました。かなりの姫路城通になったことが伝わってきました。数年後に、姫路城の案内ガイドをしている姿が浮かびました。
④「歴博と野里の町 班」 (発表者)井藤・北野・藤原
「野里のまちづくりの会」の芥田様・瀬澤様から話を聞いた発表者は、城下町として栄えた野里の特徴をスライドで発表しました。また、芥田家に伝わる「播磨鍋」に触れさせていただいた体験から、野里の町には高い技術を持つ職人さんがたくさん住む城下町であったことも発表しました。 「歴博」で古地図や古文書などを使ったワークショップをしていただいた竹内様から、「歴史的資料からたくさんのことを想像したり読み取ることができる」と教えていただいた発表者は、姫路城に使われていた本物の瓦(本校所蔵)を観覧者に見ていただき、その家紋から読み取られる姫路城の歴代城主に言及するなど、本当の歴史研究家のようでした。
それぞれの発表後、竹内様から講評・アドバイスをいただき、最後には「ここで発表するだけではもったいないくらいの発表でした」と、お褒めの言葉を頂きました。
今回でR6年度の「姫路城学」は最終回です。受講生たちには、この1年間の活動の様子写真入りの「修了証」が授与されました。今後もますます「姫路城愛」を育み、「姫路城」を「ふるさと姫路」をたくさんの人に広める役を担ってくれることを約束してくれました。
【生徒感想(一部)】
・1年を通して印象的なのが、講師の方々のあたたかさと【姫路城愛】の大きさです。姫路城や歴史などに無知な私にも丁寧にわかりやすく教えてくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。一方で、姫路城・姫路の街には多くの課題もあると分かりました。次世代を担う一員としてこの課題をひとつでも解決出来るように、これからも姫路城について学んでいきたいと思いました。
・自分が素晴らしいと思ったことを人に伝えて、その人もまた他の人に伝えたいと思ってくれたら、姫路城の良さはもっと多くの人に知ってもらえると思います。そのサイクルの中に、私たちの発表があるんだと思うと、とても意義のある一年を過ごせたことに達成感と感謝の気持ちでいっぱいです。これから先、大学生や大人になっても自分が生まれ育った姫路という町や姫路城の素晴らしさを人に伝えていければいいなと思いました。
・竹内先生の講評で「歴史は過去のことを学ぶだけではなく、現代でどう活かしていくかが大事」と話されていたのが印象に残りました。私も姫路城学で学んだことを自分の将来に活かしたり、周りの人に伝えたりできるような活動をしていきたいです。
・学んだことが多すぎてとてもその情報量を約15分間に収めることができませんでした。・・・・・私は歴史が好きでこの講座を取りました。なので、知っている情報もありました。もちろん、初めて聞く情報もありました。そしてどちらも、生の人間が力説してくれてより深い記憶になりました。これからもずっと歴史が好きでいて、お城について触れられたらいいなと願います。
この1年間、様々な場面で「姫路城学」の活動に協力してくださった方々に心から感謝申し上げます。
そして、R7年度も新たなメンバーとともに「姫路城学」を通じて、たくさんの「姫路城愛」を育みたいと思います。
第7回「姫路城学」姫路城の魅力と千姫
R6年12月11日(水) 第7回「姫路城学」を行いました。
今回は、歴史研究家の 黒田美江子 先生(本校卒業生)を講師に「姫路城の魅力と千姫」をお題にお話ししていただきました。黒田先生には、本校「姫路城学」で毎年ご講演いただいています。
講演は、姫路や城の築かれた姫山の名前の由来を「播磨の風土記」から読み解き説明していただいたり、築城の逸話を話していただいたりしました。また、信長、秀吉、家康、池田輝政らの家系図を見ながら、千姫の生きた人生や姫路城との関わりなど、様々なお話を聞かせていただきました。予定の時間を過ぎても、黒田先生は、楽しく、そして熱くお話ししていただき、生徒たちも前のめりで聞き入りあっという間に時間が過ぎました。
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【生徒の感想(一部)】
・姫路城の歴史については今までたくさん学んできたけれど、姫路城が建てられる前の経緯については初めて学んだので新しい知識がたくさん知れて面白かったです。特に、姫路城の建っている位置についての話が印象に残りました。四神相応の場所を守ってもらっているからこそ、姫路の町は魅力的なんだなと改めて分かった気がします。そして、今回はただ単に歴史を覚えるだけじゃなく、歴史を知ることで得られる考え方や人生観についても深く教えていただきました。なかでも、歴史を通して命の大切さを考えさせられました。おかげで歴史を学ぶのがもっと好きになれたと思います。
・昨年の大河ドラマの後半の方に千姫が出てきていて気になっていたので、とてもいい機会をいただきました。ドラマ自体千姫が出てくるのは大阪の陣くらいまでだったので、その後の話はよく知りませんでした。秀頼がいなくなった後、千姫が結婚するという行為を拒否していたことを知って驚きました。
・千姫の人生はかわいそうだと耳にしたことがありましたが、誰の家族かということはほとんど知らなかったので今回先生のお話を聞いて家計のが分かるたびびっくりすることばかりで聞き入ってしまいました。……千姫の人生は大変なことがたくさんあってそのたびに悲しんだり少しうれしいと思えたこともたくさんあったと思うので、それを考えるためにも大河ドラマ化待ってます!
