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人と自然科 農業機械の授業で刈払機の操作方法について学びました

 6月も中旬を過ぎ、いよいよ梅雨が近づいてきました。人と自然科の農場でこの時期に大変なことは、もち米を栽培している水田のあぜやブドウを栽培している果樹園のに繁茂する雑草です。雨上がりに一気に成長してしまい、病気の原因や害虫のすみかになってしまいます。

 1年生「農業と環境」の授業で田植え実習を行いました・・・に関する記事はこちら

 ブドウ栽培 ジベレリン処理を行いました・・に関する記事はこちら

 梅雨を前に、実習でいつでも草刈りができる技術を習得するため、2年生農業機械の授業で、刈払機の操作について学びました。

 R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 運転実習の前に、まずはエンジンの仕組みや安全に実習を行うための知識を習得しました。ちなみに刈払機に搭載されているエンジンは2サイクルエンジンです。点火プラグやキャブレターなどガソリンエンジン特有の部品の役割や仕組み、エアークリーナーやマフラーの役割、燃料となる混合油の作り方などについて実物を交えながら学びました。

 

 さらに刈払機を使用する際に最も重要な安全について。保護エプロンや保護面の装着やベルトの調整など実演を交えて学びまた。そして刃に当たった石が飛ばないための刃の動かし方、刃の交換方法、エンジンのかけ方などについてしっかり学びました。

 

 しっかり知識を身につけ、翌週は早速果樹園に向かい、実習を通して技術を習得します。今回は安全に配慮しながら同時に10台の機械を動かし、草刈りを行いました。

 

 保護面や保護エプロンを着用、ベルトの長さを調節し、エンジンをかけまます。刃の周囲に人や物がないかしっかり確認しましょう。

 

 エンジンが始動したところで、草刈りの開始です。ポイントは・・・刃を水平にし、地面に近い位置で、右から左に動かし、一歩前に出て再び右から左に刃を動かします。

 

 刃の角度が上向きになってしまうと、刃に当たった石が顔の付近に飛んできてしまうので危険です。また、刃を反対の左から右に動かすと、刈った草が前に飛んでしまい、刈りにくくなります。

 

 合計2時間の実習を行いましたが、きれいになりましたか?初めて機械を使用するということで、少し刈った草丈が長めに残っている部分も見られましたね。農業機械はとにかく使い続けることで上達します。これから何度も実習で操作し、技術を習得しましょう。

 人と自然科では夏季休業中、農業や造園業、建設業などに就業した際、刈払機を運転するときに必要な「刈払機取扱作業者」の資格を取得することができます。

 昨年夏季休業中に実施した「刈払機取扱作業者」資格取得講習の様子はこちら

 ちなみに今年はフォークリフト、チェンソー、ガス溶接の資格取得講習を予定しており、延べ60名以上の生徒が申し込みを終えています。卒業後の進路実現に向け、様々な機会を生かし、スキルアップしていきましょう。

人と自然科 地域自然保護 現地フィールドワークその3 有馬富士公園の昆虫を調査する

 人と自然科3年生の学校設定科目「地域自然保護」の授業では、今年も県立有馬富士公園をフィールドとし、1年かけて有馬富士公園を訪れるゲストに公園の自然を感じてもらうための体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っています。

  R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

  前回は「緑の環境クラブ」の皆様に、里山管理に関する夢プログラムを体験させていただきました。(5月28日に予定されていた、元キッピーフレンズ、公園の植物を活用した夢プログラムは警報による休校のため、10月に延期となりました)

 前回のフィールドワーク 里山管理を体験する に関する記事はこちら

 現地フィールドワーク3回目となる6月11日(火)は、三田市自然学習センターの吉田コミュニケーターにお世話になり、公園内の昆虫を捕獲・調査するプログラムを体験しました。

 

