「チーム医療」講座紹介

2024年11月の記事一覧

令和6年度「チーム医療」2学期第11回の記録

2学期11回目の講座は、11月26日(火)により神戸市立医療センター中央市民病院より兵庫県臓器移植コーディネーターの杉江英理子先生に講義をしていただきました。今回はzoomを用いてのオンライン講義となりました。

講義のテーマは「移植医療の現場から」です。

 講義の前半では、臓器移植の歴史や現状について教えていただきました。日本は世界的に見ても臓器移植の件数は少なく、16,000人余りが移植を待っているのに対し、移植を受けられるのは400人ほどとなっているのが現状です。そのため「4%のキセキ」と言われているそうです。

講義の後半では、ドナー(臓器を提供する人)とレシピエント(移植を受ける人)、その家族の思いなどについてお話しいただきました。杉江先生は臓器移植コーディネーターとして、ドナーとレシピエントをつなぐ役割をされており、それぞれの立場の思いや葛藤を細かく教えていただきました。生徒が命の重みを真剣に考えてくれる講義となりました。

講義の最後に、「臓器提供はしてもいいし、しなくてもいい。本人の意思表示と、家族と元気なうちに相談しておくことが大切。」と話されており、家に帰った後、家族と相談した生徒もいたようでした。 

 次回は12月17日(火)に「Z世代へのプレコンセプションケア」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第10回の記録

2学期10回目の講座は、11月19日(火)に公立神崎総合病院より看護師の大﨑明美先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

講義のテーマは「公立神崎総合病院におけるチーム医療」です。

 公立神崎総合病院は神崎郡で唯一の総合病院として、地域だけでなく、近隣の市町村の患者の受け入れもおこなっています。そんな神崎病院の取組や医療サービスの提供について教えていただきました。近年は、医療の高度化、専門化が進み、一つの職種だけで、患者の治療をおこなっていくことが難しく、多職種との連携が欠かせないと話されていました。

講義の後半では、グループでの課題をおこないながら、チームで協力して物事を進めていくこと、リーダーの役割の重要性について学びました。

 

 次回は11月26日(火)に兵庫県臓器移植コーディネーターの方に来ていただき、「臓器移植」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第9回の記録

2学期9回目の講座は、11月12日(火)に福崎町のアキタケ診療所より秋武宏規先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

講義のテーマは「地域医療」です。

 

アキタケ診療所は、本校では学校医としてお世話になっており、福崎町の医療を支える診療所です。地域住民の日常生活でのケガや病気に対して、医療を提供する一次医療機関として利用されています。診察でお忙しい合間を縫って、講義をしていただきました。

 

講義では、おもに医療連携について教えていただきました。医療連携とは一つの医療機関だけでは対応できない患者を、地域の総合病院や救命救急センターと連携し、治療をおこなう仕組みです。過去の事例では、豊岡の患者を淡路島の医療センターに搬送し、治療をおこなったケースもあったそうです。また、豊岡の総合病院は、その立地から鳥取県や京都府の患者の受け入れもおこなっており、広域連携がおこなわれていることをお話しいただきました。

 

講義の最後には医療従事者に必要な資質についてもお話しいただき、医療従事者を目指す生徒たちは真剣な表情で聴いていました。

 

 次回は11月19日(火)に「公立神崎総合病院におけるチーム医療」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第8回の記録

2学期8回目の講座は、11月5日(火)に福崎町の保健センターより保健師の本窪田里奈先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

講義のテーマは「保健師とチーム医療」です。

 

講義の前半は、おもに保健師の仕事内容について教えていただきました。地域住民の生活を支える保健師の仕事は多岐にわたり、乳幼児から高齢者までを対象としていることを教えていただきました。本窪田先生は高齢者への保健指導を主にされているようで、「転倒予防教室」や認知症患者とその家族への支援を担っており、大変なところもあるが、やりがいを感じる仕事だとお話しされていました。

 

後半では、保健師と多職種との連携について教えていただきました。保健センターには、保健師のほかにも医師や薬剤師、社会福祉士なども勤務しており、地域住民のニーズに沿った医療サービスを提供するために連携を図っていることを教えていただきました。また、保健センターだけでは扱えないような事例には、地域の病院などとも協力し、住民の生活のサポートをしていると話されていました。私たちの生活を支える保健師の仕事についてじっくり学ぶことができる時間になりました。

 

 次回は11月12日(火)に「地域医療」について講義をしていただきます。