取り組みのハイライト

創造科学科ブログより抜粋

令和2年9月14日GR・RRE「英語によるプレゼンテーションの技法」

本校講堂において、普通科グローバルリサーチ受講者(1年)と創造科学科5期生(1年)を対象に、神戸市外国語大学教授の野村和宏氏をお招きし講義を行って頂いた。内容は辞書を引く意味やプレゼンテーションの技法、スピーチをする上での注意点などについて、オールイングリッシュで講義をして頂いた。また、講義の合間に即興スピーチの実践やグループワークも行った。なお、感染予防をしながらの英会話レッスンをするために、今回はマウスシールドを着用をして授業を実施した。

  
  

令和2年9月4日 RRE「外国人留学生との交流会」

本校同窓会館及び会議室において、創造科学科5期生(1年生)40名が兵庫教育大学に留学している教員研修生(中国、リベリア、マラウイ、マレーシア、モンゴル、フィリピン、ベトナム、サウジアラビアの8か国10名)と英語による交流会を行った。本交流会は、例年学期に1度対面で行っているが、今回は、新型コロナ感染防止のためにzoomを用いて留学生が自宅から参加するオンラインの交流会となった。全体セッションで留学生の紹介と交流会の進め方についての説明を受けたあと、4つのブレイクアウトセッションに分かれて、留学生にそれぞれの国の教育(制度や教育活動)についてパワーポイントによるプレゼンテーションをしていただき、本校生は「理想の学校(Our Ideal Schools)」についてポスター発表を行った。教材のデジタル化、昼夜入れ替えのカリキュラム、アクティブ・ラーニングの手法を用いた探究的な学習活動、1年生から3年生まで、兵庫、日本、世界地図にダーツを投げて行先を決定する方法でローカルからグローカルな修学旅行を計画するなどユニークな提案に対し、留学生からもたくさんの示唆に富む質問をいただいた。コロナ渦の中、今回のようなオンラインの会議が増え、新しい形のコミュニケーションが求められている。生徒たちは、スライド画面を共有しながら、画面上のオーディエンスに対していかに効果的に発表内容を伝えるかということや、質疑応答のタイミング等、経験を通して多くを学ぶことができた。

  

令和2年9年1日創造基礎A「情報キャッチボールの技術を磨こう!」

本校同窓会館ゆ~かり館において、本校創造科学科3期生(1年)を対象に、白鴎大学客員教授下村健一氏から「情報キャッチボールの技術を磨こう!」というテーマでオンラインで講義をしていただいた。新型コロナウイルスに関連して、デマの拡散や不確実な情報が氾濫するなか、情報の受信者としてどのような心構えとスキルを持つべきかについて学習した。また、発信者として心掛けるべきことについても学習した。

  

令和2年8月19日 創造応用Ⅰ「探究活動の進め方講演」

本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科4期生(2年)が「探究活動の進め方講演」を3・4限に渡って後述の2名の先生よりしていただいた。3限にはオンラインのzoomを使って大阪大学名誉教授の下田正氏より「探究活動を通じた主体的学習能力の獲得」について、4限には大阪大学教授松繁寿和氏より「研究発表・論文執筆の基本的な枠組み」についてお話があった。これから始まる各テーマに分かれた探究活動に向けて、生徒たちも真剣な表情で講義に耳を傾けていた。

  
  

令和2年7月28日 創造基礎B前期中間発表会

本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科5期生(1年)が創造基礎B前期中間発表会「“次世代が選ぶまち”KOBEの実現に向けて、高校生の力を発揮しよう!」を行った。ゲストとして、長田区役所総務部まちづくり課から課長の平岩正行氏、まちづくり推進係長の杉山純一氏、上廻愛美氏、兵庫県企画県民部ビジョン局ビジョン課から岩切玄太郎氏をお招きし、講評を行っていただいた。また創造科学科4期生(2年)から2名も参加し、質疑応答や講評、アドバイスを行った。質疑応答や、ゲストからの講評を受け、それぞれの班の課題を発見することができた。さらに、発表会が終わった後も、この発表会を任意で聞きに来てくれていた4期生(2年)の先輩達から、各班にアドバイスをする時間が急遽設けられ、1年生は熱心に耳を傾けていた。
各班の発表の内容は以下の通りである。(発表順)

