「チーム医療」講座紹介

総合科学コース 看護医療系講座「チーム医療」の紹介

令和6年度「チーム医療」2学期第4回の記録

 講座「チーム医療」2学期4回目の講座は、姫路獨協大学より鈴木正浩先生にお越しいただき、講義をしていただきました。講義のテーマは「言語聴覚士の仕事とチーム医療について」。

 

 講義の前半では、言語聴覚士の仕事内容について教えていただきました。ことばや聞こえの障害だけでなく、摂食嚥下障害も支援する専門職であることを伝えていただきました。「この職業は、ヒトが『人らしく』生きていくために重要な仕事である」と話されていました。

 演習では、失語症の患者の伝えたいことをうまく聞き出すという活動をおこないました。患者役の生徒は、「ほ」と「ど」しか話せない状況で、自分の思いが伝わらないことにもどかしさを感じ、周りの生徒はなんとか気持ちを読み取ろうと必死になっていました。

 講義の後半では、演習の振り返りを最初に行いました。鈴木先生は「目の前の患者が困っていること、伝えたいことを考える想像力が、医療従事者として大切なことだ」と話されていました。

 講義の最後には、失語症の患者に面会する前に知っておきたい情報について考える模擬カンファレンスをおこないました。生徒はしっかりと想像力を働かせながら、自分の働いている姿をイメージしながら課題に取り組んでいました。

次回は「看護の仕事、チーム医療における役割」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第3回の記録

 講座「チーム医療」2学期3回目の講座は、姫路獨協大学より山本洋之先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

 講義のテーマは「理学療法士の仕事、チーム医療における役割」。

 

 講義の前半では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士に共通する仕事内容や、それぞれが得意とする支援について教えていただきました。この3つの職業は主にリハビリテーションを担当します。しかし、リハビリテーションと言っても、様々な段階やアプローチの方法があることを教えていただきました。

 講義の後半では、実際にリハビリテーションの現場でも用いられる、超音波を発生させる機械を用いて、その原理について講義していただきました。物理の専門的な知識が必要な話でしたが、分かりやすく教えていただき、生徒も新しい知識を身につけられたようでした。

次回は「言語聴覚士の仕事、チーム医療における役割」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第2回の記録

 講座「チーム医療」2学期2回目の講座は、姫路獨協大学より清水隆明先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

 講義のテーマは「診療情報管理士の仕事とチーム医療における役割」と「高齢化社会を支える医療介護制度と地域の取組」。

 

 講義の前半では、診療情報管理士という聞きなれない職業について詳しく教えていただきました。以前は、主にカルテを管理することが仕事内容でした。しかし、カルテが電子化した今では、「コーディング」と呼ばれる患者の病気を分類することが主な仕事となっていることをお話しいただきました。

 この作業はWHOが管轄する分類基準に基づいて管理されているため、非常に専門性が高くやりがいのある仕事だと話されていました。

 講義の後半では、超高齢化社会となっている日本の取組と、その対策について教えていただきました。また、外国の医療制度として、タイの医療制度についても教えていただきました。日本との違いや、「医療ツーリズム」という海外で医療を受ける仕組みの拠点病院のことまでユーモアを交えながら教えていただきました。

次回は「理学療法士の仕事、チーム医療における役割」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」2学期第1回の記録

講座「チーム医療」2学期1回目の講座は、姫路獨協大学より藤原史博先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

講義のテーマは「在宅看護の仕事、チーム医療における役割」。

 

講義の前半では、これまでの病院に入院し、看護をおこなうという考え方から、可能な限り在宅で看護をおこなう流れに転換が進んでいることについて説明していただきました。住み慣れた自宅や、地元で療養生活を送るために必要な看護について教えていただきました。「ホーム(勤める病院)ではなく、患者の自宅で限られた器具で適切な看護をするのはとても難しい仕事だけど、とてもやりがいのあることだ」と話されていました。

講義の後半では、ペアになり、心臓や肺の音を聴診器を使って聴いたり、脈をとるなどの演習をおこないました。音を聴くだけ、患者の状態を知ることができると言われてから演習をおこないましたが、実際に聞き分けるのはとても難しかったです。

講義の最後に生徒からの「働くうえで大切にしていることはなんですか」という質問に、

「毎日患者を看ていると、それが当たり前になってくる。命を預かっている立場にもかかわらず、こちらが生かしてあげている、という感覚に陥ってしまっていた。ありきたりな言葉だけど、初心を忘れず、謙虚な気持ちで仕事をしている」と話されていたのが印象的で、生徒の心にも届いているように感じました。

 

次回は9月17日に「高齢化社会を支える医療介護制度と地域の役割」について講義をしていただきます。

令和6年度「チーム医療」1学期第5回の記録

1学期5回目の講座は、神戸常磐大学より上原弘美先生にお越しいただき、講義をしていただきました。

講義のテーマは「歯科衛生士とチーム医療」。

 

私たちの身近な問題である口腔保健の話を中心に教えていただきました。

講義の前半では、「歯の健康が全身の健康につながっている」とお話しされましたが、生徒はあまり理解できていないようでした。しかし、う蝕(虫歯)や歯周病が原因で様々な健康影響が出ることが示されると、日々のブラッシングがいかに大切かを理解したようでした。

 

講義の後半では、生え変わることのない永久歯を大切にし、生涯を通じて健康であるための秘訣などを教えていただきました。上原先生のユーモアの交えた講義で、笑いの絶えない2時間となりました。

 

次回は6月11日に「診療放射線技師とチーム医療」について講義をしていただきます。