2021年7月の記事一覧
温室効果ガス削減、やる気あるの
温室効果ガス削減、やる気あるの
地球温暖化対策計画の政府原案が発表されました。管首相が表明した2030年度の排出量を2013年度比で46%削減する目標を実現するための案です。この原案を見て「なんじゃ、これは」と思った人は私だけではないはずです。2013年の部門別二酸化炭素排出量は、産業部門が4億6300万トン、家庭部門が2億800万トンであるのに、削減率は産業部門が37%減で、家庭部門が66%減を目標にしています。二酸化炭素を排出する部門を5つに分けたときに、一番排出量が多い産業部門の削減率が少なくて、排出量の少ない家庭部門の削減率が大きいのです。全体を削減するときに、多い分野から削っていく方が効果が高いということは、小学生にも理解できる理屈です。産業界からの反発を恐れ、家庭部門では表だった反対の声は小さいだろうという忖度が働いた結果だと思います。これを見ると、政府は本気で排出量を減らす気がないと思えてしまいます。
世界中で気候変動、自然災害が数多く報告され、温暖化対策は待ったなしの状況にありながら、この期に及んでも「日本の産業を守る」ことを優先しています。こんな忖度は、選択せずに、洗濯してしまわないといけません。
24時間の使い方
24時間の使い方
どんな人にも平等に与えられているものが、時間です。大変忙しい人も、ボーッと生きていてチコちゃんに叱られる人も、一日は等しく24時間しかありません。
先日、香寺高等学校の女子バスケットボール部が太子高等学校と練習試合を行いました。顧問の鍋田先生は、とても熱心に指導をしていただいています。
「試合に出ている選手だけではなくて、ベンチに座っている選手達も、試合の中で学ぶことはあるのだから、ボーッと見ているだけではだめだ」その通りです。試合が終わった後に、私はこんな話をしました。
「バスケットボール部の練習や試合の時間は、1時間とか2時間くらいしかありません。その短い時間に集中して練習を頑張ることは大事です。でももっと大事なのは、それ以外の時間の使い方です。夜はしっかり睡眠を取る。ちゃんとご飯を食べる。甘いジュース等を飲み過ぎない。生活のあらゆるところで時間を大切に使うことができれば、バスケットボールはもっとうまくなります」
もちろんこの話は、バスケットボール部に限ったことではありません。どんな部活動にも当てはまりますし、勉強にも当てはまります。これから暑い夏休みに向かいます。生徒の皆さんは、しっかりした時間の過ごし方を心がけて下さい。時間の使い方を、オカンに任せてはあかんですし、土管に保管してもいけません。
小さな目標
小さな目標
今やアメリカで最も有名な日本人は、メジャーリーグエンゼルスの大谷翔平選手でしょうか。30年前だと、多分オノ・ヨーコさん(元ビートルズのジョン・レノンの奥さん)だったと思います。
大谷選手は岩手県の花巻東高校の出身ですが、3学年先輩に菊池雄星選手がいます。同じ高校から二人のメジャーリーガーを輩出したというのはすごいことです。湯川秀樹さんと朝永振一郎さんという、京都一中(現在の京都府立洛北中学校・高校)から二人のノーベル賞受賞者を出したのと同じくらいの値打ちがあると思います。
大谷選手は高校1年生の頃、目標を立てています。曼荼羅(まんだら)チャートとして有名なので、見たことがある人もいるかもしれません。目標の真ん中には「ドラ1、8球団」とあります。日本のプロ野球で8球団からドラフト一位指名を受けると言うことです。その周りに下位の目標8個が書かれています。「体づくり」「メンタル」「人間性」「運」「変化球」「スピード160km/h」「キレ」「コントロール」。当時の彼の考え方では、「体づくり」と「運」は並列関係にあったということが見て取れます。そして、その8個の目標に対して、またそれぞれ下位の目標8個が書かれています。例えば「運」の項目では「あいさつ」「道具を大切に使う」「プラス思考」「応援される人間になる」「本を読む」「審判さんへの態度」「部屋そうじ」「ゴミ拾い」とあります。
