2023年8月の記事一覧

神戸大院生による環境DNA特別レクチャー 【自然科学部】

「若手研究者による高校生のためのサイエンスレクチャー」を7月25日・8月29日に開催しました。神戸大学大学院で環境DNAをもちいて研究を行っている木谷亮太氏を講師に迎えて、生物多様性や環境DNAを利用した魚類相の調査の実習を行いました。

 7月25日は、生物多様性についてクイズに答えながら学習したあと、環境DNAについて学びました。講義のあと、実際に環境DNAの分析につかう水を採水してました。採水場所は校内のスイレン池と揖保川です。また、林田川やため池2カ所についても分析してもらうことにしました。

 8月29日は、採水した水をろ過してDNAを増幅し塩基配列を読み取り種を特定した結果をもとにして解説をしていただきました。校内のスイレン池では目視できるフナとミナミメダカが確認できました。揖保川ではオイカワやカワムツ、ウグイといったよく見かける魚以外にも、夜行性のアカザやギギのような魚も確認できました。アカザは環境省絶滅危惧Ⅱ類に分類されている絶滅危惧種です。このように夜行性の魚類でも検出できる環境DNAは生息地を採集行為により破壊することなく魚類相を知ることができる驚くべき調査方法といえます。

 今回は自然科学部の生徒以外の生徒にも参加していただきました。このような実験・実習の機会があれば自然科学部に所属していなくても関心のある生徒はぜひ参加してほしいと思います。

生物多様性についての説明

校内のスイレン池で採水方法などを説明

 

揖保川での採水 こんなに浅いところでもいいの?

採水したら、水温やpHなども計測

 

分析結果の解説