校長室より
温室効果ガス削減、やる気あるの
温室効果ガス削減、やる気あるの
地球温暖化対策計画の政府原案が発表されました。管首相が表明した2030年度の排出量を2013年度比で46%削減する目標を実現するための案です。この原案を見て「なんじゃ、これは」と思った人は私だけではないはずです。2013年の部門別二酸化炭素排出量は、産業部門が4億6300万トン、家庭部門が2億800万トンであるのに、削減率は産業部門が37%減で、家庭部門が66%減を目標にしています。二酸化炭素を排出する部門を5つに分けたときに、一番排出量が多い産業部門の削減率が少なくて、排出量の少ない家庭部門の削減率が大きいのです。全体を削減するときに、多い分野から削っていく方が効果が高いということは、小学生にも理解できる理屈です。産業界からの反発を恐れ、家庭部門では表だった反対の声は小さいだろうという忖度が働いた結果だと思います。これを見ると、政府は本気で排出量を減らす気がないと思えてしまいます。
世界中で気候変動、自然災害が数多く報告され、温暖化対策は待ったなしの状況にありながら、この期に及んでも「日本の産業を守る」ことを優先しています。こんな忖度は、選択せずに、洗濯してしまわないといけません。
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