一つの大きな目標を掲げ、それを実現するために小さな目標をいくつか立てて努力を続ける。誰もが大谷選手のようになれるわけではありませんが、その姿勢を見習うことはできるかもしれません。姿勢は良いのに越したことはありません。知性を磨き、個性を生かし、既成の概念を打ち壊し、野生の勘で余生を送りましょう。
明るく、自ら考え、へこたれない
明るく、自ら考え、へこたれない
このフレーズは今から14年前に、私がそのとき勤務していた県立高校で、学年主任を務めたときのキャッチフレーズです。生徒の皆さんにも、学年の先生方にもこのフレーズを多用していました。
「明るく」というのはそのままで、明るい挨拶、明るい返事、明るい対応、明るい学年集会等を含んでいます。思えば私の親父ギャグもこの頃から一層磨き(?)がかかったように思います。
「自ら考え」というのは、親、先生や友人からの意見や考えをよく聞く必要はあるけれども、最後に取り入れるかどうかはその人の判断であり、何事も自分でよく考えてから行動するのが望ましいということです。そのためにも、多くの人と意見交換をしたり、読書をしたりして(スマホをいじるだけではない)、自分が考えられる材料を多く持つことが大切です。
「へこたれない」というのは、やはり何事かを成し遂げようと頑張っても、失敗することの方が多いです。そのときに「自分はもうだめだ」と思うのか、「次はもう少し工夫してチャレンジしてみよう」と思うのかは決定的です。うまく行かないときに「へこたれない」、最近の流行の言葉で言うと「レジリエンス」でしょうか。竹のように、重みがかかってもしなる力で持ちこたえて、もとへ復元するという力です。
そのときに高校生だった皆さんや、同僚の先生方は、跡形もなく忘れておられると思いますが、私はなぜか気に入っていて、覚えています。あれから14年たちましたが、改めて皆さんに紹介する「木村オリジナル」です。「オリジナル」という言葉は「独創的」「独自のもの」という意味で、ナショナルに、パーソナルに、プロフェッショナルに、インターナショナルなものではありません。
世界のおすもうさん
世界のおすもうさん
相撲は皆さんの身近にありますか。日本の伝統ある格闘技、興行ではあるのですが、若い世代にとっては少しとっつきにくいですよね。特に最近の大相撲を見ていると、日本人力士よりモンゴル出身力士の方が活躍しているイメージがあります。
大相撲の世界に外国出身力士が登場しはじめたのは、ハワイ出身の高見山からだと思います。以後曙や武蔵丸、小錦とハワイ出身力士が活躍しますが、これは第二次世界大戦以前から、日本からハワイに移民する人たちが増えて、相撲が普及していったという経緯があります。
実は1992年から「世界相撲選手権」が始まっています。世界中からアマチュアの力士が集まり、日本の相撲のルールで戦うのです。2019年には大阪で第23回世界相撲選手権大会が世界31の国と地域から選手が集まり開催されました。2020年は当然のように新型コロナウイルスの影響で中止になったそうです。
世界中には、相撲のようにいわゆる武器を手にせずに、肉体のぶつかり合いだけで勝敗を決する格闘技が数多く存在しています。沖縄相撲シマトゥイ、韓国のシルム、中国のシュアイジャオ、そして「モンゴル相撲」等です。大相撲にモンゴル出身力士が多いのも、「モンゴル相撲」の存在があるからです。
「モンゴル相撲」正しくは「ブフ」といいます。ブフのルールは、日本の大相撲とはかなり異なります。まず土俵がありません。ですから寄り切りとか押し出しという決まり手はありません。勝負は両足の裏側以外の部分が地面についたら負けです。だからモンゴル出身力士は、外掛けやけたぐり等の足技や、投げ技が得意な人が多いわけです。
おすもうさん達は、身体を大きくするのが仕事です。朝起きて、稽古をして、ちゃんこ(いわゆる「ちゃんこ鍋」以外でもおすもうさんの食事は「ちゃんこ」と言うらしい)をたくさん食べて、昼寝をする。また起きて、稽古をして、ちゃんこをたくさん食べて寝る。一日2食で、食べたら寝る。これが太るのに適しているようです。ちゃんこはおすもうさんが食べるもので、にゃんこのエサにはなりません。
学校紹介・美術工芸部紹介
サンテレビ「4時!キャッチ」2020/7/15
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