第9回「姫路城学」 1年間の成果発表会
R7年3月5日(水) 第9回「姫路城学」を行いました。
今回は、この1年間の「姫路城学」7回の講座(第8回は発表準備)で学んだ内容をもとに、更なる探究を進めた成果発表会でした。「姫路城の漆喰 班」「姫路城と千姫 班」「姫路城登城 班」「歴博と野里の町 班」に分かれ、それぞれが工夫を凝らした発表をしました。また、この1年間で何度もお世話になった兵庫県立歴史博物館学芸員竹内信様に発表の講評者として来ていただきました。
①「姫路城の漆喰 班」(発表者)鈴田・松本
発表者の2人は、左官職人山脇様から漆喰の話を聞いてから興味を持ち、姫路城で行われたイベント「漆喰塗り体験」にも参加しました。今回の発表会の場では、まさかの「漆喰塗り体験」を実施しました。本物の漆喰の代わりに粘土や砂を練って作ったオリジナル漆喰を自作し、参加者に漆喰塗り体験をしてもらいました。将来は、漆喰職人として姫路城をまもってくれるのでしょうか!?
②「姫路城と千姫 班」(発表者) 寶山・天川
歴史研究家黒田先生から姫路の地名の由来や、運命に翻弄された千姫の物語を聞いた発表者は興味を深め、自分たちで更に資料や文学作品を読み進め、千姫の人物像に迫りました。今後はますます歴史に興味を持ち、千姫の物語を大河ドラマにする夢を実現するために活躍してくれると思います。
③「姫路城登城 班」(発表者)柴田・勝部
歴史研究家の平良先生と登城した姫路城で、たくさんの発見をした発表者は、普通の観光では知ることのできない「姫路城の秘密」を発表してくれました。スライドを駆使し、姫路城の断面図などを効果的に使った発表で見応えもありました。かなりの姫路城通になったことが伝わってきました。数年後に、姫路城の案内ガイドをしている姿が浮かびました。
④「歴博と野里の町 班」 (発表者)井藤・北野・藤原
「野里のまちづくりの会」の芥田様・瀬澤様から話を聞いた発表者は、城下町として栄えた野里の特徴をスライドで発表しました。また、芥田家に伝わる「播磨鍋」に触れさせていただいた体験から、野里の町には高い技術を持つ職人さんがたくさん住む城下町であったことも発表しました。 「歴博」で古地図や古文書などを使ったワークショップをしていただいた竹内様から、「歴史的資料からたくさんのことを想像したり読み取ることができる」と教えていただいた発表者は、姫路城に使われていた本物の瓦(本校所蔵)を観覧者に見ていただき、その家紋から読み取られる姫路城の歴代城主に言及するなど、本当の歴史研究家のようでした。
それぞれの発表後、竹内様から講評・アドバイスをいただき、最後には「ここで発表するだけではもったいないくらいの発表でした」と、お褒めの言葉を頂きました。
今回でR6年度の「姫路城学」は最終回です。受講生たちには、この1年間の活動の様子写真入りの「修了証」が授与されました。今後もますます「姫路城愛」を育み、「姫路城」を「ふるさと姫路」をたくさんの人に広める役を担ってくれることを約束してくれました。
【生徒感想(一部)】
・1年を通して印象的なのが、講師の方々のあたたかさと【姫路城愛】の大きさです。姫路城や歴史などに無知な私にも丁寧にわかりやすく教えてくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。一方で、姫路城・姫路の街には多くの課題もあると分かりました。次世代を担う一員としてこの課題をひとつでも解決出来るように、これからも姫路城について学んでいきたいと思いました。
・自分が素晴らしいと思ったことを人に伝えて、その人もまた他の人に伝えたいと思ってくれたら、姫路城の良さはもっと多くの人に知ってもらえると思います。そのサイクルの中に、私たちの発表があるんだと思うと、とても意義のある一年を過ごせたことに達成感と感謝の気持ちでいっぱいです。これから先、大学生や大人になっても自分が生まれ育った姫路という町や姫路城の素晴らしさを人に伝えていければいいなと思いました。
・竹内先生の講評で「歴史は過去のことを学ぶだけではなく、現代でどう活かしていくかが大事」と話されていたのが印象に残りました。私も姫路城学で学んだことを自分の将来に活かしたり、周りの人に伝えたりできるような活動をしていきたいです。
・学んだことが多すぎてとてもその情報量を約15分間に収めることができませんでした。・・・・・私は歴史が好きでこの講座を取りました。なので、知っている情報もありました。もちろん、初めて聞く情報もありました。そしてどちらも、生の人間が力説してくれてより深い記憶になりました。これからもずっと歴史が好きでいて、お城について触れられたらいいなと願います。
この1年間、様々な場面で「姫路城学」の活動に協力してくださった方々に心から感謝申し上げます。
そして、R7年度も新たなメンバーとともに「姫路城学」を通じて、たくさんの「姫路城愛」を育みたいと思います。