校長室より

校長室より

【校長室より】令和4年度第3学期終業式辞(要旨)

 おはようございます。

 朝夕肌寒いものの、一雨ごとに春らしくなってきました。

 校内の桜もチラホラ花を咲かせ始めました。

 昨日から蔓延防止期間も終わり、令和3年度も本日で3学期の終業式となりました。無事に本日迎えられたことをうれしく、そして大変ありがたく思います。

 新型コロナウイルス感染症の蔓延防止期間は終わりましたが、ここで感染防止対策を怠ってはなりません。残念ですが、マスクせず会話しながら下校する生徒が一部見られます。大切な試合にチームとして出場できないなどということは可能な限りゼロに近づけたい。また、家族の生活にも影響がないに越したことはありません。今一度、マスク着用、咳エチケット、黙食、など細心の注意を払いたいものです。

 さて、先日、KTカーニー株式会社日本代表の関灘茂さんにご講演をいただきました。残念ながら別の用務で中座しましたが、映像で講演を拝聴できました。「モチベーションが高まっている」「本をしっかり読む」と感想に書いた人も多いと思います。今一度、忘れてはならないことを2つ述べます。

 まず行動あるのみ。

 講演後、実際に書店で本を漁った人、志を現実にするために学習計画をたてて即実行した人がいると信じます。

 2つ目にその高いモチベーションをいかに継続させるか。「喉元過ぎて熱さ忘れる」にならないようにしたいものです。心に誓ったと思っても、日増しに熱はさめ、そして忘れてしまいます。忘れないためには、いつも目標を見据えるしかありません。目の前に目標を掲げたい。手帳に書留め、常に眺める。ちょっとした工夫で、道は拓けます。いや、拓くと言い聞かせるのです。

 講演いただいて、少々のことではへこたれない自分に成長していけるのではないかと、勇気をいただいた人も多いと思います。「今、この場所」に安住せず、少しだけ無理をして身近なところから一歩踏み出し、さらに高みを目指して欲しい。将来「みんなの幸せの一端を担い」そして「世のため」に活躍する自分を思い描いて過ごしてほしいと、願っています。

 春休み中、油断せず健康にくれぐれも留意して行動してください。

 みんなで元気に新学期を迎えましょう。

 その名ぞ兵庫 わが母校 

 以上、第3学期終業式辞とします。

 令和4年3月23日 

                                    兵庫県立兵庫高等学校長 升川 清則

【校長室より】第74回卒業証書授与式辞

※いつも兵庫高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 

                       式   辞

 玄関脇に植えられた白梅も日ごとにつぼみを開き、春の訪れを感じる季節になりました。
 本日、第74回卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、PTA会長様、武陽会理事長様には、ご多忙にも関わりませず、ご臨席を賜り厚くお礼申し上げます。また、保護者の皆様には卒業生の門出を祝うため、ご来校いただきに誠に有り難うございます。心より感謝を申しあげます。
 ただ今、卒業証書を授与された314名の皆さん、卒業おめでとう。
 本日めでたく卒業の日を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。3年間の努力と精進に対して心から賛辞をおくります。
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は衰えを見せず、兵庫県において感染症との戦いが依然として続いています。
 本校では、これまで感染防止に細心の注意を払いながら教育活動を行ってきました。
 教科の学習に加えて、全生徒が探究活動に精力的に取組んでくれました。74回生は探究全体発表会を7月に初めて実施しました。さらに校外の発表会等では高い評価を受けました。コロナ禍の教育活動において、ICT活用など前進した面もあります。まさに、「禍福はあざなえる縄のごとし」、多面的に物事を捉えることの大切さを痛感しています。様々な行事が天候に恵まれ滞りなく実施できたことを喜び感謝したい気持ちでいっぱいです。
 さて、私たちは、時代に応じた新しいものの見方を迫られています。
 新たな社会は、サイバー(仮想)空間とフィジカル(現実)空間の融合を目指すSociety 5.0と言われています。今まさに進展しつつある情報社会の生産力は、工業社会のそれをはるかにしのぐものと予測され、新しい知識労働者時代のプレーヤーとして活躍するために、我われには何が必要なのでしょうか。
 アメリカの作家スティーブン・R・コヴィーは、多くの人たちに影響を与えた人物、あるいは何か有意義な変化を起こした人物は、共通した4つの特質を有していると指摘しています。
 1つ目は「ビジョン」を持つことです。ビジョンとは、知性の目で将来を見ること、想像力を働かせることです。望み、夢、希望、目標、計画とも考えられます。
 2つ目は「自制」することです。自制とはビジョンを実現するために目の前の厳しい事実から逃げずに、物事を成し遂げるために必要なことを着実に実行することです。自制の対極にあるのが無節操です。無節操が過ぎれば、快楽やスリルのために、人生において最も大切なことを犠牲にすることになります。
 3つ目は、「情熱」を持つことです。外からの働きかけで情熱は生まれません。自分が主体的に選択することを力として、内面から湧いて出るものです。情熱は、ビジョンを達成するまで自制し続ける原動力になります。
 最後は「良心」を持つことです。良心は善悪を判断する道徳観であり、自分の存在意義、貢献へと後押しする力といえます。良心に従って生きることで、ビジョン、自制、情熱が生まれます。良心の対局にあるエゴは、横暴で尊大で独裁的なものであることを理解する必要があります。
 いかなる世の中になろうとも「ビジョン」「自制」「情熱」「良心」を欠くことなく、自分自身で「内なる炎」を燃え立たせ、自信を持って自分の道を究めて欲しいと願っています。
 保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。本校の教育方針をご理解いただき3年間ご協力、ご支援を賜りましたことを改めまして心よりお礼申し上げます。お子様が健康で立派な社会人となられることを切にお祈りいたします。
 卒業生の皆さん、健康にはくれぐれも留意し、壁に直面した時は「ネバーギブアップ」の精神で自ら行動して乗り越えてください。君たちの後に続く後輩たちのため、そして世のため人のために大いに活躍されることを期待しています。
 74回生、109陽会の皆さんの前途に幸多かれと、心よりお祈りしつつお別れいたします。

