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カテゴリ:農業部

人と自然科 地域自然保護 現地フィールドワークその1 有馬富士公園について知る

 人と自然科3年生学校設定科目『地域自然保護』では、先週のオリエンテーションに続き、いよいよ有馬富士公園での活動がスタートしました。

 R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf  

 オリエンテーション 地域自然保護今年もスタートしました・・・に関する記事はこちら

 4月23日(火)生徒は公園を訪れ、実際に公園を運営・管理されているパークセンター職員の田中様から、有馬富士公園の概要、施設、県立公園に関わる法令そして夢プログラムについて説明をいただきました。

 まずは公園を実際に管理している兵庫県園芸公園協会の活動内容について学びます。「都市公園運営事業」「花緑施設運営事業」「花と緑のまちづくり事業」を行っており、現在18施設の都市公園・花緑施設を運営されています。そしてその一つがここ有馬富士公園です。

 次に有馬富士公園について詳しく学びます。有馬富士公園は、県内でも5本の指に入る来場者数を誇り、地域の方が公園の設立から関わっているユニークな公園です。そしてなんといっても特徴的なのが『夢プログラム』です。地域のボランティアの方がそれぞれの特技を活かし、来園者に向け様々な体験プログラムを提供しており、全国からとても注目されています。さらに 植物の伐採や生き物の採取など、都市公園法や条令で禁止されていることも、『夢プログラム』という仕組みを使って『管理』という名目で実施し、様々な体験プログラムを提供することができます。

 説明後はさっそく園内を散策しながら説明を受けました。まずは公園が一望できるスポット三田市自然学習センター屋上へ。シンボルの有馬富士と福島大池を望みます。

 

 そして公園に入っていきます。園内には季節のお花がたくさん咲いていましたね。

 

 有馬富士公園は里山をテーマとした公園です。園内には子どもたちが自然に触れ合うためのガーデン階段をはじめ、環境学習で学ぶための草地の生態園や水辺の生態園・鳥の小道などユニークなスポットがたくさんありました。

 

 そして福島大池をぐるっと一周散策し・・・

 

 昔の里地里山の風景、暮らしが感じられるかやぶき民家・棚田エリアに到着です。かやぶき民家にはボランティアでかやぶき民家を管理されている団体『かやぶき民家守しよう会』の方が常駐されています。屋内にはかまどや囲炉裏などがあり、今はちょうど端午の節句前いということで和室に5月人形が飾られていました。

 

  あっという間に時間が過ぎ、いつの間にか帰校時間。最後はダッシュでパークセンターに戻ってきました。全く時間が足りなかったですね。6月には2時間かけて公園内を自由に調査、取材する計画です。

 有馬富士公園パークセンター田中様、お忙しい中説明、案内いただきありがとうございました。

 次回からは地域の方が実際に公園で実施されてる夢プログラムをゲストとして体験します。第1弾は公園の里山や棚田を活用し体験活動を提供されている「里守の会」の皆さんから夢プログラムを体験する予定です。とっても楽しみですね。

人と自然科 1年生いよいよ農業の授業、実習スタートです

 人と自然科に入学した新入生。今年も農業に興味・関心の高い生徒が多いですね。いよいよ実習授業がスタートです。まずは全員で農場施設の見学です。

  人と自然科は野菜、草花、果樹と緑の3つのコースに分かれており、6棟のガラス温室と11棟のビニールハウス、そして約1haの圃場でトマトやキュウリ、花苗や鉢花、そしてブドウやブルーベリーなどの果樹を栽培しています。

 そしてシンボルとなっている施設は大温室。県下の県立学校最大の温室です。現在は亜熱帯植物に加え、バナナやアボカド、フィンガーライムなどの亜熱帯果樹の栽培をしています。

 有馬高校のシンボル 大温室がパワーアップして生まれ変わりました・・・に関する記事はこちら

  このような環境でこれから3年間、農業や環境を学ぶということで、ワクワクしてきますね。

 さて見学が終わったところで初めての農業の授業です。最初の授業は実習。農業に関する基礎的な知識や技術を学ぶ『農業と環境』の授業です。

R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 

  いきなり屋外での授業、これぞ農業高校ですね。『農業と環境』の授業では1学期にスイートコーンを栽培します。各自の担当区が設けられ、各自が責任をもって管理、栽培を行うことで技術を習得します。そして最初の実習はたねまきです。有馬高校では近年ポリポットに種をまき、育苗した苗を圃場に植え付ける移植栽培を行っています。

 まずはポリポットに培養土を入れていきます。この時上から約1センチのスペースを設けます。ウォータースペースというかん水したときに水がたまるための空間を作るのがポイントです。

  そしてたねを落とすための植穴を指で作り

 

 たねを2粒落として覆土(土をかぶせること)します。ポイントは栽培過程で間引きを行う際、残す苗を傷めないために、たねの間を1センチほど開けておきます。そして覆土は一般的にたねの2~3倍の厚さが適当と言われています。

 

 ちなみに今年栽培する品種は『ゆめのコーン』バイカラー(黄と白の2色の粒が混ざる)で中生(たねまきをして収穫するまでの期間が普通)の品種です。一人30ポットたねまきして実習は終了。育苗器に入れ、加温・加湿することによって発芽を促します。順調にいけば2~3日で発芽します。 

 そして3日後・・・早速みんなで育苗ハウスに発芽状況を観察しに行きました。

 

 約1センチの新芽が顔を出していましたね。次の授業で発芽率を計算してみましょう。

 人と自然科では栽培したスイートコーンを毎年、北摂第一幼稚園の年中さんと一緒に収穫をしています。昨年もとても楽しい時間となりました。

 昨年の収穫交流会の様子はこちら

 今年もおいしいスイートコーンを幼稚園児の皆さんに届けられるように頑張りましょう。

人と自然科 令和6年度春の農業祭 盛大に開催されました

 4月20日(土)春の農業祭が開催されました。この日は早朝から美しい日の出。農業祭が近づくにつれ天気予報がどんどん晴れに変わっていきましたね。当日は快晴でした。

 

 春の農業祭に向け、生徒は春休み前から栽培をスタート。実習授業をとおしで野菜苗、草花苗約20000株を準備し、地域の皆さまをお迎えします。

  春の農業祭に向けた実習風景 春の農業祭まであと2日に関する記事はこちら

 そして前日の授業、そして当日早朝もテントを立てたり苗の状態を確認したり・・・など最終の準備、打ち合わせを行いました。

 春の農業祭は人と自然科2.3年生が運営します。まずは開会式。教頭先生より、「体調管理に気を付けて、日ごろの成果を存分に発揮し頑張ってください。」との激励言葉を頂き・・・

 そして農業クラブ会長あいさつ「さて問題です。野菜苗を担当する皆さん。トマトのポリポットの色は何色か覚えていますか?・・・・果樹と緑班の皆さん、カーネーション、そしてラナンキュラスの値段覚えてますか?・・・・春の農業祭が成功するように、頑張りましょう。」とみんなが笑顔で元気になるあいさつがありました。

