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人と自然科 農業クラブ『でんスポ秋まつり~オータムフェスタ~』に出展しました
11月23日(土)神戸市北区にある北神戸田園スポーツ公園にて、『でんスポ秋まつり~オータムフェスタ~』が開催され、人と自然科農業クラブの本部役員の生徒、並びに農業クラブフラワーアレンジメント班の生徒が参加しました。
1年生の生徒にとっては今回初めての校外イベントとなります。今回販売部門では学校で栽培した野菜やハボタン、そして今年から栽培に力を入れている青パパイヤを持参しました。
『でんスポ秋まつり~オータムフェスタ~』準備に関する記事はこちら
1年生の生徒は2年生の先輩に教えてもらいながらみんなで準備を進め、10時からいよいよ農産物販売&フラワーアレンジメント体験スタートです。
まずは販売部門。持参した野菜類はすぐに完売。ハボタン苗を中心とした草花苗もたくさんの方に購入いただきました。
そして今回一押しの青パパイヤは、出張販売。青パパイヤの健康効果を宣伝しながら、会場を歩き回りながら販売し、たくさんの方にご購入いただきました。
そしてフラワーアレンジメント班です。今回もアーティフィシャルフラワーを使ったコサージづくり体験です。体験会場がいっぱいになることもありましたね。大盛況です。
1年生のフラワーアレンジメント班の生徒は初めてのイベントでの体験ということで、この日に向けてわかりやすく教える手法について技術を磨いてきました。ワイヤリングやテーピングなどの技術を丁寧に教え、子供たちは大喜びです。子供たちを中心に、50名弱の方に体験いただきました。
そして農業クラブ本部役員&フラワーアレンジメント班の生徒がイベントを頑張っていると・・・今回もやはり出てきてくれました。人と自然科の生徒が実習を頑張っていると姿を現す妖精さん「ひとっしー」です。出てきた瞬間に子供たちが集まってきて、一緒に写真をたくさん撮りましたね。
イベント当日は小雨が降ったり晴れたりの不安定な天気でしたが、たくさんの方が有馬高校のブースに来場いただきました。花苗、野菜、果実を購入いただきました皆さま、そしてアレンジメントを体験してくださいました皆さま、ありがとうございました。また田園スポーツ公園の皆様、イベントにお誘いいただき本当にありがとうございました。
人と自然科 今週末の北神戸田園スポーツ公園イベントに出展します(青パパイヤ買いに来ください)
有馬高校人と自然科最大の行事である秋の農業祭が終わり、あっという間に2週間が経とうとしています。
令和6年度秋の農業祭 盛大に開催されました・・・に関する記事はこちら
今年はお客様に多く来場いただき、ほとんどの農産物が完売しました。当日有馬高校の野菜が買えなかった・・・という方必見。今週末11月23日(土・祝)10時~15時に北神戸田園スポーツ公園で開催されます『でんスポ秋まつり~オータムフェスタ~』に有馬高校人と自然科が出展します。
少し残していた有馬高校で栽培したハクサイやダイコンなどの野菜やハボタン苗、授業で調整したギンナンや竹炭などを販売します。また、有馬高校人と自然科での特色ある学びフラワーアレンジメントのコサージづくり体験や、人と自然科公式キャラクターひとっしー君とのふれあい体験も予定されています。参考までに春に開催された『でんスポアドベンチャーフェスタ』の記事をご覧ください。
4月に開催されたでんスポアドベンチャーフェスタにて苗販売&アレンジ体験実施しました・・に関する記事はこちら
さて、今回の『でんスポ秋まつり~オータムフェスタ~』の一押し商品が、新しい教育課程となって新設された『果樹と緑コース』で栽培が始まった青パパイヤです。最近パワーフードとして注目されている青パパイヤ。学校横の市道脇を通られたときに、たわわに実ったパパイヤ並木に皆さん気づかれましたか?
露地(屋外)で栽培している青パパイヤ。三田市では気温が下がってきたら枯れてしまうため、今回のイベントに向けすべて収穫することにしました。
一生懸命収穫、パック詰めを行った青パパイヤ。今回は100グラム当たり0.5円の量り売りします。青パパイヤは癖が全くないので、サラダはもちろん、炒め物や煮物など多くの料理に活用できます。次回の販売は来年度になりますので、試してみたい方はぜひこの機会にご購入ください。
さらに今回初めて乾燥させたパパイヤの葉や茎も販売します。
パパイヤの葉や茎はウサギやハムスターのエサとして、ペットショップやインターネットで販売されています。動物にとって嗜好性が高いことが特徴です。有馬高校の青パパイヤは栽培期間中一回も農薬を使用していないので、動物にも安心です。生徒が飼っているウサギに食べてもらったところ、大好評でした。
『でんスポ秋まつり~オータムフェスタ~』は、10時~15時小雨決行です。入場は無料ですが駐車料金は必要とのことです。皆様のお越しをお待ちしております。
人と自然科 農業クラブ 第59回新しい農業を目指す高校生等の集いに参加
11月14日(木)兵庫県立嬉野台生涯教育センターにて、第59回新しい農業を目指す高校生等の集いが開催され、兵庫県立有馬高校人と自然科からも1・3年生の生徒13名のクラブ員(生徒)が参加しました。(2年生の生徒は修学旅行期間中ということで残念ながら今年は参加できませんでした。
この事業は県内に11校ある農業学科を持つ高校、そして兵庫県立農業大学校の生徒が毎年集い、将来の進路に役立てること、そして同じ農業を志す仲間としての連帯感を養うことを目的とした会で、県内から就農や農業関連産業への就職に興味を持っている生徒が163人が集まりました。
ちなみに、近年人と自然科には農業に興味関心を持った生徒が多く在籍しており、卒業後の進路においても農学系国公立大学、私立大学への進学はもちろん、農業や農業関連産業への就職を目指した農業大学校への進学も多くなっています。
ちなみに今年度も、3名の生徒が農業・環境系国公立大学を、8名の生徒が農業系私立大学への進学を目指しており、国公立大学1名をはじめ合格の報告が続々と入ってきています。(詳しくは後日HPにて紹介いたします。)
話は戻し、開会式では兵庫県学校農業クラブ会長挨拶の後、今年度兵庫県学校農業クラブの事務局の兵庫県立播磨農業高校がある加西市の市長や兵庫県農業青年クラブ連絡協議会の会長様からの励ましの言葉を頂きました。
開会式の後、午前中は今年度、株式会社AGRICHを立ち上げた小山内 陽介氏から講演をいただきました。小山内さんは県立農業高校、そして県立農業大学校を卒業したのち、姫路市にある有限会社夢前夢工房でに雇用就農され修行。そして2015年に独立就農を果たし、路地ブドウと野菜等の複合経営をされています。
小山内さんが農業を目指したきっかけは、農業高校時代のブドウ栽培だったようで、自身が栽培したブドウを初めて食べたときの感動は今でも忘れられないとのことです。そしてブドウ栽培を中心に経営している現在、お客様がリポーターとして1シーズンに何度も足を運んでくれることがやりがいになっているそうです。
そして最後に私たち後輩へのメッセージとして、『皆さんも私もまだまだ農家の卵。まだまだできないこと、知らないことだらけですが自分の目指す農業の形を作り上げていきましょう。そして儲かる農業を目指していきましょう。』と励ましの言葉をいただいました。
昼食を挟み、午後からは分科会です。水稲(豆類・野菜・農産加工)、水稲(露地野菜・豆類)・施設野菜・果樹・酪農(乳製品加工)の5つの分科会に分かれ、先輩農業者との座談会を行いました。 生徒は自分が興味のある分科会に分かれて参加します。
「どの仕事でも同じだが、やったことだけ返ってくる」「自身は成功の第一の秘訣。自信が身につくほど日々考え努力してほしい」「様々なことに挑戦しいろいろな物事にアンテナを張って楽しんでチャレンジしてほしい」「地域の方々とのつながりを大切に」「世界を旅してそこの国の農業を見てほしい。農業はかっこいいんです。」などなど、先輩からの熱いメッセージに参加した生徒はかなり刺激されたようです。
