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人と自然科 秋の農業祭まであと2日 3年生「課題研究」発表ポスターもぜひご覧下さい 

 秋の農業祭までいよいよあと2日となりました。気になる天候ですが、当初の雨予報から晴れに変わってきてホッと胸をなでおろしています。このまま当日を迎えてほしいです。

令和6年度秋の農業祭ポスターはこちら.pdf

 近づいてきた農業祭に向け、各コース・学年とも実習で準備頑張っています。販売所となるテントの組み立てや地域の方を気持ちよくお迎えするための落ち葉掃除(集めた落ち葉はブドウ栽培などで畑に戻し活用します。)さらに1年生の生徒が栽培したハクサイ・ダイコンの品評会を行う棚の準備・・・など大忙しです。

 さらにこの日は正門入って正面の花壇の装飾も1年生の生徒が行いました。鮮やかな花壇が皆様をお迎えします。

  さて、農業祭といえば野菜や草花苗の販売というイメージが強いかもしれませんが、農産物販売以外にもぜひ皆様にご覧いただきたいのが、人と自然科の学びの成果発表です。会場には生徒の自由研究や夏休みに作った雑草標本の優秀作品、さらには授業で取り組んだ内容についてまとめた模造紙発表などを見ることができます。そして特に注目してほしいのが3年生の「課題研究」のポスター発表です。農業祭に向け先週から3年生の生徒はラストスパートです。

 

 人と自然科では3年生になると『課題研究』という、これまでの学びを活かして自分でテーマを設定し計画、研究し発表するという授業があります。『野菜』『草花』『果樹と緑』の3つのコースに分かれ、自分の力で取り組みます。

R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

昨年度の課題研究発表会の様子はこちら

 農業祭では約10か月間取り組んできた研究内容についてまとめたポスターを一堂に掲示しています。そしてこの日は作成したポスターを廊下に張り出しました。

 野菜コースでは

・スイスチャードのマルチ生育実験

・トマトのプランターと袋栽培の生育比較実験

・イチゴの地植え栽培と鉢植え栽培の比較実験・・・など

 草花コースでは

・多肉植物を食べよう

・シードペーパーづくり~好光性植物の発芽率を上げるには~

・コウモリランとオオタニワタリの繁殖実験  ・・・など

 

果樹と緑コースでは

・パパイヤ酵素の利用

・作庭『有馬富士と花火』

・カブトムシの糞を用いたリーフレタスの水耕栽培実験・・・など

 

 今年の3年生もユニークな研究が多いです。また、ポスターもグラフや写真などを活用しながらわかりやすくまとめられていますね。3年生の「課題研究」ポスター発表は、農業棟1階廊下に展示しています。お野菜や草花苗を販売した後、ぜひお立ち寄りください。

R6秋の農業祭配置図はこちら.pdf

 

 さて、いよいよ明日は前日準備です。人と自然科3学年が一致団結し、農業祭が成功するように頑張りましょう。

人と自然科 秋の農業祭まであと3日  青パパイヤの収穫を行いました

 有馬高校人と自然科最大イベント、秋の農業祭まであと3日となりました。この日は『農業と環境』の授業でハクサイ・ダイコンを栽培している1年生の生徒が生育チェックと収穫の予習を行いました。今年はダイコン・ハクサイともに生育は順調。一方で11月に入っても気温が下がらず、さらに雨と晴が繰り返されたため、病気が少し発生がしてしまい心配しています。収穫は8日(金)を予定しています。

 

 また毎年大人気のモチ米の袋詰め、ギンナンの調整、フラワーアレンジメント体験で使用するリボンの準備・・・など、生徒は農業祭の準備に大忙しです。

 

 さて今年度から新しい教育課程に完全に移行し、人と自然科では3年生に『野菜コース』『草花コース』『果樹と緑コース』の3つに分かれます。

R6入学生人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 新たに新設された『果樹と緑コース』では大人気のブドウを中心とした果樹栽培について学んでいますが、新たな有馬高校の特産として頑張っているのが青パパイヤの栽培です。

ブドウ販売会に関する記事はこちら

 青パパイヤにはタンパク質を消化する酵素パパインや抗酸化作用があるポリフェノールなど、健康効果のある成分が多く含まれていることから、最近パワーフードとして注目されています。今年で3年目を迎えた青パパイヤの栽培は、年々栽培技術が向上し、今年は過去最高の収穫となりそうです。市道脇にはたわわに実ったパパイヤがみられます。(皆さんお気づきになりましたか?)