 

 そして各部門最終準備です。8時を過ぎたあたりから長蛇の列が・・・緊張感が増してきましたね。

 

 朝9:00農業クラブ会長の鐘の音でいよいよ販売開始。順番にハウス、温室内に案内していきます。

 

 ハウス、温室の中はすぐにお客様でいっぱいです。お目当ての野菜苗、花苗をかごに入れていきます。生徒はかごを持ったり品種や栽培方法を説明したり・・・お客様のサポートをします。

 温室内では花苗、野菜苗の栽培、そしてカゴにたくさんのせられた花苗、野菜苗を数え会計をしていきます。今回部門によっては、計算間違いを防ぎ、効率よく会計を行うため、タブレットを導入してみました。

 

 そして購入いただいた苗は、2年生の生徒を中心に、駐車場まで運びます。一輪車による運搬中、栽培方法や学校生活などの話をしながら楽しく運搬してくれるのでいつも地域の方に大人気です。

 

 農業クラブコーナーでは生徒がデザインしたTシャツなどのグッズ販売、そしてやはり今年も現れてくれました。人と自然科の生徒が販売実習を頑張っていたら出てきてくれる妖精さん、人と自然科公式ゆるキャラ「ひとっしー」です。

 

 当日は約850人の方に来場、約13000株の苗を購入いただきました。春の農業祭は大成功でしたね。ご購入いただいた皆さま、生徒の学びの成果を『購入』という形で『評価』『応援』いただき本当にありがとうございました。また、長時間お待ちいただいた方、ご理解、ご協力ありがとうございました。

 閉会式の後、最後の春の農業祭となる3年生の集合写真です。(ちなみに生徒が嬉しそうに手にしている白い紙は、春の農業祭、販売実習の振り返りをまとめるレポート用紙(宿題)です。みなさんが農業祭を通して何を学び、気付きを得たのか、レポートを読むのが楽しみです。

 

 なお、農場には多少の花苗、野菜苗が残っており、平日の10:00~16:00に以下の通り販売しております。

 R6春の農業祭終了後花販売.pdf

 これからも有馬高校人と自然科の農産物をどうぞよろしくお願いします。

人と自然科 学校設定科目『地域自然保護』今年もスタートしました

 有馬高校人と自然科の魅力の一つとして挙げられるのが、ここでしか学べない授業『学校設定科目』がたくさんあるということです。

R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 たとえば県立と自然の博物館を訪れ、研究員から専門的な講義を直接聞くことができる1年生の『人と自然』。フラワーアレンジメントに関する知識や技術が2年間集中的に学べる『フローラルアート』。身近な地域の環境保全に関する手法について学べる『ナチュラルキープ』などユニークな科目がたくさんあります。中でも生徒に人気なのが、3年生で選択できる学校設定科目『地域自然保護』です。今年も19名の生徒が選択し、4月16日(火)第1回目の授業がスタートしました。

 この授業は学校から車で約15分の位置にある県立有馬富士公園をフィールドとし、公園を訪れるゲストに自然を感じてもらうための体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っています。活動はなんと今年で15年目。この授業を受講したいから人と自然科を選ぶ受検生もいるとのこと。とても嬉しいですね。

 昨年先輩が企画・実践した体験プログラム(ありまふじ夢プログラム)に関する記事はこちら

 さて第1回目の授業は、人と自然の博物館の研究員である遠藤先生、藤本先生、そして福本先生より、有馬富士公園の紹介、公園で取り組んでいる里山管理、さらには夢プログラムを企画するにあたってのアドバイスについてお話をいただきました。まずは自己紹介です。

 ほとんどの生徒が幼い頃有馬富士公園を訪れたことがあるとのこと。そしてこの授業を選択した理由、さらには意気込みについて一人一人発表しました。

 そしていよいよ『有高版ありあふじ夢プログラム』のスタートです。まずは人と自然の博物館の先生方から有馬富士公園の紹介です。有馬富士公園は「里地里山」をテーマとしている公園で、年間来園者数80万人。すごい集客力ですね。施設内にはかやぶき民家があり、その周囲には棚田が広がり、そこに隣接する有馬富士が里山の役割を担っています。

 

 次に公園で実際に行われている夢プログラムについて紹介いただきいただきました。公園を愛する地域の方がホストとなり、来園者に様々な体験プログラムを提供しています。この授業では1学期に「里守の会」「元キッピーフレンズ」「緑の環境クラブ」の3つの団体が提供する夢プログラムを体験します。

 

 そして遠藤先生を中心に公園で取り組んでいる「ありまふじ棚田里山プロジェクト」について説明いただきました。仲間(ボランティア)を募って、下草刈りや棚田の整備、貴重な地場野菜の栽培など、実践を通して里山について学び、利用し、守る活動が始まっています。これらの活動についてスライドや資料を使い、わかりやすく説明していただきました。

 

  最後に今年1年間で体験プログラムを企画する私たちに向けてのメッセージとして、

 自己満足や無謀、義務感の内容にならないように「自分がしたいこと(Wants)」「できること(Can」「求められていること(Needs)」この3つが重なるプログラムを考えていきましょう。

 とボランティア活動に取り組むための大切なポイントについて教えていただきました。

 人と自然の博物館の先生方、貴重なお話ありがとうございました。さて、いよいよ来週から有馬富士公園での学習活動がスタートします。次回はパークセンターの職員の方から園内の見学を通して有馬富士公園の概要を学ぶ予定です。この授業では、人博の先生だけでなく、パークセンター職員、県土木事務所職員、夢プロの先輩方、三田市自然学習センターコミュニケーターの皆さま・・・・・など様々な団体の方が生徒の学びをサポートしてくれています。本当にありがとうございます。

 生徒の皆さん。これから1年間、体験・実践を通して楽しみながら、学びを深めていきましょう。

人と自然科 春の農業祭まであと2日

 1年生のオリエンテーション合宿も終わり、いよいよ人と自然科も令和6年度が本格的にスタートでを切りました。今年も人と自然科の生徒の活躍をブログを通して紹介していきます。

 さて、4月20日(土)には令和6年度 「春の農業祭」が開催されます。今年は第20回の記念の年です。春の農業祭は野菜苗・草花苗を地域の方に販売するイベント。この日に向けて春季休業中も人と自然科の生徒は総合実習Bの授業で実習を頑張ってきました。

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 苗の栽培に必要な土を作って

 野菜や花のたねを一粒一粒播いていきます。繊細な作業ですね。

 そして発芽し、成長した苗をポリポットに鉢上げしていきます。

 そして潅水など、約1か月間丹精込めて育苗してきました。

 野菜苗はトマト、ミニトマト、中玉トマト、ナス、ピーマン類など20種類前後

 

 草花苗はベゴニア、サルビア、マリーゴールド、ダリア、ダイアンサスなど15種類前後準備しています。

 

