総長・校長室より
附属中学校合格者発表ー70人が感動の合格ー(R4.2.3)
2月3日(木)10時、1月29日(土)に行いました附属中学校選考試験の合格者発表を行いました。
184人の小学生の受験があり、2.63倍の入試倍率で、70人が合格して合格通知書を渡しました。
掲示板に書かれた合格者の受験番号を発表した瞬間、合格の感動で涙を流している小学生や、保護者と抱き合っている小学生の姿がありました。
合格者は8日(火)までに入学意思確認書を提出してもらうことになっています。
今日の感動を忘れず、残りの小学校生活を送って欲しいと思います。
また、結果が残念であった人も、悔しい思いで一杯だと思いますが、今日まで本校への入学を目指して頑張ってきたことに感謝しています。
今日から、附属高校の入学者選抜の出願が始まっています。3年後に、是非附属高校への入学を目指してもう一度頑張って欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
附属中学校3年生 半導体についての中大連携授業ー最先端の技術を学ぶー(R4.2.2)
2月2日(火)、附属中学校3年生が、技術の時間に、兵庫県立大学高度産業科学技術研究所の渡邊健夫所長から、半導体技術の最先端について学び、勉強する目的も教えてもらいました。
渡邊所長は、現在のS 社やA 社で使用されているスマートフォンの心臓部の半導体技術に携われており、自分が小学校の時に買ってもらった大きな回路や、スマートフォン内部の回路を生徒たちに見せて、わずか1cm2の中に昔は教室の半分くらい必要だったスーパーコンピュータが収まっているという最先端技術の興味ある話をして頂きました。
地方の公立大学である兵庫県立大学が、このような世界の最先端の技術を持っているとは思われないかもしれないが、S-Pring8に併設した、全国の大学にはない放射光施設である「ニュースバル放射光施設」が本学にはあるからだと自信をもって語られました。
半導体市場は現在50兆円規模であるが、10年後には100兆円規模の産業となり、最先端技術を身に付けて働くために、今勉強が必要であり、受験勉強が本当の勉強ではないと中学生に話されました。最先端技術に興味を持つ生徒たちは、熱心に話を聞いていました。
生徒たちには、しっかり勉強して将来最先端技術をけん引する、本校のテーマである「世界のパイオニア」を目指して欲しいと思います。
校長 小倉 裕史
附属中学校入学者選考を実施-2.63倍に微増―(R4.1.29)
1月29日(土)、令和4年度兵庫県立大学附属中学校入学者選考が行われました。
受験者の小学生は、朝8時30分に集合し、午前中は適性検査Ⅰ(45分)と適性検査Ⅱ(50分)、午後からは集団での面接を行いました。
受験した小学生は、緊張した様子でしたが、熱心に取り組んでいました。
定員70名に、昨年度よりも5名増え184名の受験があり、2.63倍の倍率となりました。
本校に入学して、校訓「創進」(創造と進歩の人たれ)のもと、しっかり頑張って欲しいと願っています。
合格者発表は、2月3日(木)10時から、附属中学校の講堂(夢創館)の前で行います。
校長 小倉 裕史
附属高等学校26回生 高校3年間で最後の学年集会ー明日から自主学習、最後まで頑張れー(R4.1.27)
1月27日(木)、附属高校3年生(26回生)の最後の学年集会が、感染症対策でWebで実施されました。
各ホームルーム教室をWebで繋いで、学年主任の古本先生から、入学して学年主任を引き受けた時から、学年主任ではなく26回生160人の担任であると思ってきたという気持ちと、教師生活の最後に卒業させる学年になるであろうという熱い思いを伝えてもらいました。進路の決まっていない人も、決まった人も2月を大事に、県立大学附属高校生として誇りをもって過ごして欲しいということも伝えられました。
1組担任の宮内先生、2組担任の枝澤先生、3組担任の川井先生、4組担任の井上先生、5組担任の吉峯先生、副担任の横幕先生から、1人ずつ26回生に対して、ありがたいお話や面白いお話を頂きました。
生徒たちは、2月の卒業式と前日の予行まで自主登校になりますが、お世話になった先生方の熱い思いを感じていました。
卒業式を成功させようという、3学年団の先生方の思いを感じて、残り少ない高校生活を精一杯過ごしてくれることと思います。私も5クラスすべての教室を覗いて、生徒の様子を見ましたが、26回生には自分の進路に向かって最後まで頑張って欲しいと願いました。
校長 小倉 裕史
中高理科教員 めっき研修会を実施ー銀色や金色に輝く金属ー(R4.1.26)
1月26日(水)、マルイ鍍金(めっき)工業株式会社から井田会長を初め3名の方に、本校の化学教室にお越しいただき、附属高校と附属中学校の理科教員11人を対象に、めっき研修会を開いていただいた。
金属をきれいに磨く工程が一番大切と教えて頂き、銅をニッケルめっきしたり、ステンレスを金めっきしたり、楽しく研修を行いました。電流を流して水素を発生させることによって、金属表面をきれいにし、金属イオンを含む水溶液に着けて電流を流してこすると、見事に、銀色や金色に変化しました。
附属高校や附属中学校の生徒たちにも、キットを使って簡単にめっきができるので、科学の楽しさと不思議を伝えたいと思います。
生徒には、「目指せ、世界のパイオニア」と伝えているだけに、中高一貫校だからこその、教科内での教員研修のこのような機会をもって、教員も資質向上につなげていきたいと思います。
校長 小倉 裕史
附属中学校 新生徒会役員で初めての全校集会ー「一期一会」のスローガンのもとでの出発ー(R4.1.24)
1月24日(月)、附属中学校で第14代生徒会役員の初めての全校集会が行われました。
生徒会副会長の片山葵子さんの司会で進行され、新生徒会長の定森佑夏さんの、最初のあいさつの中で、今年の生徒会スローガンを「一期一会」と決め、出会いを大切にすると共に、「笑顔」と「時間」を大切にしていきたいと述べてくれました。
各専門委員会から、各委員長が緊張していましたが、準備をしっかりして、元気よく今年の目標を話してくれました。
附属中学校での、友達や先生との素晴らしい出会いを大切にして、中学校生活を送って欲しいと願っています。
さらに、生徒会役員がスキルアップして、附属中学校の伝統を受け継いで言って欲しいと思います。まずは、初めての全校集会、お疲れ様でした。
校長 小倉 裕史
附属中学校 新春百人一首大会ー五色百人一首で勝負ー(R4.1.21)
附属中学校で、1月21日(金)に新春百人一首大会が実施されました。
本来であれば、座って向かい合ってのかるた大会となりますが、コロナ感染症対策で、同じ方向に向かって座った机で、小倉百人一首ではなく、20枚ずつ5色に分けた「五色百人一首」で実施しました。
全校生の中で、決勝に勝ち残った30人が、国際理解教室で決勝戦を戦いました。それぞれが2人勝負を5人と各15枚のかるたで対戦して、勝ち負けの(勝った数+1)に(取ったかるたの枚数の合計)を掛けた数で競いました。
かるたの読み手は、国語科の山田先生、橋本先生、三村先生の3人で、交替で上手に読み、上の句を読めば、生徒達は素早く反応して大きな声を出すことはできませんでしたが、国際理解教室が生徒のやる気と熱気であふれました。
「小倉山・・・・」と私の名前の上の句が読まれると、誰が札を取るのかな?と、私も興奮して見ていました。
表彰式は、1月24日(月)の全校集会で、生徒会図書委員長の角田さんから上位3人が表彰されました。1位は、2年生の末永明花莉さんで、決勝5戦全勝で、75枚中59枚を取った354点でした。2位は、3年生の前図書委員長の竹中友唯さんで、昨年度は決勝には残ったものの最下位で、悔しさをバネに必死で頑張って覚えた結果だと語ってくれました。3位は3年生の安川弥来さんが続きました。残念ながら表彰されなかった人も、決勝に残った人は、よく覚えていて素晴らしいと思います。
校長 小倉 裕史
表彰者
1位 2年 末長 明花莉 354点、2位 3年 竹中 友唯 306点、3位 3年 安川 弥来 265点
附属中学校 探究活動「プロジェクト学習発表会」-3年生が2年間の成果を堂々と発表ー(R4.1.20)
附属中学校では、兵庫県立大学や附置研究所、県立人と自然の博物館、西はりま天文台などから講師を招いて、自然科学や社会科学の探究活動を、10班に分かれて、2,3年生の2年間「プロジェクト学習」として取り組んでいます。
1月20日(木)、3年生が2年間の成果をまとめた口頭発表を行う「プロジェクト学習発表会」を実施しました。本来は、2年生もポスター発表を実施することになっていましたが、感染症対策で保護者の来校を控えて、この日は、生徒のみで3年生のパワーポイントでの口頭発表のみを行いました。
自然科学や社会科学についての知識・理解を深め、自ら課題を見つけ調査方法を考え、研究を行う能力を高めるとともに、研究の成果をわかりやすく報告・発表することを目的としています。生徒たちは各班で発表者を分散して、7分間の持ち時間を最大限に使って発表を行いました。
発表自体もも頑張っていましたが、発表後の生徒からの質問や、専門家の講師の先生や、附属高校の先生からの質問にも、相談しながらしっかりと答えていたことが、大変素晴らしいと感動しました。
発表を聞いて感動したこと、頑張って鋭い専門家からの質問に堂々と答えていたことと、数日前の練習時よりも格段に成長していること、生徒からの意欲的な質問も多かったこと、高校生の課題研究発表会に決して負けていない他の中学校にはない兵庫県一番の中学校の取組として自信を持つことを、最後に生徒に伝えました。
2年間ご指導いただいた、県立大学等の先生方に心から感謝申し上げます。
2年生は、2月8日に改めて、ポスター発表を全校で実施しますので、3年生の発表を刺激を受けて頑張って欲しいと思います。
参加いただけなかった保護者の皆様には、急遽の変更でご迷惑をおかけいたしました。発表の様子をビデオに編集してみて頂きますので、楽しみにして頂きしばらくお待ちください。
校長 小倉 裕史
3年口頭発表順
8班 自作クリーンベンチでカルス培養を行う(カルス培養班)
3班 身近な鳥を調べてみよう(野鳥の会)
5班 植物の生育やその立地環境を調べる(植物班)
2班 学校と渓谷~何が苔の種数の違いをもらたすのか~(苔コッコ探検隊)
1班 疑似化石の作成(化石班)
6班 他の惑星で生きるには・・・(天文班)
10班 豊かさの実態と景気対策(経済経営班)
4班 主脈長と側脈対数の関係性を調べる(葉っぱ班)
9班 ドップラー効果について調べよう(法則班)
7班 身近なもので地下探索(地下探索班)
寄宿舎「黎明寮」で「寮生を送る会」ー寮生活での繋がりの大切さを忘れずにー(R4.1.17)
1月17日(月)、附属高校3年生が、大学入学共通テストの自己採点を終えて、18時から寄宿舎「黎明寮」の食堂で「寮生を送る会」を行いました。
コロナウイルス感染症対策のため、在校生の参加はなく、飲食もなしでの実施でしたが、寮生父母の会や2年生の寮長などが準備をしてくれました。高校3年生の担任団をはじめ、生徒指導・寄宿舎運営部の先生方が参加しました。
総長、校長、教頭、舎監さんから、卒業生にそれぞれ思いを述べました。在校生から卒業生へ、卒業生から在校生へ記念品が贈られました。
食堂の魚市さんの、豪華お弁当は、各部屋で食べることとなりました。日頃から、美味しい食事を提供いただいて寮生を支えて頂いたことに感謝申し上げたい。
私からは、華やかなお別れ会はできず、2年間寮生活で感染症対策などで無理をお願いしたことに対する感謝の思いを伝えました。また、12月に実施した、高校3年生のアンケートで、学校生活で一番の思い出は、第1位が「学校行事」、第2位が「部活動」であるが、寮生が30人くらいであるにも関わらず、全体の第3位が「寮生活」を挙げていることを紹介し、寮生活での絆を忘れずに、今後進学しても頑張って欲しいと伝えました。
卒業しても、またいつか、母校や黎明寮を訪れて欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
附属中学校 生徒総会実施・13代から14代生徒会役員へー「百花繚乱」を忘れずにー(R4.1.17)
1月17日(月)、附属中学校で第2回生徒総会が実施された。第13代生徒会執行部の最後の行事で、この1年間の取組について振り返りました。年間目標、年間活動報告、成果と課題などを各専門員会の委員長から報告してくれました。スローガン「百花繚乱」のもと、「それぞれ違う咲き方を一人一人が自分の意思を持ち、自ら進んで行動し成長する」ことを目標に取り組んでくれました。最後には、3年生の生徒会執行部8人が1人1人が「先輩の苦労を見ていて、失敗もあったが仲間に助けられて頑張ってこれたこと」や「緊張しやすかったのが慣れたこと」や「苦手なこともできるようになった」ことなどを話してくれました。相原美南生徒会長は、「1年間ありがとう」の気持ちと「成長できたこと」「新たに0円ストアのボランティアで地域とのつながりができたこと」などを伝えてくれました。私からは、附属高校に行っても、「百花繚乱」の思いは引き継いで、残り3年間本校で頑張って欲しいと伝えました。本当にお疲れさまでした。
続いて、第14代生徒会執行部の認証式を行い、新生徒会長の定森佑夏さんをはじめ8人の新生徒会役員に任命書を渡しました。先輩の思い引き継ぎ、さらに魅力ある附属中学校にして欲しいと思います。附属中学生1年生のアンケートから、附属中学生が、附属高校生との交流を望んでいる意見が多いことを伝え、新生徒会執行部としては是非附属高校の生徒会と交流するなどして、中高一貫校としての連携を深めて欲しいとお願いしました。
さらなる、附属中学校が活気ある魅力的な学校になることを、心から願っています。
校長 小倉 裕史
附属中学校 第14代生徒会役員
生徒会長 定森 佑夏
生徒会副会長 片山 葵子、原田 雅大
生活委員長 冨賀見 智晴
学習委員長 大林 想汰
美化委員長 元西 一惺
図書委員長 角田 美咲
保健安全委員長 関 彩花
「ひょうご安全の日」ー精一杯真心こめて助け合う気持ちをー(R4.1.17)
1月17日(月)、阪神・淡路大震災が起こって27年目の「ひょうご安全の日」に、附属高校では朝に全校放送で、附属中学校は全校集会で、震災について話した。
今でも震災で苦しんでいる人がいることを忘れず、どんなに苦しい状況であっても、できる人ができる範囲で、精一杯真心こめて助け合う気持ちが大切であることを伝えた。
生徒たちは真剣に話を聞いてくれましたが、ボランティア精神の大切さもわかって行動して欲しいと願っている。
校長 小倉 裕史
阪神・淡路大震災の追悼(概要)
阪神淡路大震災が発生してから、今日で27年目を迎えました。今日、1月17日は、「ひょうご安全の日」と定められ、県内各地で防災に関する行事が行われています。