 農業祭まであと3日ということで、『果樹と緑』の授業で収穫・調整作業を行いました。まずは収穫。はさみで丁寧に切り取ります。切った瞬間、軸から白い液体が出てきます。ここにもパパインなどの有用成分が含まれていますが、肌が弱い人はかぶれてしまうことがあるので注意が必要です。

 

  収穫したら傷つけないよう丁寧に倉庫に運び、並べていきます。

 そして重さをはかり、値段を決めて食品トレイに置き、ラップでくるんでいきます。一番大きなものは2キロを超えているものもありました。栽培を担当した生徒がインターネットでの価格調査なども参考にホワイトボードをを使って討論した結果、今年は大豊作でもあり、なおかつ初めての人にもぜひ一度食べてほしいという気持ちを込めて、昨年度より少し割安に価格設定を行い、50円/100gとしました。(自分たちで価格を決めることも勉強です。)3時間目からは2年生にバトンタッチし、約200玉の青パパイヤを準備することができました。

 あく抜きをした青パパイヤは癖が全くないので、サラダはもちろん、炒め物や煮物など多くの料理に活用できます。触感もよく、生徒が試食したら大好評でした。

 

 有馬高校産青パパイヤは、園芸実習棟 果樹と緑ブースで販売します。

 R6秋の農業祭配置図はこちら.pdf

 有馬高校の新たな特産品をぜひご賞味ください。

人と自然科 第50回さんだ農業まつりに出演 農業クラブ意見発表を披露しました

 11月2日(土)三田市郷の音ホールを中心に第50回さんだ農業まつりが開催され、ステージで人と自然科の生徒3名が意見発表を披露させていただきました。三田市の農業を元気にするこのイベントでは、毎年地元の農家さんが作った自慢の農産物販売や三田産の農畜産物を使用した食品バザー、三田消防署のはしご車の展示、三田牛の競り市…などを通して、地元三田の農業の魅力を発信しています。会場には人と自然を卒業し、三田市で若手農業者として活躍されている先輩も多くいらしゃいました。 この日の天候はあいにくの雨。お客様もまばらでしたが、発表する3人は元気よく会場を訪れました。

 

 このイベントに有馬高校人と自然科は毎年ステージで、農業や環境に関する意見発表を披露させていただいています。さんだ農業まつりのお客様の中には、この意見発表を毎年欠かさず聞きに来てくださる方もいらっしゃいます。本当にありがとうございます。

第50回さんだ農業まつりチラシはこちら.pdf

 ちなみに意見発表とは、農業高校に通う生徒が日頃の学習を通して学んだり考えたりしている身近な問題や将来の問題についての抱負や意見をまとめ、聴衆の前で発表するものです。今年はこの夏の農業クラブ県大会や近畿大会、全国大会に有馬高校や兵庫県、そして近畿ブロックの代表生徒として出場し、最優秀賞受賞など大活躍した3名の生徒が意見発表を披露しました。

 農業クラブ全国大会岩手大会出場に関する記事はこちら

 農業クラブ近畿大会意見発表会最優秀賞受賞に関する記事はこちら

 農業クラブ県大会各種競技に関する記事はこちら

 農業クラブ県大会意見発表会最優秀賞&優秀賞受賞に関する記事はこちら

 例年であれば郷の音ホール駐車場ステージで発表を行っていますが、この日はあいにくの雨ということで急遽郷の音ホールの大ホールで発表させていただけることになりました。舞台袖で待つ生徒を見ていると緊張感が漂っていますね。舞台上に呼ばれいよいよ発表本番です。