分科会の後は全体会。各分科会の報告。そして兵庫県立農業大学校や森林大学校の紹介、そしてひょうご就農支援センターより、新規就農に向けた兵庫県のサポート体制などの紹介がありました。そして最後は参加者全員で、FFJの歌(全国の農業高校生が歌える歌)を歌い、つどいは終了です。
参加したみなさん。充実した1日となりましたか。将来の進路実現にの参考にしてください。運営を担当していただいた播磨農業高校の皆さん。ありがとうございました。
人と自然科 ひとはく連携セミナー6回目 未来に残したい農業や農村の持つ魅力について学ぶ
11月1日(金)人と自然科1年生学校設定科目『人と自然』の授業において、今年度第6回目となるひとはく連携セミナーが実施されました。(秋の農業祭や修学旅行など学校行事が続き、ご報告が遅れすみませんでした。)
有馬高校人と自然科と県立人と自然の博物館の間では生徒のセミナー受講について協定を結んでおり、年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の研究員から自然や環境、動植物など専門的な講義を直接頂き、深く学んでいます。前回第5回目も『種子散布の生態学』をテーマに、藤井俊夫研究員より、植物が生息域を広げていく技ついて学びました。
ひとはく連携セミナー5回目 植物の移動方法について学ぶ に関する記事はこちら
第6回目となる今回は『未来に残したい農業や農村の持つ魅力』をテーマに、衛藤 彬史研究員より講義をいただきました。棚田やかばたのような農村風景、また生活文化とともにある食や行事など、農業や農村にはその地に根づいた様々な魅力があります。時代の移り変わりとともに失われつつあるそのような価値や美しさを次世代に継承していくための工夫や取り組みを紹介いただきました。
まずは大豆に見る和食の今について説明いただきました。日本人食文化を考えるうえで味噌や醤油などの使用される大豆は和食の要です。しかしこの大豆のほとんどは海外から輸入されておりその自給率は20%で、ほとんどをアメリカやカナダから輸入しています。日本産の大豆は値段が海外と比較し高いですが大豆の文化を守るために、量より質を高める工夫を行っています。日本産の大豆の生産の減少が続けば、加工や調理に関する文化が引き継げなくなることが予想されます。
次に農業を英語に翻訳した単語『Agriculture』の意味について考えてみました。『Agriculture』は『Agri-culture』つまり直訳すると『農-文化』です。ユネスコが選定する『世界無形文化遺産』に日本の和紙が2014年に、日本の和食が2023年に登録されました。和食は先ほど紹介した大豆などの生産と直結していますし、和紙についても原料はコウゾ・ミツマタ・ガンピなどが主に使用されています。その和紙の生産におけるコウゾの国産比率は5%程度といわれており、現在文化財の補修に使用する和紙も外国産が使われているのだそうです。(ちなみに絹の国産比率も0.2%以下という状況だそうです)このように日本の文化を守ることと農業は直結していることが分かります。
そして多様な農村景観を守る取組みについても学びました。学校での授業でも学んでいますが、近年農業就業人口が減少し、農業は衰退しています。その結果美しい農村景観も失われつつあります。先生からは兵庫県別宮の棚田や徳島県にし阿波の傾斜地農業、静岡県伊豆市の水わさび伝統栽培など全国のユニークな取組みを紹介いただきました。
最後に先生から『農業はクリエイティブだ』という言葉をいただきました。農作物の加工や調理で『家庭科』や『科学』を学び、生産をとおして『食育』を学び、地域のことを学ぶことで『社会・歴史』を学び、栽培をとおして『理科・生物』を学び、収量を分析することで『経済』や『数学』を学びます。他にも気象学や地質学・動物学・獣医学・・・このように農業とは『総合学習』なのです。
『農業を学ぶではなく農業で学ぶ』このことばがとても印象的で、まさに人と自然科が目指していることを先生に改めて再確認させていただけた内容でした。衛藤先生、興味深い講義をありがとうございました。次回のひとはく連携セミナーは、『人とのかかわりから見た三田盆地周辺の地形と地質』をテーマに、加藤 茂弘究員より講義をいただく予定です。地元三田市の環境が学べるよい機会となりそうですね。
人と自然科 令和6年度秋の農業祭 盛大に開催されました
11月9日(土)人と自然科最大の行事である令和6度秋の農業祭が開催され、多くの地域の方、卒業生みなさんに来場いただき、無事終了しました。この日は朝から晴天。降水確率0%です。早朝から生徒は販売所の準備です。
この日に向け、人と自然科1~3年生の生徒、職員が」一丸となり準備を進めてきました。準備の様子は以下をご覧ください。
秋の農業祭まであと3日 青パパイヤの収穫を行いました・・・に関する記事はこちら
秋の農業祭まであと2日 3年生「課題研究」発表ポスターもぜひご覧下さい・・に関する記事はこちら
生徒によっては朝早くから登校し、販売に向け最後の準備を頑張っていました。8時30分、販売開始を前に、全員が集り開会式です。農業クラブ会長から、『地域の方が私たちが栽培した野菜やお花の苗を待っています。一人一人が責任をもって取り組み、秋の農業祭を楽しみましょう。皆さん私の後に続いてお願いします。』『エイ エイ オー』の全員の掛け声(高くつき上げた拳付き)で人と自然科生徒全員が団結しました。
そのような中、販売前にあちこちで大行列が・・・当日はたくさんのお客様(推定訳1000名)の方にご来場いただきました。販売開始の9:00。農業クラブ会長が鳴らす鐘の音で販売スタートです。
生徒がお客様を誘導します。野菜部門では人気のハクサイ、ダイコンを中心にどんどん売れていき、セロリーやサツマイモなども含め、販売開始から約2時間で用意していた野菜はすべて完売(OBコーナー含む)してしまいました。(ご購入いただけなかった皆さま。本当に申し訳ありませんでした。)
草花部門では、地域の方が毎年楽しみにされているパンジー、ビオラ苗、そしてハボタン苗などなど温室いっぱいに準備した花苗がどんどん減っていきました。
果樹と緑コーナーでは、今年から本格的に栽培を行っている青パパイヤが大人気。さらに有馬高校伝統のギンナンや大型ハボタンもどんどん売れていきました。運搬も大変ですね。
農業と環境コーナーでは今年も大人気のもち米が40分で完売。そして昨年復活した、焼き餅入りぜんざい。1年生の生徒が栽培したもち米で餅をつき、炭火で炙った餅をぜんざいで煮込んで提供。昨年の反省を生かし倍の量を確保しましたが12時過ぎにはすべて完売しました。
農業クラブコーナーではオリジナルグッズの販売はもちろん、こちらも昨年復活のポン菓子がさらにパワーアップし、生徒自ら栽培した爆裂種のコーンを用いたポップコーンも販売されました。ポン菓子機から大きな爆発音がなるたびに、会場は大盛り上がりでした。
また、農業クラブフラワーアレンジメント班の生徒によるコサージづくり体験も大人気。子供から大人まで多くの方が体験に挑戦してくださいました。
そして展示コーナーでは、3年生の課題研究ポスターや農業と情報、フードデザインなどの模造紙発表、ハロウィンカボチャの展示、1年生のハクサイ・ダイコン品評会も開催。優秀なハクサイ・ダイコンには金・銀・銅のリボンがつけられていました。
このように人と自然科の生徒が様々な場所でそれぞれが与えられた役割を果たしながら一生懸命農業祭の運営を頑張っていると・・・・やはり出てきてくれました。人と自然科オリジナルキャラクター『ひとっしー』です。生徒が頑張ってくると現れる妖精さんです。たくさんの人と一緒に写真撮影を楽しんでいました。
充実した時間もあっという間に過ぎ、農業祭は終わりを迎えました。みなさん充実した時間が過ごせましたか?自便がやるべきことを考え、主体的に行動できましたか?