 緑豊かな有馬富士公園には多様な種類の昆虫が生息しており、とにかく捕まえまくる(危険な蜂やヘビはNG)という、楽しそうなプログラムです。世界には約100万種、日本には約3万種の昆虫が確認されていますが、そのうち1000種類を越える昆虫が公園に生息しているとのこと。今日の目標はみんなで力を合わせて50種類以上の昆虫を捕獲することです。(特別な許可を得て捕獲しております。)

 

 捕獲するコツを教えていただいた後、早速網と虫かごを持って出発です。公園に出た瞬間全員スイッチが入りましたね。里山の中にも入り、全力で追いかけます。

 

 早速チョウを捕獲したようですね。捕獲した昆虫は虫かご、もしくはジップロックに入れます。一見かわいそうに見えるかもしれませんが、トンボや蝶などは羽を傷めない優しい方法なのだそうです。

 

 公園内にある、狐の巣穴を再現した洞窟内も捜索。洞窟内に生息するカマドウマが発見されました。そして葉の上にケムシ発見。タケカレハの幼虫です。どうやら毒を持っているようで慎重にジップロックにいれます。

 

 地面や樹木もじっくり観察します。いつもは気になりませんが、アリがあちらこちらに歩きまわっていました。よくよく見てみると、種類の異なるアリが。最終的には3種類確認できました。

 

 そして木の幹には擬態している昆虫が結構いました。どこに隠れているのか分かりますか?(2種類います)

 

 さらに樹液が出ている樹木も観察。甲虫が集まっており、枝などでほじくってみるとクワガタムシが出てきました。(これまでの地域自然保護の活動でクワガタムシが捕獲できたのは初めてですね)

 

  こんな感じであっというまに約1時間、みんな小学生に戻ったかのように全力で公園内を走り回り、様々な昆虫を捕獲・観察することができました。

 学習センターに戻り、捕獲した昆虫の名前を図鑑で調べ、仲間分けをしていきます。

 

 名前がわかったら付箋を貼って、「チョウの仲間」「カメムシの仲間」「コウチュウの仲間」「トンボの仲間」・・・など仲間分けします。分からない名前は吉田さんに同定してもらいました。

 

 調査の結果、「チョウの仲間」は、ベニシジミやヒョウモンエダシャク、テングアツバなど8種類、「コウチュウの仲間」は、ノコギリクワガタやスジクワガタ、シロテンハナムグリなど15種類、その他二ホンミツバチやハナアブ、マダニなどなど・・・全部で56種類の昆虫を捕獲することができました。目標達成ですね。

 プログラムを通して、楽しみながら有馬富士公園の生物多様性が感じることができました。コミュニケーターの吉田さん楽しいプログラムをありがとうございました。

 

  今回の夢プロ体験で前半の公園でのフィールドワークは終了です。ここからは、これまでの活動を通して取材した、あ有馬富士公園の魅力と改善点を有馬富士公園の巨大な白地図にまとめていきます。そして9月には人と自然の博物館の研究員や公園関係者、県職員の皆様の前で発表し、自分たちが実際に企画、実施する夢プログラムへとつなげていきます。頑張りましょう。

人と自然科でトライやるウィークの中学生頑張りました

 6月3日(月)~7日(金)の5日間、狭間中学校の2年生の生徒2名が有馬高校人と自然科の農場、学校園庭で「トライやるウィーク」を頑張りました。

  兵庫県では中学2年生を対象に、職場体験、福祉体験、勤労生産活動など、地域での様々な体験活動を通じて、働くことの意義、楽しさを実感したり、社会の一員としての自覚を高める事を目的に「トライやるウィーク」が展開されています。そして有馬高校でも毎年、農業や植物管理の仕事を実際に現場で体験したいという中学生を人と自然科の農場で受け入れています。

 まずは事前訪問の様子から。校長室を訪ね、先生方の前で決意文を読んでくれました。

 

