総合科学コース 看護医療系講座「チーム医療」の紹介
令和6年度「チーム医療」2学期第2回の記録
講座「チーム医療」2学期2回目の講座は、姫路獨協大学より清水隆明先生にお越しいただき、講義をしていただきました。
講義のテーマは「診療情報管理士の仕事とチーム医療における役割」と「高齢化社会を支える医療介護制度と地域の取組」。
講義の前半では、診療情報管理士という聞きなれない職業について詳しく教えていただきました。以前は、主にカルテを管理することが仕事内容でした。しかし、カルテが電子化した今では、「コーディング」と呼ばれる患者の病気を分類することが主な仕事となっていることをお話しいただきました。
この作業はWHOが管轄する分類基準に基づいて管理されているため、非常に専門性が高くやりがいのある仕事だと話されていました。
講義の後半では、超高齢化社会となっている日本の取組と、その対策について教えていただきました。また、外国の医療制度として、タイの医療制度についても教えていただきました。日本との違いや、「医療ツーリズム」という海外で医療を受ける仕組みの拠点病院のことまでユーモアを交えながら教えていただきました。
次回は「理学療法士の仕事、チーム医療における役割」について講義をしていただきます。
令和6年度「チーム医療」2学期第1回の記録
講座「チーム医療」2学期1回目の講座は、姫路獨協大学より藤原史博先生にお越しいただき、講義をしていただきました。
講義のテーマは「在宅看護の仕事、チーム医療における役割」。
講義の前半では、これまでの病院に入院し、看護をおこなうという考え方から、可能な限り在宅で看護をおこなう流れに転換が進んでいることについて説明していただきました。住み慣れた自宅や、地元で療養生活を送るために必要な看護について教えていただきました。「ホーム(勤める病院)ではなく、患者の自宅で限られた器具で適切な看護をするのはとても難しい仕事だけど、とてもやりがいのあることだ」と話されていました。
講義の後半では、ペアになり、心臓や肺の音を聴診器を使って聴いたり、脈をとるなどの演習をおこないました。音を聴くだけ、患者の状態を知ることができると言われてから演習をおこないましたが、実際に聞き分けるのはとても難しかったです。
講義の最後に生徒からの「働くうえで大切にしていることはなんですか」という質問に、
「毎日患者を看ていると、それが当たり前になってくる。命を預かっている立場にもかかわらず、こちらが生かしてあげている、という感覚に陥ってしまっていた。ありきたりな言葉だけど、初心を忘れず、謙虚な気持ちで仕事をしている」と話されていたのが印象的で、生徒の心にも届いているように感じました。
次回は9月17日に「高齢化社会を支える医療介護制度と地域の役割」について講義をしていただきます。
令和6年度「チーム医療」1学期第5回の記録
1学期5回目の講座は、神戸常磐大学より上原弘美先生にお越しいただき、講義をしていただきました。
講義のテーマは「歯科衛生士とチーム医療」。
私たちの身近な問題である口腔保健の話を中心に教えていただきました。
講義の前半では、「歯の健康が全身の健康につながっている」とお話しされましたが、生徒はあまり理解できていないようでした。しかし、う蝕(虫歯)や歯周病が原因で様々な健康影響が出ることが示されると、日々のブラッシングがいかに大切かを理解したようでした。
講義の後半では、生え変わることのない永久歯を大切にし、生涯を通じて健康であるための秘訣などを教えていただきました。上原先生のユーモアの交えた講義で、笑いの絶えない2時間となりました。
次回は6月11日に「診療放射線技師とチーム医療」について講義をしていただきます。
令和6年度「チーム医療」1学期第4回の記録
1学期4回目の講座は、神戸常磐大学より堀江修先生にお越しいただき、講義をしていただきました。
講義のテーマは「臨床検査技師とチーム医療」。
講義の前半では、あまりなじみのない臨床検査技師という職業について教えていただきました。
患者の血液や細胞を採取し、そこからさまざまな病気を診断する仕事であることを教えていただきました。
堀江先生は臨床検査技師を「もっとも長い時間、顕微鏡を見る仕事」と表現されていました。
また、臨床検査技師は、栄養サポートチーム(NST)や感染防止チーム(ICT)、糖尿病の療養チームなど、病院の中で重要な役割を担っていることも知りました。
患者と直接かかわることは少ない仕事ですが、患者と病院を陰で支えるまさに「縁の下の力持ち」として活躍されている仕事であることを教えていただきました。
次回は5月28日に「診療放射線技師とチーム医療」について講義をしていただきます。
令和6年度「チーム医療」1学期第3回の記録
3回目の講座は、保健科学部看護学科の谷口由佳先生にお越しいただき、講義をしていただきました。
講義のテーマは、「高齢者とチーム医療」。
講義の前半は、チーム医療が必要となっている背景について講義をしていただきました。
高齢化が進む日本の現状や、それに伴って生じる課題について説明していただきました。
その中で、高齢者と医療だけの関係だけでなく、介護施設や老人クラブ、NPO法人など幅広い分野とのかかわりから生まれた、「地域包括ケアシステム」があることを教えていただきました。
講義後半は、「高齢者とチーム医療」についてお話をしていただきました。
高齢者が自分らしい暮らしをするために多職種連携が大切であること、また医療従事者だけでなく一般市民まで含めた視点も必要となることを教えていただきました。
次回は5月21日に「臨床検査技師とチーム医療」の講義をしていただく予定です。