閉会式では人と自然科の法被を着た校長先生、育友会会長様より、大成功となった農業祭での生徒の頑張りに対し、お褒めと感謝の言葉をいただきました。また農業クラブ会長より、『皆さん充実した秋の農業祭でしたか?3年生の先輩は残された少ない学校生活を、そして1,2年生の皆さんもこれからの学校生活を今回の農業祭で得た経験を活かして頑張っていきましょう。そしてこれからも人と自然科を盛り上げていきましょう。』との挨拶がありました。
今回ご来場いただきました皆様、人と自然科の生徒が栽培した農産物をご購入いただき本当にありがとうございました。(駐車場も一時満車となり、お待ちいただく時間もありました。長時間並んでくださいましたみなさま、本当にありがとうございました。また数量制限にご協力いただきありがとうございました。)そして今回農業祭を様々な面からサポートいただきました育友会の皆様、イベントを盛り上げてくださった人と自然科OBの農家の皆様、ひまわり特別支援学校の皆様、ほんとうにありがとうございました。
最後に各学年ごとにクラス写真を撮りました。3年生はもしかしたら最後のクラス写真になるかもしれませんね。のこり3か月。悔いのない高校生活を過ごしてくださいね。
なお、秋の農業祭はこれで終わりましたが、今後も草花温室ではパンジーやビオラなどのポット苗に順次花が咲いていきます。またハボタン・ぎんなんなどももう少し残っています。来週12日火曜日から平日の9:00~16:00の時間(生徒が頑張って実習をしている時間にはご配慮ください。)随時販売していきます。無くなり次第終了となります。
ご入用の方はぜひ足を運んでみてください。
人と自然科秋の農業祭まであと1日
有馬高校「人と自然科」で最大の行事である秋の農業祭まで、ついにあと1日となりました。天候にも恵まれ、3時間目から人と自然科1年生から3年生全員で準備を行いました。野菜班、草花班、果樹と緑班に分かれての準備です。ポップづくりや商品の陳列など、わからないことは先輩に聞きながら準備を進めていきました。
さて、秋の農業祭で中でも毎年一番人気なのが、1年生『農業と環境』の授業で栽培しているハクサイ・ダイコンです。このダイコン・ハクサイを求めて毎年長い行列ができます。
1年生の生徒は圃場に自分の担当区が設けられ、8月の播種から収獲まで責任を持って栽培し、生産技術を習得します。この日は努力の成果をみんなで収穫しました。
まずはダイコンの収穫です。
秋の農業祭に向けダイコンの栽培もスタートしました・・に関する記事はこちら
収穫適期の見分け方は、胚軸(地上に突き出している部分)が約10cm突き出し、その直径が約7cmとされています。しっかり見分けて抜きましょう。
立派なダイコンが収穫できました。今年のダイコンはサイズも大きく、そして岐根も少なく、肌も滑らかで・・・最高のでき栄えです。
次はハクサイです。
ハクサイの播種 秋野菜の栽培がスタートしました・・に関する記事はこちら
最高の一玉を選びます。ハクサイを軽く上から押さえてみて、ふわふわしていなかったらOKです。そして外葉を下に折り、ハクサイを斜めにして、カマの先端で一気に収獲します。
次にハクサイをわきに挟み、鎌で切り口を整えていきます。これが結構難しい・・・時間がかかっている生徒も多かったですが、2玉目になると上手にできるようになってきました。技術の習得です。
とっても立派なハクサイですね。収穫してみたらしっかり葉が詰まっており、想像以上の出来栄えでした。
そして収獲したダイコンはダイコン洗い機で洗浄し・・・
ダイコン・ハクサイそれぞれ最も立派に育った自慢の一品は上皿ばかりで重量を測定します。ダイコンは平均1.5キロ前後、ハクサイは平均2.5kg、大きな生徒で4kgを超えている生徒もいましたね。
最後に品評会会場に展示しました。明日の農業祭当日にはハクサイ・ダイコン共に金賞・銀賞・銅賞のリボンが付けられてます。果たして誰が金賞を獲得するのか。品評会会場は農業棟1F廊下です。是非ご覧下さい。
このほかにも秋の農業祭では、寄せ植えの販売やポン菓子、有馬高校産のもち米を使った炭火焼餅入りおしるこなどの食品バザー、フラワーアレンジメント体験・・・などなど、ここでは紹介しきれない様々な販売物や催し物があり、人と自然科の生徒を中心に地域の皆さまをおもてなしいたします。
販売は9:00~13:20、野菜などはなくなり次第販売終了です。車でお越しの方は正門より入場していただき、係の指示に従ってください。詳しくはこちらのポスターをご覧ください。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
人と自然科 秋の農業祭まであと2日 3年生「課題研究」発表ポスターもぜひご覧下さい
秋の農業祭までいよいよあと2日となりました。気になる天候ですが、当初の雨予報から晴れに変わってきてホッと胸をなでおろしています。このまま当日を迎えてほしいです。
近づいてきた農業祭に向け、各コース・学年とも実習で準備頑張っています。販売所となるテントの組み立てや地域の方を気持ちよくお迎えするための落ち葉掃除(集めた落ち葉はブドウ栽培などで畑に戻し活用します。)さらに1年生の生徒が栽培したハクサイ・ダイコンの品評会を行う棚の準備・・・など大忙しです。
さらにこの日は正門入って正面の花壇の装飾も1年生の生徒が行いました。鮮やかな花壇が皆様をお迎えします。
さて、農業祭といえば野菜や草花苗の販売というイメージが強いかもしれませんが、農産物販売以外にもぜひ皆様にご覧いただきたいのが、人と自然科の学びの成果発表です。会場には生徒の自由研究や夏休みに作った雑草標本の優秀作品、さらには授業で取り組んだ内容についてまとめた模造紙発表などを見ることができます。そして特に注目してほしいのが3年生の「課題研究」のポスター発表です。農業祭に向け先週から3年生の生徒はラストスパートです。
人と自然科では3年生になると『課題研究』という、これまでの学びを活かして自分でテーマを設定し計画、研究し発表するという授業があります。『野菜』『草花』『果樹と緑』の3つのコースに分かれ、自分の力で取り組みます。
農業祭では約10か月間取り組んできた研究内容についてまとめたポスターを一堂に掲示しています。そしてこの日は作成したポスターを廊下に張り出しました。
野菜コースでは
・スイスチャードのマルチ生育実験
・トマトのプランターと袋栽培の生育比較実験
・イチゴの地植え栽培と鉢植え栽培の比較実験・・・など
草花コースでは
・多肉植物を食べよう
・シードペーパーづくり~好光性植物の発芽率を上げるには~
・コウモリランとオオタニワタリの繁殖実験 ・・・など
果樹と緑コースでは
・パパイヤ酵素の利用
・作庭『有馬富士と花火』
・カブトムシの糞を用いたリーフレタスの水耕栽培実験・・・など
今年の3年生もユニークな研究が多いです。また、ポスターもグラフや写真などを活用しながらわかりやすくまとめられていますね。3年生の「課題研究」ポスター発表は、農業棟1階廊下に展示しています。お野菜や草花苗を販売した後、ぜひお立ち寄りください。
さて、いよいよ明日は前日準備です。人と自然科3学年が一致団結し、農業祭が成功するように頑張りましょう。
人と自然科 秋の農業祭まであと3日 青パパイヤの収穫を行いました
有馬高校人と自然科最大イベント、秋の農業祭まであと3日となりました。この日は『農業と環境』の授業でハクサイ・ダイコンを栽培している1年生の生徒が生育チェックと収穫の予習を行いました。今年はダイコン・ハクサイともに生育は順調。一方で11月に入っても気温が下がらず、さらに雨と晴が繰り返されたため、病気が少し発生がしてしまい心配しています。収穫は8日(金)を予定しています。
また毎年大人気のモチ米の袋詰め、ギンナンの調整、フラワーアレンジメント体験で使用するリボンの準備・・・など、生徒は農業祭の準備に大忙しです。
さて今年度から新しい教育課程に完全に移行し、人と自然科では3年生に『野菜コース』『草花コース』『果樹と緑コース』の3つに分かれます。
新たに新設された『果樹と緑コース』では大人気のブドウを中心とした果樹栽培について学んでいますが、新たな有馬高校の特産として頑張っているのが青パパイヤの栽培です。
青パパイヤにはタンパク質を消化する酵素パパインや抗酸化作用があるポリフェノールなど、健康効果のある成分が多く含まれていることから、最近パワーフードとして注目されています。今年で3年目を迎えた青パパイヤの栽培は、年々栽培技術が向上し、今年は過去最高の収穫となりそうです。市道脇にはたわわに実ったパパイヤがみられます。(皆さんお気づきになりましたか?)