黒田先生の想い「『千姫の物語』がNHKの大河ドラマになること」を、受講生みんなの想いにもしたいと思います。
次回は、第9回「姫路城学」1年間の成果発表会の準備です。
この1年でどれくらい「姫路城愛」が大きくなったのか!その発表を楽しみにしています。
この1年でお世話になった講師の先生方、本当にありがとうございました。
第6回「姫路城学」 姫路城登城
令和6年10月22日(火) 10月考査終了後、第6回「姫路城学」を実施しました。
今回は、いよいよ姫路城登城。講師は昨年に引き続き、歴史研究家の 平良哲夫先生 です。
今年の受講者は、4月に1度天守閣に登り、これまで5回の「姫路城学」講座で、姫路城に関する知識をかなりつけていますが……。いざ、姫路城へ。
平良先生のお話は、学校の校門を出たところから始まります。「この辺りの地形は南北に1m傾斜が……。」美術館の庭でも彫刻を前に、「この彫刻は……。」姫路城の石垣を前に「この石垣は……。」 『へぇ~~!そうなんだ。』
受講生たちは、平良先生の質問に、これまで学んだ知識を発揮し必死に答えるのですが……。姫路城の入城を前に受講生の『へぇ~~!』がとまりません。
姫路城に入城し、まずは西の丸。「ここは千姫が……。」「瓦や石垣まで見ていくと面白いですよ~。」
『へぇ~~!』
そして、天守閣「この柱は……。」「ここにはこんな工夫がされているんですよ!」
『へぇ~~~~~!』
あっという間に時間は過ぎ、予定時間を大幅にオーバーしましたが、最後の最後まで受講生たちの『へぇ~~!』は止まりませんでした。
【生徒の感想の一部】
・ 一度姫路城を登ったといえど、何も知らない状態で登ったのでその時はただ建造物を眺めるだけでしたが、解説を受けたことでより細部を見れて、楽しかったし面白かったです。・・・・・次登った時には教えてもらったことを私から説明できるようになりたいなと思いました。
・ 漆喰や壁の瓦など今までの姫路城学で学んだことを、実際に見て感じて再確認できた気がします。講師の先生が「歴史はまだまだ分からないことがたくさんある」と仰っていたので高校生の私達にもまだまだ調べて探求する余地はあるんだと思うとワクワクしました。・・・・お話のなかで「○○があるのは日本で姫路城だけ」ということが多くて、改めて姫路城のすごさに気づけた気がします。
・石垣が昭和の修理の時にコンクリートで固められてしまっていたり、石垣の間に転用石が使われていたりと、石垣についての関心が高まりましました。・・・・姫路城が戦うためだけではなく美しい見た目で民衆に権力の凄さを伝えるためというのも城には様々な役割があるがわかり、とても勉強になりました。
今回の平良先生との姫路城登城で、受講生たちは「姫路城愛」を更に大きく膨らませました。
いつか受講生の中から平良先生のように知識豊富な「姫路城ガイド」が生まれることを期待したいと思います。
平良先生、ありがとうございました。
次回、第7回「姫路城学」は、12月11日(水)、歴史研究家の黒田美江子先生をお迎えし、「姫路城と千姫」についての講演をして頂きます。
お城清掃
令和6年10月22日(火)10月考査終了後、2年次全員でお城清掃を実施しました。
あいにくの曇り空でしたが、数日前の暑さを思うと大変涼しく清掃日和でした。
今回は、姫路城の千姫ぼたん園と三の丸広場の清掃活動です。
城内はいつも綺麗に整備されているため、清掃をするところを見つける方が大変です。
生徒たちは、ようやく落ち始めた木の葉を集めたり、植え込みの中の草を抜いたりと約1時間活動しました。
考査終了後の疲れもありましたが、思った以上の清掃活動の成果に気分もリフレッシュされました。