2025年6月の記事一覧
R7年度 第3回姫路城学
6月20日(金)放課後、本校百周年記念館1階にて、第3回姫路城学を実施しました。
漆喰職人の 山脇組 山脇一夫様を講師として迎え、「世界遺産・国宝姫路城に使われている漆喰」についての講義をしていただきました。
姫路城の「漆喰」は何からできていて、その材料はどうやって手に入れるのかなど、姫路城の壁や瓦屋根を日常的に補修管理されている経験から、お話してくださいました。また、漆喰の材料や姫路城からはがされた漆喰壁を実際に触らせていただき、生徒たちは材質や重さ、厚みなど多くのことを感じていました。
近年は、漆喰の材料を入手するのが困難な状況であり、漆喰技術を後世に残していくことの大切さを生徒たちも感じたようです。
【生徒の感想(一部抜粋)】
・普段ならば触ることのできない切り取られた実物の漆喰壁に触れてみたとき、そして実は漆喰の壁がワンパターンではないことに気が付いたときには、おお、と思わず心躍りました。
・今回の講座を聞いて吸湿効果やCO2を吸収することが出来るなど、沢山の漆喰の良いところを知れました。壁の漆喰を見せていただいて、藁が入っている層があったりするのが分かり、昔の職人さんたちの試行錯誤の跡が見えました。
・漆喰に使われる銀杏草も産地によりあれほど色に違いが出ていることに疑問を持ちました。姫路城が修理を繰り返されることによって守られている、ということが興味深かったです。
・姫路城の漆喰は昔の職人さんが塗った方法のまま塗っていることを初めて知りました。実際の漆喰の層を見せていただき、私達が見ている漆喰はほんの一部分で、見えてない部分も昔のまま保存されていることを実感しました。
次回第4回「姫路城学」は、7月9日(水)に野里の町家を訪ね、野里まちづくりの会の方からお話を伺う予定です。
R7年度 第2回姫路城学
5月29日(木)放課後、城郭ライターの萩原さちこさんと2年次希望者8名で座談会を行いました。
姫路城がきれいに望める百周年記念館2階で椅子を円形に並べ、萩原さんに聞きたいことを各々質問していきました。
萩原さんは、最近現地調査した対馬の文化や大河ドラマでの城の描き方、西洋の城の特徴など城にまつわるお話をたくさん教えてくださいました。昨年の講演会と違い、生徒たちは目の前にいる萩原さんに質問をぶつけたり、自分の意見を言ったりできることがとてもうれしかったようです。
【生徒の感想】
・一年生のときのお話よりもよりマニアックなお城についてのお話が聞けて良かったです。まだ姫路城以外のお城に数えるほどしか行けていないので、また機会があったら今回聞いた新たな視点を加えながら観察をしようと思いました。
・萩原さんはお城について話すとき、とてもキラキラとした目で語っていて、萩原さんのお城に対する深い尊敬や興味、そして熱意が伝わってきました。
・石垣が滑らかな曲線を描いてる……美しい。で終わってしまう自分と違って、どうして日本の石垣だけが曲線を描いてそり立っているのか、というところまで知見を広げようとできる講師の方の姿勢を、私も吸収したいです。
・各地のお城だけでなく、その場所のマスコットにまで歴史などの影響が施されているということには驚きました。
R7年度 第1回姫路城学講演会(1年次)
5月29日(木)午後、1年次対象の第1回姫路城学講演会を本校体育館で行いました。
城郭ライターの萩原さちこさんを講師としてお招きし、「日本全国城めぐり~姫路城のここがすごい!~」というテーマで姫路城の魅力を伝えてくださいました。
毎日、校舎内から眺めている姫路城はどんな特徴があるのか、同時期につくられた松江城との比較を通じて、つくった人の立場や思いが城にあらわれることの面白さを伝えてくださいました。
萩原さんは「城は2つとして同じものがない。城はつくった人の知恵や工夫、数百年守ってきた人々の思いを伝えてくれる。」と仰っておられました。姫路城の魅力を色んな視点から伝えてくだっさた萩原さん。講演を聞いて、生徒の皆さんが印象に残った点、新たな気づきがあった点も様々でした。
【生徒の感想】
・他の城との違いがあるなんて最初は思いもしなかったけどよく観察すると、たしかに違いがあって、歴史的背景や城主のことがよくわかるということに気づいた。見た目と中身が違う城、戦いを想定した造り、石垣、それらは様々な人が工事にかかわっていたということにすごさを感じた。自分も時間があれば、城の中や全国のお城巡りをしたいと思った。
・外から見たときは5階建てに見えるのに実際は6階建てという構造をしていることにとても驚いた。いろんな考えがあって今の工夫がたくさん詰まっている姫路城ができているんだなと思った。姫路城が見える東高校ってすごいんだなと改めて思った。
・ほかの城と比較することによって姫路城の特徴やほかの城より優れているところ、作られた時の社会の状況を知ることができてわかりやすかった。姫路城は戦の激しい時代に作られたため、迷路のように複雑な設計になっているにもかかわらず、姫路城では戦をしたことがないというのは印象的だった。