 今年は3月下旬~4月にかけて草花苗は天候にも恵まれ順調な仕上がりです。一方野菜苗はタネがうまく入手できなかったこともあり、例年準備しているパプリカや万願寺トウガラシなど、種類が少なめになていることご了承ください。

 春の農業祭を前に農業クラブ本部役員の生徒がポスター・看板を作り

 

 市道横フェンスに3カ所に設置しました。

 

 設置したポスターはこちら

 令和6年度春の農業祭ポスターpdf 

 農業祭当日、自家用車は正門より入場いただき、職員に指示に従い体育館側(右折)・総合学科棟前(左折)をご利用ください。正門前、並びに農場横の市道には絶対に駐車しないようお願いします。

(※昨年4月から、三田市ふるさと学習館前の有料駐車場が閉鎖となりましたのでご留意ください。)

 皆さまのお越しをお待ちしております。

人と自然科 演習林実習に行ってきました

 有馬高校も修了式を終え、春休みに入りました。人と自然科では、春休み中も当番で実習の授業(総合実習B)があり、春の農業祭に向け準備を進めています。生徒は楽しそうに頑張っていますね。

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 昨年度の春の農業祭に関する記事はこちら(ちなみに令和6年度の春の農業祭は4月20日(土)を予定しています。)

 さて、そのような春休みの当番実習の一環として、3月28日(木)果樹と緑班の3年生が演習林実習を行いました。みなさんは有馬高校が山林を持っている(管理している)というのはご存じですか?有馬高校人と自然科は三輪と藍本の2カ所に演習林を所有しており、果樹と緑班の生徒が林道整備を行っています。

 まずは入山前の確認。今回最大の目標は「怪我をしないこと」です。実習服の袖をおろし、ズボンの裾や靴のひもが枝に引っかからないように注意すること。実習用グローブを必ず着用すること。暑くなったら水分補給を行うなど、安全に関する注意を確認しました。

 安全を確認した後は早速入山です。小川を渡ったところから有馬高校が管理している演習林です。


 演習林の中に入ると、林道が整えられています。以前はここで間伐や枝打ちなど頻繁に実習を行い、杉の材木を生産していたようですが、現在は生徒が課題研究や授業で植物を活用する場となっています。今回の実習では、林道にある倒木や枯れて落下した枝を除去する作業を行いました。まずは山の麓の林道です。風で折れた枝などが林道をふさいでおり、のこぎりで小さく切断し、協力してよけていきます。

 進んで行くと一本の丸太が林道をふさいでいました。

 

 早速チェンソーで伐木してから除去します。夏にチェンソーの資格を取得した生徒が活躍しました。男女問わずみんな上手です。

 人と自然科 伐木等業務(チェーンソー)特別教育実施 についての記事はこちら

 伐木した丸太を協力して運搬・除去していきました。

 
 そしていよいよ尾根に向かって登山です。急な坂を登ります。落石に注意しながら声を掛け合い登っていきます。



 尾根に到着。再び林道を整備していきます。境界線の杭を確認しながら進んでいきましょう。

 林道に落ちた種子から発芽した幼木も、大きくなる前に取り除いておきます。


 道中には多様なコケやウラジロなどの植物、キノコやツバキなど山の生物多様性も感じることができ、生徒はカメラで記録したりメモを取ったり、画像検索して名前を調べたりしていました。


 4時間近く行った演習林実習も一人も怪我せず下山を果たしました。いよいよ3年生最上級学年です。人と自然科のリーダーとして活躍してください。期待しています。

人と自然科2年生対象 卒業生を囲む会を実施しました

 先日有馬高校でも第76回卒業式が盛大に行われ、有馬高校で3年間学んだ生徒たちが旅立っていきました。

  第76回卒業式に関する記事はこちら

 そして先輩が卒業してすぐに、人と自然科2年生では1年後の進路実現に向け、本格的にスタート。3月8日(金)人と自然科2年生(77回生)の生徒を対象に、卒業生を囲む会が開催されました。人と自然科と進路指導部が合同で実施しているこの行事は、卒業を迎えたばかりの先輩方に来校いただき、自分の目標としてきた進路を実現した経験を直接後輩に伝えるという、先輩、後輩のつながりが強い人と自然科ならではの伝統行事です。

 今年人と自然科を卒業した先輩も、3年間の農業に関する授業や実習、校外活動で身につけた知識や経験を活かし、国公立大学3名をはじめ、多様な進路を実現しています。

 速報!!76回生人と自然科進路実績は

      ↓↓こちら

 R5 人と自然科 進路実績.pdf

 そして今回は、鳥取大学、島根大学、関西外国語大学、四條畷学園短期大学、修成建設専門学校、ソフト99コーポレーション、大阪府警に進学、就職する7名の卒業生に囲む会への参加を快諾していただきました。つい一週間前まで制服姿で顔を合わせていた先輩方ですが、全員スーツ姿に変わり、大人の印象を受けました。

 

 まずは全体会。自己紹介に加え、【なぜ、そしてどのようにして進路先を決定したのか】【合格・内定までにとりくんだことは】【進路実現のために高校3年間で取り組んでおいた方が良いこと】についてお一人ずつアドバイスをいただきました。

 

 幼いことからの目標を実現させた先輩がいる一方で、夢や目標が高校での学びを通して変化してきた先輩も多く、中には1年前にこの卒業生を囲む会で先輩からかけられた言葉で進路を決めたという方もいました。保護者はもちろん担任の先生や農場、進路指導部の先生に相談に行き、様々な情報を手に入れることの重要性を教えていただきました。

  また、先輩方からは、農業クラブの競技会や地域イベントへの参加など、先生方から勧められたチャンスを逃さないこと、とにかく経験を積むこと、中でも資格検定の重要性についてはほとんどの先輩からアドバイスをいただきました。人と自然科で取得できる農業技術検定や建機系の資格はもちろん、進学の生徒は英語検定の取得が重要になってくるとのことでした。

 

 そして進路実現に向けてのアドバイスとして、『3年生の1学期は特に勉強しておくことをおすすめします』『自分は部活も頑張っていたので、3年生の夏休みは正直死ぬほど勉強と対策をしました』『就職や専門学校は大学と異なり、将来の職業がほぼ決まってしまうので、たくさんの人と話をして決めた方が良いです』など具体的な話もあり、『後輩の皆さんの夢が叶うことを応援しています。』と言う言葉がとても印象的でした。

 

 全体会のあとは分科会。そして農業系4年制大学、農業系以外の4年制大学、短大・専門学校、就職・公務員の4グループに分かれて分科会です。

 

 先ほどの全体会で意識が高まっていたせいもあり、2年生からはたくさんの質問が飛びだし、先輩は一つ一つ丁寧に答えてくださいました。その話を2年生は前のめりで聞いている姿が印象的でした。

 

 また先輩も大学の推薦入試や就職で作成した面接ノートや小論文の練習シートなどを実際の持参してくださり、具体的なアドバイスをいただきました。そして先輩からのアドバイスを忘れないように、2年生がメモをとる姿が印象的でした。