農業祭まであと3日ということで、『果樹と緑』の授業で収穫・調整作業を行いました。まずは収穫。はさみで丁寧に切り取ります。切った瞬間、軸から白い液体が出てきます。ここにもパパインなどの有用成分が含まれていますが、肌が弱い人はかぶれてしまうことがあるので注意が必要です。
収穫したら傷つけないよう丁寧に倉庫に運び、並べていきます。
そして重さをはかり、値段を決めて食品トレイに置き、ラップでくるんでいきます。一番大きなものは2キロを超えているものもありました。栽培を担当した生徒がインターネットでの価格調査なども参考にホワイトボードをを使って討論した結果、今年は大豊作でもあり、なおかつ初めての人にもぜひ一度食べてほしいという気持ちを込めて、昨年度より少し割安に価格設定を行い、50円/100gとしました。(自分たちで価格を決めることも勉強です。)3時間目からは2年生にバトンタッチし、約200玉の青パパイヤを準備することができました。
あく抜きをした青パパイヤは癖が全くないので、サラダはもちろん、炒め物や煮物など多くの料理に活用できます。触感もよく、生徒が試食したら大好評でした。
有馬高校産青パパイヤは、園芸実習棟 果樹と緑ブースで販売します。
有馬高校の新たな特産品をぜひご賞味ください。
人と自然科 第50回さんだ農業まつりに出演 農業クラブ意見発表を披露しました
11月2日(土)三田市郷の音ホールを中心に第50回さんだ農業まつりが開催され、ステージで人と自然科の生徒3名が意見発表を披露させていただきました。三田市の農業を元気にするこのイベントでは、毎年地元の農家さんが作った自慢の農産物販売や三田産の農畜産物を使用した食品バザー、三田消防署のはしご車の展示、三田牛の競り市…などを通して、地元三田の農業の魅力を発信しています。会場には人と自然を卒業し、三田市で若手農業者として活躍されている先輩も多くいらしゃいました。 この日の天候はあいにくの雨。お客様もまばらでしたが、発表する3人は元気よく会場を訪れました。
このイベントに有馬高校人と自然科は毎年ステージで、農業や環境に関する意見発表を披露させていただいています。さんだ農業まつりのお客様の中には、この意見発表を毎年欠かさず聞きに来てくださる方もいらっしゃいます。本当にありがとうございます。
ちなみに意見発表とは、農業高校に通う生徒が日頃の学習を通して学んだり考えたりしている身近な問題や将来の問題についての抱負や意見をまとめ、聴衆の前で発表するものです。今年はこの夏の農業クラブ県大会や近畿大会、全国大会に有馬高校や兵庫県、そして近畿ブロックの代表生徒として出場し、最優秀賞受賞など大活躍した3名の生徒が意見発表を披露しました。
農業クラブ近畿大会意見発表会最優秀賞受賞に関する記事はこちら
農業クラブ県大会意見発表会最優秀賞&優秀賞受賞に関する記事はこちら
例年であれば郷の音ホール駐車場ステージで発表を行っていますが、この日はあいにくの雨ということで急遽郷の音ホールの大ホールで発表させていただけることになりました。舞台袖で待つ生徒を見ていると緊張感が漂っていますね。舞台上に呼ばれいよいよ発表本番です。
まずは分野Ⅰ類(農業生産・農業経営)に出場した3年生 I.Kさんの発表
タイトルは 『私の身近で特別な花 ~フラワーロス削減に向けた新たな取り組み~ 』 です
学校のフラワーアレンジメントの授業で使用する生花が、警報による休校で廃棄されかけた経験がきっかけで、フラワーロスを削減と、インターネット販売に押され気味の町のお花屋さんの経営を安定させるための手法として、お客様とお花屋さんを結び付けられるマッチングアプリを開発してみては?という高校生らしい斬新なアイデアを発表してくれました 。
次は 分野Ⅱ類(国土保全・環境創造)に出場した3年生 N.S さんの発表
タイトルは『 里山の中で生きる ~カブトムシとともに~ 』です。
自分が生まれ育った地域の里山が荒れていくことに心を痛めていた時、学校の授業で偶然発生したカブトムシの幼虫に注目し、昆虫嫌いの子供達でも親しみやすい小型のカブトムシを実際に完全養殖して販売するとともに、カブトムシの幼虫から発生した糞も土壌改良剤として農業に活用していこう・・・というまさに有馬高校人と自然科でも学びを活かした地域創生に関する発表でした。
最後は分野Ⅲ類(資源活用・地域振興)に出場した3年生 N.N さんの発表
タイトルは『 ユニバーサル農園×観光農園 』です。
障害を持っている親友との何気ない日常生活から園芸療法に興味を持ち、高校で挑戦したアメリカ海外研修での体験で感じた多様性についての考えを深め、将来は老若男女、人種や性別、障がいの有無など関係なく、誰でも農業を体験できるユニバーサル観光農園をつくる、という大きな夢を力強く発表してくれました。
雨の中での開催のため聴衆者は多くありませんでしたが、3人とも全力で発表し、終了後は大きな拍手を頂くことができました。発表終了後は発表の内容についてインタビュー。3人とも学校での学びや将来の夢や目標について力強く応えていました。
最後に同時開催中の三田市民文化祭で展示されていた、本校の人と自然科フラワーアレンジメント班の生徒が作成した作品の前で写真を撮りました。
三田市民文化祭エントランスにてフラワーアレンジメント作品がご来場の皆様をお迎えします・・に関する記事はこちら
雨の中、来場いただき、意見発表を聞いてくださった皆様、本当にありがとうございました。
ちなみに今回発表した意見発表のうち、分野Ⅲ類(資源活用・地域振興)の3年生 N.N さんの発表は2月1日(土)に有馬高校で開催予定の学習活動発表会でも披露する予定です。
有馬高校保護者の皆さんはもちろん、中学生の皆さんも参加できますので是非お越し下さい(中学生の皆さんは事前申し込みが必要です。詳細は後日中学校や本校HPをとおしてお知らせします。)
人と自然科 三田市民文化祭エントランスにてフラワーアレンジメント作品がご来場の皆様をお迎えします
11月1日(金)~3日(日)まで、三田市総合文化センター 郷の音ホールにて第57回三田市民文化祭が開催され、有馬高校人と自然科フラワーアレンジメント班の生徒が制作した作品をウェルカムフラワーとしてエントランスに展示させていただくこととなり、前日に設置に伺いました。
三田市民文化祭は、三田市内で芸術活動を行う団体や個人が日頃の成果を披露するイベントです。この文化祭では、絵画、書道、生け花、手芸など様々な作品の展示や音楽、バンド、舞踊、ダンスの発表が盛りだくさんです。
そして今年の文化祭では応援企画として、人と自然科の生徒が制作したフラワーアレンジメント作品をエントランスに展示させていただくことになりました。
今回皆様をお迎えするのは、先日まで兵庫県庁2号館ロビーにて展示していた作品をベースにアレンジした作品です。慣れた手つきであっという間に作品を組み立て完成です。
県庁緑化活動に伺いました(9月は有馬高校の作品が展示されています)に関する記事はこちら
華やかな作品が皆様のお越しをお待ちしております。
人と自然科 2年生の生徒を対象に農業先進地見学を実施しました 後半(県農林水産技術総合センター~パスカルさんだ)
10月30日(水)に人と自然科2年を対象に実施した、農業先進地見学(バスセミナー)もお昼ご飯を挟み、いよいよ後半戦に突入です。
2年生の生徒を対象に農業先進地見学を実施しました 前半(兵庫ネクストファーム~農業大学校)に関する記事はこちら
午後一番に訪れたのは、県立農業大学校の横にある、兵庫県農林水産技術総合センターです。品種改良や新しい生産技術の開発、病気や害虫防除の拠点であり兵庫県の農業振興を担っている施設です。今回は2班に分かれ、野菜・花等施設園芸関係の研究・栽培施設と病害虫防除に関係する拠点施設の見学をさせていただきました。
まずは野菜・花等施設園芸関係の研究・栽培施設の見学。この施設で開発されたイチゴの新品種の紹介や夏の高温などに対応した鉢花の栽培技術について説明をうけた後、今回の目玉であるこの施設で開発した新しいタイプのキクを紹介いただきました。
キクといえば『仏花』のイメージがありますが、フラワーアレンジやホームユースでも利用できるよう開発されたキク『サンバマム』です。今回5種類品種登録され、ヒマワリのような花が特徴で今後県内に普及していくとのことです。楽しみですね。
そして病害虫防除に関係する拠点施設病害虫部&病害虫防除所の見学です。植物防疫法の基づき設置されているこの施設は、県内各地の農場で発生した病害虫を診断・同定する役割や、早期発見、予測し注意報や警報を発令することで早期対応できるという役割も持っています。特に今年はカメムシ類が爆発的に発生し、8月には注意報を県内に発令したとのこと。確かに今年の夏はたくさんのカメムシが教室に入ってきましたね。農家さんもかなり苦戦されたようです。
