総長・校長室より

総長・校長室より

附属中学校で3年生を送る会を開催ークイズや思い出とともに「ありがとう」ー(R5.3.15)

 3月15日(水)5,6時間目、附属中学校の3年生の義務教育修了式を控えて、1,2年生の中央委員と放送映像文化部を中心に企画して、1~3年生の縦割り班に分かれて、体育館で楽しい時間を過ごしました。

 1年生からは、3年生に送る歌の歌詞をスクリーンに映して曲名を当てるクイズでした。先生の授業中に取り上げた歌や、先生のお気に入りの歌など様々登場した。全問正解の班もありました。

 2年生からは、魔王から逃れるためにクイズに正解しようという設定で、附属高校に関するクイズが出されました。武尾総長は、何代目の総長か? 「2代目」とか、附属中が開校した時の定員は?「40人」とか、私には簡単に答えられましたが、さすがに、夢創館の2階のフロアーのタイルの数は何枚か?、「2500枚」とはわかりませんでした。そのあと、3学年団の先生方5人と安西教頭先生の6人が、順番にじゃんけん大会を行って、学年主任の岡山先生が優勝で、生徒たちは班ごとに各先生を応援して、大変盛り上がりました。

 14回生の3年間をまとめたビデオを放送映像文化部が上映し、少し前の懐かしい顔に笑いが起こったり、お世話になった先生方からのビデオメッセージも心を感じました。サプライズで、2年前にお世話になった石本先生も駆けつけて、生徒たちは大喜びでした。

 在校生から修了生にブックカバーのプレゼントがあり、会は安西教頭先生の講評で締めくくられました。

 退場では在校生がアーチを作って送りました。在校生の至る所の「ありがとう」のメッセージが伝わりました。

 17日の義務教育修了式まで残り2日となり、寂しい思いをしますが、高校に入学してさらに高入生と切磋琢磨して頑張ってほしいと願っています。

                                           校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属高校で後期球技大会を開催ー光都サッカー場と体育館で大盛り上がりー(R5.3.14)

 3月14日(火)、附属高校の後期球技大会を、本校近くの光都サッカー場と本校体育館で実施しました。

 生徒会執行部が準備を重ね、光都サッカー場の人工芝の素晴らしい環境で男女のサッカー、本校体育館でドッジボールとバドミントンが実施されました。

 現在のクラスでの最後の学校行事となり、生徒たちは球技大会を心から楽しんでいました。応援も、大声を出さずにできるようになり、最後まで手に汗握る試合をしていました。

 生徒の楽しそうな元気な姿をたくさん写真に収めることができました。校長の私から表彰をして、高見教頭先生から講評を頂きました。思い出に残る1日になったことでしょう。お疲れ様でした。

                                           校長 小倉 裕史

表彰クラス

ドッジボールの部 優勝:1年2組、準優勝:2年3組、3位:2年1組

バドミントンの部 優勝:2年3組A、準優勝:2年1組B、3位:1年5組B

男子サッカーの部 優勝:1年2組、準優勝:2年2組、3位:1年4組

女子サッカーの部 優勝:1年1組、準優勝:1年5組、3位:2年1組

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学2年生対象の校長理科実験を実施-ナトリウムの水との反応と中和反応による空き缶凹みに生徒たちは感動ー(R5.2.9)

 2月9日(木)に、附属中学校2年生1組と2組を対象に、校長理科実験を行いました。

 附属中学校の理科の柴原先生が、私の高校の教え子であることもあり、高校時代に一番思い出に残った実験を是非中学生にして欲しいと、前々から言われていたこともあり、理科教育にも力を入れて実験を多くしている本校の中t学校2年生を対象に、校長理科実験を行いました。

 実験のテーマは「ナトリウムの単体とその化合物の性質」についてで、ナトリウムは単体の金属として日常に見ることはなく、化合物として存在している理由を、ナトリウムの性質から考察するといったものでした。

 灯油に保存されているナトリウムをカッターナイフで切って、米粒大のものを、水を入れたビーカーに入れると、浮いて丸い球になって動き回って激しく反応することや、水で濡らしたろ紙の上に置くと炎を上げて燃え、発生した水素にマッチで火をつけると音を出して反応することなどを、9班に分かれて実験しました。