 

 あまりにも熱が入りすぎて、分科会の1時間はあっという間に終了。時間になっても2年生、卒業生ともに話が止まらず、やむなく打ち切りとなってしまうほどの熱量でした。このようにOB・OGがサポートしてくれるのも人と自然科の大きな魅力です。先輩からのエールをエネルギーにして進路実現に向け頑張りましょう。

 

 最後に、新生活の準備で忙しい中、後輩のために時間を作ってくださいました7名の卒業生の皆さん。本当にありがとうございました

 

人と自然科 県庁緑化活動に対し教育長より感謝状をいただきました

 2月5日(月)兵庫県庁にて、県庁緑化展示にかかわる感謝状贈呈式が行われ、有馬高校人と自然科フラワーアレンジメント班の生徒が出席し、教育長より感謝状をいただきました。

 兵庫県には農水産高校が12校あり、毎月担当校が県庁2号館のロビーに実習で学んだ技術を活かして作庭を行ったり、作品を展示したりして県庁に潤いのある空間を提供しています。この活動に対し、今回兵庫県教育長より感謝状をいただきました。

  ちなみに今年度有馬高校人と自然科は10月を担当しました。

 10月の県庁緑化を有馬高校が担当しています に関する記事はこちら

 今年度は人と自然科農業クラブフラワーアレンジメント班の1年生を中心に作品を展示をしました。授業の中で学ぶフラワーアレンジメントを活用し、「多様性」をテーマにした作品を展示。メインで使われている7色は、LGBTQ+を象徴する色になっており、多様性を互いに認め合える社会の実現を願うという想いが込められています。

 最後に教育長と一緒に記念撮影させていただきました。

 今回の表彰を励みに、これからも普段の学びを活かして、さまざまな活動に取り組み、スキルアップしていきましょう。

人と自然科 課題研究発表会を実施しました

 1月17日(水)講義棟に人と自然科1年生から3年生が集まり、課題研究発表会を実施しました。

 人と自然科3年生課題研究の授業は、入学してから農業や環境について学んできた知識や経験をもとに、生徒自ら課題を設定し、計画、実施、評価反省する科目です。課題研究発表会は3年生にとって3年間の集大成。もう一つの卒業式ですね。

 R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 この日は3年生が自分が取り組んだ研究をまとめ、1.2年生の後輩の前で発表しました。人と自然科には野菜、草花、環境(来年度から果樹と緑コースに移行します)の3つのコースがあり、1.2年生はすべての部門を学びます。そして3年生になると一つのコースを選択し、集中的に学びます。ちなみに司会進行や計時もすべて1,2年生の生徒が担当し発表会を進めていきました。

 それでは3年生が1年間取り組んだ研究テーマを紹介します。まず草花部門。

・草花でコンパニオンプランツはできるのか?

・綿花の比較実験

・NPKの割合が草花に与える影響

・シードカードで繋ぐ心と伝統~人から人へ想いを込めて~

・未来へつなぐ(繋ぐ)私たちの品種改良~好みの色を咲かせよう~

 

 続いて環境部門。

・竹パウダーとタンニン鉄の有効活用

・浄水発生土の活用方法

・パパイヤの有効活用

・壊れたウッドデッキを修復

・植物にストレスを与えよう

・竹の活用~竹害の改善~

・ブドウの剪定枝を用いた堆肥作り

 最後は野菜班です。

・イチゴの栽培・繁殖研究

・ミミズコンポストについて

・カボチャの新栽培

・ジャガイモの長期保存

・袋栽培について

・コンパニオンプランツによる環境にやさしい農業

 どの発表も、専門性の高い素晴らしい研究内容で、後輩の1.2年生も先輩方の発表に見とれていました。そして発表会が進むにつれ、同級生や後輩からも質問が多く飛び出し、発表者はしっかり回答していました。さすが3年生ですね。

 そして全学年生徒の投票の結果、野菜班『根粒菌を用いた緑肥栽培』の発表が学科代表に選ばれました。

 

  今回学科の代表に選ばれた発表は1月27日(土)に有馬高校で行われる学習活動発表会にて、人と自然科代表として発表します。

 R05学習活動発表会プログラムはこちら.pdf

 中学生の皆さん、保護者の皆さま楽しみにしておいて下さい。

 発表会終了後、3年生全員で今回が最後になるかも知れない集合写真です。

 

 3年間人と自然科での学習いかがでしたか?農業や環境、そしてフラワーアレンジメントなど、人と自然科の特色ある学びに前向きな生徒が多く、作文コンクールや農業クラブ各種競技会、フラワーアレンメントの全国大会などで大活躍でしたね。この3年間、心も体も大きく成長したと感じています。人と自然科での学びや経験を活かし、次のステップでも頑張ってください。そして卒業しても、人と自然科の応援団でいて下さいね。農場の先生全員、卒業後の皆さんの活躍を心から祈りつつ、影ながら応援しています。

人と自然科 ひとはく連携セミナー最終回 六甲山地と三田盆地の地形・地質と人との関わりについて学ぶ

 1月12日(金)人と自然科1年生学校設定科目『人と自然』の授業において、今年度最終回、第8回目となるひとはく連携セミナーが実施されました。

 R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 人と自然科は県立人と自然の博物館と連携協定を結んでおり『人と自然』の授業で年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の研究員から自然や環境、動植物など専門的な講義を直接頂き、深く学んでいます。

 前回のひとはく連携セミナー 第7回 論文って面白い! 科学論文の読み方入門講座 に関する記事はこちら

  今回は加藤 茂弘研究員より『六甲山地と三田盆地の地形・地質と人との関わり』をテーマに講義いただきました。

  皆さんは地層や地質、岩石などに興味はありますか?先日石川県を中心に地震が起こってしまいましたが、私たちが住んでいる真下のには未知の世界が広がっています。まずは地層について学びます。地層には『累重の法則』があり、これは上位の地層のほうが新しく、深くなるほど古くなると言う法則です。一方で大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込んでいる場所では海溝にたまった土砂とともに大陸側に押しつけられはぎ取られます。この部分は上に重なるほど古い地層になっており、これを『付加体』といいます。

  次に岩石について。岩石は生成の過程により、火成岩、堆積岩、変成岩に大別され、それぞれの岩石の特徴について学びました。特にマグマが冷え固まった結晶化してできた火成岩には、流紋岩・安山岩・玄武岩・・・など中学校の理科で学んだ岩石があげられ、色などそれぞれの岩石の特徴や利用法についても知ることができました。

 

 そして農業と地層との関わりについても学びました。たとえば火山岩が特徴的な地域は鉄やミネラルが豊富で水持ちがよい作物に適しています。そして凝灰岩が特徴的な地域では、粘土状の土を形成していることが多く米作に向いているそうです。このように地層は農業だけでなく、温泉や水の濾過など良い面、逆に地震や土砂崩れを起こしやすいという悪い面など、人間の生活と様々な場面でかかわっているんですね。