さらに従来品と比較し1.6倍の誘引力を持つ害虫誘引シートの開発や、企業と連携し紫外線を活用したハダニの防除技術など、技術総合センターでの最新の成果を紹介していただきました。兵庫県の農業の最先端技術を知ることができた素晴らしい時間でした。県立農林水産総合技術センターの皆さま、お忙しい中本当ににありがとうございました。
そして最後の見学・研修先は有馬高校のすぐ下にある農産物販売所、パスカルさんだです。
県内で1.2位の売り上げを誇るこの施設は、地元農家さんのとってなくてはならない販売の拠点となっています。まずは販売所の見学から。地域の農家さんが様々な農産物を持ち込み、陳列している様子を見学しました。農家さん自身が値段を設定する仕組みで、高すぎると売れ残り、安すぎると収入が減少する。有馬高校で自分たちが栽培している農産物との価格差も感じ、値段を設定する難しさを感じたそうです。
見学のあとは、バックヤードも特別に見せていただき、店長さんからこの施設の概要や仕組みについて説明を受けました。年々売り上げを伸ばしているこの施設。三田の特産品である『三田牛』『三田ピーマン』『黒大豆枝豆』などの販売拠点となっており約500名の農家の方が商品を出荷されているそうで、地域の農家さんの収入増に貢献しているとのことでした。説明の最後には、JA職員の方からこの施設で働いているやりがいについてお話を伺い、生徒も刺激を受けたようです。パスカルさんだの皆さま、ありがとうございました。
人と自然科2年生の皆さん。今回の先進地見学いかがでしたか?学校で学べない技術を見ることができたことはもちろん、普段の座学で学んだ内容を実際に自分の目で確かめることもでき、たいへん有意義な時間となったのではないでしょうか。今回見学させていただき、ご説明いただいた各施設担当者の皆さま、そして全面的にバックアップいただいた阪神農業改良普及センター様、本当にありがとうございました。
人と自然科 2年生の生徒を対象に農業先進地見学を実施しました 前半(兵庫ネクストファーム~農業大学校)
10月30日(水)人と自然科2年生を対象に農業先進地見学(バスセミナー)を実施しました。この事業は普段有馬高校の農場では学ぶことのできない、大規模かつ先進的な農業生産現場、さらには農業普及の拠点のとして設置された公共施設、販売施設の見学を通じて実社会と農業のかかわりなど見識を深めることを目的として行っており、阪神農業改良普及センター様の全面バックアップをいただき開催しています。
今年度の研修先は(株)兵庫ネクストファーム、県立農業大学校、県農林水産技術総合センター、パスカルさんだの4か所です。昨日まで雨が降っていましたが、日が昇ったら晴天という絶好の研修日和のなか出発です。
最初の研修先は兵庫ネクストファームです。連棟型温室が迎えてくれました。
まず最初に講義室で兵庫県職員の方から施設の概要や設置目的についてお話しいただきした。ひょうご次世代施設園芸モデル団地として平成27年に整備されたこの施設は、敷地面積8.2ha、中玉トマト、ミニトマト合計9万本を栽培している巨大トマト生産施設です。兵庫県は他府県と比較してもトマトの生産量や単位面積当たりの収穫量が低かったという歴史があり、技術の普及という意味でも需要な施設となっています。
いよいよ施設の中に入ります。水耕栽培を行っているこのような施設では、病気や害虫を持ち込まないことが重要・・・ということでエアーシャワーを浴びて入ります。
担当の方から環境制御技術、防除や施肥などの栽培方法、梱包や販売状況などの説明を受けました。施設はICT技術により気温や湿度、二酸化炭素濃度、日射などを自動で制御し、作物の生育環境を最適化して生産性の向上や合理化を図っています。二酸化炭素は温室の暖房で燃やしたときに発生する二酸化炭素を施用します。
今回は栽培しているゾーンの扉も開けてはみせてもらいました。先が見えない光景に驚きです。8月に定植し、翌年7月まで収穫が続きます。トマトは20m40段まで成長、枝を斜めに倒しながら栽培していきます。
収穫後の調整、袋詰めも今回見学することができました。まるで工場のように見えますね。ちなみにこの施設は、食品衛生、労働安全、環境保全などに配慮し、適正に農業生産を行っているという国際的な指標である『GGAP』も取得しており、施設内には視覚的に理解できる表示がたくさん行われていました。
そして一通り施設内を見学した後は自慢のミニトマト、中玉トマトも試食もさせていただきました。合間には積極的に質問している姿も見られましたね。
最後はこの施設の特徴である、LPガスとバイオマスエネルギー(木質チップ)を利用したボイラー施設も見学しました。木質チップは県内の森林組合から提供されており、間伐材を有効活用しているとのこと。環境に配慮した取り組みでした。プールにはいっぱいの木質チップが。これでも約1週間でなくなるようです。ネクストファームの皆さま丁寧に説明していただきありがとうございました。
ネクストファームを出た後、兵庫県立農業大学校に向かいました。
まずは副校長の方から農業大学校いついて説明いただきました。ちなみに県立農業大学校には有馬高校人と自然科からも毎年進学しており、この日も飛び入りで3名の先輩が駆けつけてくださり、農大での寮生活や収穫祭、農家での研修などの説明をしてくださいました。
そして先輩の案内で学校の施設も見学させていただきました。先輩が取り組んでいる卒業論文研究の説明もしてくださり、興味がわいたようです。忙しい中後輩のために時間を作ってくれてありがとう。
さて、いよいよ研修は午後のプログラムに移ります。続きは後半で報告します。
2年生の生徒を対象に農業先進地見学を実施しました 後半 (県農林水産総合技術センター~パスカルさんだ)に関する記事はこちら
人と自然科 地域自然保護 現地フィールドワークその4 有馬富士公園の『ひみつ』を探ろう
人と自然科3年生の学校設定科目『地域自然保護』の授業では、今年も県立有馬富士公園をフィールドとし、1年かけて有馬富士公園を訪れるゲストに公園の自然を感じてもらうための体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っています。
9月10日(火)には1学期に公園での体験や学びを通して感じた公園のいいところや改善点などを1枚の有馬富士公園巨大地図にまとめて、たくさんの方の前で中間発表を行いました。
現在は12月に来園者(高校生)に提供する夢プログラムを生徒自らが企画しています。今年もユニーク企画が提案されており楽しみです。
そんな中10月29日(火)に、元キッピーフレンズの芝様、前中様にお世話になり、5月に気象警報で延期となっていた公園の植物を活用した夢プログラムを体験しました。
芝様と前中様は以前『キッピーフレンズ』の一員として、有馬富士公園内にある三田市自然学習センターを管理するとともに、小学生を対象に有馬富士公園の自然を活用した様々な体験プログラムを企画、実践されていました。そして現在も有志が集まり、体験プログラムを提供することを通して小学校の環境学習の手助けを行っています。今日はその体験プログラムを私たち高校生が体験しました。
今回は『有馬富士公園のひみつを探ろう』というプログラムを体験しました。園内の7つポイントをめぐり、そこに隠されているひみつを解き明かしていきます。出発前には事前学習。ウルシやカエンタケなどの危険な植物、マムシやスズメバチ、マダニなどの危険な生き物について写真とともに説明いただきました。
そして早速、園内を探検します。何気なく通り過ぎていた園路脇には『ひみつ』がある植物がたくさん見つかりました。
例えば『ミツマタ』という植物。これは和紙の原料として使われており、みんなが日常生活で使っているお札の原料として使われています。また『マルバアオダモ』という木は野球で使うバットの原材料として使われる樹木です。
さらに『ホウノキ』は葉っぱに強い殺菌作用があり、栃木県など一部の地域では、『朴葉味噌』などを代表として葉に食材を巻いて焼いて食べる文化もあります。また『トチノキ』もトチモチとして食材に使われます。そして何気なくあるマツの木は『アカマツ』。マツタケが生える木ですね。(触ってもチクチクしにくいのがアカマツ、チクチク痛いのがクロマツなのだそうです)
途中2本並んでいる『アベマキ』と『ソヨゴ』の木があり、二つの木を触って比べてみました。アベマキはゴツゴツしていてソヨゴはつるつる。少しひんやり感じます。アベマキの表皮は昔コルクの材料として使われてきたほど表皮が厚く、逆にソヨゴは表皮が薄く、幹の導管が表皮に近いため、ひんやりするのだそうです。
