国際理解教育講演会(ストリートチルドレンとのオンライン交流)
北氏は、コルカタにあるNGOのCalcuttaSocial Project(CSP)と長年にわたり、交流や援助をされています。「なぜコルカタに60万人以上ものストリートチルドレンがいるのか」、「なぜ富裕層の人々は道端に子どもが倒れて寝ていても素通りできるのか」、「具体的にどのような支援をしているのか」など、事前学習で東高生が提出した質問に丁寧に答えていただき、問題の根深さや深刻さをより理解することができました。
北氏のご講演のあと、生徒会と有志が英語でコルカタの子どもたちに質問をしました。「夢はありますか。」という質問には、「エンジニアになりたい」や「医者になりたい」などの回答があり、「学校は好きですか。」という質問には、大きな声で”Yes!”と答えていました。また、邦楽部、剣道部、応援団によるパフォーマンスを行い、日本の文化を披露しました。
CSPからは、「コロナ禍で何をしていますか。」など生活に関する質問や「姫路城はどのくらいの高さがありますか。」などのこちらが紹介した内容に関する質問があり、本校生徒たちは言語の違いに戸惑いながらも懸命に答えていました。また、幼い子どたちが素敵なダンスや暗唱を披露してくれました。
そして16日、本校生徒会がCSPへの募金活動を行いました。多くの生徒が協力し、22,678円が寄せられました。北氏を通じてCSPに寄付をしていただく予定です。
以下は生徒の感想文より抜粋です。
・小さい頃から強制結婚させられ、妊娠したら捨てられる。国籍もないため保証などもない。時には死体があることが当たり前という場所もあるという。こんなことがあっていいのだろうか。映像で見た子供たちはすごく元気だったが、背景は外だったし、クラクションの音も多かった。まずはみんなが学校に行けるようになって欲しいし、なおかつ安心安全な生活が送れるようになってほしい。
・私は、事前学習のときは衝撃を受けたと共に「かわいそう」などの哀れみの気持ちになりました。しかし今回、実際にリモートで繋げて、楽しそうに元気よく返事をしている子供たちを見て、逆に衝撃を受けました。彼らは彼らなりに精一杯生きているのだなと感じました。
・ストリートチルドレンの支援のために私たちができることは、お金があるときにはお金を、お金がないときには時間を、時間がないときには理解を示すことであり、正しく理解し、共感し、行動することが大切だということを学びました。
・とても楽しい会でした。ストリートチルドレンの子たちは、私たちに比べ遥かに厳しい状況下に置かれているはずなのに、こちらまで幸せになるくらいニコニコしていて、今を全力で生きてやるぞという決意まで伝わってくるようでした。緊張しながらも精一杯のダンスを披露してくれた所も見ていて楽しめました。
・現地の子供たちとの会話が印象強く残った。私は、「大切なものは何か」という質問をした。彼らは「家族」と真っ先に答えた。自分が生きることで精一杯なはずなのに、家族のことを思いやっているとわかった。私の中でも家族は大切な存在だと改めて思った。
・今回の交流で国際理解を深めるには英語が大切ということが改めてわかりました。英語は世界で通用する言語なのでこれからも勉強していきたいと思いました。また今回のようにリモートで講演を聞いたり会議したりすることも国際理解を深めるために大切なことだと思いました。