 

 令和4年3月1日

                                         兵庫県立兵庫高等学校長
升 川 清 則

【校長室より】阪神・淡路大震災から27年

阪神・淡路大震災発生から27年
 
 皆さんこんにちは。
 今、私は、1階事務室前の柱の銘板の前に立っています。
 ここには「兵庫県立兵庫高等学校は、神戸市内で最大の避難所となり、被災者支援と教育活動の両立に困難を極めた。しかしながら、生徒も、教職員も粘り強く耐え、被災された人々とともに、394日間を戦い抜いた。」と刻まれています。

 今から27年前、平成7(1995)年1月17日5時46分、淡路島北部を震源とし、死者6,435名、重傷者10,683名の未曾有の被害をもたらした震度7の大地震、阪神・淡路大震災が発生しました。
 犠牲になられた多くの方々のご冥福をあらためて心よりお祈りいたします。
 さて、本校では、震災直後から校内には 2,500人を超す避難者を受入れました。「394日間を戦い抜いた」とあるのは、震災発生後の翌年、2月14日に校内の避難者がゼロとなるまで、避難者とともに学校生活を送ったことを示しています。

 震災発生後、1年生は北区の神戸甲北高校で、2年生は鈴蘭台高校(現在の神戸鈴蘭台高校)で、教室を間借りして授業が再開されましたが、当時の2年生が次のように綴っています。


『学ぶという事』
「学校という勉強するには恵まれ過ぎた環境が当たり前のようにあって、僕は色々なことを知る喜びを最近まで知らずにいたけれど、今はとてもおもしろいことだということに気付いた。今回の震災で気付いたことは、えらそうに自分は勉強していることになっているが、実は自分の身の回りのことを何ひとつ、1回の食事すら自分で世話できない人間なのだということだ。親をはじめ、社会全体が勉強できる環境をすべて整えてくれていて、それらすべてを土台にして勉強させてもらっていた。生きることが何ひとつ自分でできないことに気付いた。自分一人でも生きてゆけるようになるためにも、今は鈴高というあまりある環境で勉強させてもらっている。」

 通常の学校生活は困難を極める中でも、生徒は多くのことを感じ、そして学んだのです。
 その年の3月1日には鈴蘭台高校で第47回卒業証書授与式が挙行され、3年生の元生徒会長が「破壊された神戸の復興、混迷する世界情勢の打開を担うのは私たちなのだ。」と力強く答辞で語りました。その方は現在、外務省に務めておられます。東京みらいフロンティアツアーの代替研修でも、アフガニスタン情勢が緊迫するお忙しい中、お話しをいただいた方です。

 年度が変り4月からは北区の西鈴蘭台にあった当時の鈴蘭台西高校のグラウンドに仮設校舎が建設され、3学年全員そろって新学期をスタートしました。4月26日、3年生が九州方面への修学旅行を実施。そして、6月5日から3年生が本校に復帰。その時の避難者は約600人を数えました。
 そのような中で8月には吹奏楽部が全国大会への出場を決めるなど全校生徒が一丸となって部活動でも大いに気を吐いたのです。1,2年生が本校に復帰し、全校生1117名が揃ったのは9月26日のことでした。


 1月15日には南太平洋のトンガで海底火山で大規模噴火がおこり、日本にも、場所によって1Mを超える津波が記録されました。東日本大震災をはじめ、多くの豪雨や地滑り被害などの自然災害の発生、そして新型コロナウイルス感染症などの感染症の流行も含め、我々が自然界で生きていく中では、いつどこで何が起こるか分かりません。
 2年前の7 月に、本校職員が東日本大震災後の東北地方にボランテイアに赴きました。全校生徒に 「災害はいつどこで発生するかわからない、いかにして自分事としてとらえるか 」が重要であり、「自分の命の重みを十分認識して精一杯生きよう」と問いかけたことが今でも心に残っています。

 全く心配のない平穏な日常を送ることができるのは、当たり前のことではなく、むしろ例外であることを、我々は今、コロナと闘うことで身をもって体験しています。当たり前ではないことを経験できてありがたく思うことができれば、それは大いに意味のあることです。兵庫高校生は、大震災や2009年の新型インフルエンザの流行など、いかなる時も苦難を前向きに捉えて乗り越えてきました。これからも阪神淡路大震災を忘れず、伝え、次の災害へ備える心構えを持ち続けましょう。

 令和4(2022)年1月17日

                              兵庫県立兵庫高等学校長
                                  升 川 清 則

【校長室より】部活動等の成績(2学期追加分・主なもの)

【運動部】
 男子バレーボール部
  12/26 令和3年度神戸市内高等学校バレーボール新人大会 優秀選手賞 2年 松本 匠
              ※チームとしても県新人大会の出場権獲得

 女子バレーボール部
       12/26 令和3年度神戸市内高等学校バレーボール新人大会 優秀選手賞 2年 前山ゆう
                ※チームとしても県新人大会の出場権獲得

【文化部】
 吹奏楽部
        12/19   第49回兵庫県アンサンブルコンテスト神戸地区大会
                       クラリネット8重奏 金賞   2年 柴田藍花 立川優花 安政遥音
                                                                      1年  村上舞桜 猪師温音 成 緑世 来田明日香 長野咲那
                ※県アンサンブルコンテストの出場権獲得

【その他】
   12/21 第12回いっしょに読もう!新聞コンクール         奨励賞       2年 面出朱里 

【校長室より】令和3年度第3学期始業式辞(要旨)

 おはようございます。あらためまして、明けましておめでとうございます。
 日差しはないものの、しっとり落着いた3学期の始まりになりました。君たちが元気に登校し始業式を迎えられたことをうれしく、そして大変ありがたく思います。

