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2026年6月の記事一覧

第一回プログレス探究A 人と自然の博物館訪問 ~「展示を見る」から「研究を見る」へ~

5月30日(土)に,プログレス探究Aの第一回の活動として,兵庫県立人と自然の博物館を訪問しました。

プログレス探究Aでは,「本物に触れること」を大切にしながら,大学や研究機関,企業などでの体験を通して,自ら問いを見つける力や探究する視点を養う活動を行っています。

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多くの生徒にとって,人と自然の博物館は小学校や中学校の頃に訪れたことのある場所です。しかし,高校生になって改めて訪問し,博物館の役割や標本がもつ研究的な価値を学んだうえで展示を見ることで,これまでとは違った視点で博物館を捉える機会となりました。

午前中は,博物館や標本についての講義を受けました。鳥類標本を中心に,研究用の「仮剥製」と教育普及を目的とした「本剥製」の違いや,標本に付けられたラベルの重要性について学びました。

「標本は“物”ではなく“記録”である」

採集地や採集日などの情報が残されていることで,標本は未来の研究にも活用できる資料となります。生徒たちは,展示物の奥にある研究の視点に触れることができました。

 

 

その後,一般の方は入ることのできない収蔵庫を案内していただきました。地質系の資料,ホルマリンなどを用いた液浸標本,鳥類や哺乳類の仮剥製・本剥製など,資料の種類に応じた保管の工夫を間近で見ることができました。

普段見る「展示」の裏側には,資料を未来へ残すための多くの工夫や研究者の努力があります。生徒たちは,収蔵庫に並ぶ標本を前に足を止めながら,熱心に説明を聞いていました。

  

 

午後は,館内を自由に見学しました。展示を見ながら写真を撮ったり,「これ面白い」と友人同士で話し合ったりする姿も多く見られました。

 

最後には,生徒一人ひとりが「人に伝えたいとっておきの写真」を1枚選び,1分間でプレゼンテーションを行いました。

発表では,液浸標本として保存されていたクラゲ,コウノトリの巣,コケの活用,ダイオウイカの生態,キビタキの羽の色,ニジイロクワガタの構造色,ボーリングコアなど,生徒それぞれが館内で見つけた発見や疑問について紹介しました。

発表後には,研究員の方から一人ひとりにフィードバックをいただきました。ダイオウイカの発表では,環境DNAを用いた近年の研究について紹介していただき,ボーリングコアの発表では,地層や花粉の分析から過去の環境まで推測できることを教えていただきました。

また,コウノトリやキビタキ,ニジイロクワガタなどの発表でも,色や行動の背景にある生物学的な視点から解説していただきました。生徒が見つけた「面白い」という気づきが,研究員の方のフィードバックによって,より専門的な学びへとつながっていく時間となりました。

  

 

活動後の振り返りでは,「これまで見てきた博物館の見方を変えるきっかけになった」「講義や収蔵庫見学で学んだことを活かしながら見学することができた」「他の人の発表を聞いて,自分にはない観点に気づいた」「なんとなく好きだったものが,とても興味深いものになった」といった感想がありました。

生徒が見つけた「面白い」という気づきが,研究員の方のフィードバックや仲間の発表によって,より専門的な学びへとつながっていく時間となりました。

 

 

今回の訪問を通して,博物館は展示を見るだけの場所ではなく,自然の記録を保存し,未来の研究へつなげる探究の場であることを実感する機会となりました。

プログレス探究Aでは,今後も校外での体験を通して,生徒一人ひとりが自分の問いを見つけていく活動を行っていきます。今後の活動の様子も,ぜひご覧ください。