取り組みのハイライト

創造科学科ブログより抜粋

課題研究「自然科学発表会」

本校同窓会館ゆ~かり館において、本校創造科学科4期生(1年)40名が課題研究最終発表会「未来を拓く自然科学を学ぼう」を行いました。ゲストとして、研究指導にも携わっていただいた神戸大学大学院人間発達環境学研究科の大学院生をお招きし、質疑応答や講評をしていただきました。

  

1班「イオン液体で一攫千金!?~NMR測定を用いた天然有機化合物の抽出~」
2班「空からやつらが降ってきた!! ~TNT換算を使った隕石の詳細解明~ 」
3班「ルビちゃんのひ・み・つ♡~ SDS電気泳動を用いて~」
4班「おさかなたちのわすれもの♡~環境DNAを用いて~」 
5班「名探偵 環境DNAの捜索~絶滅危惧種の追跡者~」 
6班 「水中の食べ物ホンマに安全なん?~放射線観測を用いた食品の安全性について~」
7班「プラごみ問題レスキュー隊!~柑橘類を用いたリモネン抽出~」
8班「ひかれあう原子の物語~ 液体による表面張力の違い~」

RRE「外国人留学生交流会」

本校同窓会館ゆ~かり館において、本校創造科学科4期生(1年生)40名が大阪大学の留学生15名と英語を用いて交流会を行いまし。自己紹介の後、本校生は「兵庫高校の紹介、神戸の魅力と社会課題」をテーマにスライドを用いてプレゼンテーションを行い、留学生は「地域の魅力と課題」をテーマに発表しました。1年間の集大成の交流会ということもあり、楽しみながら積極的に留学生と交流するとともに、他国の魅力・課題を学ぶことができました。

  

〈生徒感想〉

I spent quality time in today’s exchange. I learned many things. Not only culture and social issues of foreign countries but also the importance of courage to talk with international students. Talking with foreign people made me interesting, happy and exciting. Through talking with them, I found it is important to speak not to be afraidof some mistakes and enjoy talking with them!

I thought that I should get more vocabrary. When I talk with a student from Bangladesh, I could not talk well because I have not memorised words. I also thought that talking with people in English is very fun. But it is difficult for me to make sentences. So I would like to study harder and try to talk with many people in English.

創造応用「最終発表会」

本校教室及び武陽ゆ~かり館において研究活動の集大成として最終発表会を実施した。社会科学分野では、論文にまとめた内容を英語で発表しました。大阪大学経済学研究科教授の佐々木勝氏をはじめ、大学院生の方々にも参加いただき、質疑と講評をしていただきました。自然科学分野では、物理・化学・生物・数学・都市工学の5つの分野に分かれ、研究成果を口頭発表しました。神戸大学人間発達環境学研究科准教授の稲葉太一氏や大阪大学大学院理学研究科准教授の小田原厚子氏をはじめ、学部生にも参加していただき、質疑と講評をしていただきました。

  

社会科学分野(個人研究)

「外国人労働者のための日本語教育」

「日本の難民への言語支援について」

「地場産業を活かした甲冑モチーフ ケミカルシューズの販売」

「日本の女性の管理職を増やすには」

「日本における外国人労働者の受け入れに関する問題点とその解決策について」

「アフガニスタンにおけるテロ多発の原因究明」

「日本の高等学校におけるグローバル人材育成プログラムを考える」

「フェイクニュース対策に関する法律立案」

「ラグビーワールドカップによる経済効果」

「違法伐採木材の流通を防ぐために」

「ネパールの児童労働全廃に向けて ~永続的に農業で貧困を解決するには~」

「日本の難民申請者の待遇を改善するには」

「実践的メディア・リテラシーを身につける教育について」

「外国人の公務員就任に関する国籍条項」

「多剤耐性菌の新たな発現を防ぐ」

「労働組合による同一労働同一賃金の達成~産業別組合を中心とした組合形態への改革~」

「シティズンシップ教育として日本の部活動を考える」

「物流コストから考える今後のサプライチェーン」


自然科学分野(グループ研究)
物理班「太陽光発電の効率を上げるための条件」
化学班「臭い!汚い!でも安い!泥電池の可能性」
生物班「グリーンヒドラの出芽と老化」
数学班「統計で考える〇〇~眠りやすい電車の特徴とは?~会話が弾むためには?~YouTubeでバズるためには?~」
都市工学班「外国人にとっての日本らしさとは~店の外観から考える~」