27年前の1995年(平成7年)1月17日午前5時46分、兵庫県南部地震といわれる、淡路島北部沖を震源とするマグニチュード7.3の直下型地震が発生し、最大震度7を記録しました。
この地震によって、戦後最大の都市型災害が起こり、多くの方々が犠牲となられました。この阪神淡路大震災によって、6434名の尊い命が一瞬に奪われ、負傷者も約4万4千名(43,792名)で、それまで賑やかであった神戸や阪神間の街並みが一瞬に変わりました。皆さんと同じ19歳以下の未成年者は、569人が犠牲になりました。
阪神淡路大震災について、皆さんは、写真などで見たことがあるかもしれませんが、阪神高速道路が倒壊し、学校や病院をはじめ多くの建物が倒壊したり、火災によって焼失し、今日のような真冬の寒い中、多くの人が体育館などでの避難生活を余儀なくされました。自宅の倒壊を免れた人も水道・ガスなどのない生活を送り、JRを初めとする交通機関も長らく寸断され不便な生活を送る大変な状況になりました。
高校2年生の人は、昨年、淡路の野島断層保存館に行って感じたことと思います。
今では、街並みも完全に復興して震災の爪痕を見ることはありませんが、震災で家族や自宅、会社など大切な物を失って、今もなお苦しまれている方が多くいることを忘れてはなりません。今では誰でも知っているボランティアという言葉も、阪神淡路大震災当時はあまり知られていませんでしたが、避難所となった高校で、高校生が被災者のために、献身的に働いていました。自分自身も被災したにもかかわらず、学校の再会がいつになるかもわからない中、一生懸命働いていました。普段は、両親や友達に甘えて暮らしていた高校生たちが、たくましくボランティア活動をする姿は感動的でした。阪神淡路大震災で根付いたボランティア精神は、11年前の、平成23年の東日本大震災(マグニチュード9.0、死者15,879人、行方不明者2,700人)や、平成28年の熊本地震においても、大きな力を発揮しています。
どんなに苦しい状況であっても、できる人が できる範囲で 精一杯真心を込めて助け合う そんな気持ちが一番大切ではないかと思います。私たち一人ひとりが、精一杯 諦めずに最後まで頑張る その思いを忘れなければ、どんなに苦しい状況でも、必ず道が開かれ、乗り越えていけると信じています。
「人の行く ウラに道あり 花の山」
中学生には、冬休みのしおりに書きましたが、人と同じ道ではなく、人のしない努力をする そうすれば素晴らしい花の山、自分の目的が達成できると思います。
高校3年生は、昨日までの2日間の大学入学共通テストお疲れさまでした。これから自己採点をして出願する大学を決めることとなりますが、ある意味これからが本当の頑張り時です。最後まで諦めずに頑張ってください。
附属高等学校「数学コンテスト」での上位者の表彰ーさらに満点を目指してー(R4.1.11)
附属高等学校で、12月24日(金)に1~3年の全校生で、「数学コンテスト」を実施しました。
このコンテストは、学校全体で、数学の基礎的な問題を解く機会を共有することにより、数学の学習に対して意欲・関心を高めさせることを目的とし、基礎的な問題の理解度を図ることで、学年ごとの数学力を比較・分析し、今後の授業や進路指導の資料として活用するため、本校で毎年実施しています。
本校の数学の教員が問題を作成し、1年生で習う理数数学Ⅰの「数学Ⅰ・A」の範囲からの出題された数学①は、1~3年生444名が試験に臨み、2年生で習う理数数学Ⅱの「数学Ⅱ・B」の範囲からは出題された数学②は、2,3年生289名が試験に臨みました。
実施した「数学コンテスト」の上位3名を総長・校長室で表彰しました。
担当の田中賢也先生から、「昨年よりも難しい問題にしたので100点はいなかったが、大学共通テストに向けてしっかり頑張って欲しい」との思いを語ってもらいました。
本校独自の取組で、数学の力を付けて、特に3年生は、間違ったところをしっかり見直して「大学入学共通テスト」では満点を目指して欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
表彰者
数学①
1位 3年4組 今岡 大輝
2位 3年4組 山口 潤
3位 3年4組 木村 奈津樹
数学②
1位 3年4組 安川 唯月
2位 3年4組 山脇 愛理
3位 3年4組 伊藤 晴人
あけましておめでとうございますーさらに魅力ある学校を目指しますー(R4.1.1)
あけましておめでとうございます
本校のホームページを見ていただいています皆様、いつもありがとうございます
今年度から附属高等学校に3つの新コースを設置し、高校入試も、本校に加えて明石会場での入試も始めました。また、ふるさと納税制度を活用した附属中学校・高等学校応援基金を設置したところ、保護者をはじめ多くの方に寄付を頂き、有効に活用させていただきます。さらに、寄宿舎「黎明寮」を改修し新しい学習室では、「寮生父母の会」主催で、県立大学生を講師に招いた「アフタースクールゼミ」も始め、生徒は熱心に取り組んでくれています。
今年は、附属中学生を本格的に寄宿舎「黎明寮」に入寮させることとなり、他にも様々な本校の魅力を進めていきたいと思っています。
これらも、保護者のご支援をはじめ、意欲の高い教職員の取組において実現できたと、感謝しています。
「一年の計は元旦にあり」と言われます。元日の今日、本校が生徒に取ってさらに魅力的な学校になり、生徒からも保護者からも行って良かったとさらに思える学校を目指したいと改めて思いました。
昨年12月に、附属中学生1年生と、附属高校1年生、3年生に、学校の満足度と本校の魅力についてのアンケートを行いましたので、その結果の一部を紹介します。
学校の満足度は、入学時点も卒業時点も、非常に高い満足度であることがわかりました。生徒にとって学校生活が楽しく、卒業してよかったと思える学校となっていることを大変嬉しく思いました。
Q 入学して良かったか(「大変良かった」と「良かった」の合計)
A 附属中学1年生 100%、附属高校1年生 82%、附属高校3年生 94%
Q 学校生活は楽しいか(「大変楽しい」と「楽しい」の合計)
A 附属中学1年生 100%、附属高校1年生 88%、附属高校3年生 95%
学校の魅力についての生徒の回答は、附属ならではの「個性や自主性を尊重している」自由な校風や、県立大学との連携や県立大学への特別推薦制度をあげてくれています。
Q 本校の魅力は何か
A 附属中学生 1位「個性や自主性を伸ばす取組」、「併設型中高一貫校」、3位「中大連携授業(プロジェクト学習)」
附属高校生 1位「制服がなく普段は服装が自由」、2位「携帯電話はマナー指導(持ち込み及び決められた時以外は校内使用可)」、3位「個性や自主性を伸ばす取組」(1年)、「兵庫県立大学への特別推薦制度」(3年)
さらに望む魅力的な取組については、本校の魅力である海外交流がコロナ禍で実施できていないことから、「国際交流」の機会が望まれており、今年4月から高校の新入生から導入されるBYODの1人1台端末を使ったICTを活用した授業を高校生が望んでいることもわかり、現在でも各教室に設置されたプロジェクターを使ってICTを活用した授業の工夫をしていますが、さらに1人1台端末を使った効果的な授業の工夫の大切さを実感しています。また、附属中学生は附属高校生との交流を、附属高校生は県立大学生との交流を望んでいることもわかりました。
Q さらに望む魅力的な取組は何か
A 附属中学1年生 1位「附属高校生との交流の機会」、2位「国際交流の機会」
附属高校生1,3年生 1位、2位「国際交流の機会(1年1位、3年2位)」、「タブレット端末等のICTを活用した授業」(1年2位、3年1位)、3位「県立大学生徒交流する機会」
「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす めざせ世界のパイオニア」のスローガンをさらに浸透させた取組を目指したいと思います。
今年は、コロナ禍の中でも可能な限りの「国際交流」事業の実施と、中学校ではすでに使用していますが、高校に来年度入学生から導入される「タブレット端末等のICTを効果的に活用した授業」の実施を本格的に進めると共に、中大連携や高大連携を「中学生と高校生」や「高校生と大学生」との交流や連携を取り入れた取組が増やせないかを検討したいと思います。
今年も、本校へのご支援をよろしくお願いいたします。
令和4年 元旦 校長 小倉 裕史
真心つくせ 人知らずともー1年を振り返り、自覚と責任を持った行動で新年をー(中高合同全校集会)(R3.12.24)
12月24日(金)、今年最後の登校日に、Web配信によって中高合同の全校集会を行った。
校長挨拶では、私からは、坂本龍馬の「我がなすことは 我のみぞ知る」の言葉と、「あれを見よ みやまの桜 咲きにけり 真心尽くせ 人知らずとも」の言葉から、人が見ていようが見まいが、自分の信じる道を真心(誠意)を持って突き進めば、素晴らしい桜の花が咲くような結果になるので頑張って欲しいという思いを伝えました。新年を迎える覚悟、そして「自覚と責任」ある行動を伝えました。(概要は後に記載)
附属中学校の生徒指導担当の下田先生と養護教諭の前川先生から、1年間で12月が交通事故や交通事故により死亡者が一番多いことから、交通事故対策の徹底を、漫才風に2人の息の合った掛け合いで伝えてもらいました。
附属高校生徒指導担当の春名先生からは、新型コロナウイルス感染症対策、SNSの使用について、悩みを抱え込まずに相談することなどを、冬休みの過ごし方として伝えてもらいました。
全校集会終了後の表彰伝達では、附属高校生ののべ17人に表彰状を渡しました。
途中でトラブルによりWebが中断しましたが、生徒の活躍を大変うれしく思いました。生徒一人ひとりにとって、素晴らしい年が迎えられるように念じて、今年最後の登校日を終えました。
校長 小倉 裕史
第24回兵庫県高校生英文エッセーコンテスト 優秀賞 1年5組 谷内 隆人
第60回全国高等学校生徒英作文コンテスト 入選 2年3組 榊 さくら
第45回兵庫県高等学校総合文化祭放送文化部門決勝大会 テレビドラマ小部門 奨励賞 ほか14名
(校長挨拶の概要)
今年も新型コロナウイルス感染症により、様々な行事が変更や縮小されました。そんな中でも、感染症対策をしながら、皆さんの頑張りをたくさん見られた1年で嬉しく思っています。
冬休みを迎えるにあたって、今日は3つの話をします。
1 坂本龍馬の話、2 深い山奥に咲いている桜の話、3 新年を迎える決意と自覚と責任 についてです。
坂本龍馬ですが、幕末の人物では、人気のトップになりすますが、その魅力は何なのでしょうか。龍馬は、政治の中心であった江戸から遠く離れた土佐(高知県)に生まれ、地位も学問もない若者でした。「薩長同盟」「大政奉還」「海援隊」などが思い浮かびますが、何が人の心を引き付けているのでしょうか。
龍馬は少年時代、塾の勉強についていけませんでした。また、寝小便がやまず、友達から「泣き虫」と馬鹿にされていたといわれます。そんな龍馬は海が好きでした。土佐の桂浜に立ち、打ち寄せる白波を見つめていると心が癒されました。果てしなく広がる青い海と比べたら、人間なんて、小さな存在にすぎない。狭い陸の上で、差別され、傷つけられ、クヨクヨしていた悩みも、ちっぽけなことに思えて、モヤモヤを吹き飛ばすように、龍馬は、
世の中の 人は何とも云えばいえ 我がなすことは 我のみぞ知る
と言っています。世間に流されず、自分のやるべきことは、自分で考えて、突き進む という意味です。
龍馬のしようとしていたことは、歴史ある幕府に立ち向かうことであったため、強い信念が不可欠だったと思います。自分のしようとしていることに自信を持ち、堂々としている様子が人気なのだと思います。自分の進むべき道に、自信をもって取り組んで欲しいと思います。
次に、「あれを見よ みやまの桜 咲きにけり 真心尽くせ 人知らずとも」
という、歌があります。作者はわかりません。中学生には、「夏休みのしおり」に書いたので覚えている人もあるかと思います。 みやまとは「深い山」という意味で、山の奥深くに咲いている桜は、人に見られることはありません。それを見て、あれを見ろ。奥深い人の知らない山にきれいな桜の花が咲いているぞ。誰も見ていなくても、奥深い山に咲く桜は、きれいな花を咲かせるように、人間も、他人が知らなくても、真心すなわち誠意を尽くして行動しよう。きっと素晴らしい桜の花が咲きますから。ということです。
誰も見ていなくても、心を正して善い行いに努めれば、必ず善い結果が返ってくると歌われているのです。人が見ている時だけ、頑張るのでは、素晴らしい成果はあがりません。皆さん1人1人が、努力を惜しまず、誠意を尽くして頑張って、素晴らしい花を咲かせて欲しいと思います。今、自分が本当にすべきことなのか、やっても問題ない行動なのかの「自覚」、自分が行動していることに対して「責任」を持ってください。
高校3年生は、いよいよ来年は新しい自分の決めた進路にはばたく時です。最後まで諦めずに頑張ってください。進路の決まった人も、まだの人を応援しつつ、今自分ができることを考えて過ごしてください。
高校2年生は、高校の中心で本気で自分の進路を目指して頑張る年になります。3月に延期された研修旅行に行けると信じて、頑張りましょう。
高校1年生は、それぞれのコース選択で、本格的に自分の進む路を歩み始める年になります。1年生でしか学ばない教科も、しっかり頑張ってください。先日の学年集会で皆さんにお話ししたことも、心にとめて行動をお願いします。
中学生のみなさんは、冬休みのしおりに、「おまえは苦労がしたいのか~江州(ごうしゅう)商人の心意気~」という話を書きました。読んでくれましたか。成功は努力の結晶であり、人よりも努力すれば成果が現われるという話です。
スマートフォンなどのSNSを使用する時間が多くて、勉強の妨げになっていませんか。無駄な時間を過ごしていませんか。SNSでの誹謗中傷やいじめなどが大きな問題になっています。何でも勝手にアップしていませんか。写真は一度、SNSにアップされたら、世界中に拡散されます。一生消えません。問題となることをアップした人を調べて、就職できなかった事例も起きています。SNSの普及で大変便利な時代になっていますが、今一度、情報モラル、情報リテラシー(情報を十分に使いこなせる能力。大量の情報の中から必要なものを収集し、分析・活用するための知識や技能のこと。)を身に付けて欲しいと思います。
冬休みは、この1年間の行動を見直す機会にするとともに、新たな1年の目標をしっかりと決めて欲しいと思います。「一年の計は、元旦にあり」と言われます。1年間の計画、1年間の目標は、年初めの元日の朝である元旦にしっかりと、心に刻みましょう。「今年の目標は〇〇する!」「今年は、今年こそは、●●を実現する!」などなど。