・2班 「デザイン都市神戸を若者に広めよう」
・3班 「空き家にアートを咲かせよう」
・4班 「『自然』×『インスタ映え』」
・5班 「Let’s 長田のものづくりexpand」
・1班 「ベトナム人の心の支えを作ろう!」

  
  

令和2年7月27日 創造応用Ⅰ文理共通課題発表会

本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科4期生(2年)が「ポストコロナ社会を創造しよう!」というテーマのもと取り組んだ課題研究について、スライドを使った発表(発表5分、質疑応答5分)を行った。ゲストとして、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授の松繁寿和氏、同大学大学院理学研究科准教授の小田原厚子氏、同大学大学院理学研究科大学院生の木村祐太氏、神戸大学大学院理学研究科准教授の大堺利行氏、同大学大学院人間発達環境学研究科准教授の稲葉太一氏、同大学大学院理学研究科准教授の洲崎敏信氏にオンラインにて参加していただき、最後に講評をいただいた。
各班の発表の内容は以下の通りである。(発表順)

・5班「医療業界中心にポストコロナを乗り越える!!」
・8班「リモートオフィス活用で負担軽減!」
・2班「次世代ライブハウスから新たな雇用と日常を」
・6班「Work×Vacation ~New Community by Gathering Guys~」
・3班「新型コロナウイルス感染拡大から学ぶ 風評被害・誹謗中傷のない社会をつくろう」
・4班「インターネットを利用して医療のリスクヘッジを目指す」
・10班「SA・KO・KU of REIWA~国内で経済に光を!~」
・1班「飲食店と農家をつなげて今まで以上の『安全』を!」
・7班「非常時でも子供に平等な教育の機会を」
・9班「カラオケボックス×ライブ!?~新スタイルのイベントで経済発展~」

  
  
  

令和2年7月14日創造基礎A「資金調達のための金融教育」

創造科学科5期生(1年)を対象に、「資金調達を学ぶ金融教育」をテーマに、講義とワークショップを行った。直前の警報発令により、生徒は自宅でzoomを使ってオンラインで授業を受けた。この授業は神戸財務事務所の職員と本校教諭が共同で作成した企画で、当日は講師として理財課調査官の中野陽介氏をお招きした。中野氏から金融システムの機能と金融機関の種類について講義をしてもらい、その後「シェアキッチン事業」の資金調達先の選定理由について、架空の創業計画書をもとにワークショップを行った。公民科の新科目に「公共」が加わることとなり、「金融の働き」について金融は経済主体間の資金の融通であることの理解を基に、金融を通した経済活動の活性化について学習することとなっている。今回の授業は資金調達をシミュレーションする学習とした。

  

令和2年6月23日創造基礎B「テーマ設定」

本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科5期生(1年)40名を対象に、「“次世代が選ぶまち”KOBEの実現に向けて、高校生の力を発揮しよう!」という大テーマのもと、各班でテーマ設定をおこった。グループは、長田区の課題3つ、神戸市の課題1つ、プロモーションテーマの5班に分かれた。まず、前回の資料や「長田区計画」をもとに、オンライン質問ツール「slido」を使ってブレインストーミングをした。次に、Slidoの分析機能を使って気になるワードを強調させ、テーマ設定をした。次回はテーマについて調査を行う予定である。

  

令和2年6月17日 創造応用Ⅰ「調査・発表準備」

本校PC教室において、創造科学科4期生(2-8)が前回授業の課題で作成したA4一枚のポスターをグループ内で見せ合い「生徒間評価シート」を使ってお互いに意見を交換した。その後、Googleドキュメントの使い方の説明を教員より受けた後、そのドキュメントを使ってオンラインで共同編集しながらグループで意見を取りまとめた。