 さて、昨年2021年の漢字は「金」でした。5年ぶり4度目。オリンピックが開催された年は決まってこの字が選ばれます。今年は冬季オリンピックが開催されますが、オリンピックがなくても、1人ひとりが「ゴールド」に輝くような1年にしたいものです。
 一方で、年明け早々、新型コロナウイルスの新規の感染者がにわかに増加し、昨日、兵庫県では169人(昨年の同日284人)になりました。我々、一人ひとりが感染拡大防止につとめなければなりません。基本的な対策をしっかり行うことで感染を防ぐことはできます。三密(密閉、密接、密集)の回避、手洗いの励行、マスクの着用などにしっかりと取組みたいものです。
 昨年は島田叡先輩生誕120年でした。2年生は修学旅行で島田先輩を慰霊させていただきました。そして、12月25日に行われた島田先輩生誕120年を記念する式典では、修学旅行委員3名が、沖縄県立那覇高校の生徒3人と共に、兵庫県民を代表して、平和メッセージを堂々と発信してくれました。また、一昨年の3年生の修学旅行を思い返すと。島守の塔への献花の折、雨も上がって雨雲の間から温かな日差しが差し込んだことが、この間のことのように記憶に残っています。島田氏は苦境にあっても、その時を大切にし、未来に向かって尽力された。我々は、コロナウイルスとの闘いにおいて、これまでの歴史になかったような、新たな経験をさせてもらっています。今こそ自分たちの未来を創るために新しいスタートを切りましょう。


 3学期のスタートにあたり君たちに求めたいことが2つあります。
 1つは、目標を明確にすること。進路でも部活動でも、具体的な目標をたてる、そしていつも目標を目にして確認し意識し続けること。
 2つめは、ほんの少しだけ無理をして「良い行動を習慣化」すること。これまで課題にあげてきた家庭での学習時間は増加の兆しは見えるものの、あともう一息の取組みを期待します。特に、1・2年はさらに1時間ひねり出すために生活を見直して欲しい。同時に読書、新聞に日常的に親しんで、感性を磨いて欲しい。
 3年生は大学入試共通テスト目前です。睡眠時間をしっかり確保して、決めたことを丁寧に進めなさい。何事もやってみないと結果はわかりません。目標を達成されることを切に願っています。


 生徒全員が、それぞれ目標に向かって共に切磋琢磨する。兵庫高校は、まさに自立を目指して努力を続ける人たちの共同体です。

 その名ぞ兵庫 わが母校 

 以上、第3学期始業式辞とします。

 令和4年1月11日

 兵庫県立兵庫高等学校長

 升川 清則

【校長室より】部活動等の成績(2学期・主なもの)

 兵庫高校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 2学期において、部活動等で生徒が大いに健闘しました。その一部を紹介させていただきます。

 【運動部】 

陸上競技部

 9/17 第54回近畿高等学校ユース陸上競技対校選手権大会

                         1年男子800m 3位 岡田悠佑(1年)

 10/ 3     第59回神戸地区高等学校駅伝競走大会 男子総合成績    5位

                                第3区      3位 嶋根陸都(1年)

水泳部

  10/9 第5回近畿高等学校新人水泳競技大会                           男子100m自由形     3位 洲﨑透真(1年)

   9/ 4   第64回兵庫県高等学校ジュニア選手権水泳競技大会    男子100m自由形        3位    同上

12/19  第14回兵庫県高等学校対抗冬季水泳競技大会      男子  50m自由形     2位    同上

                                                                                                       男子100m自由形       4位    同上

                                                                                                       男子総合成績        8位

11/ 7   第8回神戸市秋季水泳競技大会                            女子50m平泳ぎ    1位   武田菜々美(2年) 

                                                                                                       女子200m個人メドレー   3位    同上

                                                                           男子200m平泳ぎ        2位  坊垣宏太(2年)

器械体操部

 10/16 神戸市総合スポーツ大会体操競技高等学校の部    男子個人総合     2位  五十嵐友紀(2年)

                                                                                                        男子種目別平行棒     2位  丹野遼太朗(2年)

                                                                                                        女子個人総合            3位  村上璃佐音(2年)

【文化部】

第45回兵庫県高等学校総合文化祭

 放送部 11/23 放送文化部門            ラジオ番組小部門ドラマ 銀賞

                            朗読小部門      奨励賞 堀内春香(1年) 

 ギターアンサンブル部

     9/26  軽音楽部門                                         選考会優秀賞            南薗創太(2年)   新谷月乃(2年)

                                       谷崎鈴音(2年) 清水俊輔(2年)   

   書道部    11/14  書道展                                                        全国総文推薦賞         森本菜月(2年)

                                                                                                     テーマ作品優秀賞      鈴木咲光(2年)

 【その他】

     11/25 高校生の税に関する作文        長田税務署長賞       石田和花(2年)

                             長田区租税教育推進協議会長賞

                                                                                                                                        平田 愛(2年)

 

                  11/28  第12回ひょうご新聞感想文コンクール   入選 小林友夏(2年) 橋口千聖(2年)

                  11/27 第12回ESD(持続可能な開発のための教育) 大賞審査員特別賞        兵庫高校

【校長室より】令和3年度第2学期終業式辞(要旨)

 いつも兵庫高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。2学期終業式を放送室からホームルームに向けて、オンラインで実施しました。 

 おはようございます。
 学校近くの花壇にはクリスマスデコレーションとシクラメンの花、そして迎春の葉ボタンに季節を感じます。
 2学期を振り返ると、9月体育祭、10月2・3年校外学習、11月1年生野外活動、そして、好天に恵まれた2年生の修学旅行、さらには先ほど実施した避難訓練。そして、神戸高校との秋季定期戦は、見事に勝利など。新型コロナウイルス感染症の影響の中でも、様々な行事を概ね天候にも恵まれて滞りなく実施できたことは大変ありがたく、皆さんとともに喜び感謝したいと思います。

