太子町総合公園柳池での生物調査 【自然科学部】

 3月25日、太子町総合公園柳池で太子町まちづくり課が主催する生物調査に参加しました。

 柳池は、もともと水田に必要な灌漑用のため池でしたが、水田が公園となりため池の水利権も消失しました。その後、公園の一部として整備され、さまざまな活用が試みられています。龍野高校でも、生物多様性の保全に活用できないか自然科学部や課題研究生物多様性班が、「野外実験場」として利用させていただいています。

 生物調査に先立って「汐入川を守る会」より活動報告がありました。河川を清掃管理するだけでなく、子どもたちの自然観察の場となるようにフジバカマを植栽し、旅をする蝶として知られるアサギマダラの飛来させるなどの取り組みが行われています。

 その後、水の抜かれた柳池に入り、生きものを採集し兵庫県立大学の学生による解説がありました。ウシガエルやアカミミガメ、アメリカザリガニなど外来種が多く見られる中、コオイムシやミズカマキリなどの水生昆虫も見つかりました。

 午後からは、「龍野高校柳池野外実験場」でサギソウ共生菌の発芽実験を行いました。この場所はもともとコナラやアベマキ、モウソウチクなど放置林のあった場所です。伐採されて公園整備後に、湧水を利用して人工湿地をつくりました。もともとサギソウの自生していない場所ですが、人工湿地内にサギソウの発芽を促す共生菌がいないか探すことが目的です。もし共生菌があれが、人工湿地内でのサギソウ観察園がつくれるのではないかと考えています。

「汐入川を守る会」からの活動報告

アサギマダラは、旅の途中にフジバカマなどに飛来

柳池で生物調査

 コイを捕る

アカミミガメも捕る

兵庫県立大学の学生による生きものの解説

 

コイ 体型から在来種のコイではない

ウシガエルは食用として国内にもちこまれた

「龍野高校生物多様性野外実験場」

キシュウスズメノヒエの枯草を利用して共生菌を培養