 

 その他三田市周辺の特徴的な地層の話を交えながらの話も多く取り入れて下さり、とても興味が持てる内容でした。加藤先生有意義なお話を本当にありがとうございました。

 以上で今年度のひとはく連携セミナーは終了です。1年生の皆さんいかがでしたか?高度な内容の講義を博物館の先生から直接聞く機会はなかなかないですよね。今回学んだことを武器にして、2年生以降の学び、そして3年生の進路につなげて下さい。県立人と自然の博物館の皆さま、このような機会をいただき本当にありがとうございました。

人と自然科 令和5年度第2回 先輩農業者特別授業を実施しました

 1月15日(月)人と自然科1年生を対象に、今年度2回目となる先輩農業者特別授業を実施しました。

 この授業は阪神農業改良普及センター様と連携させて頂き、地域で活躍されている先輩農家の方をお招きし、直接講義を頂くことで、将来の就農・進路につなげようという取り組みです。ちなみに今年は阪神農業改良普及センター様との共同事業として、5月に3年生(急きょ雨で実習できなかった1年生も合流)を対象に、宝塚市で観光農園『エーアイファーム』を経営されている石井伸啓先輩お招きし講義をいただきました。

 令和5年度第1回 先輩農業者特別授業の様子はこちら

そして夏季休業中には、農業インターンシップを

 夏季休業中都市農業体験実習(有高版農業インターンシップ)に4名挑戦に関する記事はこちら

10月には2年生を対象に、農業先進地見学(バスセミナー)を実施しました。

 10月の農業先進地見学(前半)についての記事はこちら

 10月の農業先進地見学(後半)についての記事はこちら

 今回お話しいただいたのは、淡路市でタマネギを中心にイネやキャベツを栽培されている『株式会社 K.ファーム』で雇用就農という形で就農されている吉本 ひばり先輩です。高校卒業後にすぐ就農、現在5年目ということでとてもお若く、私たち高校生にとってとても親しみやすい存在でした。

 

 吉本先輩は農業高校ではなく普通科高校のご出身とのこと。また家が農家でもありませんが、幼いことから海外の友人との交流する中で「海外に日本の農業を広めたい」という熱い想いを持ちはじめたとのことです。そして中学・高校では部活動の陸上競技に打ち込んでいましたが、高校卒業後の進路を考えたとき、やはり幼い頃の夢である「農業」を職にすることを決意。自分の力で淡路島の農家に連絡しまくり、現在お世話になっている「K.ファーム」の社長さんと出会ったとのことでした。すごい行動力ですね。

 

 知識や経験も全くない最初の3年間は感覚での作業や20キロのコンテナを積み上げるなど力仕事がメインの農業特有の大変さに戸惑ったり、仕事でミスをして叱られたり、地域の人に認めてもらうためのコミュニケーションなど、苦労の連続だったようです。そんな中でも自分の作った野菜を食べたときの感動や、同じ仕事をする社長と社員の距離の近さ、屋外での作業の気持ちよさなど農業特有の魅力もたくさん知ることができたそうです。

 

  そして3年目を超えたあたりからやっと仕事にも慣れ、農業の本当のおもしろさが分かってきたとのことで、現在は販売マネージャーとして、各地で開催されるイベントの出展を取り仕切ったり、K.ファーム、さらには淡路島のタマネギを広めたりする活動に尽力されています。この5年間で「継続することの大切さ」に気づいたとのことでした。

 

 吉本先輩からは独立就農と雇用就農のメリット・デメリットについても教えていただきました。独立就農は、経営者として農業経営を行うため、何事も自分で決めることができ、売り上げも自分次第でどこまでも伸ばせます。しかし売り先も自分で決めなければいけないので責任は重大です。一方で雇用就農は従業員として働くため、会社からのサポートがあり、安定した収入をもらいながら技術が身につきます。一方で自分のやりたい農業の実現が難しいというデメリットもあります。

 

 最後に有馬高校人と自然科で学ぶ1年生へ

 「とにかく今を楽しんで、勉強も私生活も学校行事も恋愛も部活動も・・・何事も手を抜かずに頑張って欲しい。私も高校時代に陸上を始め、何事も手を抜かずに頑張ってきたことが今の仕事に役立っています。最高な高校生活を送って下さいね。応援しています。」

 というメッセージを頂きました。先輩の思いをみんな真剣に受け止めていたようで、講義終了後も『K.ファームにはどのような農業機械が導入されていますか?』『雇用就農するとき、何件くらいの農家に連絡しましたか?大変でしたか?』『雇用されるまでのお金の心配はありましたか?』など現実的な質問も多く飛び出し、充実した時間となったようです。

 吉本先輩、お忙しい中興味深いお話本当にありがとうございました。そして阪神農業改良普及センターの皆様、このような機会をいただき、本当にありがとうございました。

人と自然科 冬季休業中も実習の授業を頑張りました

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 さて、約2週間あった冬季休業も終わり、1月9日(火)から新学期が始まりました。この冬季休業中も人と自然科では「総合実習B(別名農場当番)」の授業があり、春からの栽培スタートに向けた実習を当番で行いました。

 R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 まずは2年生。ブドウ畑に基肥を施す実習を行いました。有馬高校人と自然科で人気の作物と言えばブドウ。毎年9月には在校生と保護者を対象に販売会を開催しています。

 今年度のブドウ販売に関する記事はこちら

 美味しいブドウを栽培するために欠かせないのが土づくり。冬の間にしっかりと肥料を施します。この日施した肥料は油かす・有機化成・苦土石灰・微量要素・・・・などなど

 

 そしてメインの肥料は牧場直送、ダンプいっぱいの牛糞堆肥です。事前に掘っておいた穴の中に一輪車1杯、そしてブドウ畑にまんべんなく置いていきます。一輪車の扱い方上手です。

  最後に歩行用のトラクタでブドウ畑を耕うんしていきます。歩行用といえどもかなりのパワーで体ごと持っていかれるので注意です。

 1年生の生徒は、もち米を栽培した水田に堆肥を施す実習を行いました。11月に収穫を行い、そして秋の農業祭では大人気商品でしたね。

 今年度のモチ米収穫に関する記事はこちら

 今年の秋の農業祭に関する記事はこちら

 まずは先発隊が『畔切り』を行ったのちに、堆肥を落とす目印を水田に付けておき・・・

 いよいよ説明を受けた本隊が登場。

 印をつけた場所に堆肥を落とし、全面に広げていきました。

 そして後発隊がトラクタで耕うん、堆肥をすきこんで実習完了です。

 そのほかにも、年末に剪定したブドウの選定枝をチップにして堆肥化する実習や、新たな作物として栽培を始めるブルーベリーの鉢上げの実習、竹林管理や農場の環境整備など、新学期からの作物栽培に向け様々な実習を頑張り、知識や技術を身に付けることができました。