 さて、始業式と同じように教室へのオンライン配信による終業式となりました。カメラのレンズを皆さんの目だと思って、しっかりと見据えて話をします。
 行事を終えるごとに、各学年ともに取組みの質が上がってきつつあるように思います。1年生は先日のSTEAM授業における動画制作、2年生は修学旅行における生徒主体の取組み、3年生は各自の目標に向けてまっしぐらに取組む様子を見せてくれており頼もしく感じました。
 一方、残念なこともあります。とりわけスマートフォンの使い方。自分でコントロールできなければ身も心も滅ぼすことにつながりはしないかと大変危惧しています。ゲームやSNSから離れる勇気が必要です。
 もうひとつは、時間の際に弱い人が多い。登校時と下校時に時間が迫っても慌てることなく、「ぐずぐず」している人や集団が見られることは非常に残念です。次にやるべきことにまっしぐらに行動すれば生活にリズムが生まれます。。
 兵庫高校でともに学ぶ皆さんは、仲間であり、ライバルでもあります。お互いを尊重しながら、各自が目標を見据えて粘り強く達成感をえるまで取組んで欲しい。さらには、日ごろの清掃や仲間同士や先生方と自然にあいさつを交わせる気持ちの良い環境つくりに全員が気を配り、兵庫高校として集団的な知性を磨いていいきたいものです。
 3年生(74回生)の皆さん、今こそ我を忘れて勉強に取組むことができるときです。うまくいかないと感じる人ほど伸びしろがあります。取組むべきことを明確にして落着いて取組めば、自分でも想像できないくらい成果をあげることができます。「ネバーギブアップ」。将来、自分が「世のため人のため」に活躍する姿を思い描いて頑張りましょう。

 新年1月11日の始業式に、皆さんが元気な姿をみせてくれることを楽しみにしています。

 「その名ぞ兵庫、我が母校」

 令和3年12月24日

                                     兵庫県立兵庫高等学校長

                                         升川 清則

 

【校長室より】部活動の活躍について(夏季休業中等)

 

兵庫高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。
夏季休業中、生徒は部活動でも大いに健闘しました。成果の一部を紹介いたします。

【書道部】
 8/2~6 全国高等学校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)書道部門
    読売新聞社賞・奨励賞  3年 八木友菜(300作品中上位9作品に相当)

【ギターアンサンブル部】
     第14回全国高等学校「軽音フェスティバル」 優秀賞に決定
        3年 柚津陽之介 岡田智貴 尾崎大智 2年 清水俊輔

【卓球部】
  7/29   令和3年度近畿高等学校卓球選手権大会
         女子ダブルス 5位   3年 大槻優葉 司田和波
  8/12~17 全国高等学校総合体育大会 卓球競技
         女子シングルス出場   3年 大槻優葉 司田和波
  8/27   令和3年度神戸市内高等学校新人卓球大会
                      女子学校対抗 3位
  近畿高等学校卓球ランキング証  
          女子ダブルス 7位   3年 大槻優葉 司田和波

【水泳部】
  7/22   令和3年度近畿高等学校選手権水泳競技大会
          男子100m自由形 8位       1年 洲﨑透真
  8/17~20 全国高等学校総合体育大会 水泳競技(競泳)
          男子100m自由形 200m自由形出場 1年 洲﨑透真
  8/8~9  第74回神戸市高等学校水泳競技大会
          男子100m背泳1位 50m背泳2位    1年 洲﨑透真
                                   女子総合 2位
                                   女子100m背泳3位 50m背泳3位         3年 山本英穂
                                   女子50m平泳2位 100m平泳3位         2年 武田菜々美
                                  女子400m個人メドレー    3位       1年 小橋穂乃香
                                  女子4×100mメドレーリレー  2位 
                                                          山本英穂・武田菜々美・中原純花・吉田純香
                                  女子4×100mフリーリレー 2位
                                                          山本英穂・小林由寿・小橋穂乃香・武田菜々美
【陸上競技】
          7/21~22 第73回兵庫県高等学校ユース陸上競技対校選手権大会神戸地区予選会
                               男子2年1500m2位 5000m2位    松本暖生
                               男子2年 400m 3位         平尾穣司
                               男子1年 800m1位    1500m3位        岡田悠佑
                               女子2年砲丸投1位 円盤投1位        栗山未有
                               女子2年やり投3位            堀家花菜
                               女子1年砲丸投1位 円盤投2位       吉村咲穂
                               女子1年三段跳3位           片岡彩萌
   8/ 20~22 第73回兵庫県高等学校ユース陸上競技対校選手権大会
                               男子1年800m1位 1500m2位    岡田悠佑
                               女子2年砲丸投2位          栗山未有
                               女子1年砲丸投3位          吉村咲穂
                               女子共通4×400mリレー 6位
             1年丹羽徠嘉 2年中村莉都 松﨑絢香 熊野彩音

【ソフトボール部】
 8/22  令和3年度神戸市高等学校女子ソフトボール中期錬成大会 準優勝
                    優秀選手賞  2年 中平陽真琉

 

【校長室より】令和3年度第2学期始業式辞(要旨)

 兵庫高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。2学期始業式を放送室からホームルームに向けて、オンラインで実施しました。

 