 また、石灰水に希塩酸(うすい塩酸)を加えて二酸化炭素を発生させ、アルミにオウムの空き缶に下方置換で集めて、水酸化ナトリウム水溶液を入れて、空き缶の口をガムテープでふさいで、激しく振るとアッという間に空き缶が音を立ててへっこんで行くといった実験でした。酸性の気体である二酸化炭素が、水酸化ナトリウム水溶液と中和反応をして二酸化炭素が吸収されて、空き缶内の圧力が急激に減ることによって起こります。

 生徒たちは、楽しかったと言ってくれました。高校で行う化学の分野の実験を中学生を興味深く熱心にやってくれたことで、理科に関する興味がさらに高まってほしいと強く思いました。無事に実験が成功し、生徒たちの感激にホッとしました。

                                          校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属中学校で今年度最後の全校集会ー校歌を元気に歌って「創進」の精神でー(R5.3.6)

 3月6日(月)の1時間目、附属中学校の今年度最後の全校集会が夢創館で行われました。

 校長の私からは今年度の振り返りと、生徒の高い満足度を伝え、校歌を歌って義務教育修了式を迎えてほしいことを伝えました。

 表彰伝達の後、2年生を中心とした生徒会執行部の各委員長から3月の目標を話してくれました。そのあと、全校生で附属中学校の校歌を歌いました。

 本番ではさらに元気よく校歌を歌って3年生を送り出すとともに、残り少ない今年度を精一杯頑張ってほしいと思います。

                                          校長 小倉 裕史

【校長挨拶の概要】

 今年度最後の学年集会となりました。

 今年度を振り返ると、新型コロナウイルス感染症の影響はありましたが、これまでより多くの学校行事が感染対策をしながら実施できたと思います。

 3年ぶりに予定通り実施できた3年生の北海道への修学旅行や、工夫を凝らして実施したアートフェスティバル、そして3年生のプロジェクト学習発表会も2年生のポスターセッションも、本当にお疲れ様でした。

 昨年12月に、前年度に引き続き1年生と3年生にアンケートを行いました。「本校に入学して良かったか」という質問に対して、「大変良かった」と「良かった」を合わせて、3年生は94%、1年生は96%でした。

 中学校生活が楽しいかというアンケートについても、3年生も1年生もほぼ全員が「大変楽しい」または「楽しい」と答えてくれました。

 附属中学校が、皆さんにとって満足のいく学び舎になっていることを嬉しく思います。

 一番の思い出はという項目は、1,3年生とも1位が学校行事、2位は、3年生は部活動、1年生はガイダンスキャンプを含めた探究活動、3位が3年生は生徒会活動、1年生は部活動と続いています。昨年度のアンケートであった、海外交流は3年間海外に行き来できなかったので、さすがにありませんでした。

 本校を選んだ一番の理由は、3年生は1位が「併設型中高一貫校」であるからで、1年生は「兵庫県立大学と連携し中大連携授業がある」と答えてくれています。

 より魅力的な学校にするための取組は、3年生が「国際交流の機会を増やす」、1年生が「附属高校の生徒との交流を増やす」と答えてくれています。

 今年度は2年生には調査をしていませんが、併設型中高一貫校であり、県立大学と連携した取組はもとより、本校には海外に姉妹校がタイ、オーストラリア、韓国の3か国にあり、高校ではアメリカの語学研修もあります。3年間全く海外には行けませんでした。すべての再開は難しいですが、高校でのアメリカの語学研修、中学生と高校生のアースとラリア、高校生のタイとの海外交流の準備を進めているところです。また、来年度の高校2年生の研修旅行(修学旅行)も海外で計画を進めています。皆さんが中学校または高校で海外交流を実施できることを楽しみにしておいてください。

 3年生は、高校の1年生ではCSコースかFSコースに分かれるので、希望を聞いて編成会議を行います。どのコースであろうとも、大事なのは高校を卒業するときにどんな進路に進むかです。