  「野菜の育て方を学びたい」「継続力や集中力を身に付けたい」「健康に優しいい野菜の栽培方法を体験したい」と意気込みを発表してくれました。そして校長先生からも「熱中症に気を付けて、そして指導を担当する先生方の話をしっかり聞いて、体験からいろいろなことを学んでください。がんばってください。」と励ましの言葉を頂きました。

 そしていよいよ「トライやるウィーク」開始です。

 人と自然科は野菜・草花・果樹と緑の3つのコースがあり、それぞれのコースで様々な農業体験を行いました。

 例えば野菜コースではトマト苗の定植やキュウリの収穫・袋詰め作業、タマネギやニンニクの調整

 果樹と緑コースでは、ブドウの整枝作業や樹木の剪定作業

 そして草花コースでは花壇や花苗の管理作業を行い、最終日には販売所で花苗の販売実習も行い、来校された地域のお客様に人と自然科の生徒が栽培した草花苗を実際に販売しました。

 そして校務員さんと一緒に行った学校樹の剪定作業でトリマーを、芝生の管理として芝刈機を実際に操作して管理作業を体験しました。

 5日間のトライやるウィークはあっという間に終了。最後にお礼と報告のため、教頭先生を訪ねました。二人ともトライやるウィーク前の比べて自信に満ちた表情のように感じました。

 5日間慣れない作業でとても疲れたけど、全ての体験が楽しく充実していたとのこと。一番印象に残ったのは二人ともキュウリの収穫・袋詰め作業だったようです。教頭先生からも、「体験中大変だったこと、困ったことをどのようにしたら解決できるのか。それを考えるのが君たちの役目です。将来農業をしなかったとしても今回の体験が二人のこれからに生きてきます。残りの中学校生活も楽しんでくださいね」と励ましの言葉をいただきました。

 最後は恒例 農場長との記念撮影です。

 

 5日間体を動かす作業ばかりで大変だったと思います。まずはゆっくり休んで下さい。そして残りの中学校生活、充実した時間にして下さい。有馬高校の先生方も二人を応援しています。

人と自然科 1年生農業と環境の授業で田植え実習を行いました

 6月6日(水)1年生「農業と環境」の授業で、手植えによる田植え実習を行いました。この日に向け、有馬高校の水田でも事前に2年生「農業機械」の授業で耕うん実習を行い準備を進めてきました。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 さて、2時間目が終わり、いよいよ田植え実習ということで、みんなサンダル姿で集合してきました。

 

 まずは実習前の事前学習です。田植えの手順や苗の植え方、水分補給や着帽、タオルを首に巻く・・・など熱中症予防についての注意点などについて重点的に説明を受けました。

 この日実習を仕切るのは、摂南大学に在籍し、農業の教師を目指している2名の教育実習生です。一人は人と自然科を、もう一人は総合学科を卒業された先輩です。人と自然科には農業の学びを活かし、国公立大学や難関私立大学に進学し、毎年のように卒業生が、教育実習生として戻ってきています。

 令和5年度人と自然科 進路実績はこちら.pdf

 また有馬高校では総合学科の生徒も2,3年生の選択科目で農業の授業を受講することができ、今回教育実習で戻ってきてくれた生徒のように、授業で農業に興味を持った生徒が農学部に進学し、関連産業に就職している生徒もいます。

 総合学科の教育課程表はこちら

 ホワイトボードを使った説明も終わり、いよいよ水田に向かいます。そして水田でも実演を交えて最後の説明を受けます。

 

 イネの苗を受け取り、一列に並びます。 そして早速田んぼに入りましょう。畦を踏んではいけません。裸足で水田に入るということで、最初は躊躇している生徒もいましたが、すぐにやる気モードに突入です。

 

 そしていよいよ田植え開始。苗を3本取り分けます。このとき、根のかたまりの部分を持ってちぎらないと、根が切れて活着しにくくなります。そして教育実習生の合図で一斉にイネの苗を植えていきます。ちなみに有馬高校で今年栽培するイネは「ヤマフクモチ」という品種のもち米です。