 皆さんおはようございます。残暑の中、2学期が始まりました。 
 おりしも、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の勢いは止まらず、昨日は兵庫県内で1,024名の新たな感染者が発生し、9月12日まで緊急事態宣言が発令され緊張感も高まっています。
 2学期に予定している行事は、方法を工夫して可能な限り実施すべく準備を進めます。しかし、やむを得ず中止変更がありえることは理解して欲しい。本校における感染が起こっていないことが実施の大前提であり、行き先の感染状況も考慮して判断することになります。
 そのため、健康にはくれぐれも留意して過ごすこと。これまで以上に、密閉、密接、密集の3密の回避、ソーシャルディスタンスの確保、飲食時の大声の会話、飲料水の回し飲みは厳禁です。マスクは不織布で作られているものを着用してください。ワクチンの接種は感染対策としては非常に有効です。
 さて、夏休み中、登校しての補習や自習、家庭学習に粘り強く取組んだ人、部活動に熱心に取組んだ人など、各自が有意義に過ごしてくれたものと信じます。
 先日、2年生の27人が参加した東京未来フロンテアツアーの代替研修は、すべての訪問をオンラインで実施するなど新たな形の研修となりました。研修に加えて、各界で活躍されている本校の卒業生との交流も大いに盛り上がりました。仕事の合間を縫って後輩たちのために、馳せ参じていただきました。参加された卒業生の方々は、まさに、「世のため人のため」力を尽くされており、さらにその母校愛に感激しました。しかし、話を聞かせていただいた先輩たちも、高校時代、順調な日々を過ごしたわけでは無く、時間が経過して今になって考えれば、ありがたい高校生活だったなという感じではないかと思います。
 生徒の皆さんの中には、今の自分の状況や将来のことを少し不安に感じている人もあるかもしれません。考えて見ると、今の自分は、これまで自分の行動の結果にほかなりません。まず受け入れましょう。結果はどうであれ自分の無力さを思い知ることができれば、それは幸運なことです。あとは足りないところに脇目をふらず取組めばよいだけです。思い込みを捨て、ポジティブな行動や言動を心がけ自分から行動してみましょう。さしあたり、今やるべきことは心を落ち着かせて大掃除をしっかり行い、課題実力考査に集中することでしょうか。特に3年生は、本当にその目標で良いのか、見つめ直してみましょう。皆さんにはまだまだ伸び代があります。時間がないなどという暇があったら行動しましょう。
 厳しい暑さも今週が峠との予報です。少しずつ身体も、気持ちもな慣らしてまいりましょう。2学期が充実したものになるよう大いに期待しています。

 令和3年9月1日  

                           兵庫高等学校長 升川 清則 

 

【校長室より】令和3年度兵庫高等学校WEBオープンハイスクール挨拶(要旨)

 令和3年度兵庫高等学校WEBオープンハイスクールをご覧いただき誠にありがとうございます。
 約1,400名の中学生の皆さんにお申し込みをいただき、ご参加を楽しみに職員、生徒一同、学校を挙げて準備を進めてまいりました。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、急遽、WEB配信による実施とさせていただき、本日8月20日から期間限定で内容をご覧いただくことといたしました。
 中学生に皆さんをはじめ、保護者の皆様にもご覧いただき本校の一端をご理解いただければ大変ありがたく存じます。
 兵庫高校は、「様々な経験を通して得た学びを活用する能力」と「自分の可能性を信じて、より高いところをめざす態度」を有する皆さんの入学を期待します。
 本校は「質素剛健 自重自治」の四綱領の精神を教育の根本に掲げ、こころ豊かで自立する次世代のリーダーを育てています。創立113年の伝統に甘えることなく、国が目指す最先端の教育内容を提供すべく進化しています。文部科学省から「地域との協働による高等学校教育改革事業(グローカル型)」、県教育委員会から「STEAM教育実践モデル校事業」の2つの研究指定を受け、東京大学、京都大学、大阪大学などの大学や行政機関、民間企業との連携のもと、普通科・創造科学科のいずれにおいても、理数教育や探究活動、さらにはキャリア教育の充実に全校あげて取組みます。
 そのような中、生徒は「ひとつ上の自分」を目指して高い学力を身につけることはもちろんのこと、学校行事や部活動にも積極的に取組んでいます。時間の厳守をはじめ日々の清掃や保健活動など、各自の役割を果たし、学びの場としての秩序を保ちながら、「他者を思いやる心」と「たくましい体」を育んでいます。
 生徒達は自分の興味関心を将来に繋げて、しっかりとした目的を持って次の進路に進んでいます。国公立大学の現役合格者は毎年増加し、昨年度は過去10年間で最多となりました。卒業生は、世界や日本中で「世のため人のために力を尽くす人材」となって、官民を問わず活躍しています。
 中学生の皆さん、兵庫高校で、自らの可能性を信じて、さらなる高みを目指してください。行動力あふれる先輩たち、熱心な教職員が皆さんを心よりお待ちしています。
 11月には学校説明会を予定しています。よろしければ、来校いただければ幸いです。

【校長室より】令和3年度創造科学科 WEB学科説明会挨拶(要旨)

 令和3年度兵庫高等学校 創造科学科 WEB学科説明会をご覧いただき誠にありがとうございます。
 このたびは約200名の中学生の皆さんにお申し込みをいただき、職員、生徒共々、心待ちにして準備を進めてまいりました。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、急遽、WEB配信による実施とさせていただきました。創造科学科に関心のある中学生に皆さんをはじめ、保護者の皆様にも是非ともご覧いただき、その一端をご理解いただければ大変ありがたく存じます。
 兵庫高校は、「様々な経験を通して得た学びを活用する能力」と「自分の可能性を信じて、より高いところをめざす態度」を有することはもちろんのこと、とりわけ、創造科学科を目指す皆さんには、「信頼関係を構築する力」「先端科学について探究することで論理的に物事を分析する思考力」「様々な角度から柔軟に考え、何事にも積極的に取組む行動力」を身につけようとする生徒の入学を期待しています。
 令和4年度からはこれまでの学びに加えて、理数探究の導入や数学、理科を中心とした理数教育の充実を図ります。さらに、学校設定科目データサイエンス(仮称)を設置し、ビッグデータやICT、IoT活用の基礎となる学びを充実させます。
 生徒達は自分の興味関心を将来に繋げて、しっかりとした目的を持って東京大学や京都大学、大阪大学などの国公立大学や私立大学に進学するほか、在学中に海外留学する生徒や海外の大学にチャレンジする生徒もいます。理数科ではありますが、その強みを活かして文系に進む生徒もおります。
 将来、世界や日本中で「世のため人のために力を尽くす人材」となって、官民を問わず活躍してくれるものと期待しています。
 皆さんと一緒に切磋琢磨できることを、行動力あふれる先輩たちや熱心な教職員が心よりお待ちしています。

【校長室より】書道部門入賞決定! 全国高校総文祭

兵庫高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 全国高等学校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)の書道部門において、本校生徒が読売新聞社賞・奨励賞を受賞しました。これは、出展300作品中で上位9作品に相当します。

