校長たより
キンモクセイ・ギンモクセイ
毎朝出勤すると、まず校長室の窓を開けます。2週間ほど前から、キンモクセイの甘い香りが漂ってくるようになりました。キンモクセイはどこにあるのかと探してみると、玄関先に大きな木が立っていました。これまであまり意識していなかったので、それがキンモクセイであることに気づいていませんでした。
過去の資料を調べてみると、昭和54年3月31日に植えられたようです。県立学校シンボル樹として行われた植樹の一環で、一本が当時20万円もしたとか。また、キンモクセイは青垣町の町木でもあります。
玄関両脇にキンモクセイが2本並んでいるのかと思いきや、玄関に向かって右側の木はギンモクセイのようです。その花は白色で、香りはキンモクセイよりも控えめで、花に顔を近づけるとほのかに感じられる香りでした。
キンモクセイの花言葉の1つに「謙虚」があります。その由来は、素晴らしい香りを放つのに比べて、花が控えめであることだとされています。ギンモクセイの花言葉の1つは「初恋」です。中国では古くから、デートの前にギンモクセイのお酒を飲んで甘い香りを漂わせる習慣があったそうです。
氷上西高校校歌3番解説
9月15日のブログに続いて、今回は校歌3番の解説をします。校歌解説はこれで完結となります。3番のテーマは「校訓にあるような理想を抱いて未来に臨む西高生」です。
♪3番♪
自主と互譲と負う責任と
永代不変の理想に生きる
手立てを探る未知への門出
還らぬ時の束の間惜しみて
氷上西高 氷上西高 挙りに挙る
<言葉の意味>
互譲:自己の利益ばかりにとらわれず、他を思いやり譲り合うこと。
手立て:方法
束の間:一瞬。短い間。
挙る:一斉に、一致して事を行う。西高全体がそろって理想に向かって進むことをいう。
<大意>
自主・互譲・責任の校訓をいただいて、氷上西高生は時代を越えた真の理想に生きようとする。
その手立てを求めたずねて、未知の世界へと旅立つ時は来る。
今こそ、二度と還らない時の一瞬をも惜しんで、氷上西高そろって、理想に向かって進もう。
*****
作詞・作曲をされた方について調べてみました。
作詞:富田 砕花(とみた さいか)
「兵庫県文化の父」と称される詩人、歌人。岩手県盛岡市出身で、1921年(大正10年)に芦屋市に移住。1976年(昭和51年)4月17日、校歌作詞のため氷上西高校に来校されています。そして同年6月18日、氷上西高校開校記念式典で校歌が披露されました。
作曲:橋本 喬雄(はしもと たかお)
旧中町出身の作曲家。多くの学校の校歌を作曲されています。近くでは、丹波市立和田中学校、丹波市立神楽小学校、丹波篠山市立丹南中学校など。私の地元、加西市立善防中学校の校歌も作曲されています。
残念ながら、お二人とも既にお亡くなりになっています。調べてみて、歴史の深さや重さを改めて感じました。お二人の思いも受け継ぎ、校歌を大切に歌い続けていきたい、そう思いました。
eスポーツ部~進捗状況報告
10月4日(水)eスポーツ部の準備作業を見学しました。部屋の中にはタイルカーペットが敷き詰められていました。部屋の雰囲気が一気に変わりました。9月15日神崎先生の記事の写真と比べてみてください。→記事へのリンク
その後は、ゲーミングデスク&チェアの組み立て作業が行われました。ものづくりが大好きな私も組み立てたかった・・・しかし「生徒の手作りでeスポーツ部を形にする」というコンセプトを尊重し、泣く泣く手はつけませんでした。
すべて組み立てるには、もう少し時間がかかりそうです。ゲーミングデスク&チェアをそれぞれ10台ずつ組み立てる予定です。それが完了すれば、次にPC、Switch、モニターなどの配線や設定作業が待っています。なかなか活動をスタートできていませんが、楽しみながら着実に準備が進行しています。
(訂正)
8月25日の校長たよりで「9月4日に専用回線工事を行います」と書きました。しかし、その後工事が延期となりました。9月20日再調査が行われ、10月30日工事予定。NTTさんに「できるだけ早く工事をしてください」とお願いしていますが、なかなか対応してもらえないのがもどかしい・・・
ウェルビーイング教員研修会
9月25日(月)放課後、全教員が集まって研修会を実施しました。テーマは「ウェルビーイング~幸せに働ける組織づくり~」です。