年末年始に親戚の家などに外出する人もあるかと思います。年末の大掃除を手伝うなどの親孝行をするとか、お祖父さんやお祖母さんに学校生活の様子などを伝えてください。きっと喜ばれると思います。高校3年生は、親と暮らす最後の時間になる人もあるかもしれません。
新型コロナウイルス感染症は、現在落ち着いていますが、一昨日、大阪府で、昨日は京都府で変異ウイルス「オミクロン株」の感染経路がわからない、いわゆる市中感染の可能性が確認され、大変心配です。冬休み中も、三密対策を徹底して、マスクの着用や手指消毒など感染症対策を徹底してください。自分の生命を大切にして、健康に気を付けて、「自覚と責任」ある行動で過ごしてください。また新年にお会いしましょう。
「成功は努力の結晶」難を乗り越えてこそ光あり(附属中学校「冬休みのしおり」より」)(R3.12.21)
令和3年も残りわずかとなりました。今年も、新型コロナウイルスに影響された1年が終わろうとしていますが、年末年始の貴重な時間を含めて、しっかり考えて冬休みを過ごして欲しい。
ーーーーおまえは苦労がしたいのか~江州(ごうしゅう)商人の心意気~ーーー
昔、呉服物(和装用の織物類・衣類)をになって、いつも碓氷峠(群馬県と長野県の境にあり大変険しい峠として知られる)を歩いて越えていた二人の商人がいた。一人があるとき、さぞ疲れたように、道端の石に腰をおろす。
「疲れたではないか、一休みしよう。この峠が、もう少し低かったら楽に越えられて、うんともうけられるのになァ。おまえ、そうは思わんか。」うらめしそうに、高い峠を見上げた。
「オレはそうは思わない。それどころか、この峠が、もっともっと高くて、険しかったらいいと思っている。」そう答えたのは、連れの江州(近江国で今の滋賀県出身)商人である。
先の商人は、「どうしてだ。おまえは苦労がしたいのか。おかしなやつだ。」と苦笑いした。
「そうじゃないか。この峠が楽に越されたら、だれでも越して商売するから、あまりもうからないのだ。この峠が、もっと高くて険しければ、だれも、この峠を越えて商いをする者がいなくなる。それを越していけば、商売は大繁盛するのだ。」
江州商人で成功した人が多いと言われる。(江州商人は、すばやく商機をつかみ、合理的で忍耐強いと言われる。)さすがに生き馬の目を抜く(すばしこく抜け目なく油断がならないことの例え)といわれる、江州商人の気迫ではないか。
成功は努力の結晶である。楽にえられるものは、貧と恥のみである。難の難 乗り越えてこそ 光あり
この話を聞いて、どう思うでしょうか。人間誰しも、無駄な「苦労はしたくない」と思うでしょうが、努力の結晶が「成功」となれば、努力を頑張る意味があります。
楽して大きな結果が得られるのであれば、楽したいものですが、楽してえられるものは「貧と恥」と言われる。「貧」も「恥」も避けたいものです。
人の行く ウラに道あり 花の山
という、言葉もあります。この言葉は、人と同じ道を歩いていれば失敗はしなくても、他の人が見られない素晴らしい「花の山」の発見はできない。人がしない苦労をして、別の道を歩んでこそ他の人が発見できない素晴らしい「花の山」を見つけることができる。という意味です。
人よりも時間を惜しんで努力する。人よりも一歩でも半歩でも努力を忘れない。人が遊んでいても自分は目標のために頑張る。そんな気持ちが、いかに大切かと言うことです。努力が報われることになります。「難の難」を乗り越えるには、体力も精神力も忍耐も必要です。乗り越えてこそ「光あり」で、「花の山」を発見できる生徒であって欲しい。
冬休みは、日頃から自分の行動は「努力」を惜しまずにしているか、先を考えずに身近な結果ばかり求めていないか、本当に目標を定めて全力を出し切っているか、自分の日頃の行動や、この1年間の行動を振り返る機会にして欲しいと思います。また、新しい1年の目標をしっかりと決めて欲しい。「一年の計は、元旦にあり」と言われますから、1年間の計画、1年間の目標は、新年初めの元日の朝である元旦にしっかりと、心に刻んで欲しい。
昨年よりも一歩でも半歩でも前進し、「今年の目標は〇〇する!」「今年こそは●●を実現する!」と。コロナ渦の中で様々な行動が制限されても、皆さんは、「今しかできないこと、今だからできること」を頑張ってきたのですから。勉強だけでなく、年末年始の大掃除など、日頃はできない家族の手伝いやボランティアなども、是非やってください。しなければわからない大きな発見があるはずです。
苦しいときも「附属中学校に入学したからこそ頑張れた」というものを持って欲しい。校訓「創進」を忘れず、感謝の気持ちを忘れず、附属中学校の皆さんが、新たな気持ちで新年をスタートし、令和3年よりも素晴らしい令和4年となるよう、心から願っています。
校長 小倉 裕史
附属高校生「税に関する作文」3名入選ー安心と安全を守る税ー(R3.12.20)
12月20日(月)、「税に関する作文」において相生税務署長から、附属高校生1年生3名が入選して、本校の総長・校長室で表彰された。本校は、先日の附属中学生5名に続いて、高校生8名表彰のうちの3名を本校生が占めた。
附属高校1年生全員が、「私たちと税」に関する作文を書いて応募し、3名が選ばれた。
相生税務署長賞の1年三輪 奏羽さんは、「普段の安心と安全を守るために」と題して、「スイミングスクールで突然停電になった時のことを、帰る道でも信号機が消え行きかう車が立ち往生していた時に、警察の車と救急車が来て交通整理をしてもらった」体験から、「信号機の設置に500万円、高速道路の掲示板に2000万円の高額の設置費用と維持費がかかること」や「緊急車両を見かけた経験から『緊急車両が優先』『命が一番大切』の意識の国で良かったと感じた」ことをまとめてくれている。
また、1年兼本 祥羽さんは「犬税について考えてみた」という題で、ドイツ・オーストラリア・オランダなどにある犬税を取り上げ、日本にはない理由とともに、日本人が少しでも動物愛護というものに近づくきっかけのペット税が最適と伝えています。1年 寺元 悠渚さんは「税金で生きる」と題して、自分が熱中症で救急車で運ばれた経験から感じた救急車や相貌者がかけつけてくれるありがたさと、妊婦の健康診断や赤ちゃんの定期健診や予防接種が税金からまかなわれていることなどを取り上げ、税金によって命を救えると思うと税金を払うのは苦ではないと感じたことをまとめてくれています。
3名の表彰者と、相生税務署長、作文指導をしてくれた地歴公民科の鳥居 柚希先生とともに写真を撮り、18歳で成人する高校生が、税金の大切さや税金の使い道を知って行動してくれることを嬉しく感じました。
校長 小倉 裕史
今回の表彰者
相生税務署長賞
1年 三輪奏羽「普段の安心と安全を守るために」
相生税務署管内租税教育推進協議会長賞
1年 兼本祥羽「犬税について考えてみた」
1年 寺元悠渚「税金で生きる」
附属中学生「税に関する作文」5名入選ー税金がいきているー(R3.12.14)
12月14日(火)、相生納税貯蓄組合連合会主催の「税についての作文」で、附属中学校3年生の5人と、長年指導をしてきた本校の岡山 修司先生が、相生税務署長から本校の総長・校長室で表彰を受けた。
生徒たちは、それぞれの考えで、税金に関して作文にまとめた。
相生税務署長賞を受賞した3年生山本 稀央さんは「平和な世界を実現するために」と題して、「学校に行きたくないと思ったことはありますか。」という問いから始まり、「しかし、学校に行くことはとても贅沢なことであり、日本の子供たちのほとんどが学校に通えている理由の一つに税金があり、税金は貧困や飢餓に苦しむ海外の人々に支援にも使われている。」という内容を書いている。最後は、「私はまだ、消費税しか払ったことがないけれど、大人になったときには、しっかりと税金を払おうと思う。そして、今よりももっと平和な世界を実現できるような人になりたい。」と結んでいる。他の4人の作文も、税金が欠かせない制度であり、感謝して生活を送ろうと、様々な観点からまとめている。
中学生の今から、生徒たちが税金の使い道を知って、平和な世界を実現につなげれば素晴らしいと感じました。
附属高校生も3名が入選しており、20日に表彰を受けることになっている。
校長 小倉 裕史
表彰を受けた生徒
相生税務署長賞 3年 山本 稀央 「平和な世界を実現するために」
西播磨県民局長賞 3年 上岡みちる 「思いやりの使い道」
上郡町長賞 3年 官野 煕仁 「税の意味と役割」
相生税務署管内租税教育推進協議会長賞 3年 日野 成美 「これからの税」
相生納税協会長賞 3年 後藤 美温 「国民一人十万円配布」
兵庫県立大学へ特別推薦制度で44名合格ーおめでとう、最後までしっかりとー(R3.12.8)
附属高校の特徴である、兵庫県立大学の特別推薦制度による入試が、11月27日(土)もしくは28日(日)に6学部で実施され、44名が合格した。
昨年度は、特別推薦制度による合格者は29名であったが、今年度は基準を見直したことと志望者が大きく増えたことから、合格者が一気に増えた。
それぞれの学部が指定する教科に関する内容や面接などが実施され、今日合否結果がすべてわかった。
合格者の内訳は、国際商経学部3名、社会情報科学部1名、工学部8名、理学部4名、環境人間学部23名(うち1名は食環境)、看護学部5名の計44名である。
私が面接練習をした生徒は、合格の報告に来て、喜びを伝えてくれた。「本当に良かったな。おめでとう。」と伝えた。現在までに、その他の国公立大学の推薦での合格者もあり、大変うれしく思っている。
合格が決まっても、まだまだ他の頑張っている生徒もたくさんあるので、最後までしっかりと頑張って欲しい。
難関の医学部医学科を目指したり東京大学を目指している生徒もいるが、兵庫県立大学と連携授業を行い、探究活動などを実施する本校の特色を活かして、兵庫県立大学に一番進学しやすい高校でもある。
附属中学校よりも他の中学校からの入学者の方が多い附属高校なので、多くの中学生が高校から入学して頑張って欲しいと願っています。兵庫県立大学の特別推薦制度での合格者は、附属中学校からの一貫生が12名でしたが、その他の中学校から入学した高入生の方が32名とずっと多い。
県立大学附属高校で、先輩に負けずに頑張りませんか。中学校3年生の皆さん、受検を待っています。
校長 小倉 裕史
人間とは何ぞやー自分で自分が一番わからないからこそー(附属中学校学年集会より)(R3.12.6)
附属中学校の全校集会を実施した。11月末のアートフェスティバルでの取組や、12月3日に実施された「科学の甲子園ジュニア全国大会」や、4日に生徒会執行部を中心に17名が、西はりま特別支援学校での「0円ストア」のボランティアで頑張ったことなど称えました。
生徒会執行部の各委員会から報告と提案をしてくれ、部活動の陸上競技部の駅伝大会や文化的活動の理数や国語、作文に関する生徒たちの活躍を表彰しました。3年生の生徒会執行部も残りわずかですが、頑張って欲しい。
(表彰の詳細は附属中学校の「生徒の活動」に詳細記載)
全校集会の始めに、自分のことが一番わからないからこそ、人の言葉に耳を傾けて頑張って欲しいと伝えました。
今年も残り26日となりましたが、今年の1年を振り返りつつ、よい1年で終わって欲しいと願っている。
校長 小倉 裕史
(校長挨拶の概要)
エジプトの砂漠に沈黙しているスフィンクスを知っていますか。
スフィンクスが通りかかる人間に問いかけます。「はじめは四本足で歩き、中ごろは二本足となり、終わりに三本足となる動物は何か」通りかかる旅人に問いかけ、答えられない者を食い殺したと言われます。
これはギリシャ神話のなぞなぞです。
「朝は四本足、昼は二本足、夕方には三本足となる動物は何か」と言われる場合もあります。
答えは、「人間」。
赤ちゃんの時は、四本足でハイハイして、その後二本足で歩き、老人になると、杖をついて三本足で歩きます。
つまり、人間に向かって「人間とはなんぞや」と問うているのです。
科学も医学も、政治も経済も文学も哲学も、皆さんが学んでいることの最終的には、この問いに答えようとしていると言えると思います。誰も一人一人が、この問いに答えなくてはならないと思います。
ある旅人(オイディプス)が正解を答えると、スフィンクスは崖から身を投げたといわれます。
自分のことは自分が一番知っている、と思いがちですが、「汝自身を知れ」と古代ギリシャから言われたように、もっともわからないのは自分自身だと思います。
宇宙がわかっても、素粒子の世界が解明されても、三十億の遺伝子が解読されても、わからないのは自分自身だと思います。では、どうして本当の自分のことがわからないのでしょうか。ある話があります。
乙姫さんが、魚たちに「この玉の色を見分けた者には褒美をあげよう」と尋ねると、黒鯛は「黒です」、鯖(さば)は「青色」、カレイは「薄茶色」と、みんな答えが違いました。「どれが本当の色ですか」と尋ねると、「玉は無色透明、みんなの色が映っただけです」と乙姫さんは笑ったと言われます。
人間も、自分の考えや感情の色をすべて抜き取っては、何も見られないのではないか。とくに自分のことになると、欲目や色メガネを外して見ることは、不可能だと言われます。
「ネクタイ曲がっていますよ。」と言われたら素直に直しますが、もし本当であったとしても「根性曲がっていますよ」と言われたら腹が立ちますよね。自分の心を大事にしているからこそです。
そんな中でも、自分のことを心配したり大事に思ってくれる人の言葉に耳を傾けて、自分自身を見直して、しっかり頑張ってください。
今年も、残り26日となりました。1月に「一年の計は元旦にあり」と今年の目標をそれぞれ決めたことと思います。みなさんにとって、目標が達成できるように残りの日を過ごすと共に、今年の1年間を見直して、来年に繋げて欲しいと思います。頑張ってください。
附属中学校「芸術祭 Art Festival2021」を実施-「個性」でひとつにー(R3.11.27)
11月27日(土)、附属中学校の「芸術祭 Art Festival2021」を実施しました。
今年のテーマは「United by our difference~「個性」で私たちはひとつになる~」で、全校取組として、色を組み合わせて花を作って百花繚乱に咲き誇る デコレーションを、オープニングで披露してくれました。それぞれ違う花でも素晴らしい花束になるように、附属中学生の1人1人の違う「個性:が1つになって大きなパワーを発揮してくれました。
1年生の「群読」では、事前に録画した映像に、生徒が足踏みやらハンドベルを駆使して表現してくれました。青鬼から赤鬼への手紙には涙が誘われました。
2年生の「クラッピング・ファンタジー」では、70人が両手にバチを持って楽器演奏に合わせてリズムよく演技をしてくれました。バチのリズムが見事に合っていました。
3年生の劇「palette~個性溢れる13回生~」では、兵庫県公立大学法人芸術文化専門職大学と連携して、生徒たちが書いた5つの脚本をつないで、素晴らしい表現をしてくれました。1人1人の役割があり、素晴らしかったです。