1 大会名  全国高等学校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021) 書道部門

2 開催期間 令和3年8月2日~6日

3 開催場所 和歌山県白浜町立総合体育館

4 入賞者  3年 八木 友菜

5 受賞内容 読売新聞社賞・奨励賞

        作品「臨 楊峴 漢陳文範碑」

        講評 隷法の特徴を捉え、豊かな線質と造形の妙を会得した作品
 

【校長室より】出場決定! 全国高校総体・全国高校総文祭

兵庫高校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 令和3年度全国高等学校総合体育大会(北信越地区)並びに全国高等学校総合文化祭(和歌山県)に参加する生徒を紹介させていただきます。参加者は全力で闘ってくれるものと期待しています。どうぞ、ご支援、ご声援を賜りますようお願いします。

 

◎全国高等学校総合体育大会  

  卓球競技(令和3年8月12日~17日 富山市総合体育館)
    女子シングルス

        3年 大槻優葉    3年 司田和波
  

  水泳競技(競泳) (令和3年8月17日~20日 長野運動公園総合運動場総合市民プール〈アクアウイング〉)
    男子100m自由形 200m自由形

          1年 洲﨑透真

◎全国高等学校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)(令和3年8月2~6日 和歌山県白浜町立総合体育館)
  書道部門

        3年 八木友菜

【校長室より】令和3年度第1学期終業式

 兵庫高等学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 本日、終業式を放送室からホームルームに向けて、オンラインで実施しました。

 吹奏楽部が校歌の合唱を全生徒に披露してくれるとともに、1学期における部活動の表彰伝達およびこれから行われる全国インターハイ(卓球部女子)・近畿大会(卓球部、山岳部、水泳部)・全国総合文化祭(書道部)出場者の激励を行いました。また、新旧生徒会長から挨拶がありました。

【終業式辞(要旨)】

 おはようございます。
 梅雨も明けて、暑さが厳しい一日になりそうです。
 さて、1学期は本日をもって終了します。
 昨年同様に新型コロナウイルスへの対応に追われました。神戸高校との春季定期戦は中止したものの、新入生歓迎遠足や文化祭、球技大会等を実施することが出来ました。大変ありがたいことです。
 さて、皆さんも承知のとおり、現在校舎の屋根や外壁の工事が行われています。来週からトイレの工事も始まります。年度の終わりにはすべてのトイレの改修が終わる予定です。その間トイレが少ない状態になり、皆さんには苦労を掛けます。この後の大掃除をはじめ最後までこまめに磨いてきれい使いたいものです。
 これからの夏休み、自分にはまだまだ足りない部分があると謙虚な姿勢を持って、自分をしっかりと見つめコツコツ集中して取組んでください。特に3年生は、進路に関して不安を感じることがあるかもしれません。今の自分の状況は、これまであらゆるものを選択してきた結果です。まず、今の状態を自分自身で受け入れましょう。

そして、次のことを意識したいものです。
 1 自分は必ず叶えるという強い気持ちを持つ
 2 固定観念(思い込み)を捨てる
 3 ポジティブな行動や言動を心がける


 この3つを実践できれば、行動が洗練され、目標がはっきりして、迷いも吹っ切れます。
自分が納得いく進路を達成した先輩たちも、毎日、決めたことを少しずつでも続けること自らの道を切り拓いていたのでしょう。
 
 夏休みの間、コロナウイルスの感染に注意するなど、健康にはくれぐれも留意して過ごすこと、そして学業や部活動で、お互いに切磋琢磨し、そのときそのときに悔いの残らないよう取組んでください。

 2学期に成長した姿を見せてくれることを期待しています。

 その名ぞ兵庫 我が母校

以上、1学期終業式の式辞とします。

【校長室より】第1学期 部活動の活躍

兵庫高等学校のホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。

1学期において、多くの生徒が部活動に熱心に取組みました。今年は、県高等学校総合体育大会や県高等学校野球選手権などの大会が開催され本校生も健闘しました。特に顕著な成果を上げたものを紹介いたします。今後も立派な成績ご修めることができるよう各部の頑張りを期待しています。ご支援を賜りますようよろしくお願いします。なお、対神戸高等学校春季定期戦は、緊急事態宣言発出により中止となりましたことを申し添えます。

【第65回兵庫県高等学校総合体育大会】
卓球部
  女子学校対抗  準優勝    3年 大槻優葉 司田和波 平岡志野 伊藤咲音 高濱 愛
                 2年 大西花歩 入谷明日香 入谷穂乃香
  女子シングルス 3位     3年 大槻優葉
          7位     3年 司田和波
  女子ダブルス    ベスト16   3年 大槻優葉 司田和波

  ※以上、近畿高等学校卓球選手権大会(7月 大阪府)の出場権を獲得
   また、女子シングルスで大槻、司田の2名が全国高校総体(8月 富山県)の出場権を獲得
  
山岳部
  学校対抗  男子5位    3年 永見晃一 増田光一 島岡航介 嵯峨大智
    ※近畿高等学校山岳競技大会(9月 大阪府)の出場権を獲得

水泳部
  男子100m自由形 3位   200m自由形 6位   1年 洲﨑透真
    ※近畿高等学校水泳競技大会(7月 京都府)の出場権を獲得

陸上競技部
  女子砲丸投 5位  円盤投 7位          2年 栗山未有
    ※全国高等学校陸上競技対校選手権近畿地区予選会(6月 兵庫県)に出場

 

全国高等学校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)】 8月 和歌山県
書道部   3年 八木友菜

 

【第14回全国高等学校軽音フェスティバルin大阪城】6月
ギターアンサンブル部  3年 尾崎大智 柚津陽之介 岡田智貴
             2年 清水俊輔

 