 新学期からも花苗や野菜、果樹の栽培頑張って勉強しましょう。まずは4月に行われる春の農業祭が目標ですね。今年の春の農業祭は4月20日(土)を予定しています。お野菜の苗、お花の苗を中心に販売します。

 昨年の春の農業祭に関する記事はこちら

 皆さん楽しみに待っていてくださいね。

人と自然科 農業クラブ サプライズで花の寄せ植えXmasプレゼント

 12月22日(金)有馬高校は終業式を迎え、いよいよ令和5年も終わりを迎えようとしています。あったいう間に大晦日・・・お正月・・その前にみんなが楽しみにしているのがXmasですね。

 終業式を終えたこの日の午後。JR三田駅前にはサンタ姿の高校生が登場。恒例となりました人と自然科農業クラブ本部役員の生徒による、花の寄せ植えサプライズ無料配布(クリスマスプレゼント)を実施しました。20年以上続いている伝統の地域貢献活動です。

 

 この日に向け、農業クラブの生徒自ら播種、鉢あげなどの栽培を行ってきました。そして今年の寄せ植えは、1鉢にパンジーやビオラを4~6株を植栽。生徒が作成したクリスマスカードを添えました。「花の寄せ植え、無料配布しています。いかがですか~」駅のテラスで受け取ってくれる方を待ちます。

 間もなく偶然通りかかった方が立ち寄って下さり・・・

 

『もらってもいいの?とってもうれしい。』

『本当にありがとう。玄関に早速置いておくわ。』

 などなど受け取っていただいた方から嬉しい言葉をたくさん頂きました。そして用意していた100鉢が約40分でなくなってしまいました。寄せ植えを受け取ってくださった皆様。大切に育ててくださいね。

 そしてこのブログを見て下さった方にもサンタさんから素敵なプレゼントが届きますように・・・Merry Christmas!

人と自然科 第2回農業法人仕事説明会に参加しました

  12月20日(水)加古川市総合文化センターにて今年度2回目となる農業法人仕事説明会が開催され、農業系の大学や農業大学校への進学、そして将来農業関係の仕事に就くことを考えている本校1・2年生の生徒12名が参加しました。この事業は、近年増えている農業法人と農業高校で学ぶ非農家の生徒をマッチングさせることを目的に5年前から実施されています。

 近年、将来農業を職としたいという非農家の生徒が増えてきており、その場合農業法人に就職(修行)し、技術の習得と人脈、信頼をを築いた後、新規就農する事例も多くあります。また近年の人と自然科生徒の進路希望、実績を分析すると、127年の歴史(多くの先輩方とのつながり)を活かした幅広い企業への就職はもちろん、農業系の4年生大学や農業大学校などへ進学し、その後就農する生徒が毎年出てきています。以下昨年度の進路結果です。

R4 人と自然科 進路実績.pdf

 ちなみに今年(令和5年度)の3年生(76回生)の生徒も、現時点ですでに3名の生徒が農学系の国公立大学に合格。2名の生徒が県立農業大学校への進学、さらに近畿大学や龍谷大学など難関私立大学農学部にも合格しています。(全ての進路が確定しましたら改めて紹介します。)

 今回は県下の農業法人16社の経営者がブースを設け、県内4校の農業高校生、農業大学校生87名が参加しました。

 

 参加した生徒は積極的に農業法人のブースを訪れ、資料やタブレット、さらには映像を見ながら、作付け内容や農業へのやりがい、独立就農に向けたサポート体制などの話をメモをとりながら熱心に聞いていました。また、今回は研究開発、コンサル事業などを手がけている企業も参加しており、野菜や花などの作物栽培しか学べない有馬高校にはない、異なる分野の話も聞くことで視野を広げることができたようです。

 

 そして参加者をよく見てみると見覚えのある学生が・・・昨年有馬高校人と自然科から県立農業大学校に進学した卒業生でした。農業大学校でも積極的に頑張っているようで、卒業後は農業法人への就職を希望しているとのこと。活躍する先輩の姿に励まされますね。

 

 約2時間かけて各自6社のブースを回りました。様々な話を聞くことができたようで、参加した生徒はとても満足し、来年以降の進路選択に向け参考になったとのことです。

 

 このような機会をいただきました兵庫県ならびにひょうご農林機構、就農支援センターの皆様、ありがとうございました。

人と自然科 農業クラブ 三田国際マスターズマラソンに出展しました

 12月17日(日)有馬高校がある三田市にて、三田国際マスターズマラソンが開催され、有馬高校人と自然科農業クラブの生徒が花苗販売ブースを出展し大会を盛り上げました。

 人と自然科では日頃の学びを活かして地域のイベントに積極的に参加し、社会性を身につけています。

 先日参加した、フラワータウンイベントに関する記事はこちら

 毎年12月の中旬に開催される三田国際マスターズマラソンには、全国から約3,000人のランナーが集まります。コロナ前には毎年農業クラブの生徒が自分たちで栽培した花苗を販売していました。コロナ後最初の大会となった昨年はお休みしていましたが、大会参加者からのアンケートで「草花苗の販売はなくなったの?」「有馬高校生によるお花の苗販売復活して欲しい」というご意見を複数いただいたため、今年度5年ぶりの復活となりました。

 早朝7時30分から準備スタート、この日は人気のパンジー、ビオラはもちろん、クリスマスに向けたポインセチア、お正月に向けたハボタンを持参しました。

 9時になり、続々とランナーが集まってきました。そんなランナーを迎えたのが、人と自然科キャラクター「ひとっしー」です。最終打ち合わせはもちろん、開会式にもしっかり参加しました。

 そしてスタート地点に向かうランナーに生徒と一緒に手を振り、エールを送りました。

 

 一方販売所には応援に来られた方がたくさん草花苗を買いに来て下さいました。この日は前日と比較し気温が一気に下がり、さらに風が強かったので厳しい寒さでしたが一生懸命接客をしていました。

 隣のブースでバザーを出展されている有馬高校育友会の焼きそば、チュロス、コーヒーも大人気。頑張っている農業クラブの生徒へと差し入れもいただき、生徒は大喜びでした。ありがとうございました。

  12時頃、先頭のランナーが到着。ひとっしーくんもランナーや応援の子どもたちと一緒に写真撮影。あいかわらず大人気ですね。

 13時頃大会は無事終了。ランナーの皆さんお疲れ様でした。最後に恒例の集合写真です。

 

 たくさんの方に来場、購入いただき本当にありがとうございました。

人と自然科 地域自然保護 ありまふじ夢プログラムを実施しました

 12月12日(火)人と自然科3年生地域自然保護(学校設定科目)の授業で、ありまふじ夢プログラムを有馬富士公園で実施しました。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 「地域自然保護」の授業では県立有馬富士公園をフィールドとし、1年かけて有馬富士公園を訪れるゲストに公園の自然を感じてもらうための体験プログラム『夢プログラム』を生徒自身が企画し、実践する授業を行ってきました。

