【自然科学部】 サギソウ自生地での保全活動

 9月4日(日)にたつの市内のサギソウの保護区で人工交配を行いました。湿地の踏み荒らしを避けるために、湿地周辺部のみの作業となりますが、昨年までの研究から人工交配をすれば結実率は高まり、散布される種子が増加することが分かっています。

 人工交配の作業に前に、自然観察会の下見のために湿地に来られた、県立人と自然の博物館の藤井俊夫研究員に出会いました。下見をしながら自然科学部生徒に湿地に生育するイグサとヤマイなどの植物の見分け方や、オトギリソウの名前の由来など興味関心を喚起する解説をしていただきました。

 サギソウの自生地の作業は冬季にカモノハシなど大型草本の除去なども行っていますが、処理をした場所のサギソウの個体数は確実に増加しています。開花数の増加をみると、龍野高校で開発した自生地での共生菌を増やし自然発芽率を高める保全方法も効果が高いと思われました。

 その後、太子町総合公園の体験学習施設に移動し、食虫植物などの展示品のメンテナンスと柳池の龍野高校野外実験場の植物の生育状況を調べました。フジバカマは開花していましたが,、残念ながら「渡り蝶」のアサギマダラの飛来は確認できませんでした。

サギソウの開花状況

 

サギソウの人工交配 踏み荒らしを避けながら実施。

 

  兵庫県立人と自然の博物館 藤井研究員の解説

 完全寄生植物のナンバンギセル(思い草)

太子町総合公園体験学習施設 食虫植物などの展示

柳池生物多様性実験場 ヒシモドキもまだ開花していた