「チーム医療」講座紹介

総合科学コース 看護医療系講座「チーム医療」の紹介

令和7年度「チーム医療」2学期第5回の記録

 10月15日(火)に2学期5回目の授業がありました。姫路獨協大学より、医療保健学部理学療法学科の田中みどり先生にお越しいただき、講義をしていただきました。田中先生は二度目の講義となり、前回の講義も踏まえたお話をたくさんしていただきました。

 講義のテーマは、「脳の障害に関する理学療法とチーム医療」

 講義の前半では、前回の講義で生徒から出た質問にお答えいただきました。身長と体重からBMI値を計算し、適正体重について考えました。田中先生は、高校生のうちから断食のような方法で減量をするのは好ましくなく、食事と運動をバランスよく行い、適正体重を目指していくべきだと話されていました。そこから、食事や運動を意識していくことで、今回のテーマである脳卒中の予防につながることを教えていただきました。

 脳卒中といっても、その症状は様々で、それぞれ治療やリハビリも異なるため、幅広い知識が必要だと教えていただきました。

 講義の後半は、体育館に場所を移し、脳卒中によって片麻痺となった患者の疑似体験を行いました。右手と右足の動きが制限された状態では、歩くだけで息が上がったり、片方の足に大きな負担がかかったりすることを体験しました。片手・片足のみでの車いすの操作は、まっすぐ走ることも難しく、生徒も「こんなに大変だとは思わなかった」と話していました。この体験で、理学療法士の立場でできること、その他の医療従事者の立場、家族としてできることを考えるきっかけになりました。

 次回は、10月28日に「作業療法の仕事、チーム医療における役割」というテーマで講義をしていただきます。

令和7年度「チーム医療」2学期第4回の記録

講座「チーム医療」2学期4回目の講座は、姫路獨協大学より鈴木正浩先生にお越しいただき、講義をしていただきました。講義のテーマは「言語聴覚士の仕事とチーム医療について」。

 

 講義の前半では、言語聴覚士の仕事内容について教えていただきました。ことばや聞こえの障害だけでなく、摂食嚥下障害も支援する専門職であることを伝えていただきました。「この職業は、ヒトが『人らしく』生きていくために重要な仕事である」と話されていました。

 演習では、失語症の患者の伝えたいことをうまく聞き出すという活動をおこないました。患者役の生徒は、2文字しか話せない状況で、自分の思いが伝わらないことにもどかしさを感じ、周りの生徒はなんとか気持ちを読み取ろうと必死になっていました。

 講義の後半では、演習の振り返りを最初に行いました。鈴木先生は「目の前の患者が困っていること、伝えたいことを考える想像力が、医療従事者として大切なことだ」と話されていました。

 講義の最後には、失語症の患者に面会する前に知っておきたい情報について考える模擬カンファレンスをおこないました。生徒はしっかりと想像力を働かせ、自分の働いている姿をイメージしながら課題に取り組んでいました。

次回は「脳の障害に関する理学療法とチーム医療」について講義をしていただきます。

令和7年度「チーム医療」2学期第3回の記録

9月30日(火)に2学期3回目の授業がありました。姫路獨協大学より、医療保健学部理学療法学科の田中みどり先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

 講義のテーマは、「筋力強化に関する理学療法とチーム医療」

 講義の前半では、筋肉の構造やその動かし方について教えていただきました。自分たちの筋力を機器を用いて測定し、どうすればより力が発揮できるのかなども学びました。

 講義の後半は、理学療法の視点から、運動療法について教えていただきました。実際のリハビリの手技も教えていただき生徒同士で実践しました。その時に、「声掛け」の重要性も話されており、看護・医療系を目指す生徒たちにとって学びの多い講義となりました。

 次回は、10月7日に「言語聴覚士の仕事、チーム医療における役割」というテーマで講義をしていただきます。

令和7年度「チーム医療」2学期第2回の記録

 9月16日(火)に2学期2回目授業がありました。姫路獨協大学より、医療保健学部臨床工学科の山本英則先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

 講義のテーマは、「臨床工学技士の仕事、チーム医療における役割」

 講義の前半では、臨床工学技士とはどういった職業なのか詳しく教えていただきました。人工心肺や透析の機械を扱うことが主な仕事内容で、患者の命を預かるとても大事な仕事だと話されていました。

 講義の後半は、現場で使われるペアンや心電図モニターを触らせていただきました。実際に電極を装着し、心電図が表示されると、生徒は体を動かして心拍数を上げようとしていました。実際に使われている機材に触れたことで、生徒も楽しそうに講義を受けることができました。

 次回は、9月30日に「筋力強化に関する理学療法とチーム医療」というテーマで講義をしていただきます。

令和7年度「チーム医療」2学期第1回の記録

 9月9日(火)に2学期1回目授業がありました。今回は姫路獨協大学より、医療保健学部作業療法学科の沖嶋今日太教授にお越しいただき、講義をしていただきました。

 講義のテーマは、「チーム医療とは~連携することの意義~」

 講義の前半では、チーム医療の大前提である「チーム」について、お話しいただきました。なぜチームが大切なのか、チームの構成員がどのように考え、行動すればよいかを教えていただきました。