 

 イネの苗は玉ヒモ(20cmおきにイネの苗を植える場所の印がついたロープ)に沿って、1カ所に3本ずつ、中指の第1関節の深さまで植えていきます。ロープを持つ生徒も真剣です。

 

 そして一歩下がって自分の足跡を消します。ここで重要ポイント。一連の作業が終わったら全員で腰を上げること。これが全体を教育実習の先生が玉ヒモを持つ生徒に次に進める合図を出すきっかけになります。

 

 膝下まで沈む水田に足を取られてしまう生徒もいましたが、楽しく真剣に実習を行うことができました。

 そして開始1時間30分が過ぎたころ、1枚の田んぼにイネの苗ををまっすぐ等間隔に植えることができました。

 

 足を洗って振り返り。教育実習生からも、一生懸命頑張ったということでほめてもらえましたね。みんな達成感と充実感に満ちた表情でした。

 

 今回手植えをしたもち米は、10月下旬に収穫を迎える予定です。有馬高校では毎年手刈りで収穫しています。

 昨年度の稲刈りの様子はこちら

 そして今年は11月9日(土)に予定されている秋の農業祭にて、もち米、そしてこのもち米を使って加工した「焼餅入りおしるこ」として販売予定です。楽しみですね。

 昨年令和5年度の秋の農業祭に関する記事はこちら 

 収穫まで皆様しばらくお待ち下さい。

人と自然科 農業クラブ三田警察署の花壇装飾活動&感謝状をいただきました

 6月4日(火)農業クラブ本部役員ならびに有志の生徒7名が三田警察署を訪れ、花壇装飾活動を行いました。人と自然科では、日ごろの授業や実習で学んだ技術を活かして、公共施設の花壇装飾やイベントでの作庭などを行っています。今回は先週の三田市消防本部に続いての公共施設植栽活動です。

 先週の三田市消防本部の花壇装飾活動に関する記事はこちら

 三田警察署でも事前に代表生徒が、冬のお花であるパンジーやビオラの片付けを行い、基肥(お花を定植する前に施す肥料)を施し、耕うんを行い定植できるように準備を行っていました。

 

 今回は自分たちで栽培したサルビアやペチュニア、マリーゴールド約300鉢を持参し装飾開始です。

 まずは花苗を並べてデザインを決めていきます。早速ベゴニアの苗を中央に配置していますね。

  そして後方に背の高いサルビアを配置し、左右はオレンジと黄色のマリーゴールドで何かをデザインしているようです。

 ペチュニアで隙間を埋めてデザイン完成。一斉に定植していきましょう。

 潅水をたっぷり行い周囲の土や花がらを掃除して・・・

 約1時間半かけて完成した花壇はこちらです。

 真ん中にはベゴニアで110の数字を、そして右側には警察署の地図記号、右側には兵庫県のマークをマリーゴールドでデザインしました。

 花壇完成後、三田署長が見に来てくださり、その後署長室に案内され、直接感謝状をいただきました。

 そして署長との懇談会も行い、お花の管理方法を伝えるとともに、生活安全課の署員の方からも近年高校生の間で広がっている闇バイト、裏バイトに関する情報提供や兵庫県警が運用している犯罪発生マップの紹介などをしていただきました。

 最後に署長と一緒に記念撮影です。このたびは感謝状をいただき本当にありがとうございました。

 

 なお今回装飾に使用した、マリーゴールドやペチュニアなどの花苗は現在有馬高校ガラス温室にて絶賛販売中です。平日の9:00~17:00、6月いっぱいをめどに販売しています。場所は有馬高校西門(6角形の大温室が目印です)から入っていただき、左手の温室です。

 

  無くなり次第終了となります。詳細は以下のとおりです。

R6春の農業祭終了後花販売 .pdf

  生徒が実習で丹精込めて栽培した草花苗です。ぜひご購入ください。