  

令和2年6月2・9日創造基礎A・創造基礎B

本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科5期生(1年)の生徒の半数ずつが6月2日と9日にわたって、6限目に創造基礎A、7限目に創造基礎Bの授業を実施した。まず6限の創造基礎Aでは、「わたしたちのこれまで/いま/これからの学びの探究」をテーマに、各自のSWOT分析(S:強み/W:弱み/O:機会/T:脅威)をして、創造基礎で学びたいことや伸ばしたい力について考えた。「機会」のヒントとして、グローカル型学習やSTEAM教育について本校教員より説明を受けた。
続いて、2日の7限の創造基礎Bでは、B班と、自宅学習のA班(出席番号前半)の生徒、自宅学習の創造科学科4期生(2年)をオンラインで結び、オンライン会議ツールzoomを使って「新入生オリエンテーション」を実施した。はじめに、自己紹介を含めてアイスブレイクを行い、4期生の生徒より、創造科学科1年の授業(創造基礎A、創造基礎B、RRE、課題研究)について説明を聞いた。
9日の7限の創造基礎Bでは、A班と自宅学習のB班(出席番号後半)の生徒、自宅学習の創造科学科4期生(2年)B班を、zoomを使って結び、2年生の司会進行のもと討論会を行った。A班1年生4人にオンラインの2年生がファシリテーターとして参加し、B班はzoomのブレイカウトセッション機能で同様のグループに分かれた。今回は「コロナでSDGsが達成できるか?」をテーマにディスカッションを行い、議論の内容について発表を行った。生徒からはテーマについて、達成が難しくなるものが多くあると予測する一方、経済停滞による二酸化炭素削減やテレワークによるディーセントワークへの見直しなどの意見がでた。

  

第10回高校生鉄人化まつり中止のお知らせ

3月20日(金)に新長田若松公園鉄人広場で予定されていた「第10回高校生鉄人化まつり」は中止することが決定しました。主催者より新型コロナウィルス感染拡大防止のため、開催中止と判断されました。

課題研究「自然科学発表会」

本校同窓会館ゆ~かり館において、本校創造科学科4期生(1年)40名が課題研究最終発表会「未来を拓く自然科学を学ぼう」を行いました。ゲストとして、研究指導にも携わっていただいた神戸大学大学院人間発達環境学研究科の大学院生をお招きし、質疑応答や講評をしていただきました。

  

1班「イオン液体で一攫千金!?~NMR測定を用いた天然有機化合物の抽出~」
2班「空からやつらが降ってきた!! ~TNT換算を使った隕石の詳細解明~ 」
3班「ルビちゃんのひ・み・つ♡~ SDS電気泳動を用いて~」
4班「おさかなたちのわすれもの♡~環境DNAを用いて~」 
5班「名探偵 環境DNAの捜索~絶滅危惧種の追跡者~」 
6班 「水中の食べ物ホンマに安全なん?~放射線観測を用いた食品の安全性について~」
7班「プラごみ問題レスキュー隊!~柑橘類を用いたリモネン抽出~」
8班「ひかれあう原子の物語~ 液体による表面張力の違い~」

RRE「外国人留学生交流会」

本校同窓会館ゆ~かり館において、本校創造科学科4期生(1年生)40名が大阪大学の留学生15名と英語を用いて交流会を行いまし。自己紹介の後、本校生は「兵庫高校の紹介、神戸の魅力と社会課題」をテーマにスライドを用いてプレゼンテーションを行い、留学生は「地域の魅力と課題」をテーマに発表しました。1年間の集大成の交流会ということもあり、楽しみながら積極的に留学生と交流するとともに、他国の魅力・課題を学ぶことができました。

  

〈生徒感想〉

I spent quality time in today’s exchange. I learned many things. Not only culture and social issues of foreign countries but also the importance of courage to talk with international students. Talking with foreign people made me interesting, happy and exciting. Through talking with them, I found it is important to speak not to be afraidof some mistakes and enjoy talking with them!