美術部、茶道部、音楽部、自然科学部、ESS部も、それぞれの活動を披露してくれました。準備が本当に大変だったと思います。
社会科教室での、美術や書道の展示を始め、体育館玄関には華道部がきれいな花を生けてくれていました。
新型コロナ感染症対策を徹底し、マスクの着用やマウスシールドなどを使用するなど不便な状況の中で工夫をし、11月は様々な行事がある中で、今日の発表に向けて本当によく頑張ってくれたと思います。
校訓「創進」の精神で、新たなものを「創造」し、よりよく「進歩」してくれました。保護者の皆様にも、生徒の頑張っている様子を見て頂くことができて、本当に良かったです。
生徒たちには、今日の頑張りを忘れず、これからも素晴らしい花を咲かせてほしい。そのためには、「種まき」を大事にしてほしいと思います。保護者の皆様、ご支援ありがとうございました。
校長 小倉 裕史
附属中学生の作品が「西はりま天文台ポスター総選挙」で表彰ー宇宙や天体に興味を持ってー(R3.11.18)
11月18日(木)、西はりま天文台で行われた「西はりま天文台ポスター総選挙」での優秀な作品の表彰式が行われた。
附属中学校の探究活動である「プロジェクト学習」で「宇宙・天体を調べてみよう」の講師としてお世話になっている、高山正輝先生から表彰状と副賞を、5名の生徒が受けとった。宇宙や天体をテーマに、それぞれがポスター発表をした内容を、西はりま天文台を訪れた人が投票した結果で順位が決まり、吉本真野さんが見事金賞を受賞した。
本校の生徒が、理数教育に力を入れ、探究心を持って取り組んだ成果だと大変うれしく思う。天文や宇宙に興味を持って、さらにいろいろと探究して欲しい。
校長 小倉 裕史
表彰された各賞の受賞者と講評は下記のとおりです。
金賞 吉本真野さん、銀賞 松本莉緒さん、銅賞 大川怜実さん、審査員特別賞 嶋津聡一郎さん、小林拓登さん
(金賞)吉本さん:宇宙の構造とブラックホールについてイラストや写真を交えて詳しくまとめてあり、高く評価されました。
(銀賞)松本さん:天文台の望遠鏡や設備についてまとめてあり、そのままパンフレットとして使用したいくらい素晴らしい出来でした。
(銅賞)大川さん:なゆた望遠鏡の立派なイラストを描いてくださいました。
(審査員特別賞)小林さん:様々な銀河について調べ、紹介してくださいました。
(審査員特別賞)嶋津さん:1秒でワイン500本のアルコールを噴出する彗星の豆知識が気に入りました。
附属高校第2回オープン・ハイスクール実施ー多くの中学生が参加ー(R3.11.13)
11月13日(土)、附属高校で第2回オープン・ハイスクールが開催され、附属中学生と他の中学生を合わせて約120人、保護者も含めて約240人が参加して頂きました。
中高合同での部活動を行っている音楽部の歓迎演奏の後、八重総長から本校の特色と校訓「創進」の説明あと、学校紹介ビデオ、本校概要の説明を行った。また、生徒会長が、本校の魅力と標準服と私服の着用などについて語った後、自然科学部の紹介、英語スピーチコンテストの優勝者の発表などを行いました。
全大会の後、校舎見学と授業見学を行って、高校生の授業の様子を見学してもらった。高校生も中学生の見学に緊張していましたが、熱心に授業を受けていました。食堂での昼食も開放し、部活動見学、寄宿舎「黎明寮」の見学も実施した。寮の見学には約40名が参加しました。
生徒会執行部が受付や案内、司会などを務めてくれ、寄宿舎では寮生が説明をして、中学生をもてなしてくれました。
私も、保護者からいくつか質問を受けましたが、本校に対する期待を強く感じました。
これから、高校入試に向けて各中学生が本気で頑張ってくれる時期であるが、今日のオープン・ハイスクールを見学して、本校の魅力・特色を感じて、一人でも多くの生徒が本校を目指して欲しいと強く願っています。
11月末まで、個別のオープン・スクールを行っていますので、本校に興味・関心のある人はご連絡ください。12月以降も臨機応変に対応します。お待ちしています。
校長 小倉 裕史
附属高校OBによる社会人職業講演会を開催ー好きなことをとことんやって欲しいー(R3.11.12)
11月12日(金)、附属高校2年生全員を対象に、OB・OG社会人職業講演会を実施した。
講師は、附属高校2回生で株式会社ワンステップ代表取締役社長の橋本 昌彦氏で、同窓会の協力で、OB・OGより社会人としての立場から講演頂き、今後の進路選択の一助とすることを目的として開催した。
橋本氏は、映画「トップガン」を見た翌日からパイロットになることを決意し、本校卒業後、大学を2年で辞めて航空大学校に入ることも、高校時代から考えていたようである。
航空大学校では、同期18人全員を敵と思うように指導を受け、2年間大変な思いとトレーニング、繰り返される実技試験と筆記試験に取り組み、卒業後に航空会社に入ってパイロットとなった経験を語られた。コックピットでの写真や、着陸や離陸の時の動画も見せて頂いた。
しかし、27歳の時に父親が病に倒れ、父の経営する通販の会社に就職し、29歳で社長になって現在に至るという、パイロットは全く違う人生を歩むことになり、現在では150人の社員を抱える会社の社長となられている。
「一勝九敗の精神」で失敗を恐れずチャレンジしてきた経験をもとに、生徒達には「好きなことをとことん本気でやって欲しい。強烈な思考でイメージして欲しい。」と熱く語られた。
また、勉強でも部活動でも恋愛でも「本気で一番」を目指して欲しいことや、「根拠のない自信を持って欲しい。それをやり切る努力は誰よりもして欲しい。」と根気強さの大切さを生徒に伝えられた。
社会人としての心構えとして「自分は何者なのか?」を考え、仕事とは「人間として成長すること。社会のお役に立つこと。」と話された。「若い時の苦労は買ってでもしろ」「困難、苦難を避けて無難に過ごすよりも、難があった方が「有り難い」という」ことも、自分の経験から生徒達に伝え、最後は「やりたいことをとことんやってください」と結ばれた。
生徒達からは多くの質問が出て、丁寧に答えて頂いた。講演会のあと、私は学年主任の那須先生と共に話を聞く機会があったが、「人脈の大切さ、人に恵まれてきたこと」「人と同じことをするのは嫌いで、人がしないことをやってきた」ことや、幼稚園や有名な焼き鳥屋の経営もされていることなど、これまでの人生や会社経営についてもお話しを伺うことができ、私自信も大変勉強になった。
生徒達が熱心に耳を傾けていたことにも、本校の生徒の素晴らしさも語って頂いた。生徒達の今後の進路選択に役立つ講演会になったと思う。2年後には、本校は創立30周年を迎えるが、OB・OGが様々な職業で活躍して頂いていることに大変嬉しく思う。
校長 小倉 裕史
県教育委員会高校教育課による訪問指導ー理科の授業見学で新たなスタートー(R3.11.9)
11月9日(水)、附属高等学校において、兵庫県教育委員会事務局高校教育課の訪問指導がありました。
3時間目の研究授業は、今年度から新設したCSコースの1年5組の「理数探究基礎」の物理、化学、生物のそれぞれの班に分かれての探究活動の授業を公開しました。
今回は、物理の班は「ビー玉スターリングエンジン」、化学の班は「水飲み鳥」、生物の班は「人の感覚の鋭敏化と鈍感化」をテーマとして、「仮説を立て、実験計画を考察する」授業展開であした。物理の班では、生徒たちが調べてきたスターリングエンジンのしくみをプレゼン発表したり、化学の班では、「水飲み鳥」の装置を実際に見て活発に水を飲むようにする方法を話し合ったり、生物の班では、人の感覚の「リラックスと緊張」「目を開くと目を閉じる」「暗いところと明るいところ」「疲れたときと元気なとき」など何をテーマにするかを話し合いました。生徒が、活き活きと興味深く活動する姿を嬉しく思いました。
4時間目の研究授業は、2年3,4組の文系の理数化学の授業で、酸と塩基が中和するしくみを、情報教室でパソコンでシミュレーションで理解する授業を公開しました。水素イオンと水酸化物イオンが中和して水ができる仕組みを、シミュレーションでわかりやすく理解し、中和によるpHの変化をエクセルでグラフで示すように教員がプログラムを組んで視覚的に見せるなど、ICTを効果的に活用した授業でした。
午後から行われた、理科の研究協議では授業の感想とともに探究活動についての意見交換を行い指導助言を受けました。また、引き続いて行われた学校経営に関する研究協議では、各部署の本校での取り組みを報告するとともに、事前に伝えていた質問に回答してもらうなどの指導助言を受けるました。本校の新たな取り組みを評価してもらい、よりよい授業にするための指導助言も多く受けました。
本校の特色である理数教育に力を入れている取り組みを、校訓「創進」の精神で、本校の取り組みで今後も新たなものを「創造」して、よりよい方向へ「進歩」させたいと思います。
兵庫県公立大学法人の学校となり、日頃は県教育委員会から直接指導を受ける機会が少ない状況となっていますが、今回様々な提案を頂いた、兵庫県教育委員会の長坂賢司主任指導主事に感謝申し上げたい。
校長 小倉 裕史
寄宿舎で「黎明寮父母の会」役員会を開催ー今後の行事予定と保護者の思いを聞くー(R3.11.6)
11月6日(土)、本校の寄宿舎「黎明寮」の食堂において、寮生約110人の保護者代表の父母の会役員会を実施した。
附属高等学校の1,2年生の役員19名が参加され、年末行事、卒業生を送る会などの行事について話し合いが持たれた。
学校側からは、校長、教頭、事務長、寄宿舎運営担当教員2名の5名が出席し、寮の現状や、生徒からの要望についての回答などを保護者に伝えた。
10月から実施している、県立大学の学生を講師に招いて、新しい学習室で実施している「アフタースクールゼミ」について、保護者からは、「勉強時間が確保できる」「場所を変えて切り替えて勉強に専念できる」「大学生がわかりやすく丁寧に教えてもらっている」「授業よりも質問しやすい環境である」「苦手教科も楽しんで勉強している」などの意見であった。保護者からは、今後も継続して欲しいと、感謝の気持ちを聞くことができた。さらに、「大学生として勉強以外の面も教えてもらえればありがたい」「自分の何年後かを知る良い機会なので大切にしたい」など、大学生との繋がりで色々と期待を寄せる意見もあった。生徒や講師の大学生からも、意見を聞いて、さらに充実した事業にしていきたいと思っている。
現在共有スペースである、食堂、談話室、学習室ではWi-Fi環境はあるが、生徒の各部屋にWi-Fi環境を保護者負担で設置することについては意見が分かれ、今後更に情報提供していくことにした。
会の終了後に、新しくできた学習室の見学をして頂き、明るい素晴らしい環境で自主学習できる環境に、保護者一同喜ばれていた。保護者からの意見を聞き、寮に対する思いや、自分の子供に対する思いをさらに知ることができた。
黎明寮には、来年度から附属中学生も本格的に入寮することになり、先日の附属中学校入試説明会では38家族が見学をした。今後さらに寮においても中高一貫教育が進み、県立大学の学生ともよい関係で魅力ある寮にしていきたい。新型コロナウルスが収束し、以前の制限しない寮生活になって、生徒がもっとよい雰囲気で寮生活を送って、学校生活を頑張れる環境になることを願っている。
校長 小倉 裕史
附属中学校3年生(13回生)修学旅行を無事に実施ー一生忘れない感動にー(R3.11.4~5)
附属中学校3年生(13回生)が11月4日(木)~5日(金)の1泊2日で修学旅行を実施した。
新型コロナウイルス感染症のため、3泊4日で鹿児島・熊本方面での計画であったが、熊本県にまん延防止等により、2泊3日の鹿児島実施に変更したが、さらに鹿児島県もまん延防止等の発令によって延期をせざるを得なくなった。当初は延期をせずに中止の予定であったが、11月に日程を確保して、県内の淡路方面の修学旅行の実施になった。
実施が心配されたが、3年生69名全員が参加して実施できた修学旅行は宝物になった。
1日目は、ネスタリゾート神戸で普段できない体験をし、淡路へ移動して高級なホテルグランドニッコー淡路へ宿泊した。2日目は、生徒の希望に分かれて「パルシェの香りの館」での「お香」もしくは「ジェルキャンドル」づくり、または「拭き戻しの里」での「拭き戻し」づくりを体験した。福良へ移動して、「うずしおクルーズ」で鳴門の渦潮の自然の不思議を見学し、「イングランドの丘」でコアラなどの動物やコスモスなどの花畑や綺麗な花を見学した。
(詳細は、ホームページ「附属中学校」の「生徒の活動」のページに、本記事とは別の写真とともに8回に渡りアップしているのでご覧ください。)
校長の私は、ビデオカメラと一眼レフカメラを持って、生徒の活動や食事の様子をひたすら撮影していた。撮った写真は約600枚、ビデオも計1時間半くらいになるかと思う。生徒の感動したり美味しそうに食べている様子を見るたびに、期間は短くなったが思い出に残るたびになって欲しいと願っていた。
行きのバスでは動物に大変詳しい生徒による問題出題や、1日目の夕食後のビンゴ大会で教員よりも部首に詳しくい生徒など、生徒の素晴らしい面の発見も沢山見られた。
3年生69人にとって一生の思い出となり、義務教育終了までの残り約4ヶ月半の附属中学校での中学校生活を、これまで以上に充実して過ごして欲しい。
無事に実施できたこと、ご協力頂いた保護者や旅行業者の方に感謝申し上げます。
校長 小倉 裕史
兵庫教育大学との連携で大学院生の実習で協同研究(R3.10.29)
本校は、兵庫県立大学と連携し様々な連携授業を実施しているが、今年度から教員養成の教育学部のある兵庫教育大学とも連携協定を結んで協同研究が実施できる体制にした。
10月初旬から兵庫教育大学大学院の理数系教科マネージメントコースの大学院生を、附属中学校で6日間、附属高校で5日間の実習を受け入れた。
研究テーマは、「体細胞分裂・減数分裂」で、細胞が分裂することをテーマに、いかに分裂の様子を観察実験で生徒に見やすくすることであった。
10月29日(金)の実習最終日に、高校2年3,4組の生物選択の24人の生徒を対象に研究授業を行った。
体細胞分裂については、1年生の理数生物の時間に習っているが、今回はネギの根端を用いて体細胞分裂を顕微鏡で観察し、分裂期の細胞を見つけてイラストを描く授業を行った。生徒は、熱心に顕微鏡を観察し、染色した分裂期の細胞を見つけては感動していた。
分裂している細胞が圧倒的に少ないことから、分裂していない間期の時期に、DNA合成やタンパク質合成が行われていることを学んだ。
細胞も分裂するのは短時間で多くの時間が合成に使われているのは、人間自身も最大限の力を発揮して頑張る為には、じっくりとエネルギーを貯める充電期間が必要であるのと同じであると感じた。生徒達には、時間のONーOFFをしっかりとけじめをつけた生活をし、いざ頑張るときには最大限の力を発揮できる学校生活を送って欲しいと願っている。