【対神戸高等学校定期戦(夏季)】 於 兵庫高校

水泳部  兵庫高校 233 - 206 神戸高校   兵庫高校の勝ち

【校長室より】第76回入学式辞 要旨

兵庫県立兵庫高等学校ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 

 武陽ヶ丘は、まさに春爛漫(はるらんまん)。
 本日、兵庫県立兵庫高等学校第76回入学式を挙行しましたところ、ご多用の中、PTA会長様にご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。
 ただ今入学を許可された76回生320名の皆さん、入学おめでとう。心よりお祝い申し上げます。皆さんはこれからの高校生活に、夢と希望に胸を膨らませていることと思います。今の喜びは、皆さんの努力の結果であることはもちろんですが、ご家族をはじめ、支え導いていただいた方々のお陰であると、感謝の気持ちを決して忘れてはなりません。
 さて、皆さんもご存じのように、本校の歴史は、明治41年に設立された県立第二神戸中学校に源を発し、その後、戦後の教育改革により県立第四神戸高等女学校と統合され、昭和23年、男女共学の県立兵庫高等学校として出発しました。本校は創立以来113年目を迎え、今日まで文武両道を継承し、校訓の四綱領「質素剛健 自重自治 これを貫くに至誠を以てす」を重んじる教育を進め、政治、経済、文化、芸術、スポーツなど、あらゆる分野に幾多の優秀な人材を輩出してきました。
 皆さんの入学に際し、創立以来、本校教育の根幹となってきた四綱領について私の考えを述べます。
 「質素」とは、見た目の華美にまどわされず、心の豊かさを第一に、物ごとの本質をしっかりと掴み、判断、行動せよということです。自分のありのままの姿を大切に、脇目を振らず目標に邁進してください。
 「剛健」とは、心身のたくましさのことです。自分の将来を見据え、粘り強く取り組む、強い意志と頑健な身体を養い、何者にも屈せず、自分の選んだ道を歩み続けよということです。
 「自重」とは、他の人の人格を重んじ、謙虚であるとともに自分に自信を持ち、堂々と生きる自立した人間に成長せよということです。
 最後の「自治」とは、「責任ある自由」のもと、自分たちのことを自らの責任において運営することです。集団では、仲間同士が試行錯誤しながら互いに切磋琢磨することが重要です。兵庫高校でともに学ぶ皆さんは、仲間であり、ライバルでもあり、目指すところはそれぞれ違いますが、お互いを高め合うかけがえのない存在です。1人ひとりがしっかり自分の役割を果たしながら、学業や学校行事、部活動を通じて、大きな達成感を得ることができます。仲間とともに学び、鍛えることの「ありがたさ」を感じることができれば、これほど素晴らしいことはありません。
 皆さんには、将来にむけて自立することは勿論のこと、「1つ上の自分」を目指して、「豊かな発想」と「たくましい行動力」をもって、世界や日本国中で活躍し、地元兵庫・神戸を支え牽引する人に成長してくれることを大いに期待します。
 本校は、文部科学省から「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」や県教育委員会から「STEAM教育実践モデル校事業」の研究指定を受け、伝統に甘えることなく、国が目指す最先端の教育内容を提供し、発展を続けている学校です。「このままではこれからの時代に通用しないのでは」と危機感を持って、創造的な探究活動に学校全体で取組むのが兵庫高校での学びです。探究的な学びには、辛抱強い根拠の集積と新しい発想が求められます。
 そのために実践してほしいことを三つ述べます。
 1つは、「目的と目標」を常に意識することです。
 例えば「みんなの幸せの一端を担う人になる」「世のため人のために力を尽くす」など、人生の中で大きな目的を持ち、その目的を達成するために日々の目標を立てることが重要です。これから皆さんが目指す山は、さらに険しく、道のない山です。兵庫高校入学のこの機会に、さらなる高峰を目指そうではありませんか。
 2つは、自ら主体的に学ぶ姿勢を持つことです。
目的や目標を達成するために、誰かに知識や技能を教えてもらえばよい、と皆さんが考えているならば、今すぐ改めてください。教えてもらうという受け身の姿勢ではなく、自分から学ぶ積極性がなければ、目的目標を達成できないことはもちろんのこと、自分の人生を創ることもできません。
 3つは、コツコツと努力し続ける「継続する力」と、「集中してやり遂げる力」を身につけることです。継続する力を身につけるため、目標をいくつかの小さな目標に分けて、一つひとつ達成するという考え方を是非取り入れてください。逆に「先送り」「短気」「わがまま」などの癖がつくと、中途半端な意思の力で断ち切ることはできません。自分の現在地を見失しない「心ここにあらず」や「うわの空」の状態になる時もあるでしょう。その裏側にある「さみしさ」や「孤独感」をどう克服するかが鍵になります。「集中力が切れた」と思った時こそ、逆に意識して自分一人で行動してみましょう。日々できることを地道に続けて習慣化することで、少々の失敗や挫折を経験しても、くじけることのない自信を持つことができます。
 今話をした3つのことを実践し、兵庫高校の歴史に新たな歩みを刻んでください。
 さて、保護者の皆様、改めましてお子様のご入学おめでとうございます。お子様をこれより3年間お預かりいたします。本日は、感染拡大防止のため、教室やご家庭で入学式を映像でご覧いただくこととなりました。皆様のご協力に対し、深く感謝申しあげます。ご来校いただいた保護者の皆様には、入学式終了後に大きな拍手で、新入生を祝っていただければ、大変ありがたく存じます。
 保護者の皆様にお願いがございます。高校時代は心身共に大きな成長を遂げる一方で、心が大きく揺れ動く時期です。失敗をする時も、気持ちが萎える時もあるでしょう。そのようなとき、お子さんを見守り支えてあげてください。これから生徒たちは、日々刻々、目まぐるしく変化する、私たちが経験したことのない世の中で、生きていかなければなりません。「将来どのような人生を歩みたいか」について考える上で、これからの高校生活は極めて重要です。それゆえ、本校では、常に生徒を中心に据え、教職員と保護者、同窓会である武陽会の三者が一致協力して生徒の教育に取り組んでいます。保護者の皆様には、本校教育への絶大なるご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
 今も新型コロナウイルス感染症が全世界中で蔓延し、人類を不安の渦に巻き込んでいます。
 「人間万事塞翁が馬」という故事のとおり、一見不運に見える出来事が、見方を変えれば実は幸運に導かれた出来事であるかもしれません。出来事をどのように解釈するのかが、我われの人生を分けます。「この出来事は自分に何を気づかせようとしているのか」という見方があっても良いのではないでしょうか。
 皆さん一人ひとりが、成長のチャンスを逃すことなくとらえ、学業や学校行事、そして部活動などで、実り多い高校生活となるよう期待しています。
 