I thought that I should get more vocabrary. When I talk with a student from Bangladesh, I could not talk well because I have not memorised words. I also thought that talking with people in English is very fun. But it is difficult for me to make sentences. So I would like to study harder and try to talk with many people in English.

創造応用「最終発表会」

本校教室及び武陽ゆ~かり館において研究活動の集大成として最終発表会を実施した。社会科学分野では、論文にまとめた内容を英語で発表しました。大阪大学経済学研究科教授の佐々木勝氏をはじめ、大学院生の方々にも参加いただき、質疑と講評をしていただきました。自然科学分野では、物理・化学・生物・数学・都市工学の5つの分野に分かれ、研究成果を口頭発表しました。神戸大学人間発達環境学研究科准教授の稲葉太一氏や大阪大学大学院理学研究科准教授の小田原厚子氏をはじめ、学部生にも参加していただき、質疑と講評をしていただきました。

  

社会科学分野(個人研究)

「外国人労働者のための日本語教育」

「日本の難民への言語支援について」

「地場産業を活かした甲冑モチーフ ケミカルシューズの販売」

「日本の女性の管理職を増やすには」

「日本における外国人労働者の受け入れに関する問題点とその解決策について」

「アフガニスタンにおけるテロ多発の原因究明」

「日本の高等学校におけるグローバル人材育成プログラムを考える」

「フェイクニュース対策に関する法律立案」

「ラグビーワールドカップによる経済効果」

「違法伐採木材の流通を防ぐために」

「ネパールの児童労働全廃に向けて ~永続的に農業で貧困を解決するには~」

「日本の難民申請者の待遇を改善するには」

「実践的メディア・リテラシーを身につける教育について」

「外国人の公務員就任に関する国籍条項」

「多剤耐性菌の新たな発現を防ぐ」

「労働組合による同一労働同一賃金の達成~産業別組合を中心とした組合形態への改革~」

「シティズンシップ教育として日本の部活動を考える」

「物流コストから考える今後のサプライチェーン」


自然科学分野(グループ研究)
物理班「太陽光発電の効率を上げるための条件」
化学班「臭い!汚い!でも安い!泥電池の可能性」
生物班「グリーンヒドラの出芽と老化」
数学班「統計で考える〇〇~眠りやすい電車の特徴とは?~会話が弾むためには?~YouTubeでバズるためには?~」
都市工学班「外国人にとっての日本らしさとは~店の外観から考える~」

第7回高校生国際問題を考える日

神戸ファッションマートで実施された「第7回高校生国際問題を考える日」に創造科学科3期生(2年)、4期生(1年)の文系選択者、グローバルリサーチⅡ受講生が参加しました。午前中は東京オリンピック・パラリンピックに関する基調講演とパネルディスカッションがありました。創造科学科3期生7名とグローバルリサーチⅡ選択者の6名は午後からポスターセッションを行い、その中の1名は県教委が主催するポスター発表コンクールで発表者に選出され、審査員の前で発表しました。

  


【高校生国際問題を考える日について】
 第7回となる「高校生国際問題を考える日」は本校が幹事校となり連携先の大阪大学、WHO神戸センター(平成28年度より)、兵庫県教育員会が主催で実施されています。本校SGH担当教員が連携先とともに実施内容の企画立案を行いました。今年度はSGH事業の成果普及をするため、従来の教員向けランチョンセミナーに加え、新たにポスター発表コンクールを実施し、全国のSGH指定校を中心に生徒が発表を行い、審査を受けました。最優秀ポスターの発表をすべての参加者の前で行い、探究学習のモデルを示すことができました。参加者は生徒541名、教員73名、ポスター発表121件と過去大規模なものとなりました。

