国際交流
国際理解教育講演会
11月2日(火)7時間目に1年次生を対象に、特定非営利活動法人レインドロップ代表の北鳳満氏をお招きし、インドコルカタのストリートチルドレンについての国際理解教育講演会を実施しました。
北氏は、コルカタにあるNGOのCalcutta Social Project(CSP)と長年にわたり、交流や援助をされています。「なぜインドにこれほど多くのストリートチルドレンがいるのか」、「政府はどのような対策を講じているのか」、「CSPはどのような支援を行っているのか」など、事前学習で東高生が提出した質問に丁寧に答えていただき、歴史的背景や問題の根深さなどをより理解することができました。
講演後の11月9日~11日に、本校1年次生徒会が「私たちに出来ること」を考え、CSPへの募金活動を行いました。多くの生徒が協力し、22、002円が寄せられました。北氏を通じてCSPに寄付をしていただく予定です。
以下は生徒の感想文より抜粋です。
・私は今回の講演で、ストリートチルドレンは本当に厳しい生活を送っているんだなと思いました。路上生活をしている人たちの歴史は長く、悲しいものだなと思いました。私たちが今生活している日本での環境は当たり前のように思えるけれど、実はとても幸運なことであって、ストリートチルドレンからするとこんな生活は夢のようなことなんだなと思いました。この環境にいられることへの感謝を心に留めて、自分でもなにか出来ないかということを考えていこうと思いました。
・日本で私たちのしている生活は当たり前ではなく、コルカタのストリートでは私たちと年齢の近い子たちが働いたり結婚したりして、毎日必死に生活しているということがよく分かりました。路上で寝ている子供たちの写真や、肉体労働をしている小さな子供の写真もたくさん見て、自分ではとても耐えられないだろうと思いました。また、インドだけでなく世界中に路上で暮らす子供たちや、奴隷がたくさんいて、私たちのような暮らしができる子供の方が少数派であるということも知りました。インドの子供たちの貧しい生活を変えてあげたいと思い、私たちに何か出来ることはないかと考えた時に、何ができるかすぐには思いつきませんでした。インドに行って小さな子供たちに勉強を教えたり、お金を支援したり、そういうことしか思い浮かばず、またそれは高校生の私一人では簡単に出来ることではありません。今の私は、そういった直接的な支援をすることではなく、世界のいろんな国の貧しい子供たちのことをよく知って、自分の今の生活の有難みを感じて生きていく事が大切だと思います。
・講師の方が「皆さんは少数派だということを覚えておいて下さい。」とおっしゃったとき、なんとも言えない気持ちになりました。自分がみている世界の狭さを感じました。たまたま日本という国に生まれて、家族がいて、家があって、当たり前のように学校に通っている自分は、何か夢を持って努力するどころか、沢山のチャンスを無駄にしてしまっているのではないかと思いました。また、共感するということはとても難しいことだと思いました。私たちはこういった話を聞いたとき、「自分たちは恵まれている」、「自分たちが幸せだということに気づいた」という感想をもつけれど、それは自分の価値観の中で自分たちの暮らしと、相手の暮らしを比べているだけで、共感ではないのかなと思いました。考えれば考えるほど難しいです。今自分にできることは知識を蓄えること、沢山の人と関わること、この生活は当たり前でないことを忘れないことだと思います。大人になったら1度は今日見たような国に行き、自分の目で見て感じてみたいです。改めて自分の置かれている状況について考える良い機会だったと思いました。