ウェルビーイングとは、「身体的・精神的・社会的に良い状態にあることをいい、短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義などの将来にわたる持続的な幸福を含む概念」のことを言います。これからの教育現場でキーワードとなる概念です。
事前に教員アンケートを実施し、その結果データを用いて対話をする「サーベイフィードバック」という手法を用いました。職場改善に向けての取組(=アクションプラン)について話し合いました。
教員が笑顔でいる方が、生徒の皆さんも幸せだと思います。西高の魅力を維持するためにも、教員が笑顔でいられる職場環境をつくります。
校内点描
在校生でも意外と気づいていないかも・・・そんな校内のさりげない風景(?)を集めてみました。
(メダカ)
校務員の石井さんが飼育されています。かなりお腹が大きくなっているので、もしかしたらまた卵を産むのかもしれません。
(自動販売機)
2台のうち1台は、100円からのリーズナブルな価格です。6月に教育実習に来られた中垣先生が、西高在籍中に生徒会役員として要望し、導入されたものです。
(エレベーター)
特別教室棟にあるエレベーターは、最新式です。非接触型のボタンを備えています。思わず「ハーッ」と手をかざしてしまいます。
(幼虫)
久しぶりにオオムラサキのケージを覗いてみると、緑色の幼虫がいっぱいでした。エノキの葉もかなり食べられているようです。
氷上西高校校歌2番解説
8月18日のブログに続いて、今回は校歌2番の解説をします。2番のテーマは「伝統産業と土に生きる郷土の人々」です。
♪2番♪
燃えさかる雲凝る山西の
丹波の国原はたての狭路を
杼筬の往き来たゆまぬ手業
思えや土と祖らの生きざま
氷上西高 氷上西高 競いて励む
<言葉の意味>
燃えさかる雲:燃えるようにさかんに湧き出る雲
凝る:形をなす。寄り集まる。
山西:町村合併前の丹波の地区名の一つ。五台山、烏帽子岳を含む山なみの西側、氷上町の北部と青垣町一帯をさす。
丹波(たにわ):たには→丹波の語源かと言われる谷端・田庭(たには)から来た音(おん)。丹波のこと。
はたて:はて。限り。
狭路:狭い路。谷あいの地佐治のことをさす。
杼筬:機織りの道具。杼は緯糸(よこいと)を通し、筬は経糸(たていと)を整え、緯糸を押し付ける。杼筬が忙しくたてよこに往き来するうちに織物が布になっていく。
たやまぬ手業:普段の努力と勤勉に支えられた手仕事。伝統産業としての佐治木綿、いわゆる丹波布を示して、地場産業を象徴している。
<大意>
燃えさかるかのように、さかんに湧きおこる雲が、くっきりと形をなすこの山西の地、丹波の氷上のはて、谷あいの地佐治には、杼筬のいききが途切れない。
そのごとく、勤勉に支えられた手仕事が今も生きている。
思いみよ。土の恵みと祖先の生きざまを。
氷上西高生はそれらを心に刻んで、競って勉励する。
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5月5日のブログで書いた「丹波布」のことが、校歌の歌詞に盛り込まれていたとは・・・! 強い郷土愛が感じられる歌詞です。
3番についても、また後日解説します。
(写真の掲載はありません。想像力を働かせて、校歌の雰囲気を楽しんでみてください)
am×clos kitchen
7日(木)の昼休み、am*amさんによるam×clos kitchen(キッチンカー)が来校しました。1学期にもお世話になり、毎週木曜日の楽しみになっています。( am*amさんのHPはこちら → https://amam.fun/ )
メニューは、各種ライスボウル全4種類。①ジャポネライスボウル、②ポークシチューライスボウル、③ハンバーグハヤシライスボウル、④洋食キーマカレー。どれもクオリティが高く、普通の学食では味わえない美味しさです。
1学期に4種類全てを制覇しました。私の一番のお気に入りは「ジャポネライスボウル」です。初めて食べたときは、口に入れた瞬間に「ウマッ!」と唸ってしまいました。食べ物で久々に感動しました(これはあくまで私個人の感想です)。
というわけで、2学期は「ジャポネライスボウル」からスタートです。これにサラダとスープをつけるのが私の定番です。
しかし、2学期になって新メニューが追加されていました。そちらも気になる。。。am*amさん、これからもお世話になります。どうぞよろしくお願いします。
無理・・・かどうか、とりあえずやってみよう