創造基礎A「米中対立における日韓関係の位置づけ」

本校同窓会館において、創造科学科4期生(1年生)40名を対象に、立命館大学客員教授・外務省顧問の薮中三十二氏をお招きし、「米中対立における日韓関係の位置づけ」というテーマで講義を行いました。前半は、グローバルリーダーの資質やトランプ大統領と米国の世界に与える影響について生徒と議論しながら話を進めていただきました。後半は、今後の日米関係のあり方について「日米同盟の強化」「自衛力の強化」「多角外交の推進」という3つ観点からディベートを行いました。そのうえで、日韓の現状とこれからについて講義をしていただいた。講義時間は3時間半に及び、生徒からは質問が途絶えることなく熱気に満ちた講義となりました。

  


〈生徒感想〉

 この講演を聞いて、活発に議論したことで、クラスのみんなは(僕も含めて)多くが薮中さんの意見に賛同したと思います。しかし、それだけでいいのでしょうか?このままでは他の凄い人の意見を信じてばかりだと薮中さんからの隠されたメッセージが見えるような気がします。韓国との交渉においても、自分の言うべきことはしっかりと言う必要があるのと同じように、私たちも自分の意見を持つべきだということだと思います。今回3パターンの日本の防衛方法について議論をしたときに、思い切って自分の意見を言うことができ、そのような力が身についたと思います。今後は、その意見を正確・簡潔にまとめて話す力をつけていきたいと思います。


 今世界で最も深刻な問題になっているのは「アメリカの力が強すぎること」である。現アメリカ大統領のトランプ氏は、瞬発的に物事を考え行動する人で、先のことをあまり見通せていない人物。アメリカファーストの精神を掲げており、同盟や機構等、今までの制度が崩れ落ちている。大統領の力が大きくなり、また、SNSが広く普及したことにより、直接的に止める者がおらず、世界システムが瓦解し始めている。また、中国が着々と力をつけてきており、将来は、アメリカと対等に並ぶかもしれない。世界(特にアメリカ)が中国をどのように見ているかが、今最も注目すべき点である。そして日本も、ハードパワー、ソフトパワーともに大きく、世界からの評価も高く信頼も厚い。今の日本は「外交力」が試されている。韓国との問題も下手に出ず堂々とし、前向きな交渉を進めることが最も重要である。いかに日本の外交力を世界にみせられるかで、今後の立場が大きく変わる。


 薮中先生は「みんながグローバル人材である必要はなく、世界を相手にする者のみがグローバル人材であればよい」とおっしゃっていましたが、私はそうは思いません。流通革命が起きた今、海外からの輸入品が日本の市場に広まり、国産の商品の売れ行きは減少傾向にあります。これは日本にグローバル人材が少なかったためではないでしょうか。私は「みんながグローバル人材である必要はない」のではなく、「グローバル人材しか生き残りが困難な市場」になっていくのだと思います。また、私は日本の国力を上げるのが最優先だと思いました。なぜならアメリカやアジア諸国と強いつながりを作るのには、日本に協力するメリットが相手にないからです。

創造基礎A「韓国から見た日本」

本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科4期生(1年生)を対象に、「韓国から見た日本」というテーマで講義を行いました。講師として、朝日新聞大阪本社社会部記者の武田肇氏に来ていただきました。武田氏は、今年の1月上旬までソウル支局の特派員として現地で取材されており、韓国に関する政治状況と現地の様子から、昨今の日韓における懸案事項について韓国側の目線から講義をしていただきました。

  