 3年生はもうすぐ附属中学校を卒業することになりますが、本当に心からお祝いできるのは、附属高校を卒業する3年後です。6年間の一貫教育の半分を終えた通過点であり、卒業証書も渡しますし、お祝いのメッセージも伝えますが、卒業式とは言わずに、「義務教育修了式」という名前で今年も実施します。市町組合立の中学校は明後日8日が卒業式ですが、本校は17日に実施します。

 他校の生徒は、卒業式を終えていますが、本校の3年生は今週末の3月11日には、合格者説明会に参加します。本校のことを知らない高入生に向けた説明も多いですが、中学校と高校は違うことも多いので、高校に入学後の目標や決意をしっかりと持つ日にしてください。

 一方で附属中学校で頑張った3年間は大いに讃えたいと思います。そこで2年前から、中学校で特に優秀な成績を収めた人や部活動で県大会で優勝や近畿大会や全国大会出場など、素晴らしい顕著な功績を収めた人を、附属中学校の頑張りを讃えて、学校賞を総長と校長連名で、賞状とメダルを贈ります。また3年間、欠席も遅刻も早退もなく皆勤で出席した人に、皆勤賞を贈ります。皆勤賞は、他のどんな表彰よりも素晴らしいと思います。

 先日2月28日に、附属高校の卒業式が行われました。皆さんには出席してもらえませんでしたが、高校1~3年生が本校の体育館に入って行いました。

 附属中学校の義務教育修了式も、中学校1~3年生が体育館に入り、3年間で初めて歌を歌うことになります。歌いたくでも歌えなかった先輩たちの分も、附属中学校の校歌をしっかり歌って修了してほしいと思います。

 校歌の中に、1番は「無限の未来を我らは創る 志し高くともに伸びゆく」、2番は「輝く明日へ我らは進む 志高くともに究める」、3番は「理想の世界を我らは拓く 志高くともに羽ばたく」とあります。本校の校訓「創進」の精神を表していると思います。自分を励ます思いで、校歌を歌ってほしいと思います。

 一人ひとりが、本校で身に着けた「創進」の精神を忘れず、残りの中学校生活や、附属高校も含めた本校での生活を頑張って欲しいと願っています。

附属高等学校第27回卒業証書授与式を挙行ー144名が巣立ちましたー(R5.2.28)

 2月28日(火)、附属高等学校第27回卒業証書授与式を挙行しました。高校1~3年生全員が体育館に入場し、兵庫県立大学学長の太田勲様と、PTA会長の大前貴之様から祝辞を頂き、卒業生144人は、新成人として卒業をしていきました。基本的にはマスクを外した卒業式を実施することができ、最後に生徒の顔をしっかり見て送り出すことができてうれしく思います。

 卒業生たちは、コロナ禍の中でも、できることを3年間精一杯頑張ってくれたと思っています。

 式終了後に、第28代生徒会執行部全員が、職員室に来て感謝の気持ちを熱く語ってくれました。名残惜しいのか、卒業式が終わっても、夕方まで学校に残る卒業生も多くありました。一貫生の中には、中学校校舎まで行って、附属中学時代に3年前にお世話になった先生方にもお礼を伝えていました。

 成長した姿で、まだ母校を訪ねてください。卒業おめでとう。

                                            校長 小倉 裕史

【総長・校長式辞】

 テクノの地に春の息吹が満ち始め、躍動の気配が感じられる今日の佳き日に、公私ともご多用の中、御来賓として西播磨県民局長 渡瀬 康英 様をはじめとする地域の関係者、兵庫県立大学学長 太田 勲様、理事兼副学長 樋口芳樹様をはじめとする大学関係者、同窓会長 岡田慎平様、高校PTA会長 大前貴之様をはじめとする学校関係者の皆様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属高等学校 第二十七回卒業証書授与式をこのように挙行できますことは、大きな喜びです。

 ただ今、本校における全課程を修了し卒業証書を手にした百四十四名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 皆さんは、3年前、コロナ禍による影響により、入学式ではなく紅白幕もない「入学に関する説明会」での入学となり、2日間登校しただけで臨時休業が2ヶ月余り続きました。学校生活に慣れないスタートで、学校行事もことごとく中止や変更となり、思い描いていた高校生活とは全く異なったことと思います。