9月1日(金)第2学期始業式を行いました。校長式辞では、「とりあえずやってみる」ことが「無理を可能に変える第一歩になる」ということを、皆さんに体験してもらいました。
あの漢字の覚え方2つをここに掲載しておきますので、必要なときに見返してください。
①リンカーンはアメリカンコーヒーを三杯飲んだ
②キカンキワ 凶、、、、 ヒミ
人間の脳は、非常に効率的に機能します。無理だと感じた瞬間、脳は活動を停止させてしまいます。やっても無駄なことに、脳はエネルギーを発揮しません。
例えば、受験勉強において、「こんな大学に受かるわけがない、無理!」と考えながら勉強するのと、「なんとか頑張れば受かるかも!」と考えながら勉強するのでは、脳の働きに何倍もの違いが生じます。無理だと思うと脳は本来の働きをしないので、無理だと思えば絶対に無理になってしまいます。
2学期は、「無理」でとまらずに、「無理・・・かどうか、とりあえずやってみよう」を口癖にして、さまざまなことに挑戦しましょう。この考え方の重要性は、生徒の皆さんだけでなく、教員や保護者の方々、地域の方々にも共通することです。
eスポーツ部~まもなくスタート
準備が遅れていたeスポーツ部。2学期から少しずつスタートできそうです。
丹波市高校魅力化支援事業の第一弾として、西高のeスポーツ部設立に支援していただきます。西高魅力化推進協議会の設立には時間がかかりましたが、8月4日に総会を開催し、無事に交付が決定されました。お世話になった丹波市教育委員会、佐治倶楽部、芦田集学校、青垣地域自治協議会連合会の皆様に感謝申しあげます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
西高では、活動場所として、第4選択教室(特別教室棟2階)を整備中です。必要な機材等の発注は完了しており、今日の時点で、パーテーション、ラグマット、ルーターが届いていました。まもなく実際に使用する機材が入ってくる予定です。9月4日には専用回線工事を行います。
2学期になると、部員募集、機材接続、アカウント作成と忙しくなりそうです。業者任せでなく、教員と部員も一緒にセッティング等を行っていきます。さらに今後、大会への参加や、他校・地域の方々とのゲーム交流会の実施、西高主催の大会開催も計画しています。
多様な人々が交流する場をつくることで、西高と地域の活性化を図っていきます。将来の丹波市を担う人材育成や魅力ある丹波市の実現につながっていくことを期待しています。
氷上西高校校歌1番解説
最初は難しいと感じた校歌も、徐々に歌えるようになってきました。歌えるようになってくると、今度はその意味を知りたくなりました。
西高の先生方に聞いてみましたが、校歌の詳しい意味については誰も知らないようでした。そこで校長室を探してみると、校歌の解説文書が見つかりました。今回はそれをもとに、校歌の解説をします。
1番のテーマは「古い歴史を持つ豊かな自然に満ちた郷土」です。
♪1番♪
氷の水上よ舞う風花は
生々流転の歴史の証
青垣山も真澄の空も
寄り来て涵す流れぞ産土
氷上西高 氷上西高 応えて発く
<言葉の意味>
氷の水上:加古川の古称に氷の川(ひのかわ)というのがある。佐治川のこと。佐治の地。
風花:雪のこと。寒冷地を示す。
生々流転:万物は永遠に生死をくりかえし、絶えず移り変わっていくこと。
青垣山:濁らず「あをかきやま」という。青々として緑の垣根のような山々をいう。(青垣の地に連なる山々をさす。)
真澄の空:澄み切った空。
産土:生まれた土地。または土地の守り神のこと。
応えて発く:郷土の期待、要望に応えて開校する。
<大意>
佐治の地こそは、昔氷の川と呼ばれた加古川の源である。
この地に舞う雪は生々流転の歴史を身をもって表すかのように降る。(次々と生まれては消え、変化しつつ、限りもなく降ってくる。)
青垣の山々をも、くもりなく澄んだ空をも、水面に浮かべ浸して、いくつもの川は流れ寄り、佐治川へと注ぐ。その流れこそは我々の心のふるさと、郷土の象徴である。
いまここに氷上西高は、郷土の期待に応えて開校し、伸びていこうとする。
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壮大な意味を秘めた歌詞です。開校当時の郷土の期待感も伝わってきます。2番や3番についても、後日解説したいと思います。
(今回は写真の掲載はありません。想像力を働かせて、校歌の雰囲気を楽しんでみてください。)