 まずは分野Ⅰ類(農業生産・農業経営)に出場した3年生 I.Kさんの発表

 タイトルは 『私の身近で特別な花 ~フラワーロス削減に向けた新たな取り組み~ 』 です

 

  学校のフラワーアレンジメントの授業で使用する生花が、警報による休校で廃棄されかけた経験がきっかけで、フラワーロスを削減と、インターネット販売に押され気味の町のお花屋さんの経営を安定させるための手法として、お客様とお花屋さんを結び付けられるマッチングアプリを開発してみては?という高校生らしい斬新なアイデアを発表してくれました 。

 次は 分野Ⅱ類(国土保全・環境創造)に出場した3年生 N.S さんの発表

 タイトルは『 里山の中で生きる ~カブトムシとともに~ 』です。

 

 自分が生まれ育った地域の里山が荒れていくことに心を痛めていた時、学校の授業で偶然発生したカブトムシの幼虫に注目し、昆虫嫌いの子供達でも親しみやすい小型のカブトムシを実際に完全養殖して販売するとともに、カブトムシの幼虫から発生した糞も土壌改良剤として農業に活用していこう・・・というまさに有馬高校人と自然科でも学びを活かした地域創生に関する発表でした。

 最後は分野Ⅲ類(資源活用・地域振興)に出場した3年生 N.N さんの発表

 タイトルは『 ユニバーサル農園×観光農園 』です。

 

 障害を持っている親友との何気ない日常生活から園芸療法に興味を持ち、高校で挑戦したアメリカ海外研修での体験で感じた多様性についての考えを深め、将来は老若男女、人種や性別、障がいの有無など関係なく、誰でも農業を体験できるユニバーサル観光農園をつくる、という大きな夢を力強く発表してくれました。

 雨の中での開催のため聴衆者は多くありませんでしたが、3人とも全力で発表し、終了後は大きな拍手を頂くことができました。発表終了後は発表の内容についてインタビュー。3人とも学校での学びや将来の夢や目標について力強く応えていました。

 最後に同時開催中の三田市民文化祭で展示されていた、本校の人と自然科フラワーアレンジメント班の生徒が作成した作品の前で写真を撮りました。

 三田市民文化祭エントランスにてフラワーアレンジメント作品がご来場の皆様をお迎えします・・に関する記事はこちら

 雨の中、来場いただき、意見発表を聞いてくださった皆様、本当にありがとうございました。

 ちなみに今回発表した意見発表のうち、分野Ⅲ類(資源活用・地域振興)の3年生 N.N さんの発表は2月1日(土)に有馬高校で開催予定の学習活動発表会でも披露する予定です。

 昨年の学習活動発表会に関する記事はこちら 

 有馬高校保護者の皆さんはもちろん、中学生の皆さんも参加できますので是非お越し下さい(中学生の皆さんは事前申し込みが必要です。詳細は後日中学校や本校HPをとおしてお知らせします。)

人と自然科 三田市民文化祭エントランスにてフラワーアレンジメント作品がご来場の皆様をお迎えします

 11月1日(金)~3日(日)まで、三田市総合文化センター 郷の音ホールにて第57回三田市民文化祭が開催され、有馬高校人と自然科フラワーアレンジメント班の生徒が制作した作品をウェルカムフラワーとしてエントランスに展示させていただくこととなり、前日に設置に伺いました。

 三田市民文化祭は、三田市内で芸術活動を行う団体や個人が日頃の成果を披露するイベントです。この文化祭では、絵画、書道、生け花、手芸など様々な作品の展示や音楽、バンド、舞踊、ダンスの発表が盛りだくさんです。

 第57回三田市民文化祭パンフレットはこちら.pdf

 そして今年の文化祭では応援企画として、人と自然科の生徒が制作したフラワーアレンジメント作品をエントランスに展示させていただくことになりました。

 今回皆様をお迎えするのは、先日まで兵庫県庁2号館ロビーにて展示していた作品をベースにアレンジした作品です。慣れた手つきであっという間に作品を組み立て完成です。

 県庁緑化活動に伺いました(9月は有馬高校の作品が展示されています)に関する記事はこちら

 