 本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校として、兵庫県立大学との連携教育、理数教育、国際理解教育の3つの魅力・特色がありますが、海外での国際交流も全くできない3年間でした。そんな中でも、次第に学校行事も実施できるようになり、皆さんは、できることを精一杯考え、積極的に取り組んで成長しました。

 思い出に残る研修旅行も、日程と行程を変更し2泊3日となりましたが、3年生の4月に沖縄・宮古島へ無事に行くことができ、日頃できない貴重な体験をする皆さんの輝く姿を見ることができました。

 また、皆さんを中心とした第二十八代生徒会執行部も、先輩からの引継がない状況の中で二年ぶりの球技大会などを実施したり、中学校生徒会と連携して中高合同新聞を発刊したり、これまでの附属の伝統の継承と、新たに今だからできることを検討して頑張ってくれました。文化祭では、「αーMuse(ア ミューズ)」のテーマでみんなが楽しみ一手間加えた+αとなるように工夫して、キッチンカーを手配するなど、先輩達ができなかった分も、精一杯頑張ってくれたことに感謝しています。皆さんの入学と一緒に本校に着任した私は、皆さんの3年間の頑張りや成長を感じることができて、本当に嬉しく思っています。また、最後の大切な卒業式で、マスクなしの皆さんの顔が見られることを大変うれしく思います。

 卒業後は、それぞれが異なる進路へと進み、異なる人生を歩むことになりますが、人生の宝は何でしょうか。今NHKの大河ドラマで「どうする家康」が放映され、徳川家康の今までとは違った生き方が注目されていますが、豊臣秀吉と徳川家康のエピソードで、豊臣家と徳川幕府の違いを紹介します。

 ある日、関白・秀吉が、諸大名の前で、「わしは、天下の有名な宝を、ほとんど集めた」と言って、指を折りながら刀や茶碗の名を挙げ、自慢を始めました。やがて、徳川家康に向かって、「そなたの、秘蔵の宝物は何か」と問いかけました。家康の答えは意外でした。「ご存じのように、私は三河(今の愛知県)の片田舎で育った無骨者ですから、珍しい宝物は持っておりません。ただし、私のためならば、火の中、水の中へも飛び込み、命懸けで働いてくれる部下を五百人ほど持っております。この五百人を召し連れると、日本中に恐ろしい敵はありませんので、この部下たちを第一の宝と思って、平生、秘蔵しております」と答えました。さすがの秀吉も、顔を赤らめて、一言も返事ができなかったと言います。これは、秀吉と家康の考え方の違いをハッキリ表すエピソードです。二代目で滅びた豊臣家と、三百年も続いた徳川幕府の違いとなって、歴史に刻まれているように思います。

 皆さんは、本校の温かい先生方や保護者に励まされ、附属高校での三年間を、良き仲間とともに勉強し、部活動でともに励ましあい、学校行事で団結して取り組んだ素晴らしい仲間という宝を、身に着けたと思います。寄宿舎「黎明寮」で過ごした仲間も宝です。

 昨年十二月に皆さんにアンケートした「学校生活は楽しかったか」という質問に対して、97%の人が「大変楽しかった」もしくは「楽しかった」と答えてくれました。本校が皆さんにとって素晴らしい学び舎であったことを嬉しく思います。

 一人ひとりが大人として、本校で身に着けた校訓「創進」の「新たなものを創造し、よりよい方向へ進歩する」精神を忘れず、世界に羽ばたくパイオニアとして活躍してくれることを願っています。

 昨年民法が改正され、新成人として卒業する初めての卒業式となります。新成人に対しては保護者と言う言葉はもう正しくありませんが、これまでお子様を励まし支えてこられました保護者の皆様、お子様のご卒業を心より祝福申し上げます。また、一貫生は六年間、高入生は三年間にわたり本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。これからも、本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 皆さんが人生の中で、かけがえのない高校三年間を過ごした母校は、来年度創立三十年となり、十一月十一日には創立三十周年記念式典を行います。母校がこれからも皆さんの心の支えであり続けることを願っています。

 百四十四名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す新しい世界で常に誠実さをもって努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。

  令和五年二月二十八日 

兵庫県立大学附属学校総長 武尾 正弘 

兵庫県立大学附属高等学校長 小倉 裕史