活動記録

【SSH】「兵庫県南部地震と防災」研修を実施しました

 12月9日(木)、希望生徒21名(1年次生15名、2年次生6名)による「兵庫県南部地震と防災」研修を、淡路市の北淡震災記念公園および神戸市の人と防災未来センターにて行いました。

 

① 北淡震災記念公園および野島断層保存館

 姫路を7時過ぎに出発し、9時に淡路市の北淡記念公園に到着しました。震災を体験された方のお話を伺ったのち、兵庫県南部地震の揺れの体験、野島断層の見学・露頭の調査などを行い、地震を科学的に学びました。

② 人と防災未来センター

 14時に神戸市の人と防災未来センターに到着しました。こちらでは、防災・減災プログラムの受講や、VR体験、ボランティアの方の体験談の聴講などを行い、現在の防災・減災の手法や、震災後に必要な心のケアなど、地震の社会的影響について学びました。

 

 どちらの施設においても生徒は積極的に学習し、時間いっぱいまで充実した研修を行いました。コロナウイルス禍の第6波が心配される中、関係各所にも大いにご協力いただき、実施できたことを、心より感謝申し上げます。

北淡震災記念公園にて 北淡震災記念公園にて

(北淡震災記念公園にて)

 人と防災未来センターにて 人と防災未来センターにて

(人と防災未来センターにて)

 

<生徒の声(抜粋)>

  •  災害への備えとして、地域でのコミュニケーションをとることや必要な準備をしておくことなどがある。地域でコミュニティを形成していくのは、今では減ってきているように思うので、そこを解消していく必要があると思う。地震のメカニズムや直下型地震と海溝型地震の違いなど、今まで深く知らなかったもの、なんとなくの認識だったものを再認識でき、もっとよく知ることが大切だと感じた。
  •  断層というと、一直線になっているものばかりを想像していたが、実際は二本に分かれたり、小さい断層も同時にできていたり、高さが変わったりと複雑であることが分かった。また、家の敷地を走る断層を見て、防ぐことのできない自然の脅威を感じると同時に、適切な対策によって減災が可能であることも分かった。また、復興の際に土地の所有権や人間関係など、多くのことで問題が起こり、地震による災害でその後の生活にも大きな影響が起こることを改めて実感した。2か所で被災者の方々の話を聞き、印象に残っているのは、お二方とも「自然に親しむことが大切だ」とおっしゃっていたことである。防災として、いかに自然災害を食い止めるかが大切だと考えていた自分にとって衝撃的で、これからは自然と共生するための減災の対策をしていこうと思う。
  •  震災記念公園の断層は、元の地面より50 cm高くなり右にずれていたのですが、これがわずか10秒の出来事であって、あらためて自然の脅威を感じました。また、人と防災未来センターでは、災害を減らす、また、災害が起きてしまったときに何をすればよいかなど、これから生きていくうえで大切なことを沢山学びました。いざというときに、適切な行動ができるように、日ごろから考えて過ごしたいと思います。
  •  午前中の野島断層の見学では、被災者のお話を聞いて、とても胸が痛かったです。また、断層の見学や地震体験では、教科書で見たことしかなかったものを実際に見たり、震度7の揺れを体感できたりして、貴重な体験ができたと思います。人と防災未来センターでは、震災当時の資料を見て、さらに防災・減災の意識が高まったと思います。家に帰ったら、今日学んだ事を親と話し、少しでも役に立てたいと思います。
  •  断層の近くのメモリアルハウスは地震の際もほとんどゆがまず、傾いただけで済んだことから、鉄筋コンクリート構造や基礎をしっかりすることで耐震性を高めることは大切だと感じた。また、人と防災未来センターでは、県外に避難した人への公的な支援があまりなく、初期の支援は県内にいる人が対象であるという展示物を見て、行政にも問題があるな、と感じた。