食虫植物国際会議で発表【自然科学部】

 第13回食虫植物国際会議が姫路市民会館において2023年5月26日~28日にかけて開催されました。

 コロナ禍のため、予定よりも3年遅れで日本での開催となりました。日本では2度目で、姫路市での開催となりました。これは播磨地方のため池の周辺に食虫植物の自生地が多いことや、ウツボカズラの栽培品で最長記録でギネスブックにも登録された県立フラワーセンターや手柄山温室植物園などがあり、自生地見学や植物園見学が可能であることなどが要因だったそうです。

 本来であれば「モウセンゴケは菜食家だった?」のテーマで発表予定でしたが、研究を行っていた生徒も卒業し、今回新たにテーマを「兵庫県南部の食虫植物と生物多様性を守る高校生の活動」として、兵庫県下の食虫植物を自生地の写真とともに紹介し、食虫植物が減少する原因について野生動物の増加や、阪神淡路大震災以降のため池改修工事、ブラックバスの駆除とアメリカザリガニの影響について説明しました。さらに私たちの生物多様性保全活動「生物多様性龍高プラン」について発表しました。

 発表は、同時通訳による日本語での発表もできましたが、せっかくの機会なので質疑応答のみ通訳をお願いし、日本語と英語で発表しました。発表後は海外からの聴衆からも質問が数多くあり、発表間の休憩時間が無くなるほどでした。

 国際食虫植物協会(ICPN)の自生地保全担当役員のCarsonTrexler氏からも私たちの保全方法について質問がありました。また、二人の海外からの聴講者からは、高校生が英語で発表を行ったことに対して大変感激したとほめていただきました。

 発表を行った2年生の2人も大変楽しかったようです。その一方で多くの日本人参加者が英語で直接発表者と質疑応答する様子をみて、英語によるコミュニケーション力の必要性について実感していました。 

 各国の研究所や大学の研究者や植物園の職員にまざり、高校生に発表する機会を与えてくれた日本の主催者のみなさん、そして本校英語科のみなさんには、5月考査で忙しい中、英語の発表原稿の修正や発音指導など献身的に協力していただきました。ありがとうございました。

 また、高校生の発表をうなづきながら聞いていただいた国内外の聴衆のみなさんに厚く感謝いたします。

【参考】第13回食虫植物国際会議HP プログラム

 

 発表テーマ 地域の生物を守る高校生の活動

日本語に続き、英語でも発表

課題研究でみつかった太子町産タヌキモ不明種を展示。

微酸性電解水添加培地をつかった食虫植物の無菌培養

海外からの参加者もペットボトルの無菌培養に関心を持っていました。

発表者 川島(2年) 壷阪(2年)