約40分の散策を行い、公園内に隠されたひみつについて体験することができました。振り返りでは、園内にあった『エゴノキ』を水に入れて振ってみると泡が・・・昔洗剤と使われていた植物だそうです。さらにリスが松ぼっくりを食べた後の『森のエビフライ』も観察することができました。(下の写真はリスがかじった松ぼっくりをエビフライ定食に見立てた写真です。面白いですね。)
そして残った時間は自然の恵みを活用したキーホルダーづくりです。先ほどの園内散策でも勉強した『タカノツメ』の小枝を加工し、オリジナルキーホルダーをつくりました。ヤスリで磨いて、好きな言葉を書き込み、フックを付けていきます。世界に一つだけのキーホルダーが完成しました。
あっという間に夢プログラムは終了。体験を通して有馬富士公園の魅力を存分に感じることができましたね。これから体験プログラムを企画していく私たちにとって参考になる時間となりました。芝様、前中様お忙しい中ありがとうございました。
さて、地域自然保護を受講している皆さん。12月の夢プログラム実践に向け残り1か月半。頑張っていきましょう。
人と自然科 全国産業教育フェア 全国高校生フラワーアレンジメントコンテストに兵庫県代表として出場しました
10月26日(土)栃木県ライトキューブ宇都宮で、第34回全国産業教育フェア栃木大会 第23回全国高校生フラワーアレンジメントコンテストに、本校人と自然科の生徒2名が兵庫県の代表として出場しました。会場には校長先生も応援に駆けつけてくれました。
毎年開催されている全国高校生フラワーアレンジメントコンテストは、フラワーデザインに関する知識と技術を活用し、自らの考えを表現する力や創造性・芸術性を互いに高め合い、新たな未来を切り拓く職業人としての資質を育むことを目的としています。指定された花材・資材・花器を使用し、テーマに基づいて作品を制作し完成させるというもので、とても難易度の高い技術が必要とされます。
今年度は農業クラブフラワーアレンジメント班に所属し日々技術を習得している2年生の生徒2名が兵庫県の代表選手に選ばれました。今回出場した選手は春に開催されたもう一つの全国大会、第19回NFD全国高校生フラワーデザインコンテストでも入賞した生徒です。
第19回NFD全国高校生フラワーデザインコンテストにて銀賞・銅賞・奨励賞受賞しました・・に関する記事はこちら
選手に選ばれた後、生徒は大会での入賞を目指し、顧問の先生や「ひょうごの達人」事業を活用してきていただいている講師の先生の指導を受け、練習を重ねてきました。
事前に発表された今年のテーマは「 Imagination」
使用する花材は八重ユリ、バラ 、キンギョソウ、カーネーション 、スプレーマム、グロリオサ、ヒペリカム、ウンリュウヤナギ、レザーファン、ユーカリ、ニューサイランで、多くが栃木県産の花材でした。そして今回の特徴は乾燥させた穂付のムギとシクラメンの葉を作品に取り入れるという、難易度高めの内容でした。
制作時間60分で作品を創り上げます。最後の掃除までが協議に含まれます。日頃の成果を発揮し、納得のいく作品ができたとのことです。
完成された作品はこちらです。
まずはI.Kさんの作品です
作品コンセプト:今地球は温暖化や砂漠化、戦争などにより荒れ果ててしまった土地があります。そんな中でも地球上の素晴らしいものを船に積み込み、大きな穂を風に揺らしながら新しい場所にゆっくり進み、地球が形や場所を変えながら残り続ける未来を想像しました。
次にS.Aさんの作品です
作品コンセプト:多くの経験を積み、多様な人とのかかわりを通して『私』が形成される過程を想像してみました。。私が歩む道をニューサイランで、人生の困難をギザギザに組み立てた麦わらストローで表現しました。そんな中でも自分自身の軸を持ち、生きていく様子を凛と立つ麦や花の茎で表現し、美しく咲く花をその先にある『希望』や『感情』に見立てました。
そしていよいよ、結果発表。
最後まで名前が呼ばれず、今回は入賞を逃してしまいました。残念。でも校長先生から話を聞くと、『どの作品よりも独創的で素晴らしい作品で、絶対入賞していると思える作品だった。自信をもってね』とのことでした。ありがとうございます。
1.2年生の皆さん来年こそは入賞、そして全国制覇を目指して頑張りましょう。そしてこれから入学してくる中学生の皆さん。私たちと一緒にフラワーアレンジメントを学んでみませんか?待っています。
人と自然科 第75回日本学校農業クラブ全国大会岩手大会に出場 農業鑑定競技会で優秀賞を受賞しました
10月22日(火)~24日(木)『農業高校の甲子園』『農業高校のインターハイ』と称される、日本学校農業クラブ全国大会令和6年度岩手大会が開催され、本校人と自然科からも意見発表会で県大会、近畿大会ともに最優秀賞を受賞した生徒が近畿ブロックの代表として、農業鑑定競技会で県大会を1位、2位通過した2名の生徒が兵庫県連盟の代表選手として出場し、農業鑑定競技会分野果樹に出場した生徒が見事!優秀賞を受賞しました。県大会・近畿大会の様子については以下のリンクをご覧ください。
第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 今年も人と自然科生徒が大活躍 前編 (大会1日目)
続 第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 今年も人と自然科生徒が大活躍 後編 (大会2日目)
第72回近畿学校農業クラブ連盟大会意見発表会 最優秀賞受賞 全国大会出場決定しました
まずは意見発表会。会場は盛岡駅前にある、いわて県民情報交流センター(アイーナ)です。
22日(火)は開会式とリハーサルです。全国9つのブロック大会を勝ち抜いた代表が集い、生徒実行委員長からあいさつがあり、明日の本番に向けにマイクの音量や高さなどを確認しました。さすがは全国のブロックを勝ち抜いた選手で、リハーサルでレベルの高さがうかがえました。
そしていよいよ23日(水)発表当日を向かえました。この日は早朝6時30分からホテル近くの城跡公園に向かい朝練です。盛岡市内を見下ろしながら最後の練習。ばっちりのタイムで準備万端。会場に乗り込み本番です。
本校生徒は9人中発表順番2番。タイムは6分49秒。(7分を超えると減点となります)想いがこもった悔いのない発表を行うことができました。
ちなみに今回の全国大会で発表、そして県大会で優秀賞を受賞した意見発表は11月3日(土)に郷の音ホール駐車場で開催されます、第50回さんだ農業まつりのステージにて聞くことができます。ぜひお越し下さい。
次に農業鑑定競技会です。会場は岩手県立花巻農業高校体育館です。
大会では校内大会、県大会を勝ち抜いた全国のクラブ員が1000人以上集まります。競技は10の分野に分かれ競技を行います。有馬高校からは分野果樹と分野草花に一人ずつ出場しました。選手以外は立入禁止ということで中の様子が全く見られないので、以下3年前に有馬高校で開催、運営した県大会の様子を参考にご覧下さい。
2年前に有馬高校で開催した、農業クラブ県大会農業鑑定競技会の様子はこちら
競技後2人に手ごたえを聞くと、自己採点は40点満点中20点台後半だったようです。今年から分野が大きく変更したこともあり、初めて学ぶ内容も多く、難易度も高かったようです。
そして日は変わり・・・最終日は、全ての競技に出場した選手、引率職員約4000名が大会式典会場である盛岡市総合アリーナに集結します。
農業高校生の熱気に会場は包まれていますね。岩手県のマスコットキャラクターとも写真を撮りました。校長先生とも合流し、結果報告です。
まずは各都道府県連盟旗の入場です。兵庫県も本年度県連盟事務局の播磨農業校の会長が堂々と入場しました。まるで甲子園ですね。
そして日連会長や文部科学大臣、農林水産大臣の名代の方、そして岩手県知事からあいさつがあり、いよいよ結果発表です。最優秀賞者の名前が呼ばれ、その場にスポットライトが照らされます。
結果は目標であった日本一は逃しましたが、農業鑑定競技会分野果樹に出場した1名が見事優秀賞を受賞することができました。意見発表会に出場した選手に話を聞くと、「悔しいけど本格的に準備、練習が始まった5月から本当に長かった。やっと肩の荷が降りた。全力で発表できたので悔いはない』とのこと。農業鑑定競技会に出場した生徒からも「最優秀賞をとりたかったけどやり切った。今度は後輩がこの舞台で最優秀賞をとってほしい』とのこと。3人とも全国大会の舞台で有馬高校人と自然科の名を轟かせてくれました。ご苦労様でした。
そして最優秀賞者模範発表の後、大会旗が岩手県から次期開催県の山梨県へと引き継がれ、最後はFFJの歌。全国の農業高校生が歌える歌を約4000人の参加者全員で斉唱し、大きな拍手の中大会は幕をとじました。
1.2年生の皆さん、今年の先輩の活躍に負けないように頑張りましょう。そして中学生の皆さん。ぜひ、人と自然科に入学して、農業高校の甲子園で全国優勝を目指してみませんか?