 令和3年4月8日


兵庫県立兵庫高等学校長
升 川 清 則

【校長室より】令和3年度第1学期始業式辞 要旨

兵庫県立兵庫高等学校ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 
 桜の花も見頃が過ぎて、若葉が鮮やかな葉桜に代わってきました。
 このように、2学年のみですが一堂に会するのは昨年の体育祭以来となりました。コロナウイルスとの戦いは続いています。兵庫県における4月7日の感染者数は328人で過去最多となり、大阪府では878人の新規感染者で、過去発出された緊急事態宣言時を超える状況です。感染予防は、こまめな手洗いの励行、マスクの使用による咳エチケットの励行はもとより、十分な睡眠時間の確保やしっかりとした栄養の摂取など,規則正しい生活で健康な心身を維持することしかありません。毎朝検温して体調に異変があるときには、必ず自宅で様子を見てください。

 文化祭の準備もスタートしています。わくわく感を感じるクォリティの高いホームページもできています。どんな文化祭になるか、大いに期待しています。

 さて、3学期の終わりに、「心がけを少し変えると、自分でも驚くほど大きな良い変化に気づくことが出来る。勉強も、部活動でも、「これくらいでいいか」と「今、この場所」に安住せず、少しだけ無理をして身近なところから一歩踏み出し、さらに高みを目指して欲しい。」と話しました。
 先日、某化粧品会社の新聞広告に掲載された、病気から復帰した水泳選手の言葉がとても印象に残りました。彼女はこうコメントしています。「何かひとつのちょっとだけ違った行動だったり考えで、運命とか未来って簡単に変わると思っている」。その言葉に、私自身が一歩踏む出す勇気をもらいました。その記事にはプロモーション映像が紹介されていて、その作品もとても印象深い内容です。練習前のコーチの話を他の選手と聞いている様子とか、プールにお願いしますといって練習を始めるとか、どこにでもある日常の風景と、練習で鬼気迫る表情で集中して追い込む様子との対比が記憶に残りました。
 本当に集中するとは、どのような状態でしょうか。
 学習でも研究でも、運動部でも文化部でも、どれも同じではないかと思っています。「練習で全員が怒涛のような迫力で体を動かし声をだす。」「誰一人としていい加減な動きをしない。」「練習でミスをしたのち、すぐに次のプレーに移る。ミスをした自分をゴマ化さない。」「妥協しない。」などなど。目的目標に向かって最短距離で進むことができれば素晴らしい。
 今、皆さんは大勢で話を聞いています。私は目の前の人の集合体に話しているわけではない。皆さん一人ひとりに話しています。授業でもミーティングでも同じことです。「大勢の中でも意識をしっかり保って話を聞くことができる人」や「集団の中でも自分のやるべきことを行動できる人」が多ければ多いほど、肝心な時に底力を発揮できる集団だと考えます。皆さんにはまだまだ伸びしろがある。「勝てたらいいな」「合格できたらいいな」から「自分たちは勝てる」「みんなで高みを目指して合格する」まで意識を高めることが出来ます。
 本日の午後、入学式で76回生を迎えます。3学年そろって、将来「みんなの幸せの一端を担い」そして「世のため人のため」に活躍してくれると確信しています。
 新型コロナウイルスとの闘いは完全に収束するまで、しばらく時間がかかりそうです。それまで、健康にはくれぐれも留意して行動し、良い1年にしていきましょう。

 令和3年4月8日

兵庫県立兵庫高等学校長 
升 川 清 則 

【校長室より】令和3(2021)年度 学校経営について

兵庫県立兵庫高等学校ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 

令和3(2021)年度 兵庫県立兵庫高等学校 学校経営について

1 教育目標
 四綱領「質素剛健 自重自治 これを貫くに至誠を以てす」を基調として精神性を高め、文武両道に精励させるとともに、先進的教育活動に取組み、21世紀の日本の担い手としての志を持って主体的に判断して行動し、他者と協働して課題を創造的に解決できるこころ豊かで自立する人材を育成する。

スローガン  四綱領「質素剛健 自重自治」の精神を教育の根本に新しい時代の開拓者を育てる


キーワード  学校組織・教員
        ○「適応力」(時流に乗る) ○「許容性」(継続のための寛容さ) ○「本業力」(教育実践)
       育成する生徒の資質
        ○ シェアド・リーダーシップ Shared Leadership        ○ 寛容と忍耐  Tolerance
        ○ 場を和ませる力  Soften the Atmosphere    ○  緊急対応   Emergency Response

 

2 重点項目

 学年・部・委員会・教科等の連携による組織的活動の推進と教職員の指導力の向上により、以下の項目に取り組む。
(1) 新教育課程(令和4年度入学生77回生)の決定、広報
(2) 文部科学省「地域との連携による高等学校教育改革推進事業(グローカル型)」、兵庫県教育員会「STEAM教育実践事業」の研究推進と新たな研究指定に向けた検討
  〇 全生徒を対象にした探究的活動の推進(GR、ひょうたん、STEAMライブラリー等)
  〇 情報教育(BYOD、オンライン授業等実施体制)の充実
  〇 英語教育、キャリア教育の充実
  〇 国際交流の推進(新たな連携覚書の締結等)
(3) 教科指導の充実、大学入学共通テスト得点向上への取組み
(4) 生徒理解と対話に基づく生徒指導、学校保健(感染症対策含)、環境整備の充実
(5) 勤務の精鋭化(ペーパーレス化、グループウェア及び採点ソフトの活用等)と年休・夏季休暇の取得促進