 以下関連記事のバックナンバーです

 地域自然保護 今年もスタートしました

  現地フィールドワークその1 パークマネジメントについて学ぶ

 現地フィールドワークその2 天文を通したありまふじ夢プログラムを体験

 現地フィールドワークその3 有馬富士公園の昆虫を捕まえる

 現地フィールドワークその4 里山管理を体験する

 現地フィールドワークその5 棚田を管理し土と触れ合う夢プログラム体験

 ありまふじ夢プログラム 中間発表会実施

 そしていよいよこの日は集大成。自分たちが夢プログラムを企画し実施する日となりました。有馬富士公園は、遊びの王国を利用する小さなお子様を連れた家族連れ、環境学習で利用する小学生、散歩のために利用する年配の方・・・とたくさんの地域の方が利用されていますが、中高生の利用が少ないという現状があります。ということで、今年の夢プログラムのテーマも『高校生に有馬富士公園の魅力を発見してもらうためのプログラム』としました。

 この日は雨予報で朝から小雨が降っていましたが、公園に到着した11時ごろには雨も上がり、過ごしやすい気候となりました。ホストとなる3年生も3か月間かけて準備してきたプログラムの成功に向け、最終準備を進めます。

 

 12時ごろ、本日のゲストの到着です。この日ゲストとして迎えたのは、来年度地域自然保護を受講する予定の人と自然科2年生19名です。全員楽しむ気満々です。

 まず最初の夢プログラム。タイトルは「treasure hunter~宝を掴み取れ~ in Arimafuji park」です。

 有馬富士公園の人気スポットといえば「遊びの王国」。5人1組の班で様々な遊具に隠された有馬富士公園に関する問題を探し、謎解きしていくプログラムで、遊びながら有馬富士公園全体のことについて知ってもらうことが目的です。一番早くに全問正解した班にはお宝がGETできます。説明を聞き、問題と地図を受け取った後、一斉にスタートです。

遊具の影や天井、林の中に問題が隠されています。

 そして問題の隣には豆知識があり、そこには別の問題のヒントとなることが書いてあるので、メモを取りながら問題を解いていきます。なかなか手が込んでいますね。ゲストの2年生は遊具で遊びながら、問題を見つけていき、有馬富士公園について楽しく学んでいました。

 最後は結果発表。優勝チームはお宝GETです。おめでとうございます。

 楽しくアクティブに有馬富士公園について学んだ後は、2つ目の夢プログラム。タイトルは「学びを豊かに、自然探索」です。

 

  有馬富士公園は里山をテーマとした公園で、豊かな自然な魅力の一つ。そして多様な動植物が生息しています。そこで発見した動植物を撮影しながら園内をハイキングし、自然の中で学ぶ楽しさ、大切さを知ってもらうことが目的です。ハイキングコースは「ゆったりコース」と「ハードコース」の2コースで実施。「ゆったりコース」は遊びの王国からかやぶき民家までの緩やかな遊歩道を約1時間かけてゆっくり歩くコースです。

 草地の生態園や水辺の生態園など、様々な場所に寄り道しながら、植物や昆虫を観察、写真を撮影し有馬富士公園の豊かな生態を体全体で感じました。

 一方で体力に自信のある参加者は「ハードコース」。公園のシンボルである有馬富士の頂上に登るコースです。安全にハイキングするための注意をしっかり行いスタートです。

 登山道では遊歩道とは異なった植生が見られます。昆虫の卵や真っ赤に実を付けたナンテンの木など、気に入ったシーンの写真を撮りながら進んでいきます。

 途中険しい道もありましたが、どうにが全員山頂に到着。山頂からの景色が一番の撮影スポットでした。 

 

  全員かやぶき民家に戻り、最後の夢プログラムは「有馬富士公園の豊かな自然を食べてみよう!!」です。先ほどもお伝えしたとおり、里山をテーマとした有馬富士公園は自然が豊かですが、その自然の魅力をどのようにしてもらったら良いか・・・考えた結果、特別な許可をいただき有馬富士公園で野草や樹木の葉、木の実などを事前に採集、乾燥、調理し、夢プログラム当日に自然を食べてもらうことで、魅力を体感してもらうことにしました。

 

  今回はドングリ粉を使用したクッキー。そして野草はクロモジ・クマザサ・ヤマノイモ・ヨモギを乾燥させて茶葉にし、野草茶として味わってもらいました。試飲、試食の前にそれぞれの植物の効能、アレルギーに対する注意などを行い、早速試飲、試食です。

 

 ドングリクッキーは何度も試作を重ね、100%・50%・チョコチップの3種類を準備。あっという間になくなりました。

 そして野草茶はかなりのくせがあったようで・・・一番人気はクロモジ茶でした。

  楽しい時間も終了・・・と思ったら最後にサプライズ。二つ目のプログラム「学びを豊かに、自然探索」で自分たちが撮影した写真がその場でプリントされ、記念にプレゼント。

 さらにさらに、3年生がこの日までに何度も公園を訪れ、自分たちで撮影した植物や昆虫の写真が収録された、お手製の有馬富士公園写真集もプレゼントされました。

 楽しかった時間もあっというまに過ぎていき、2年生は大満足で学校に戻っていきました。記入してもらったアンケートの結果を見ても「全部楽しかった」「有馬富士公園の自然を感じることができた」など、高評価で、とても充実した、時間だったようです。

 頑張った3年生も、この日で有馬富士公園での活動は終了です。最後にかやぶき民家を背に、集合写真を撮りました。

 

  ホストを務めた3年生の皆さん、夢プログラム実施いかがでしたか?どの夢プログラムも高校生らしいアイデアで、有馬富士公園の魅力が十分伝わり、とても魅力的な内容だったと授業担当者は感じました。来週の授業ではプログラムの振り返りを行い、夢プログラムをまとめた模造紙を作成しましょう。(作成した模造紙は完成次第、有馬富士公園内にある、三田市自然学習センターに展示させていただく予定です。)

 最後にお世話なりました関係者の皆さま、本当にありがとうございました。

人と自然科 農業クラブ福祉施設の花壇装飾活動実施

 人と自然科では、日頃の授業や実習で学び、身につけた技術を活用し、様々な活動行っています。先日も三田市消防本部や三田警察署の花壇装飾を行いました。

 三田市消防本部前の花壇装飾 Seasons in Autumn に関する記事はこちら

 三田警察署の花壇装飾 Seasons in Autumn に関する記事はこちら

 今年最後の装飾活動として、2学期期末考査が終わった12月7日(木)篠山市にある福祉施設「丹南精明園」を訪れ、花壇装飾活動を行いました。人と自然科は14年前からこの活動を継続して行っています。この日に向け、生徒自ら栽培したパンジー、ビオラ、ノースポールなど1000鉢を持参しました。

 今回装飾を担当したのが人と自然科農業クラブ役員生徒10名です。人と自然科のような農業を学ぶ学校には『農業クラブ』という組織があり、人と自然科に所属する生徒全員が所属する組織です。そして、その組織をまとめる役目、そして人と自然科を盛り上げるための中心的な活動をしているのが農業クラブ本部役員の生徒です。(農業学科独自の生徒会のようなイメージです)