本校の卒業生の中でも、教員を目指す生徒も多く、教育実習生として毎年母校に戻ってくる生徒がいる。それぞれ目指す進路は違うが、教育学部の大学に進学する生徒は、大学で専門知識を身につけて素晴らしい教員になって欲しい。また、機会があれば附属中学校や附属高校に戻ってきて後輩を育て母校のために貢献して欲しいと願っている。
校長 小倉 裕史
高校3年生の大学推薦入試(国公立大学推薦・指定校推薦等)スタート ーやればできるー(R.3.10.25)
高校3年生が、いよいよ大学の推薦入試にチャレンジする時期が来た。10月からすでに出願が始まっている大学もあるが、多くは11月1日から出願が始まる。
国立大学では、大阪大学、神戸大学、岡山大学、大阪教育大学をはじめ、大学の様々な学部に10名余りの生徒が、特技や勉学を頑張ってきたことを武器にチャレンジすることとなる。
公立大学は、兵庫県立大学の6学部への特別推薦制度での45名をはじめ、約50名の生徒が第1志望の大学にチャレンジする。
私立大学の指定校推薦においても、早稲田大学、同志社大学、関西学院大学、関西大学など、理系、文系ともに目指すこととなる。また、私立大学に専願や併願で受験を目指す生徒もいる。
私は、最近これらの推薦を受ける生徒について、校内の推薦委員会での説明を聞くだけでなく、担任教員が作成した調査書や推薦書を見る機会が多くなっている。担任教員が普段から生徒を温かく見守って熱心に関わっているかを知って感謝するとともに、私自身も生徒の頑張りを精一杯応援したいという気持ちで一杯になる。
高校3学年団の教員だけでなく、多くの教員が生徒の面接練習に関わっているが、私も関わって昨年度も多くの生徒を送り出した。今年も、すでに面接練習に付き合った生徒もいるが、普段は直接関わる機会が少ないだけに、これまで頑張ってきた成果を、悔いなく発揮して欲しいと強く願う。
先日、高校3年5組の生徒が、総長・校長室に訪れて一緒に写真を撮る機会があった。体育大会で総合優勝して頑張ったことを素晴らしかったと労いつつ、自分の進路に向けて精一杯頑張って欲しいと激励した。一緒に写真を撮っただけなのに、生徒の代表から気持ちのこもった感謝の思いを述べられて胸が熱くなった。高校3年生は、これからの時期は「自分との戦い」となる。他の高校3年生も含めて、自分の目標をしっかり持って、本校の校訓「創進」の精神を忘れず、最後まで諦めずに乗り越えて欲しいと願っている。高校3年生全員「やればできる」と、4月の鹿児島での研修旅行の時から言い続けてきた。最後まで粘りを見せて欲しい。
校長 小倉 裕史
附属中学校入学者説明会を実施(R3.10.23)
10月23日(土)、附属中学校の「入学者選考に関する説明会」を本校「夢造館」で実施し、小学6年生で本校への入学希望をする約200家族が参加した。
8月の学校説明会に来た人も多く、三密を防ぐために、9時~、11時~、14時~の3部構成での実施をした。
八重総長から、校訓「創進」についてと附属中学校が数学・理科甲子園ジュニアで準優勝して全国大会出場を果たすなど理数教育に力を入れて県立大学と連携していることなどを伝えるあいさつの後、学校紹介ビデオを上映し、本校の概要と入学者選考について安西教頭から詳しく説明した。生徒募集要項に加えて願書、調査書や志願理由書も配布して書き方についての注意点も説明し、小学生の児童と保護者がうなずきながら熱心に聞いていた。
入試に関することや、これからの勉強の仕方、将来の進む進路など、活発な質問も多くあった。
私からの閉会あいさつでは、残りの小学校生活を楽しむとともに、日々の学校での勉強を大切にして頑張ってほしいことを伝えた。今日、10月23日は、「化学の日」「電信電話の日」であり、高校の化学で学ぶアボガドロ数である6.02×10の23乗にちなんで、午前6時2分から午後6時2分が「モルの日」であることを紹介し、今日が理数教育に力を入れている本校にふさわしい日であることを付け加えた。
来年度から中学生も本格入寮が可能になることから、38家族が寄宿舎「黎明寮」の見学を行った。附属高校の寮生が丁寧に説明し、中学生の居室や新しく完成した学習室を見てもらった。
今日参加した小学生が、附属中学校の入学試験を受けて、本校に入学して目標を持って頑張って欲しいと強く願っている。
今日の入学説明会に参加していない人で、附属中学校の受験を希望する人は、12月3日までに出願書類を請求することになっていますので、附属中学校までお問い合わせください。
校長 小倉 裕史
中高合同の体育大会を開催(R3.10.6)
10月6日(水)、附属中学校と附属高校合同の体育大会が実施された。感染症対策により、規模を縮小しての午前中のみで無観客での開催となったが、中高が一堂に集まってできる最大の行事で、生徒たちの懸命に頑張る姿に感動した。
開会式で、高校の吉本葉大生徒会長が、「オリンピックは平和の祭典、パラリンピックは人間の可能性の祭典、この体育大会は万翔の祭典と名付けて、はばたいて進化する大会にしたい。」と語ってくれました。
合同体操の後の大縄跳びでは、クラスが団結して息を合わせて諦めずに最後まで飛び続ける姿、綱引きでは声を掛け合って必死に引っ張っている姿に、全力で頑張る生徒の姿を素晴らしいと感じた。
中学校演技では、中学校生徒会執行部が夏休み前から準備を始め、集団行動では2列から5列になったり、ひし形を形づくったり難しい行動を披露した。また、ピンクと緑の手袋をはいて音楽に合わせた可愛いダンスを披露した。
バラエティーリレーでは、高校執行部が中心に準備して、サッカーボール3個とテニスボール1個をラケットで挟んで運んだり、ほこりまみれでタイヤを押したり、借り物競争をしたり、工夫を凝らした競技が続き、クラスが団結して頑張っていた。準備体操をして出番を待っていましたが、くじが当たらず私の出番がなかったのは残念でしたが。
女子4×100mリレー、男子4×200mリレー、男女混合リレーでは、それぞれぶっちぎりで走った生徒もいたが、大きな差がついても最後まであきらめずに走っている姿に、「がんばれー」とテント席から熱く応援した。
閉会式の前の集計の時間に、高校教員3チーム、中学校教員2チームを急遽結成して、400mリレーを行った。テント席から生徒が熱く応援する姿に、生徒と教員の結びつきの強さも感じた。大いに盛り上がって良かったと思う。
素晴らしい結果のクラスも残念な結果のクラスもあったが、最後まであきらめずに頑張っている姿、それを応援している仲間の姿、自分のクラスの生徒を必死に応援している担任教員の姿、どれも感動する素晴らしい光景でした。
総長・校長の連名での表彰状を受け取った、クラス代表の輝いたまなざしと充実感に満ちた表情に熱い思いを感じた。私が生徒たちの頑張りを見て感じたことを各競技ごとに最後の講評で伝えたが、大きなケガもなく終わり、本当に言い尽くせないくらいに実施できてよかったと思います。
早くから準備をした中高の生徒会執行部の皆さん、進行のアナウンスを頑張った放送・映像文化部の皆さん、スターターをしてくれた陸上部の皆さん、本当にお疲れさまでした。
解散後に、各学年での集合写真やクラス写真を記念撮影していたが、生徒たちの心に残る1日になってくれればありがたい。中高一貫校として、さらに飛躍して、校訓「創進」の精神で今後も頑張って欲しいと願う。
無観客となった中、県立大学からモバイルルーターを借りて急遽Web配信することになったが、120名あまりの保護者に見て頂いた。急な連絡でWeb配信も見られなかった保護者の皆様も多かったと思いますし、生徒たちの頑張った姿を直接見て頂けなかったことを申し訳なく思います。コロナ禍で今後もご心配等をおかけすることもあるかとは思いますが、引き続き本校に対するご支援をよろしくお願いします。
総合順位 優勝 高校3年5組、準優勝 高校2年4組、3位 高校2年3組
校長 小倉 裕史
寄宿舎「黎明寮」で県立大学学生を講師とするアフタースクールゼミが開始(R3.10.4)
後期の始まった10月4日(月)、寄宿舎「黎明遼」に設置された学習室でアフタースクールゼミが始まった。
同じ「黎明寮」に住んでいる兵庫県立大学理学部の学生を講師に招いて、生徒が問題集を説いて解らないところを質問する寺子屋形式で実施し、学習習慣の確立と学力向上を図ることを目標としている。
月曜日は理科(物理・化学・生物)、火曜日は数学、水曜日は英語と、各教科週1回20時30分から22時までの90分間実施する。12月末までに各教科10回ずつ実施することとなる。(祝日等で実施できない場合は、木曜日が予備日)
初日の今日は理科を実施し、講師の学生全員が自己紹介をして生徒の出席を取ってスタートした。最初は、生徒も講師の学生も緊張して質問する生徒が少なかったが、だんだんと慣れてどんどん質問をするようになり、参加した17人の附属高校生が熱心に取り組んだ。
講師の学生は、設置されたホワイトボードを使って解説したり、隣で熱心にヒントや重要なポイントを教えながら理解させる状況で丁寧に対応していた。あっという間に90分が過ぎて、22時の終了時間がきても、まだ何人も手を上げて質問をしているといった状況であった。
終了後に生徒に感想を聞くと、「学校の授業でわかならかったところが、よくわかった。」「最初は緊張したけれどだんだん慣れてきて、わかるように丁寧に説明してもらって良かった。」「学習室の雰囲気が良く、これからも頑張れるような気がする。」「アフタースクールゼミで引き続き頑張りたい。」など、受講してよかったという感想ばかりであった。
講師の学生に聞くと、「高校生がそのように思ってくれるのは大変嬉しい。」「教え甲斐がある。」などと好印象であった。同じ寮でも普段は交流のない兵庫県立大学の学生と高校生が別の形で高大連携が実現していると感じた。
今回は3教科で延べ66人(実人数37人)の高校生がアフタースクールゼミに登録して、今年度中は試行でのスタートであるが、来年度からは、中学生の本格入寮も始まり、アフタースクールゼミを通して中高大連携が実現し、黎明寮がさらに素晴らしい寮になることを、大変楽しみに思っている。
今回設置した、別の個別学習室でも、今年度から試行で入寮している附属中学生5人をはじめ、附属高校生が熱心に自主学習に取り組んでいた。
アフタースクールゼミが定着して、寮生にとって魅力ある取り組みとして活用し、新設した学習室が生徒の頑張りを後押しできることを願っている。
校長 小倉 裕史
後期始業式ーノーベル賞を目指す高い志を期待、毎日が重要な時間で困難を乗り越えてこそ光ありー(総長式辞・校長挨拶から)(R3.10.4)
10月4日(月)、4日間の秋季休業を終え、中高合同で後期始業式が行われた。三密を防ぐために、放送によって実施しました。
総長式辞では、ノーベル賞の話を通じて、附属学校の校訓「創進」【創造と進歩の人たれ】を実践し、「ノーベル賞を目指す」高い志を期待しており、自覚と責任については話して頂きました。また、校長挨拶では、ラジオ番組を生徒に聞いてもらい、命の大切さと、志を高く持ち、毎日毎日が意味ある重要な時間であること、困難を乗り越えて光があることなどを伝えました。(詳細は後に記載)
始業式のあと、10月から着任された、北川友紀先生の着任式を行いました。
生徒一人一人が、新たな気持ちでスタートを切って、頑張って欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
総長式辞
短い秋休みでしたが、前期を振り返って、後期への思いを新たにすることができたでしょうか。模擬試験でそれどころではなかったという学年もありそうですが、区切りをつけて新たな気持ちで後期をスタートさせましょう。
さて、附属学校にとってはあさっての体育大会が重要な行事ですが、学術の世界ではノーベル賞の発表に関心が集まっています。120年の伝統がある国際賞であるノーベル賞の注目度がとても高いことはご存知の通りです。今日10月4日は「医学・生理学賞」、明日は「物理学賞」、あさっては「化学賞」と、来週月曜の「経済学賞」まで続きます。これまでに、経済学賞を除く、5つの分野で日本人あるいは日本で生まれた人、27人が受賞しています。
わたくしにとっては、化学に進もうと決めた高校生の時に福井謙一先生が日本で初めて化学賞を受賞されたことが印象に残っています。また、一昨年受賞の吉野彰博士は、同じ電気化学分野の方で、直接その人となりを存じ上げていましたので受賞された時には大変うれしく思いました。
現在の日本には、たくさんのノーベル賞受賞者がいて、身近に感じたり、日本語で講演を聞いたり、文章を読んだりすることができます。母語、すなわちnativeな言語で直接に触れられることは素晴らしいことです。皆さんも、今年の受賞に関心を持ってください。そして、今年28人目があればうれしいですが、30名近くの日本の受賞者の文章を読んだり、機会があれば講演を聞いたりして刺激を受けてください。ノーベル賞の対象は「人類のために、最大の貢献をした人」です。それは、附属学校の校訓「創進」【創造と進歩の人たれ】を実践した人でもあります。皆さんの中に「ノーベル賞を目指す」といった高い志を抱いている人がいることを期待しております。
最後に、終業式でお話しした「自覚と責任」を覚えてくださっていますか?コロナ対策は、高い意識、すなわち自覚を持って継続することが重要です。そのためには、繰り返し、注意を喚起する必要があります。聞き流すのではなく、もう一度、皆さん方、一人ひとりの「自覚と責任」を確認してください。
附属学校総長 八重 真治
校長挨拶
今日から後期が始まります。新たな気持ちでスタートを切って欲しいと願っています。さて、今日は皆さんに、高校生の作成したラジオ番組を聞いて欲しいと思います。
この作品は、私が17年前に県立龍野高等学校で放送部の顧問をしていた時に、生徒と一緒に作ったラジオドキュメントの「いちばん星」という作品です。
内容は、当時高校1年生であった生徒が、生徒会執行部に所属して、将来は外交官になりたいという夢を持って頑張っている生徒に、放送室でインタビューしたことから始まります。しかし、インタビューした2日後に、マラソン大会の練習中に心臓発作を起こし亡くなりました。彼のインタビューで残した言葉を、葛藤しながらも残したいと思って作成した作品です。
7分間、静かにお聞きください。(ラジオ番組 「いちばん星」)
この作品は、NHK杯の全国大会のラジオドキュメント部門で全国優勝した作品となりました。彼とは2年生になったら、放送部に入って全国大会を目指そうと約束していました。直接一緒に行けませんでしたが、彼の思いや残した言葉を作品にして、紅白歌合戦の会場でもあるNHKホールの決勝の舞台に一緒に来れて、たくさんの人に聞いてもらうことができたという思いで、当時涙があふれたのを忘れません。