 講義の後半では、リーダーとリーダーシップの違いや、リーダーのタイプなど、将来チーム医療の一員として果たすべき役割について貴重なお話をいただきました。

 次回は、9月16日に臨床工学技士の仕事について講義をしていただきます。

令和7年度「チーム医療」の記録


6月10日(火)に神戸常盤大学保健科学部口腔保健学科より上原弘美先生に講義をしていただきました。

講義のテーマは「歯科衛生士とチーム医療」です。

講義の前半では、歯科衛生士という仕事について教えていただきました。口腔の健康がそのまま全身の健康につながっており、歯科衛生士の仕事はチーム医療のなかでも重要な仕事であると話されていました。

 虫歯や歯周病は、高校生などの若い世代でも問題となっている生活習慣病の一つで、適切なブラッシングや間食を控えるなどの予防が大切であると教えていただきました。

 

講義の後半は、総合病院での歯科衛生士の役割や、良い歯医者の見分け方なども教えていただきました。上原先生のユーモアたっぷりの話に、生徒も夢中になっていました。

 

令和7年度「チーム医療」の記録

5月27日(火)に神戸常盤大学看護学部より岩切由紀先生に講義をしていただきました。

講義のテーマは「手術室におけるチーム医療」です。

講義の前半では、手術室の構造や病院内での衛生管理について教えていただきました。手術をおこなう際には、徹底した衛生管理がなされており、そのための工夫などもお話しいただきました。

先生ご自身の経験なども交えた、非常に興味深いお話しばかりでした。

 

講義の後半は、手術室における看護師の役割や、手術中に起こる様々な問題に対して、チームで適切に対応することの重要性について教えていただきました。

 

次回は、6月3日(火)に「臨床検査技師とチーム医療」のテーマで講義をしていただく予定です。

令和6年度「チーム医療」2学期第12回の記録

2学期12回目の講座は、12月17日(火)に公益社団法人『小さないのちのドア』より助産師の永原郁子先生に講義をしていただきました。

講義のテーマは「Z世代へのプレコンセプションケアについて」です。

プレコンセプションケアとは、コンセプション(妊娠・受胎)の前に今できることを考えたり、相談したりするものです。今回の講義では、Z世代に向けてということで、生徒が将来のライフプランを考えながら、日々の生活や健康に向き合うことを中心にお話しいただきました。『小さないのちのドア』には、中高生からの相談も日々寄せられており、実際の相談内容などを講義に取り入れてくださり、生徒も真剣に話を聞いていました。

講義の後半では、新生児の人形を抱っこする体験や、妊婦体験をさせていただき、様々なことを感じ、考える機会となりました。一人一人が幸せな人生を歩むために、いろいろな選択肢を考えつつ、心も体も健康に歩むことの大切さを教えていただいた講義になりました。 

 

令和6年度「チーム医療」2学期第11回の記録

2学期11回目の講座は、11月26日(火)により神戸市立医療センター中央市民病院より兵庫県臓器移植コーディネーターの杉江英理子先生に講義をしていただきました。今回はzoomを用いてのオンライン講義となりました。

講義のテーマは「移植医療の現場から」です。

 講義の前半では、臓器移植の歴史や現状について教えていただきました。日本は世界的に見ても臓器移植の件数は少なく、16,000人余りが移植を待っているのに対し、移植を受けられるのは400人ほどとなっているのが現状です。そのため「4%のキセキ」と言われているそうです。

講義の後半では、ドナー(臓器を提供する人)とレシピエント(移植を受ける人)、その家族の思いなどについてお話しいただきました。杉江先生は臓器移植コーディネーターとして、ドナーとレシピエントをつなぐ役割をされており、それぞれの立場の思いや葛藤を細かく教えていただきました。生徒が命の重みを真剣に考えてくれる講義となりました。

講義の最後に、「臓器提供はしてもいいし、しなくてもいい。本人の意思表示と、家族と元気なうちに相談しておくことが大切。」と話されており、家に帰った後、家族と相談した生徒もいたようでした。 

 次回は12月17日(火)に「Z世代へのプレコンセプションケア」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第10回の記録

2学期10回目の講座は、11月19日(火)に公立神崎総合病院より看護師の大﨑明美先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

講義のテーマは「公立神崎総合病院におけるチーム医療」です。

 公立神崎総合病院は神崎郡で唯一の総合病院として、地域だけでなく、近隣の市町村の患者の受け入れもおこなっています。そんな神崎病院の取組や医療サービスの提供について教えていただきました。近年は、医療の高度化、専門化が進み、一つの職種だけで、患者の治療をおこなっていくことが難しく、多職種との連携が欠かせないと話されていました。

講義の後半では、グループでの課題をおこないながら、チームで協力して物事を進めていくこと、リーダーの役割の重要性について学びました。

 

 次回は11月26日(火)に兵庫県臓器移植コーディネーターの方に来ていただき、「臓器移植」について講義をしていただきます。