〈生徒感想〉

 今回の講義を聞いて、事前学習の時は、なぜ韓国は日本に対して徴用工問題を掘り返すのかと韓国側が悪いという印象を持っていましたが、日韓の関係の悪化は互いに否があるのではと思いました。日韓関係が大きく崩れた原因の一つの徴用工問題は、日韓ともに歴史に忠実なところとそうでないところがあり、どちらも食い違っているように感じます。また、韓国は現金化、日本は経済的な報復措置を取るつもりで両国ともに被害が及ぶのは明確だが、どちらの国民も支持している人が多いのは、普段の情報メディアからの先入観があるのだと思いました。これ以上日韓関係が悪化するのを防ぐためには、まず、対応措置を支持する人の先入観を取り除くべきだと思います。国民からの支持が少なければ、国もすぐに行動には移すことはできないと思います。そして、国としては互いに要求に穴があり、そこで食い違いが生じているように感じるので、日本だけが妥協する必要は一切ないが、自分と相手の意見を省みて、2つの国が痛手を負う措置を取らないよう、リードしていくべきだと思いました。

 今回の講義を通し、以前より韓国側の主張を理解できたように思う。正直なところ、韓国は日韓請求権協定という正式な合意すら無視するのかとも感じていたが、当時の韓国はクーデターによって誕生した独裁政権が支配していたと聞き、元徴用工側の主張も一理あるとも感じた。現時点では日韓ともにマスメディアによる一部の報道だけで加熱しすぎなのではないかと思う。今回の講義で自分たちが学ぶことが多かったのと同じように、冷静に考えれば相手国の歴史的背景について日韓両方とも知らないことが多いのではないだろうか。ただ一方的に自国の意見を通そうとするのではなく、相手国の歴史観を知るきっかけになればと思う。また、両国の歴史観のねじれから、両方ともが納得する、いわゆる抜本的な解決は難しいと思う。しかし、これ以上の対立はお互いにとって不利益であると考え、以前の協力関係に戻るべきだと感じた。

 私は日韓関係の悪化について、日本側にも非はあるけれど韓国の方が悪いと思っていました。一体いつの話だ、もう解決したことを掘り返すなよ、と、うっとうしいという感情から始まり、最近でいう放射能五輪をあおるかのようなポスター制作などの陰湿な嫌がらせのような反日活動を韓国が繰り返す度にしょうもないと見下していたような感じでした。今日のお話を聞いたうえでも韓国人は理論的じゃないし、ちゃんと考えた上での行動なの?と思ってしまうような無鉄砲なデモも多いですから相手にしても無駄、と考えてしまいますが、それが日本側のダメなところだと思います。お互いが早期解決のために話し合っていればここまでひどくならなかっただろうに、この点に関しては日本政府のとった態度はよくなかったと思います。今日のお話で意外だったのは、韓国人の日本人のイメージが良いということです。でも日本人の若者が韓国に好印象を抱いているのは周りを見れば一目瞭然ですし、それはとてもいいことです(時折ニュース見ろよと心配にもなるほど知らない人がいますが)。武田さんもおっしゃっていたように、元徴用工について「もうやめよう」と声を上げられるのは私たち世代だと思うのです。戦争を知らないからこそ、大人たちが飛び越えられない壁も飛び越えられる気がします。

ユネスコスクールに認定されました!

パリのユネスコ本部(国連教育科学文化機関・UNESCO)は2017年4月21日に2017年度のユネスコスクールの認証を決定し、兵庫県立兵庫高等学校が県内の高校として5番目のユネスコスクールに承認されました。


ユネスコスクールは、1953年、ASPnet(Associated Schools Project Network)として、ユネスコ憲章に示された理念を学校現場で実践するため、国際理解教育の実験的な試みを比較研究し、その調整をはかる共同体として発足しました。世界182か国で約10,000 校がASPnetに加盟して活動しています。日本国内では、2016年10月現在、929校の幼稚園、小学校・中学校・高等学校及び教員養成系大学がこのネットワークに参加しています。日本では、ASPnetへの加盟が承認された学校を、ユネスコスクールと呼んでいます。

ユネスコスクールは、そのグローバルなネットワークを活用し、世界中の学校と交流し、生徒間・教師間で情報や体験を分かち合い 、地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発、発展を目指しています。