2025年9月の記事一覧
令和7年9月9日 「創造基礎LA 財務省講演会・フューチャーデザイン」
創造科学科10期生(1年生)を対象に創造基礎LAで財務省の大本エリナ氏をお招きし、「フューチャー・デザイン~より良い未来のために、今できることを考えよう~」の講演およびワークショップをしていただきました。生徒たちは2050年にタイムスリップしたうえで、2025年に提言を行うという手法を体験しました。自分たちらしい発想を広げながら、最後は現在の社会をそれぞれの視点で見つめなおすことができました。また、本校卒業生の職員の方にもご来校いただき、生徒たちにとって学習や探究のモチベーションが高まる機会になりました。
以下、生徒の感想です。
・今日のワークショップを通じて、新たな視点から物事を考えることができました。未来から現在を考えるということをする事で、未来がより鮮明みえ、今私たちがしなければならないことについても考えるきっかけになると感じました。また、この考え方を自分のことなど身近なことを考える時にも使っていきたいと思います。
・財政について身近なことから政治に強く結びついていることまで幅広く教えていただき、地方の財政から国の財政までとても大規模な組織で成っていて、それらが1つになり様々な社会資本を通して日本という国に投資し運営しているのだと学べた。また、日本の借金が増え続けている問題に関して、例で挙げられていた北欧の国やアメリカなど小さな政府、大きな政府として均衡を保っている国があるのに日本の均衡は未だに保たれていないことに驚き、今までの莫大な借金がある分、この先上手くいったとしても黒字になることはないだろうと感じ、借金完済は不可能なのかなど日本の将来について非常に興味を持った。ワークショップが自分を見つめ直すきっかけになり、25年後どのような社会だったら嬉しいか、困るかについて議論する中で、私の重要視する点は嬉しいことではなく困らないことの方にあると気付いた。講演会後に振り返り、エネルギー面で25年後に困らないためには今から、節電をすることなどの直接的なこと以外にも、選挙権を持ったときに良い未来を創ってくれると信頼できる人に投票するため様々な社会問題に目を向けることができると改めて考え直すことができた。
・フューチャー・デザインで未来を考えて、そこからその未来にする、または回避するためにはどうしたらいいかということをして、自分たちがどんな未来を思い描いてなぜそうなると思ったとか1人ではもちろんできないし、今回の授業がなければこんな考え方を思いつかなかったと思うので、探究活動や自分の将来で活かしたいと思いました。
・財務省は日本政府が運営していくための予算を決める、重要な役割を担っていることを改めて実感することができました。日本は歳出における国債費や歳入における公債金の割合が高いことに加えて、本来は税収で補いたい社会保障などまで借金に頼ってしまっている現状はプライマリーバランスから見て大きな問題であると強く感じました。そのため、未来の視点から現在の行動を考えるフューチャーデザインの考え方は日本の今後やその他の分野を深く考えていくために大切になるとわかりました。将来世代に負担を先送りにしないため、より良い未来を実現するために、今の行動を顧みることが重要になると感じました。
令和7年8月30日 「神戸市 公共交通フォーラム」
78回生(3年生)の創造科学科2名が神戸市が主催する公共交通フォーラムin長田で「FRESH野菜マーケット」について事例報告をしました。地域交通の未来を神戸市長や神戸市の職員、神戸市民と共に考えるイベントで、神戸市が取り組む施策報告ののち、地域交通との繋がりを形成した事例報告として1年次の創造基礎Bで取り組んだ「FRESH野菜マーケット」に関する発表の機会をいただきました。その後のパネルディスカッションでも話題にあげていただいたり、多くの方から声をかけていただいたりする中で、自分たちの活動を改めて振り返ることができました。
以下、参加した生徒の感想です。
・事前に思っていたよりかなり参加者が多く、交通に関心を持っている人がそれなり多いことを実感しました。私たちの発表の内容についても多くの方に関心を持っていただき、終了後に声をかけて下さった方もいて嬉しかったです。また、神戸市の現状についてのプレゼンテーションや、第二部のパネルディスカッションの内容を聞いて、公共交通の持つ役割について新しい視点を持つことができました。(丸山地区に住んで普段4系統を利用し、44系統の新設で4系統が減って不便に思われている方と旧101系統が丸山から駒ヶ林公園まで来ていた頃の大正筋商店街の賑わいを知っている方の話をそれぞれ聞いて)異なる立場や地域の意見を汲んで公共交通を整備や維持、再編するのは難しく、交通を取り巻く周辺の環境を広く考えて人の流れを生み出す必要があると考えました。
・fresh野菜マーケットについて発表する機会をいただいたことで、フォーラムに来ていた方に興味を持っていただくだけでなく、自分たちの活動をもう一度振り返るいい機会になりました。データを利用して状況を詳しく分析すると同時に、データには反映されづらい少人数の声があると言うことを考慮しなければならないという話が印象に残りました。神戸市は東西にも南北にも広がっているため、交通機関は地域の人の生活と密接に関わっており、特に南北の交通で重要な役割を果たすバスに関しては、地域どうしのつながりを充分に考慮する必要があると感じました。