第7回高校生国際問題を考える日

神戸ファッションマートで実施された「第7回高校生国際問題を考える日」に創造科学科3期生(2年)、4期生(1年)の文系選択者、グローバルリサーチⅡ受講生が参加しました。午前中は東京オリンピック・パラリンピックに関する基調講演とパネルディスカッションがありました。創造科学科3期生7名とグローバルリサーチⅡ選択者の6名は午後からポスターセッションを行い、その中の1名は県教委が主催するポスター発表コンクールで発表者に選出され、審査員の前で発表しました。

  


【高校生国際問題を考える日について】
 第7回となる「高校生国際問題を考える日」は本校が幹事校となり連携先の大阪大学、WHO神戸センター(平成28年度より)、兵庫県教育員会が主催で実施されています。本校SGH担当教員が連携先とともに実施内容の企画立案を行いました。今年度はSGH事業の成果普及をするため、従来の教員向けランチョンセミナーに加え、新たにポスター発表コンクールを実施し、全国のSGH指定校を中心に生徒が発表を行い、審査を受けました。最優秀ポスターの発表をすべての参加者の前で行い、探究学習のモデルを示すことができました。参加者は生徒541名、教員73名、ポスター発表121件と過去大規模なものとなりました。

創造基礎A「米中対立における日韓関係の位置づけ」

本校同窓会館において、創造科学科4期生(1年生)40名を対象に、立命館大学客員教授・外務省顧問の薮中三十二氏をお招きし、「米中対立における日韓関係の位置づけ」というテーマで講義を行いました。前半は、グローバルリーダーの資質やトランプ大統領と米国の世界に与える影響について生徒と議論しながら話を進めていただきました。後半は、今後の日米関係のあり方について「日米同盟の強化」「自衛力の強化」「多角外交の推進」という3つ観点からディベートを行いました。そのうえで、日韓の現状とこれからについて講義をしていただいた。講義時間は3時間半に及び、生徒からは質問が途絶えることなく熱気に満ちた講義となりました。

  


〈生徒感想〉

 この講演を聞いて、活発に議論したことで、クラスのみんなは(僕も含めて)多くが薮中さんの意見に賛同したと思います。しかし、それだけでいいのでしょうか?このままでは他の凄い人の意見を信じてばかりだと薮中さんからの隠されたメッセージが見えるような気がします。韓国との交渉においても、自分の言うべきことはしっかりと言う必要があるのと同じように、私たちも自分の意見を持つべきだということだと思います。今回3パターンの日本の防衛方法について議論をしたときに、思い切って自分の意見を言うことができ、そのような力が身についたと思います。今後は、その意見を正確・簡潔にまとめて話す力をつけていきたいと思います。


 今世界で最も深刻な問題になっているのは「アメリカの力が強すぎること」である。現アメリカ大統領のトランプ氏は、瞬発的に物事を考え行動する人で、先のことをあまり見通せていない人物。アメリカファーストの精神を掲げており、同盟や機構等、今までの制度が崩れ落ちている。大統領の力が大きくなり、また、SNSが広く普及したことにより、直接的に止める者がおらず、世界システムが瓦解し始めている。また、中国が着々と力をつけてきており、将来は、アメリカと対等に並ぶかもしれない。世界(特にアメリカ)が中国をどのように見ているかが、今最も注目すべき点である。そして日本も、ハードパワー、ソフトパワーともに大きく、世界からの評価も高く信頼も厚い。今の日本は「外交力」が試されている。韓国との問題も下手に出ず堂々とし、前向きな交渉を進めることが最も重要である。いかに日本の外交力を世界にみせられるかで、今後の立場が大きく変わる。


 薮中先生は「みんながグローバル人材である必要はなく、世界を相手にする者のみがグローバル人材であればよい」とおっしゃっていましたが、私はそうは思いません。流通革命が起きた今、海外からの輸入品が日本の市場に広まり、国産の商品の売れ行きは減少傾向にあります。これは日本にグローバル人材が少なかったためではないでしょうか。私は「みんながグローバル人材である必要はない」のではなく、「グローバル人材しか生き残りが困難な市場」になっていくのだと思います。また、私は日本の国力を上げるのが最優先だと思いました。なぜならアメリカやアジア諸国と強いつながりを作るのには、日本に協力するメリットが相手にないからです。