生きていれば、もう33歳になっているはずですが、17年たった今でもこの作品を聞くたびに、お母さんの思いや、彼が残した「志を高く持つ」「みんな違ってみんないい」「毎日毎日が意味ある重要な時間だと思います」の言葉を思い返します。彼が果たせなかった分も、自分が頑張らなくてはと改めて思います。当時の生徒たちも同じ思いかもしれません。皆さんが、命の大切さを実感し、今しかできないことを精一杯頑張って、一人一人の「いちばん星」を輝かせて欲しいと思います。
「難の難 乗り越えてこそ 光あり」難しいことも、やる前から諦めている人はありませんか?精一杯、難しくても、それを乗り越えてこそ光が見えるのです。
黎明寮では、今日からアフタースクールゼミが始まります。しっかりと頑張ってください。明後日の体育大会に向けて、中高共に生徒会執行部を初め皆さんが頑張って準備をしてくれています。体調管理に気を付けて運動不足の人は、準備をしっかりして明後日を迎えてください。楽しみにしています。
附属高等学校長兼附属中学校長 小倉 裕史
前期終業式―「創進」の精神で自覚と責任を、「カメなりと たゆまなければ ウサギ超ゆ」の気持ちで―(総長式辞、校長挨拶から)(R3.9.29)
9月29日(木)、2学期制である本校(附属中学校並びに附属高等学校)は、前期終業式を迎えた。三密を避けるために総長・校長室から各HR教室へのWebでの配信によって実施した。
総長式辞では「創進の精神で自覚と責任をもつこと」について、校長挨拶では「ウサギとカメの話を通して油断せず諦めない大切さ」を生徒たちに伝え、中学校と高校の校歌を清聴した。(式辞及び挨拶の詳細は後に掲載)
終業式終了後、中学校生徒指導担当の下田先生と養護教諭の前川先生から、コロナ感染症対策について丁寧に説明があり、高校の生徒指導・寄宿舎運営部長の春名先生から、緊急事態宣言解除後の学校生活、寮生活についての話があった。また、高校の表彰式の後、9月末で異動される原田昌弥先生の離任式を行い、本校に対する熱い思いを伝えてもらった。
生徒には4日間の秋季休業中に自己を振り返り、後期から新たなスタートを切って欲しいと強く願っている。
校長 小倉 裕史
総長式辞
前期の終業式を迎え、それぞれの学年の折り返し点となりました。 半年間の成績を受け取って、それぞれに喜んだり、反省したりすることでしょう。 これからの4日間でしっかりと振り返って、後期には新たな気持ちで学習とそれぞれの活動に取り組んでください。
昨日、高校2年生の高大連携授業があり、わたくしも工学部教授として担当しました。 その他に、大学の5つの学部から教員が来て、それぞれの話題で授業をしてくれました。 先生方からは、生徒さんが迎えに来て、授業の司会とあいさつもする、 皆さんの自主性に高い評価をいただきました。 私から、自ら考え、自ら学ぶ「創進」の精神の表れですとお話ししたところ、 県立大学の附属学校の素晴らしいところですねと感心されました。 高校2年生に限らず、中学1年生から、高校3年生まで、 すべての生徒さんが自ら学ぶ学校であることを改めて実感しています。 これからも、「創進」の精神を発揮してくださることを期待いたしております。
さて、今年度もコロナウィルスの影響を大きく受けています。 幸い、附属学校では、クラスターの発生など大きな感染がおこることなく、 今日にいたっております。 通学範囲が広いこと、バス通学が多く密になりやすいこと、寄宿舎での共同生活があることなど、他の学校とは異なる状況のある本校で 感染防止ができていることは大変すばらしいことです。 生徒の皆さん一人一人の取り組みの成果です。 総長として、たいへんうれしく思っております。 明日には緊急事態宣言が解除され、 10月1日の後期開始とともに、少しずつ規制が緩和されようとしています。 宣言が解除されても、コロナウィルスがなくなるわけではありません。
10月からは、これまで以上に、 一人ひとりが、高い意識を持って感染防止に努力を続ける必要があります。 まさに、皆さんの「自覚と責任」が問われることになります。 「自覚と責任」覚えてくださっていますか? 附属の生徒として、社会の一員として、自覚と責任のある行動をお願いします。 皆さんが高く評価されている自主性には、自覚と責任が伴います。 本校の「創進」には、責任を伴うことを自覚してください。 これにて、総長式辞といたします。
附属学校総長 八重 真治
校長挨拶
今年度も新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発令などで、本校の特色である海外交流事業ができませんでしたが、前期の半年を振り返ると、文化祭を初め多くの学校行事が実施でき、皆さんの頑張っている姿を見ることができたことは大変うれしく思っています。中学校の修学旅行や高校の研修旅行が延期となるなど、そのたびに行事の計画を見直して先生方にも大変なご苦労をかけています。
今日は皆さんの前期の頑張りを記録した通知表を手にすることと思いますが、結果を真摯に受け止めて自分の取組を振り返ってください。
中学生の皆さんは、①知識・技能、②思考・判断・表現、③主体的に学びに取り組む態度の3つの観点を標記した通知表を手にしたことでしょう。評定の点数だけに注目することなく、自分の取り組んできた半年を振り返ってください。
高校生の皆さんは、先日成績会議で、学習面で大変頑張っている人が多いことに感動しました。一方、残念ながら成績不振で欠点がある人、欠席時数が多い人など、先生方から報告を受けました。定期考査だけでなく、課題の提出や授業態度などにおいて大いに反省すべき人がいるのは残念です。
さて、ちょうど1年前の前期終業式で、「ウサギとカメ」のお話をしました。覚えている人もいるかと思いますが、ウサギとカメが普通に競争したら、ウサギが勝つのはあたりまえでしょう。「カメなりと、たゆまなければウサギ超ゆ」という言葉があります。ここで、ウサギの気持ち、カメの気持ちを考えてみてください。この「ウサギとカメ」の話は、大事な2つのことを伝えています。
カメがウサギに勝つなど、本来ありえないと思います。しかし、カメは諦めなかったのです。自分がのろ間だと知っていたからこそ、ウサギが休んでいる間も、休まずコツコツコツコツ一歩ずつ前進したのです。自分の力を知って、最後の目的を達成するまで決してあきらめなかったからこそ、勝ったのです。ウサギはどうでしょうか?カメに負けるはずがないと油断しました。カメをのろ間と馬鹿にしていたかのかもしれません。自分が優れているとうぬぼれていたのかもしれません。うぬぼれと油断によって、結局目的を達成することができませんでした。「油断大敵」とも言われます。ウサギとカメの話は、諦めないことの大切さと、油断やうぬぼれの怖さを伝えています。「カメなりと、たゆまなければウサギ超ゆ」です。一見、力が劣っていると思われるカメであっても、たゆまない努力を続ければ、ウサギを超えることができる。
私自身、学生時代も教員になってからも、ウサギと思ったことはありません。私よりも成績が優秀な友達はたくさんいましたし、教員としても教科の指導や部活動の指導で私よりも優秀で立派な人はたくさんいました。教員になったころは自分の力のなさに嘆いて辞めようかと思ったこともありました。今では誰も信じてくれませんが、私は実は恥ずかしがり屋で、人前で話すのが本来は大の苦手です。今でも自分はカメだとずっと思っています。負けず嫌いの性格なので、人よりも時間はかかっても、絶対に諦めない、人よりも劣っているなら人の何倍も頑張ろうと思ってきただけです。頑張れば結果が表れ、結果が表れるとそれが自信になります。自分の力を明らかに見て、決してうぬぼれたり油断せずに、謙虚な姿勢と感謝の気持ちを忘れず、コツコツと目的に向かって、一歩ずつでも絶対に諦めずに前進してください。目的が大事ですし、頑張りが自信になれば大丈夫です。
本校の先生方は、皆さん一人一人の為に、時間や労力を使って温かく応援してくれる素晴らしい学校だと思います。皆さんは、そんな中で目的を持って取り組んで、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する校訓「創進」の精神を忘れず、挑戦し続けてください。明日からは他校にはない秋季休業です。この機会にもう一度自己を見つめて、自分の目的は何かをしっかり定めて、後期からまた新たな気持ちで頑張ってくれることを期待しています。
最後に、明日をもって緊急事態宣言が解除されることとなり、10月から部活動が通常に再開しますが、コロナが収束したわけではありませんので、引き続き感染症対策の徹底をお願いします。
附属高等学校長兼附属中学校長 小倉 裕史
中大連携授業や高大連携授業で最先端の学びを深める(R3.9.28)
9月28日(火)、附属中学校2年生が、今年度から同じ兵庫県公立大学法人となった、芸術文化観光専門職大学と連携した中大連携授業を実施した。また、附属高校2年生は、兵庫県立大学の4つの学部(理学部、工学部、国際商経学部、社会情報科学部)の教員を講師に招いて高大連携授業を実施し、自分が希望する理科、数学、英語などの最先端の専門的な研究を熱心に学んだ。
芸術文化観光専門職大学との連携は、同じ大学法人であることから、8月に文科省コミュニケーション教育推進会議で座長をされている平田オリザ学長に本校に来て頂き、中高の教職員を対象にした演劇手法を取り入れた研修会を実施したことから始まった。夏休み明けから、附属中学校の学校設定科目(本校独自教科)「コミュニケーション」の時間に、2,3年生を対象に平田知之先生から、協議・討論について講義を受けてきた。今回は、中学校2年生のディベートの集大成の発表としての授業で、生徒達は「コンビニに無人レジを導入すべきか」などについて熱心に討論し、堂々と意見を述べていた。コミュニケーション能力が、格段に身についていることを嬉しく思う。
兵庫県立大学からは、中学校や高校に大学の教員を招いて、連携授業を実施しているのが本校の特色の1つである。本日は、県立大学から6人の教員に来ていただき、高校2年生の生徒が学びたいと思う6つの講座に分かれて、大学の最先端の研究や高校では学べない興味ある講義を1時間半にわたって受講した。理科の化学の講座は、本校の八重真治総長が県立大学工学部の教授として、研究室の大学院生2名と共に講師を勤め、受講した生徒達は「都市鉱山からのリサイクル」を通して化学の深い知識だけでなく、「化学工学は知る喜び、作る喜び、解る喜び」があり「社会とのかかわりとして、役に立つ、利益、安全」が重要であることも学んだ。今年度から見直しを図った高大連携授業は、生徒の目指す大学の学部選択や、将来目指したい職業などを決めるために役立ち、興味ある分野の最先端を学べる素晴らしい機会となっている。
観光文化専門職大学とは、今後は中学校3年生を対象とした連携授業を実施し、11月のアートフェスティバルの劇で成果を発表することとなり、これまでにない演劇発表が楽しみである。
高校2年生を対象とした兵庫県立大学との連携授業は、11月に今回と継続した形で実施し、さらに残り2回の連携授業は今回の学部以外からも教員を招いて、生徒が興味ある今回とは別の分野で最先端の科学技術やデータサイエンスなどを学ぶことになっている。
校長 小倉 裕史
寄宿舎「黎明寮」に3つの学習室が完成し寮生の学力向上に活用(R3.9.25)
令和3年度末に、寄宿舎「黎明寮」の男子寮と女子寮を一部改修し、中学生の入寮のための居住スペースが完成したが、その後寮の1階を改修して、3つの学習室が完成した。
これまで、生徒達は夜中に寮の食堂を解放して学習室として使用していた。今回の学習室は、落ち着いた雰囲気での学習環境に心がけて整備し、Wi-Fiも使用できる環境とした。新学習指導要領における1人1台端末の使用した個別最適化の学習も可能とし、寮生に落ち着いた環境で意欲的に学習に励んでもらいたい。
学習室Aには、個人机を35脚設置して、個別学習に活用することになる。また、学習室Bはには2人掛けの長机を20脚設置して、40人が座って後期の始まる10月からアフタースクールゼミで主に活用することとなる。学習室Cは、個別指導や講師控室などとして活用する。
アフタースクールゼミは、寮生父母の会の主催で、兵庫県立大学理学部の学生を講師に招いて、理科(物理、化学、生物)、数学、英語の3教科を週に各1回寮での夕食と入浴後の90分間で実施する。実施方法は、寺子屋形式で問題集のわからないところを質問して教えてもらう形で学力向上を図る。寮生に募集したところ現在37名が受講希望して、理学部の学生7名が講師登録している。
設置された学習室を効果的に利用して、寮生の学習習慣の定着と学力向上に繋がって欲しいと強く願っている。
令和4年度から、附属中学生も本格的に入寮し、附属高校生とともに、寮においても中高一貫校として交流が進むことになる。現在は、コロナ禍で十分な生徒同士の交流ができない状況であるが、黎明寮がさらに生徒同士の交流が進み活性化することを強く願っている。
今後附属中学校や附属高校への入学を目指す生徒の皆さんの中で、自宅からの通学が遠方のため難しい人には、10月の附属中学校の入学説明会や、11月の附属高校のオープン・ハイスクールで是非新設された学習室も見学して欲しい。そして、兵庫県下全域から本校で学びたい意欲ある人に黎明寮に入寮して頂き、素晴らしく楽しい寮生活を送って欲しい。
校長 小倉 裕史
附属高校の公開授業を通して「主体的・対話的で深い学び」の工夫した魅力ある教育活動を目指す(R3.9.24)
9月24日(金)、1校時は初任1年目の小林健太郎先生が「保健」、2校時は初任2年目の馬竹京子先生が「英語理解」の公開授業を、それぞれ高校2年生の生徒を対象に実施した。本校の中学校及び高校の、のべ約30人の教員が参加した。
1限の「保健」の授業は、「高齢者のための社会的な取り組み」を主題として、加齢と老化の違いから導入し、「高齢者の健康問題とその支援」「すべての人が健康・安全に暮らすための社会」について、生徒に考えさせた。ICTを効果的に使用して、写真やグラフを示すなど、教科書だけではわからない工夫があった。日本の高齢化率の変化や、平均寿命と健康寿命の差からわかることなど、生徒はペアワークなどで意見交換しながら熱心に答えていた。バリアフリーとユニバーサルデザインの意味を理解すると共に、パソコンのキーボードのFとJ、5に凹凸があったり、駅の自動改札口が広く車椅子が通れる幅や矢印でわかりやすくなっているなど、身の回りにあるユニバーサルデザインについて理解を深めた。超高齢化社会となっている現在、生徒達に理解を深めて欲しいと願うと共に、さらにICTの効果的な授業の工夫を目指して、教員全員で研鑽に励んでいきたい。
2限の「英語理解」の授業は、英語の単語の発音や文書をICTを効果的に取り入れて、反復学習や、生徒が2人ペアで立って読み合ったり意見交換するなど、教員の自信を持って指示する指導に、生徒はどんどん引き込まれて声を出して意欲的に取り組んだ。先生の熱意のこもった授業展開に主体的・対話的で深い学びの授業の工夫が感じられた。今回の英文の内容は、「キーボードで文字を打つのと手でノートをとるのとでは、手書きは自分で書いた方が記憶する能力を高める」ことや「手書きやキーボードの使用は、何を書くか、なぜ書くか、誰に書くかに応じて、両方の利点をうまく生かす」ことを扱っており、ICTの効果的な活用を生徒に伝えるためにも、意義ある内容である。英語が苦手な生徒も、さらに意欲的に取り組んで、英語の力を高めて欲しいと願う。