本部役員が承認された、令和5年度農業クラブ後期総会 に関する記事はこちら

 今回の活動では園内5カ所の協同花壇、プランタを装飾しました。上記の後期総会で役員に承認された1・2年生の生徒が参加。初参加の1年生の生徒が2年生の生徒に教わりながら約2時間半で華やかな花壇に仕上げていきました。

 この日は風も強く寒い中での活動となりましたが、素晴らしい花壇に仕上がりました。また、今回も感染リスクを考え農業クラブの生徒だけで植え付けていきました。一緒に交流しながら植えるのはもう少し時間がかかりそうです。

 最後に中央の協同花壇で集合写真を撮りました。

 丹南精明園を訪れた際は是非ご覧下さい。

人と自然科 ひとはく連携セミナー  論文って面白い! 科学論文の読み方入門講座

 11月24日(金)人と自然科1年生学校設定科目『人と自然』の授業において、今年度第7回目となるひとはく連携セミナーが実施されました。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 人と自然科は県立人と自然の博物館と連携協定を結んでおり『人と自然』の授業で年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の研究員から自然や環境、動植物など専門的な講義を直接頂き、深く学んでいます。

 前回のひとはく連携セミナー 第6回 未来に残したい農業や農村の持つ魅力 に関する記事はこちら

 7回目となる今回は『論文って面白い ~科学論文の読み方入門講座~』をテーマに、中濱 直之研究員より講義をいただきました。

 『論文』という言葉を聞くと、大学の先生や博物館の研究員が投稿する・・・など、難しそうなイメージがあるかもしれません。意味としてはある事柄について論理的に述べた文章、もしくは研究結果を発表する文章のことを言います。これらを公に発表するには、『査読』という論文としての重要性、科学的な信頼性を総合的に判断・審査してもらう必要があります。雑誌によっては90%以上掲載拒否となる場合もあるそうです。

 しかし意外と身近な存在で、無料で見られるサイトもあり、私たちも気軽に検索、閲覧できるとのこと。今回は実際に自分のタブレットで検索してみました。主なサイトとしてJ-STAGEやGoogle scholarがおすすめだそうです。

 論文の構成はタイトルから始まり、要旨・抄録で論文の概観が述べられています。そして導入、材料および方法、結果、考察、図表、引用文献で構成されています。

 読むコツとしては最初から全部読むとわからなくなるので、まずタイトルと要旨、図、表を見て論文のおおまかな内容をつかみます。そして初心者には『総説』がおすすめでこれまでの研究分野のまとめや今後の展望が書かれています。

 皆さんいかがですか?少しは身近に感じる存在になりましたか。生徒の感想を読むと、実際に自宅でも論文検索を行い、興味関心が広がった生徒も複数いたとのこと。人と自然科では3年生になったら『課題研究』という科目があり、自分で興味関心があるテーマ(課題)を設定し、計画、実施・研究、まとめ・反省・評価を自分で行う大学生の卒業論文のような授業があります。

 昨年度の人と自然科課題研究発表会の様子はこちら

 今年の課題研究の一コマはこちら

 今回学んだ論文の読み方はこの授業で活かされそうですね。中濱先生、興味深い講義をありがとうございました。

 次回ひとはくセミナーは最終回、加藤 茂弘研究員より『六甲山地と三田盆地の地形・地質と人との関わり』をテーマに講義いただく予定です。

人と自然科 三田市消防本部前の花壇装飾 Seasons in Autumn

 11月24日(金)2年生総合実習の授業で、果樹と緑で実習を行った11名の生徒が、実習で学んだ技術を活かして先日の三田警察署に続き、この日は三田市消防本部前の花壇装飾を行いました。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 先日行った「三田警察署の花壇装飾 Seasons in Autumn」に関する記事はこちら

  三田市消防本部にも警察署同様、春と秋の年2回装飾させていただいています。パンジー・ビオラ、大型のハボタンを持参しました。

 消防本部には2カ所の花壇があります。まずは掲揚柱の花壇です。多様な色があるパンジー・ビオラの特徴を活かして、ストライプのデザインを採用しました。

  そして建物向かって右側の花壇は、大型のハボタンを配置し、周囲を背丈の低いビオラで埋め尽くしました。

 

  最後はかん水して

 約1時間で花壇装飾は完成です。最後にみんなで集合写真を撮りました。

 三田市消防本部前をお通りの際は是非ご覧下さい。

 なお、今回装飾に使用した、パンジーやビオラ、ハボタンなどの花苗は現在有馬高校ガラス温室にて、以下のPDFファイルの通り絶賛販売中です。

 農業祭終了後の花販売について.pdf

 平日の10:00~16:00、12月の中旬までをめどに販売しています。

 また販売所には、ポインセチアや寄せ植え、ギンナンなども販売しています。

 生徒が一生懸命栽培した農産物を是非ご購入下さい。

 皆さまのお越しをお待ちしております。

人と自然科 三田警察署の花壇装飾 Seasons in Autumn

 11月22日(水)3年生総合実習の授業で、3年生環境班(次年度より果樹と緑班に移行)の11名の生徒が、実習で学んだ技術を活かして三田警察署の花壇装飾を行いました。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf 

 人と自然科では、日ごろの授業や実習で学んだ技術を活かして、公共施設の花壇装飾やイベントでの作庭などを行っています。

 県庁緑化に関する記事はこちら

 ひょうごまちなみガーデンショーin明石2023 アグリハイスクールガーデンに出展に関する記事はこちら

  淡路花博2023秋 第12回高校生花と緑のガーデンに出展に関する記事はこちら

 三田警察署には春と秋の年2回、お邪魔させていただいています。今回は春先まで楽しめる草花苗として、パンジー・ビオラを中心に大型のハボタンも持参しました。

 さすがは3年生ですね。これまで学んできた知識と技術を活かし、スムーズに定植していますね。背の高い大型のハボタンを後方に、背の低いパンジー・ビオラを前方にしっかり配置しています。

 約1時間半かけて完成した花壇はこちら。

 今は少し間隔があいていますが、春になり株が張ってきたらボリュームのある花壇になる予定です。警察署の玄関が一気に華やかになりましたね。 

 最後に署長と一緒に記念撮影です。三田消防署にご用の方は是非ご覧下さい。

 

 なお今回装飾に使用した、パンジーやビオラ、ハボタンなどの花苗は現在有馬高校ガラス温室にて絶賛販売中です。平日の10:00~16:00、12月の中旬までをめどに販売しています。場所は有馬高校西門(6角形の大温室が目印です)から入っていただき、左手の温室です。

  無くなり次第終了となります。詳細は以下のとおりです。

 パンジー・ビオラなどの花販売について.pdf

  生徒が実習で丹精込めて栽培した草花苗です。ぜひご購入ください。