人と自然科に入学してくれるのを、生徒も農場の先生も、みんなで心から待っています。
人と自然科 ひとはく連携セミナー5回目 植物の移動方法について学ぶ
10月4日(金)人と自然科1年生学校設定科目「人と自然」の授業で、今年度第5回目となる「ひとはく連携セミナー」を行いました。
有馬高校人と自然科と県立人と自然の博物館の間では生徒のセミナー受講について協定を結んでおり、年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の専門員から、各分野のユニークかつ専門的な講義を直接受講することができます。前回第4回目も太田菜央研究員より、『鳥たちの多彩なコミュニケーション』をテーマに行動動物学について講義をいただきました。
ひとはく連携セミナー4回目 鳥たちの多彩なコミュニケーションについて学ぶ に関する記事はこちら
今年度第5回目となるこの日は『種子散布の生態学』と題して、藤井俊夫研究員より、植物が生息域を広げていく技ついて学びました。皆さんご存じのとおり、植物は固着生活をするものがほとんどで、ウキクサなどの一部を除き一度種子から発芽し定着するとその個体は自分で移動することはできません。そんな植物が他の場所に移動する手段は、果実や種子に工夫して様々な場所に移動していきます。今回は植物の散布体の構造や散布方法について講義いただきました。
前述のとおり、植物は次の世代の子孫を親から離れたところや生育に適している環境に送り出すための様々な工夫をしています。送り出す果実や種子を散布体といい、送り出す仕組みを種子散布と呼びます。
次に種子散布の方法についても学びました。タンポポやイロハカエデのように果実や種子に翼や羽毛を持ち、風に飛ばされやすくなっている『風散布』、ヒメモダマやハスなど川や沼などの淡水、海流などによって種子が運ばれる『水散布』マンサクやホウセンカなど果実が割れるときの勢いを利用するなどして植物自身の力で種子を飛ばす『自動散布』オオオナモミやイノコヅチなど動物などの体に付着して移動する『付着散布』、鳥や哺乳類に果実ごと食べられて種子が運ばれる『動物散布』などなど、様々な方法で植物の種子が運ばれていることも学びました。
さらに果実の分類についても学び、おなじみの被子植物と裸子植物はもちろん、裂開花や閉果、複合果など果実のつくりの細かな違いについても学ぶことができました。そして最後に様々な種子や果実の標本や図鑑や資料も見せてくださり、実際に手にとってみることができました。
ドングリだけの図鑑などマニアックな本もあり、生徒はとても興味を抱いたようです。生徒の感想を見ると、今まで知らなかった方法で植物が生息範囲を広げていることに驚き、さらに植物への関心が高まったとのことでした。藤井俊夫先生、興味深い講義をありがとうございました。
次回第6回目のひとはくセミナーは、衛藤彬史研究員より『未来に残したい農業や農村の持つ魅力』をテーマに、失われつつある日本の農業とその価値について講義をいただく予定です。農業を学んでいる私たちにとって楽しみな内容ですね。
人と自然科 『農業と環境』の授業で栽培したモチ米を稲刈りしました
10月7日(月)人と自然科1年生『農業と環境』の授業で稲刈りの実習を行いました。『農業と環境』の授業では、イネの栽培、生育を学ぶためにモチ米『ヤマフクモチ』を栽培しています。6月には手植えによる田植え実習を行い、これまで水管理や除草作業など、頑張って栽培してきました。
『農業と環境』の授業で田植え実習を行いました・・・に関する記事はこちら
そして10月に入り稲穂が垂れ、籾の90%以上が黄金色となり、いよいよ収穫となりました。
実習を前に担当の先生から収穫方法に関する説明を受けました。 籾の先端についている『芒』と呼ばれるとげが実習服の中に入るとかゆくなるため、ボタンをしっかりとめ、タオルを首に巻きます。そして鎌の使い方。刃がギザギザしている『鋸鎌』を使い、(普通鎌よりも痛く、治りにくいので)万が一にも手を切ってしまうと大変です。手袋の着用、そして『イイね』のように親指を上に向けて稲を握る(順手といいます)など、絶対に手を切らないための稲穂の持ち方、そして収穫後のイネの束ね方などを教わりました。
しっかり学んだ後はさっそく実習開始です。6月に自分で田植した田んぼを囲んでみんなで刈っていきます。この日の天候は曇り時々雨。今にも雨が降りそうな空のもと、手刈りしていきます。
先生に教えていただいた方法で丁寧に刈っていきます。
そして刈ったイネ5株を束ね、麻紐でくくって稲束にします。この時緩むことなくしっかり結ぶことがポイントです。
有馬高校では束ねた稲束を天日干しするため、はざかけ(垂木に稲束をかけること)します。乾燥機で一気にするのとは異なり、ゆっくり時間をかけて乾燥を行うことで、甘みやうま味、粘りが増すと言われています。有馬高校ではる程度天日干し、そして仕上げを乾燥機で行うハイブリッド乾燥を行っています。さらに脱穀(稲穂から籾を外すこと)後の稲わらや、もみすり(籾からもみ殻を外すこと)後のもみ殻も野菜や花の栽培でマルチングや堆肥として活用しています。イネは米だけでなく、すべてに価値があるんですね。
最後に田んぼに残された落ち穂をみんなで拾います。一粒たりともムダにできません。お茶碗約30杯分の落ち穂が集まりましたね。
途中雨が降り、雨宿りしてやり過ごす時間もありましたが、 どうにか2時間の実習は終了。最後に集合写真を撮りました。
今回収穫したもち米は、11月9日(土)に開催される農業祭にて販売する予定です。(毎年大人気で、一瞬で売り切れます。)そして今年もこのモチ米を用いて餅をつき、炭火で焼き、おしるこに入れて振る舞う『炭火焼餅おしるこ』を販売する予定にしています。ちなみに今回収穫したもち米以外にも、ダイコンやハクサイなどの野菜、パンジー、ビオラ、ハボタンなどの草花苗、その他ギンナンや青パパイヤなどの農産物販売も行う予定です。
皆様のご来場をお待ちしています。
人と自然科 令和6年度農業クラブ後期総会を開催しました
9月30日(月)人と自然科の1~3年生の生徒全員が講義棟に集い、令和6年度有馬高校農業クラブ後期総会を開催しました。
学校農業クラブとは、全国の農業系高校で農業を学ぶ生徒が全員所属している組織で、農業を学ぶ人と自然科の生徒も全員農業クラブ員です。農業に関する授業や実習はもちろん、日ごろの農業に関する学びを活かしたボランティア活動や、研究・学習の成果を競い合う各種競技会など、活動は多岐にわたります。そして農業クラブ会長を中心に構成される本部役員が、人と自然科をまとめる役割も果たしています。
前期副会長による開会のことばの後、まずは本日をもって農業クラブの職を終える前期会長より退任あいさつがありました。
『コロナ前の先輩方の活動や伝統をなかなかうまく引き継ぐことができず、わからない部分も多くあった中でも人と自然の生徒全員で試行錯誤しながら一つ一つの行事を作り上げることが難しくもあり楽しくもありました。今日で私たち3年生の役員の任期は終了しますが、卒業するまで有馬高校農業クラブの一員として、第68代目会長が率いる新たな農業クラブの活動を支えていきたいと思います。1年間本当にありがとうございました。』という感謝の言葉があり、会場からは前期会長に大きな拍手が送られました。
次に成人代表あいさつ。校長先生から、前期会長へのねぎらいと新会長への激励の言葉があり『農業クラブやフラワーアレンジメントの全国大会に出場している人と自然科の生徒の活躍を聞くたびに、うれしく思っています。これからも人と自然科が盛り上がるように頑張ってください』との言葉をいただきました。
議長の選出後いよいよ議事に移り、そして新役員の承認です。
新副会長候補から事前に立候補していた11人の新役員候補の紹介が行われ、採決の結果、全会一致(大きな拍手)で承認されました。そして新たに就任した新会長より『先輩方が築いてくださった伝統や想いを受け継ぎ、執行部役員を含めた21名で、人と自然科が盛り上がるように一生懸命頑張っていきますのでよろしくお願いします』との決意表明がありました。
そして単位クラブ旗の引継ぎです。68年間有馬高校農業クラブの活動を見守ってきたクラブ旗が、前会長から新会長へ『頑張ってください』『応援しています』の言葉と共に引き継がれ、会場大きな拍手に包まれました。
総会後は発表披露です。今回は第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会意見発表会(学校での学びや様々な体験を通して感じた意見を7分以内で発表する競技)分野Ⅰ類に出場し、優秀賞を受賞した生徒が模範発表を行いました。
第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 今年も人と自然科生徒が大活躍 前編 (大会1日目)に関する記事はこちら
続 第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 今年も人と自然科生徒が大活躍 後編 (大会2日目)に関する記事はこちら
想いのこもった素晴らしい発表で、会場にいる全員が聞き入ってしまいました。ちなみにこの発表も含め、有馬高校の代表生徒として出場した意見発表会に出場した3人の発表は、11月2日(土)に郷の音ホール駐車場で開催されます、第50回さんだ農業まつりのステージにて聞くことができます。(11時30分頃の出場予定です。)ぜひお越し下さい。