2学期制の本校は、来週で前期が終了する。本校の、中学校も高校も、コロナ禍の中でも教員一人一人が生徒のことを精一杯考えて工夫した教育活動を展開していることを、校長として本当に嬉しく感じている。前期の反省をもとに、10月からの後期の半年は、県立大学附属としてのさらなる魅力・特色の向上の工夫を図りたい。現在、様々な学校改革を実施している途中段階ではあるが、生徒のことを一番に考えて、教職員が生徒に温かく寄り添い、よりよい学校を目指したい。
校長 小倉 裕史
附属高校で「ICTを活用した授業づくり」をテーマに公開授業を実施(R3.9.21)
9月21日(火)、本校に今年着任した地歴・公民科の初任の鳥居柚希(とりいゆずき)先生が、高校1年生の現代社会で「ICTを活用した授業づくり」をテーマに公開授業を行い、10人余りの教員が参加した。
今日の授業の主題は「法の下の平等」で、最近のニュースで問題として取り上げられた内容を元に、生徒に関心を持たせ、日本国憲法の基本的な人権をテーマに、新聞記事や写真、質問項目などを生徒に見せて、ICTを効果的に活用した授業を展開した。
「人種差別」「障がい者差別」「男女差別」について、プロジェクターに新聞記事や写真を写して、生徒にペアで意見交換をさせたり、発表させたりしながら、主体的・対話的で深い学びの授業を行って理解を深めていた。差別に関する質問の内容に、頭を抱えて考える生徒の姿もあった。人種差別の「ヘイトスピーチ解消法」や男女差別の女性専用車両の「アファーマティブアクション」などの難しい言葉も、真剣に聞いていた。
本校は、昨年度から黒板をホワイトボードに入れ替え、全教室にプロジェクターを設置して、全教科において効果的なICT教育に取り組んでいる。昨年度の臨時休業時も、県下でいち早く県立大学からの支援の下で、Web授業を実施した。
来年度入学生からは1人1台端末を購入し、授業で効果的な活用を図る必要があり、一斉学習だけでなく、個別学習や協働学習にICTを活用した場面が増えることになる。
本校は、新学習指導要領を着実に実施するために、ICT環境を最大限に活用し、生徒たちを誰一人取り残すことなく育成する「個別最適な学び」と、生徒たちの多様な個性を最大限に生かす「協働的な学び」の一体的な充実を図っていく。
24日(金)には、保健体育科の小林健太郎先生と英語科の馬竹京子先生が公開授業を実施することになっている。
コロナ禍の現状では、生徒の活発な話し合い等が難しい状況ではあるが、生徒の自主性を尊重し、「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす」本校の目標にしたがって、さらにICTの効果的な活用を進めたい。
校長 小倉 裕史
兵庫県立大学への特別推薦制度の選考試験(基礎学力調査)実施(R3.9.11)
9月11日(土)、兵庫県立大学への特別推薦制度を利用して進学を希望する生徒に、校内選考の基礎学力調査を実施した。今年度は例年よりも希望者が多く、49名の高校3年生(26回生)が熱心に取り組んだ。
本校の特別推薦制度は、兵庫県立大学6学部(国際商経学部、社会情報科学部、工学部、理学部、環境人間学部、看護学部)への進学を希望する生徒に、他の高校からよりも特別に進学しやすい制度である。
校内の成績等とともに、各学部の指定する教科(数学、理科、英語、国語、小論文から3教科)において高校での基礎学力の定着度を図る今回の試験を実施して、校内選考ののち県立大学と協議することになっている。
本校は、兵庫県立大学の附属であり、中学校時代から県立大学への進学を考えていた生徒や、高校で実施されている県立大学との高大連携授業での経験、大学見学やオープンキャンパスなどに参加して、県立大学の魅力を感じて進学を希望した生徒が多い。
受験する生徒は、今日の日の為に頑張って準備してきた。9月2日には、八重真治総長から激励の言葉を聞き、意欲を持って今日の日を迎えた。
現在、コロナ禍の中で不安もあって受験勉強が大変な状況であるが、それぞれの目指す進路に向けて、先陣を切って今日の基礎学力調査を受けた生徒たち。それぞれの希望を、可能な限り叶えてやりたい気持ちでいっぱいである。
昨年度は、30名余りの生徒が兵庫県立大学に進学したが、今年度は例年よりも希望者が多い。
昨年度の卒業生(25回生)は、医学部医学科3名をはじめ、現役での国公立大学合格者が50.3%と半数を超えた。頑張った先輩たちに負けないように、高校3年生(26回生)全員が、将来の進路目標を最後まで諦めることなく挑戦し続けて欲しいと強く願っている。
校長 小倉 裕史
自分の可能性を信じてー東京パラリンピックを終えてー(中学校全校集会挨拶より)(R3.9.6)
夏休みが終わって1週間が経ちましたが、生徒の皆さんは気持ちを新たに頑張っているでしょうか。
今日は、昨日が閉会式で8月24日から13日の日程で行われました東京パラリンピックのお話をします。
日本は、今回の大会で金メダル13個を含む51個のメダルを獲得しました。
日本パラリンピック委員会の委員長の河合純一さん(バルセロナ(1992年)からロンドン(2012年)までパラリンピック6大会連続出場、金メダル5個を含む21個のメダルを受賞)は、「よくオリンピックは平和の祭典といわれるが、パラリンピックは、人間の可能性の祭典。」と言っています。
オリンピックは33競技339種目でしたが、パラリンピックは22競技540種目が実施され、パラリンピックの方オリンピックよりも種目が圧倒的に多くなっています。これは、障害の種類や程度によってクラス分けされているからです。
競技は、水泳、陸上、アーチェリー、バドミントン、車椅子ラグビー、車椅子バスケットボール、車椅子テニス等に加えて、パラリンピック特有の競技として、「目隠しを付けて、鈴の入ったボールを互いに投げ合って得点を競う」ゴールボールや、「ジャックボールと呼ばれる白い目標の球を投げた後に、それぞれ赤と青の6球を投げ合って、自分の球をよりジャックに近づけた方が勝ちとなる」ボッチャなどがあります。ボッチャは、脳性まひなどの比較的重い運動機能障がいがある人のためにヨーロッパで生まれたスポーツです。
今回のパラリンピックのボッチャ個人で初の金メダルを取った29歳の杉村 英孝(すぎむら ひでたか)さんは、生まれた時から脳性まひの障害で、ボッチャは19 歳の時に始めたようです。車椅子で、左手の振って球をミリ単位で、投げていた姿に感動しました。
車椅子の人、視覚障害の人、知的障害の人、手足に障害を持った人など、自分の可能性を最大限に発揮してそれぞれの種目を戦っていたと思います。
一昨日(9/4)は、車椅子テニス男子シングルスの国枝 慎吾(くにえだ しんご)さんが金メダル、最終日の昨日(9/5)は、女子マラソンの視覚障害の部での道下 美里(みちした みさと)さん、バトミントン男子シングルで車椅子の部の梶原 大暉(かじはら だいき)さんが金メダルを獲得するなど、これまでの諦めかけた苦労の話を聞いて気持ちが熱くなりました。
私自身は、怪我で脚を無くしたり、目が見えなくなったら、このように頑張れるかと自問自答しながら競技を見ていました。
障害の内容や程度が違っても、自らの可能性に気づき伸ばすことによって、新たな世界が開けます。しかし、頑張る姿に拍手を送ることが、頑張れない人への圧力や頑張ることへの強制に繋がることのないように指摘する人もいます。
日本パラリンピック委員会委員長の河合さんは、パラリンピックについて、「もっている可能性を発揮することが、人々が自分自身がもっている可能性に気づくことにもなり、想像をこえるパフォーマンスに触れた方々が、ご自身のなかにあるかもしれない無意識のうちにもつ心のバリアを取り除く力ももっているのではないか。」とも言っています。
皆さんは、たくさんの可能性を持っています。時にはしんどくなったり、困難が訪れたら諦めたくなることもあるかもしれません。しかし、自分が持っている可能性を、最後まで諦めることなく、精一杯頑張って欲しいと思います。
現在緊急事態宣言中ですから、まだまだ感染症対策をとりながらも、熱中症にも気をつけて、過ごしてください。
校長 小倉 裕史
中高合同公開授業の実施で教員の指導力向上へ(R3.9.1)
9月1日(水)、附属中学校1年生の理科の授業を、中学校と高等学校の教員で見学した。今回の公開授業のテーマは、① ICTの活用、② 個別最適された学び、③ 主体的・対話的で深い学びの視点 であった。
中学校が今年度から、高等学校は来年度入学生から学習指導要領が改訂され、併設型中高一貫校である本校では、中学校と高等学校の教員が、相互乗り入れで授業を行っているが、公開授業を合同で見学して、その後に研究協議をして、教員の指導力の向上に努めている。
今回は、中学校1年生の理科で、「身のまわりの物質」の単元で、「状態変化と温度」の内容で、エタノールを加熱して時間と温度の関係をグラフにしたものを、ICTを活用してまとめ、物質の融点(固体が液体に変化する温度)と沸点(沸騰する温度)について、班でまとめる授業展開であった。
昨年度から導入された生徒1人1台端末を使って、各班の実験結果のデータを分析し、話し合いを取り入れ、振り返りもICTで実施するなど、工夫が凝らされて授業展開であった。
授業後の中高合同での研究協議では、授業の感想だけでなく、ICTの効果的な活用、主体的・対話的で深い学びを全ての生徒に対して実施する困難さ、より生徒にわかりやすくするための授業について様々な意見交換が活発になされた。
校長からは、今回の学習指導要領の改善のポイントを整理し、中学校と高等学校の理科の目標の共通点と相違点と単元の繋がり、理科の授業や探究活動における資質・能力を育むために重視すべき学習過程のイメージ、本校の高校における専門教科「理数」としての目標、評価と指導の一体化と観点別評価について、独自資料を配付して助言した。
中学校と高等学校が互いの授業を見学して、指導力の向上を図ることができるのも、併設型一貫校である本校ならではの魅力であると感じる。教員がこれまで以上に教科指導力を向上して魅力ある授業を実施し、生徒の学力向上に繋げて欲しいと願っている。
校長 小倉 裕史
附属中学校 「数学・理科甲子園ジュニア2021」で準優勝を果たし全国大会出場へ(R3.8.17)
8月17日(火)に小野市総合体育館で、兵庫県教育委員会主催の「数学・理科甲子園ジュニア2021」が実施され、県下から61校が出場し、本校の附属中学校からは2年生の片山 葵子さん、岡本 和士さん、菊川 明輝さんの3人が出場し、準優勝を果たしました。
実施された実技競技は、「カプセルレシーブチャレンジ」で衝撃を吸収する構造物の作成に挑みました。カプセルに重りを入れて、落下させ受け止めるレシーバーの作成を3人で協力して行いました。
カプセルに入れるおもりの数と、落下させる高さの値が大きい方が高得点となり、どちらも最大値にしてチャレンジしました。落ち着いて作成して、見事に受け止めたレシーバーに、生徒たちは飛び上がって喜んでいました。本当によく頑張ったと思います。私も見ていて、本当に感動しました。
残念ながら作成したレシーバーの重さが軽い方が上位になる規定から僅差で、準優勝になりました。昨年度の優勝からの2連覇は成し遂げられませんでしたが、よく頑張ったと思います。優勝チームの3人と本校の生徒3人の合同チームが、兵庫県を代表して12月に兵庫県姫路市で実施される「科学の甲子園ジュニア全国大会」に出場することになりました。
集計の合間に実施された、「数学理科クイズ」も、8問が出題され、本校生徒は全問正解でした。全問正解は参加61校中2校だけで、理数教育を特色として頑張っている成果だと感じました。
12月の全国大会に向けて、さらに頑張って欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
令和3年度 兵庫県立大学附属中学校第15回並びに附属高等学校第28回入学式 式辞(R3.4.8)
うららかな春の光の中、色とりどりの花が咲き誇り、春爛漫のこのよき日に、ご来賓として西播磨県民局長 渡瀬 康英 様をはじめとする地域の関係者、兵庫県立大学 学長 太田 勲 様をはじめとする大学関係者、中学校PTA会長 木下 宗彦様、高等学校PTA会長 池尾 和彦様、同窓会長 岡田 慎平様をはじめとする学校関係者の皆様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校第15回並びに兵庫県立大学附属高等学校第28回入学式を挙行できますことに、深く感謝を申し上げます。
ただいま入学を許可されました、附属中学校70名と附属高等学校160名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員はもとより、在校生も皆さんを迎えることを心から嬉しく思っています。合わせて、皆さんには、今日の入学まで支えてくれたご家族、お世話になった小学校や中学校の先生をはじめ、多くの方々に対する感謝の気持ちを忘れないで欲しいと思います。
本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校として「科学技術における学術研究の後継者や、国際感覚豊かな創造性あふれる人材の育成」をねらいとした教育活動を展開しています。
右正面の額をご覧ください。本校の「創造と進歩の人たれ」という創立理念を表した校訓「創進」が掲げられています。本校では、「創進」の精神のもと「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす めざせ世界のパイオニア!」をテーマに取り組んでいます。
本校の魅力・特色は、3つあります。1つ目は、兵庫県立大学の教員や研究者を招いたり、大学を訪問したりして行われる「中高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視して観察・実験を取り入れた授業や、探究活動を行う「理数教育」、3つ目は、英語スピーチコンテストや、オーストラリア、タイなどの4か国との交流活動を行う「国際理解教育」です。新型コロナウイルス感染症の影響で、今年度も本来の教育活動が制限されると思いますが、今できることを、対策を講じながら実施していきますので、楽しみにしてください。
現在、世の中は大きな変革の時期を迎え、Society 5.0の時代が訪れようとしています。Society 5.0では、インターネットによって全ての人とモノがつながり、AIによって必要な情報が必要な時に提供され、ロボット技術によって人の可能性が広がり、技術や社会の変革、イノベーションによって様々なニーズに対応できる社会が実現します。