 華やかな作品が皆様のお越しをお待ちしております。

人と自然科 2年生の生徒を対象に農業先進地見学を実施しました  後半(県農林水産技術総合センター~パスカルさんだ)

 10月30日(水)に人と自然科2年を対象に実施した、農業先進地見学(バスセミナー)もお昼ご飯を挟み、いよいよ後半戦に突入です。

 2年生の生徒を対象に農業先進地見学を実施しました 前半(兵庫ネクストファーム~農業大学校)に関する記事はこちら

  午後一番に訪れたのは、県立農業大学校の横にある、兵庫県農林水産技術総合センターです。品種改良や新しい生産技術の開発、病気や害虫防除の拠点であり兵庫県の農業振興を担っている施設です。今回は2班に分かれ、野菜・花等施設園芸関係の研究・栽培施設と病害虫防除に関係する拠点施設の見学をさせていただきました。

 

 まずは野菜・花等施設園芸関係の研究・栽培施設の見学。この施設で開発されたイチゴの新品種の紹介や夏の高温などに対応した鉢花の栽培技術について説明をうけた後、今回の目玉であるこの施設で開発した新しいタイプのキクを紹介いただきました。

 キクといえば『仏花』のイメージがありますが、フラワーアレンジやホームユースでも利用できるよう開発されたキク『サンバマム』です。今回5種類品種登録され、ヒマワリのような花が特徴で今後県内に普及していくとのことです。楽しみですね。

 

 そして病害虫防除に関係する拠点施設病害虫部&病害虫防除所の見学です。植物防疫法の基づき設置されているこの施設は、県内各地の農場で発生した病害虫を診断・同定する役割や、早期発見、予測し注意報や警報を発令することで早期対応できるという役割も持っています。特に今年はカメムシ類が爆発的に発生し、8月には注意報を県内に発令したとのこと。確かに今年の夏はたくさんのカメムシが教室に入ってきましたね。農家さんもかなり苦戦されたようです。

 

 さらに従来品と比較し1.6倍の誘引力を持つ害虫誘引シートの開発や、企業と連携し紫外線を活用したハダニの防除技術など、技術総合センターでの最新の成果を紹介していただきました。兵庫県の農業の最先端技術を知ることができた素晴らしい時間でした。県立農林水産総合技術センターの皆さま、お忙しい中本当ににありがとうございました。

 

 そして最後の見学・研修先は有馬高校のすぐ下にある農産物販売所、パスカルさんだです。

 

 県内で1.2位の売り上げを誇るこの施設は、地元農家さんのとってなくてはならない販売の拠点となっています。まずは販売所の見学から。地域の農家さんが様々な農産物を持ち込み、陳列している様子を見学しました。農家さん自身が値段を設定する仕組みで、高すぎると売れ残り、安すぎると収入が減少する。有馬高校で自分たちが栽培している農産物との価格差も感じ、値段を設定する難しさを感じたそうです。

  

 見学のあとは、バックヤードも特別に見せていただき、店長さんからこの施設の概要や仕組みについて説明を受けました。年々売り上げを伸ばしているこの施設。三田の特産品である『三田牛』『三田ピーマン』『黒大豆枝豆』などの販売拠点となっており約500名の農家の方が商品を出荷されているそうで、地域の農家さんの収入増に貢献しているとのことでした。説明の最後には、JA職員の方からこの施設で働いているやりがいについてお話を伺い、生徒も刺激を受けたようです。パスカルさんだの皆さま、ありがとうございました。

 

 人と自然科2年生の皆さん。今回の先進地見学いかがでしたか?学校で学べない技術を見ることができたことはもちろん、普段の座学で学んだ内容を実際に自分の目で確かめることもでき、たいへん有意義な時間となったのではないでしょうか。今回見学させていただき、ご説明いただいた各施設担当者の皆さま、そして全面的にバックアップいただいた阪神農業改良普及センター様、本当にありがとうございました。