さらに、プロジェクト発表会(学校でのプロジェクト研究を10分以内で発表する競技)に出場した研究発表は、10月26日(土)に開催予定の有馬高校第3回オープンハイスクールの学科説明会の中で発表する予定です。中学生の皆さん、楽しみにしていてください。さらにさらに、来年2月1日(土)に有馬高校で開催予定の学習活動発表会においても、意見発表・プロジェクト発表を披露する予定です。
続いて全国大会壮行会。新本部役員事業の生徒からこの夏の大会の結果、そして10月22日(火)から岩手県で開催される第75回日本学校農業クラブ全国大会に出場する3名の生徒と、10月25日(金)から栃木県で開催される第23回全国高校生フラワーアレンジメントコンテストに兵庫県の代表として出場する2名の生徒が紹介されました。
そして全国大会に出場する選手代表より『今までの努力を自信に変え、全国大会で活躍できるように頑張ってきます。皆さん応援よろしくお願いします』と意気込みの言葉があり、会場全員で拍手で激励しました。
最後はFFJの歌斉唱。全国の農業系高校で歌われる農業クラブ連盟歌をみんなで熱唱しました。多くの3年生にとってはおそらく最後のFFJの歌の斉唱。歌い終わった後には自然と拍手が沸き起こりました。
そして新副会長による閉会の言葉で無事総会は終了しました。
本日の総会をもって農業クラブ本部役員を引退した3年生の役員のみなさん。お疲れさまでした。そして人と自然科のために一生懸命頑張ってくださりありがとうございました。1.2年生の皆さん。先輩から引き継いだ熱い想い、人と自然科の伝統、先輩の活躍を超えられるように頑張っていきましょう。
人と自然科 三田市こうみん未来塾・祥雲SSHシンポジウム『生物多様性って誰のため?』にお邪魔しました
9月28日(土)三田祥雲館高校にて三田市こうみん未来塾 祥雲SSHシンポジウム(祥雲生きもの教室スペシャル)が開催され、人と自然科3年生果樹と緑班の生徒が研究発表&パネリストとして参加しました。三田市の協力のもと三田祥雲館高校が開催しているこの会は、地域の児童・生徒がサイエンスに対する興味関心を深めること、地域の自然環境に対する理解を深めることなどを目的に開催されているものです。
ちなみに・・・シンポジウムの前には『ミニマルシェ』が開催されました。三田祥雲館高校の生徒は、『園芸入門』などの授業で栽培している落花生を販売。そして私たち、人と自然科は、実習で栽培しているキュウリやサツマイモ、そして昨年度から果樹と緑班が本格的に栽培を始めた青パパイヤとバナナを販売しました。大温室で栽培している貴重な国産バナナは量り売り、そして青パパイヤはレシピ付きで販売し、たくさんの来場者にご購入いただきました。
マルシェで賑わいを見せた後はいよいよシンポジウムスタートです。まずは研究・活動発表。トップバッターは有馬高校カブトムシ班『放置竹林問題に立ち向かえビートルズ!』です。今年の農業クラブ県大会プロジェクト発表会で優秀賞を受賞した研究発表です。
第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 今年も人と自然科生徒が大活躍 前編 (大会1日目)に関する記事はこちら
続 人と自然科 第72回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 今年も人と自然科生徒が大活躍 後編 (大会2日目)に関する記事はこちら
発表した3名の生徒が課題研究の授業で行っているこの活動。
竹林実習で発生した間伐材をパウダーに加工したものを飼育マットに小型のカブトムシを養殖、販売することで里山管理の資金を得ると同時に、カブトムシの幼虫から排出される糞も土壌改良剤として活用しようというユニークな研究で、聴衆者の方の反応も上々でした。
次は株式会社コスモス食品様の『おいしいをつくる多様な生きものたち』です 。コスモス食品様はフリーズドライの食品を製造販売されている会社ですが、地域の乳酸菌や酵母菌、そして日本の代表的な菌でもある麹菌の力を活かして調味料を開発されています。まさに生物多様性を活かした取り組みですね。
最後の発表は生態学者の岡野 淳一様の『三田市皿池湿原公園の生粒多様性』です。三田市北部にある皿池湿原公園は、多くの昆虫や植物の絶滅危惧種が生息しています。『自然を守る』と聞くと、人間が手を触れてはいけないというイメージがあるかもしれんが、皿池湿原は人の力が加えられてこそ守られる湿原です。人間と自然の関係性について考えさせられる発表でした。
研究活動発表のあとは基調講演。コンサベーションインターナショナルジャパンの浦口 あや様による『自然を守ることは人間を守ること』です。世界中で起こっている自然破壊の現状、そして原因を読み解き、なぜ生物多様性が必要なのか、私たち人間が何をすべきなのかについて、主に熱帯の開発途上国での事例をもとにご講演いただきました。
最後はパネルディスカッションです。ファシリテーターとして人と自然の博物館三橋 弘宗研究員の進行のもと、有馬高校生を含むこの日発表したメンバーがパネラーとして壇上に上がり、それぞれの発表に対する質疑応答や、感じたことなどをパネラー同士、そして聴衆者とも共有することができました。有馬高校カブトムシ班の発表にもたくさん質問をいただき、本当にうれしかったです。
あっという間にシンポジウムは終了。終了後も参加した中学生や三田祥雲館高校の生徒、講演いただいた浦口さんや三橋先生とも情報交換を行うことができ、たいへん有意義な時間となりました。
今回のシンポジウムにお招きいただきました三田祥雲館高校の皆様、本当にありがとうございました。
人と自然科 ひとはく連携セミナー4回目 鳥たちの多彩なコミュニケーションについて学ぶ
9月20日(金)人と自然科1年生学校設定科目「人と自然」の授業で、今年度第4回目となる「ひとはく連携セミナー」を行いました。
有馬高校人と自然科と県立人と自然の博物館の間では生徒のセミナー受講について協定を結んでおり、年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の専門員から、各分野のユニークかつ専門的な講義を直接受講することができます。前回第3回目も高橋 鉄美研究員より、『タンガニイカ湖での調査』をテーマに古代湖に住む魚の生態やそれを通した進化について講義をいただきました。
ひとはく連携セミナー3回目 アフリカの古代湖の魚から進化について学ぶ・・・に関する記事はこちら
第4回目のセミナーは太田菜央研究員より『鳥たちの多彩なコミュニケーション』と題し講義をいただきました。
皆さんも毎日、通勤通学の途中や公園での散策などの時に鳥たちの鳴き声を耳にすると思います。またTVの特集などでも、鳥たちがダンスをしたり羽を広げたり、つつき合ったりする姿を見たことがあるのではないでしょうか。このような生き物の行動が、どのようになぜ行われているのかを生物学的な視点から調べる学問を『動物行動学』と言います。早速先生からは鳥たちが繰り広げる行動の意味についてたくさん紹介いただきました。
先生のお話によると、鳥たちコミュニケーションを行う行動とヒトの言葉とは共通性があるとのことで、例えば鳥のさえずりは学習によって獲得されること、そしてその行動はお手本を聞いて練習をすることが必要、さらに音の並びには規則性があり、私たちが話す文法とよく似ていることなどが挙げられます。そこに手足や胴体、頭など体の一部を動かすことで情報の送受信を行う鳥もおり、このような行動を『マルチモーダルコミュニケーション』と呼ぶそうです。
具体的な一例として『ルリガシラセイキチョウ』の求愛行動について説明いただきました。この鳥はオス・メスともに歌とダンスで求愛行動をとるそうで、巣材を咥えながらまるでタップダンスをしているかのようにジャンプを繰り返し、歌を歌います。そしてパートナーが近くにいるときにはジャンプのテンポが増え、歌の量が減るという行動を見せるそうです。このような一例のように、鳥たちは多様な信号を使ってオスとメスが双方向的にコミュニケーションをとっているとのことです。
また、鳥たちが最もコミュニケーションツールとして活用しているのは音ですが、これは伝わる範囲が広く、姿が見えなくても視界が悪くても伝わるという利点があります。その音は『声』だけではありません。例えば『アカオタガモ』という鳥はくちばしを使ったドラミングを行ったり、『ヤシオウム』という鳥は、木の実などをたたいて音を出します。さらに『キガタヒメマイコドリ』や『レンジャクバト』などの鳥は羽を震わせたり大きく羽ばたくことで音を出し、警戒音を仲間に伝えるという行動をとります。本当に鳥の行動は奥が深いですね。生徒はノートやタブレットにメモを取りながら、真剣に講義を聞いていました。
最後に先生から、『発声行動以外のコミュニケーションの研究はまだまだ発展途上。録画や解析などの手法が発展してきた現在、これから様々なことが解明される可能性がある』とのことでした。そして『オウフクチョウ』のはく製も間近でみせて下さり、生徒は熱心に観察していました。講義後の感想を見てみると、かなりの生徒が興味を持って講義を聞いていたようで『通学中や屋外での活動中に鳥を見つけたら、気にして観察したい』という声も多かったです。太田先生、興味深い講義をありがとうございました。
さて、次回第5回目のひとはく連携セミナーは、10月4日(金)『種子散布の生態学』と題して、藤井俊夫研究員より、植物が生息域を広げていく技ついて学ぶ予定です。次回の講義も楽しみなテーマですね。