入学生の皆さんが大学を卒業する頃には、今存在しない職業に就く人がいる一方で、現在の仕事の約半分が自動化で無くなるとも言われています。
このような時代において求められる力は、①文章や情報を正確に読み解き対話する力、②科学的に思考・吟味し活用する力、③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探究力と言われます。これらの力を育成するために、教育課程の方針を文部科学省が定めた学習指導要領が、中学校では今年度、高等学校では来年度の入学生から改訂されます。
学力も、「知識・理解」だけでなく、「思考力・判断力・表現力等」、「学びに向かう力や人間性等」の3つの柱となります。すなわち、学力は「知っていること」よりも「できるようになること」が重視されます。本校での教育活動では、Society 5.0の時代に求められる力を育成するために、新たな学力観を意識して、ICTを活用しながら、主体的・対話的で深い学びの教育活動に取り組んでいきます。
附属中学校では、兵庫県立大学と連携して実施している探究活動のプロジェクト学習等をさらに発展させ、附属高校では、新しい学習指導要領の趣旨を1年前倒しして取り入れたクリエイティブ サイエンスコースとファンダメンタル サイエンスコースの新コースを設置して、新たな探究活動や教科等横断的な学習に取り組みます。
皆さんは、本校の新たな取組や魅力・特色ある活動に希望を持ってチャレンジしてください。
人は若い時にイメージしたことが、将来の実現に繋がると言われます。漠然と頑張ろうとする学校生活ではなく、将来目指す自分のイメージや目標を持って、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する「創進」の精神を持ち続けてください。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。お子様がこれからどのように成長していくのか、大きな期待と一抹の不安の両方を抱いておられるものと思います。
本校では、新型コロナウイルス感染症対策を徹底するなど安全を最優先にしつつ、保護者の皆様と連携して、教職員が一丸となって、お子様の成長を支えてまいります。どうか、これからの6年間、または3年間、本校に対するご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
新入生の皆さん一人一人が、自らの思いを大切にし、何より楽しい充実した中学校生活、高校生活を送られることを祈念して、式辞といたします。
令和三年四月八日
兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治
兵庫県立大学附属高等学校長兼附属中学校長 小倉 裕史
校内の桜が満開の中での令和3年度スタート
本校のあちこちにある桜が満開の中、令和3年度がスタートしました。
本日、附属中学校と附属高等学校に、新たに18人の教職員が着任しました。
入学式までには桜が散ってしまいそうなのが残念ですが、新たな附属中学生と附属高校生を、教職員一同温かく出迎えますので、よろしくお願いします。
令和3年4月1日
県立大学附属中学校・高等学校長 小倉 裕史
令和2年度 兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式 式辞(R3.3.17)
テクノの地に春の気配が満ち始め、躍動の気配をただよわせるようになりました。今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として、PTA会長 木下宗彦様、PTA副会長 森沙耶香様、菊森妙佳様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式をこのように挙行できますことは、卒業生はもとより本校にとりましても大きな喜びとするところです。
ただ今、本校における卒業証書を手にした七十名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本校の教職員を代表し、心からお祝い申し上げます。
本校は併設型中高一貫校であり、卒業後は附属高校に入学することになります。皆さんは、三年間に出会った良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組みました。
本当に心から盛大にお祝いするのは、3年後に高校を卒業する時とし、今は6年間一貫教育の中間点として、名称を改めた義務教育修了式において、義務教育の修了をお祝いいたします。
中学校生活最後の今年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、臨時休業が2か月続いた不安なスタートとなりました。この間、県立大学からの支援を受けた遠隔授業も行いましたが、授業進度が遅れたり、友達と話すこともできずに不安な中での頑張りであったと思います。
学校再開後も、文化祭などが中止されて残念でしたが、九月のイングリッシュスピーチフェスティバルを皮切りに、三密を防ぐ工夫をしながらの行事を実施することができました。皆さんの活き活きとした姿に感動しました。十月には規模は縮小されましたが体育大会での中学校演技で一致団結した素晴らしい発表をしてくれました。また、十一月には、「Our Time is Beatiful 途切れぬ 附属の想い」をテーマにしたアートフェスティバルにおいて、三年間の平和学習の集大成としての劇をまとめあげることができました。二月には、プロジェクト学習発表会において、テーマ別に各班が堂々と口頭発表し、講師の県立大学等の先生の質問に堂々と答えてくれました。
例年とは違う形での実施で、変更も余儀なくされた行事が多い中、時間をかけて準備をし、失敗を繰り返しても、最後までやり遂げたこと、いかにわかりやすく人に伝えるかを工夫したことなどは、今後の皆さんにとって大きな財産になったことと思います。本当に、よくやり抜きました。最後まで精いっぱい取り組んでくれたことを、大変うれしく思います。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことでしょう。
また、明日からは、延期されて心配された修学旅行も無事に実施されることとなりました。存分に楽しんできてください。
本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校としての魅力・特色を活かした教育に取り組んでいます。
卒業後に入学する附属高校の特色は3つあります。1つ目は、兵庫県立大学との「高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視した「理数教育」、3つ目は、4か国との海外交流活動などを行う「国際理解教育」です。
皆さんはこれらの取組に積極的に参加して、多くの経験を積むと共に、来年度から新設されるコースの1期生として、それぞれが目標を持って努力して、さらに成長して欲しいと思います。
附属高校では、一人ひとりが将来の目指す目標を定めて、附属中学校で身に着けた何事にも主体的にチャレンジすることを忘れずに、取り組んでください。
皆さんは、無限に大きな可能性を秘めています。今後の3年間には、辛いことも、諦めようと思うときもあるかもしれません。その時は、「玉磨かざれば光なし 光なければ石瓦たり」という言葉を思い出してください。ここでいう「玉」とは宝石の原石で、皆さん一人ひとりのことです。これからもまだまだ磨かなければ光りません。光らなければ道に落ちている石や瓦のかけらのように大した価値もありません。磨かれてこそ素晴らしい輝きを放ちます。辛く苦しいときは、宝石が磨かれている時だと信じて耐え抜いて欲しいと思います。皆さん一人ひとりが、光輝く人生を送ることを心から応援しています。
保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。また、三年間にわたり、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからも、さらに三年間本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。
卒業生の皆さんは、附属高校に進学後も、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに活躍してくれることを期待しています。
また、皆さんがかけがえのない貴重な中学校三年間を過ごした附属中学校を、これからも先輩として支えて欲しいと願っています。
七十名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。
令和三年三月十七日
兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治
兵庫県立大学附属中学校長 小倉 裕史
令和2年度 兵庫県立大学附属高等学校 第25回卒業証書授与式 式辞(R3.2.27)
テクノの地に春の息吹が満ち始め、躍動の気配をただよわせるようになりました。今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として兵庫県立大学学長 太田勲様、PTA会長 池尾和彦様、同窓会長 岡田慎平様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属高等学校 第二十五回卒業証書授与式をこのように挙行できますことは、卒業生はもとより本校にとりましても大きな喜びとするところであります。
ただ今、本校における全課程を修了し卒業証書を手にした百五十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本校の教職員を代表し、心からお祝い申し上げます。
附属高校での三年間に出会った良き仲間と一緒に机を並べて勉強し、文化祭や体育大会などの学校行事では、クラスのみんなと団結し、校訓「創進」、「創造と進歩の人たれ」のもと精一杯取り組みました。
本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校としての魅力・特色を活かした教育に取り組んでいます。1つ目は、兵庫県立大学の教員や研究者を招いたり、大学を訪問したりして行われる「高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視して観察・実験を取り入れた授業や、県教育委員会主催の「数学・理科甲子園」や研究発表会への参加などの「理数教育」、3つ目は、英語スピーチコンテストの実施や、台湾での研修旅行、オーストラリア、タイ、韓国の3か国との交流活動、アメリカへの語学研修などを行う「国際理解教育」です。
これほどの魅力・特色を持つ高校は県下にも例がないかと思います。皆さんは、それらに積極的に参加して多くの経験を積んで成長してくれました。
しかし、高校生活最後の年は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、臨時休業が2か月続いた不安なスタートとなりました。さらに文化祭や球技大会などの学校行事が中止され、体育大会なども規模を縮小して無観客での実施となり、部活動も最後の大会が中止や代替大会となって、残念な思いをした人もたくさんありました。
臨時休業中は、県立大学からの支援を受けた遠隔授業も行いましたが、授業進度が遅れて受験勉強も不安な中での頑張りであったと思います。黎明寮が閉鎖される時期もあり、また弁当形式での三密対策を取っての部屋での食事、交流行事がなくなったりして残念な生活になったと思います。
そんな中、皆さんは、最後まで精いっぱい取り組んでくれたことを大変うれしく思っています。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことと思います。
「夜明け前が一番暗い」という言葉を知っているでしょうか。これは、兵庫県立大学のポスターにも書いてある言葉で、職員室と会議室の間に貼ってあるので見た人も多いかと思います。
たいへんな状況と受験勉強で一番辛く苦しい時期が重なり、これまでの人生で一番暗かったことと思います。しかし、そんな時期を乗り越えて、夜明けが訪れようとしています。どんなに暗くても、兵庫県の緊急事態宣言が明日をもって解除されるように、必ず夜明けは来るのですから。
これからは、一人ひとりが目指す目標に向かって、本校で身に着けた力を存分に発揮してください。今後の人生には、辛いことも、諦めようと思うときもあるかもしれません。その時は、「玉磨かざれば光なし 光なければ石瓦たり」という言葉を思い出してください。ここでいう「玉」とは宝石の原石で、可能性を秘めた皆さん一人一人のことです。宝石の原石は磨かなければ光りません。道に落ちている石や瓦のかけらのように大した価値もありません磨かれて素晴らしい輝きを放ちます。辛く苦しいときは、宝石が磨かれている時だと信じて耐え抜いて欲しいと思います。皆さん一人ひとり光輝く人生を送ることを心から応援しています。
保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様のご卒業を心より祝福申し上げます。また、一貫生は六年間、高入生は三年間にわたり本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。これからも、本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。
卒業生の皆さんは、それぞれ違った進路に進み、将来違った職業に就いて、違った人生を歩むことになりますが、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する「創進」の精神を忘れず、社会を牽引し地域を支える人材として活躍してくれることを期待しています。
また、皆さんが人生の中で、かけがえのない最も貴重な高校三年間を過ごした母校がこれからも皆さんの心の支えであり続けることを願っています。
百五十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す新しい世界で常に誠実さをもって努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。
令和三年二月二十七日
兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治
兵庫県立大学附属高等学校長 小倉 裕史