総長・校長室より
附属高校「現代社会」の研究授業ー興味を持たせて「市場経済の仕組み」を理解ー(R4.2.7)
2月7日(月)、附属高校1年2組の「現代社会」の研究授業が行われ、12人の教員が参観しました。担当は、初任でクラス担任の鳥居柚希先生で、ICTを活用して、市場経済の仕組みを生徒たちにわかりやすく説明した授業展開でした。
「なべに入れる野菜は何か?」を生徒に話し合いをさせて、「白菜の値段が1年間で変わるのはなぜか?」と、白菜の全国平均価格の折れ線グラフから、考えさせるところから始まりました。消費者の買いたい気持ちを表したグラフの需要曲線と、売りたい人の気持ちを表したグラフの供給曲線の関係や、需要曲線と供給曲線が交わるところの均衡価格が、価格が自動調整機能があることなどをわかるやすく、グラフの変化を視覚的に見せて理解を深めていました。
ドラえもんの「どこでもドア」は重いので私は「どこでもドアノブ」があれば嬉しいといった興味を持つ話の展開から、「どこでもドアノブ」はいくらまでならお金を出して買うかを生徒に尋ねて、需要曲線を理解させるなどの工夫は、大変興味深く引き付けられました。50万円払っても買いたいという生徒も数人いました。ちなみに、授業後に鳥居先生に聞くと、20万円までなら払うようでした。夢の「どこでもドアノブ」で夢は膨らみますね。
贅沢品である、バックが欲しいけど高くて買えないという、鳥居先生の日常生活も踏まえて、贅沢品は価格が下がると価値がなくなるので、需要曲線は平行に近くなるといった話も、生徒には心に残ったと思います。色々と工夫をして生徒の興味を引き出す授業でした。
授業後に、生徒に感想を聞くと、ICTを使った授業でわかりやすいと言った感想を述べてくれました。
生徒と教師が発問と回答のキャッチボールをして、「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」や「主体的に取り組む態度」などをさらに身に付けて欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
附属中学校合格者発表ー70人が感動の合格ー(R4.2.3)
2月3日(木)10時、1月29日(土)に行いました附属中学校選考試験の合格者発表を行いました。
184人の小学生の受験があり、2.63倍の入試倍率で、70人が合格して合格通知書を渡しました。
掲示板に書かれた合格者の受験番号を発表した瞬間、合格の感動で涙を流している小学生や、保護者と抱き合っている小学生の姿がありました。
合格者は8日(火)までに入学意思確認書を提出してもらうことになっています。
今日の感動を忘れず、残りの小学校生活を送って欲しいと思います。
また、結果が残念であった人も、悔しい思いで一杯だと思いますが、今日まで本校への入学を目指して頑張ってきたことに感謝しています。
今日から、附属高校の入学者選抜の出願が始まっています。3年後に、是非附属高校への入学を目指してもう一度頑張って欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史
附属中学校3年生 半導体についての中大連携授業ー最先端の技術を学ぶー(R4.2.2)
2月2日(火)、附属中学校3年生が、技術の時間に、兵庫県立大学高度産業科学技術研究所の渡邊健夫所長から、半導体技術の最先端について学び、勉強する目的も教えてもらいました。
渡邊所長は、現在のS 社やA 社で使用されているスマートフォンの心臓部の半導体技術に携われており、自分が小学校の時に買ってもらった大きな回路や、スマートフォン内部の回路を生徒たちに見せて、わずか1cm2の中に昔は教室の半分くらい必要だったスーパーコンピュータが収まっているという最先端技術の興味ある話をして頂きました。
地方の公立大学である兵庫県立大学が、このような世界の最先端の技術を持っているとは思われないかもしれないが、S-Pring8に併設した、全国の大学にはない放射光施設である「ニュースバル放射光施設」が本学にはあるからだと自信をもって語られました。
半導体市場は現在50兆円規模であるが、10年後には100兆円規模の産業となり、最先端技術を身に付けて働くために、今勉強が必要であり、受験勉強が本当の勉強ではないと中学生に話されました。最先端技術に興味を持つ生徒たちは、熱心に話を聞いていました。
生徒たちには、しっかり勉強して将来最先端技術をけん引する、本校のテーマである「世界のパイオニア」を目指して欲しいと思います。
校長 小倉 裕史
附属中学校入学者選考を実施-2.63倍に微増―(R4.1.29)
1月29日(土)、令和4年度兵庫県立大学附属中学校入学者選考が行われました。
受験者の小学生は、朝8時30分に集合し、午前中は適性検査Ⅰ(45分)と適性検査Ⅱ(50分)、午後からは集団での面接を行いました。
受験した小学生は、緊張した様子でしたが、熱心に取り組んでいました。
定員70名に、昨年度よりも5名増え184名の受験があり、2.63倍の倍率となりました。
本校に入学して、校訓「創進」(創造と進歩の人たれ)のもと、しっかり頑張って欲しいと願っています。
合格者発表は、2月3日(木)10時から、附属中学校の講堂(夢創館)の前で行います。
校長 小倉 裕史
附属高等学校26回生 高校3年間で最後の学年集会ー明日から自主学習、最後まで頑張れー(R4.1.27)
1月27日(木)、附属高校3年生(26回生)の最後の学年集会が、感染症対策でWebで実施されました。
各ホームルーム教室をWebで繋いで、学年主任の古本先生から、入学して学年主任を引き受けた時から、学年主任ではなく26回生160人の担任であると思ってきたという気持ちと、教師生活の最後に卒業させる学年になるであろうという熱い思いを伝えてもらいました。進路の決まっていない人も、決まった人も2月を大事に、県立大学附属高校生として誇りをもって過ごして欲しいということも伝えられました。
1組担任の宮内先生、2組担任の枝澤先生、3組担任の川井先生、4組担任の井上先生、5組担任の吉峯先生、副担任の横幕先生から、1人ずつ26回生に対して、ありがたいお話や面白いお話を頂きました。
生徒たちは、2月の卒業式と前日の予行まで自主登校になりますが、お世話になった先生方の熱い思いを感じていました。
卒業式を成功させようという、3学年団の先生方の思いを感じて、残り少ない高校生活を精一杯過ごしてくれることと思います。私も5クラスすべての教室を覗いて、生徒の様子を見ましたが、26回生には自分の進路に向かって最後まで頑張って欲しいと願いました。
校長 小倉 裕史
中高理科教員 めっき研修会を実施ー銀色や金色に輝く金属ー(R4.1.26)
1月26日(水)、マルイ鍍金(めっき)工業株式会社から井田会長を初め3名の方に、本校の化学教室にお越しいただき、附属高校と附属中学校の理科教員11人を対象に、めっき研修会を開いていただいた。
金属をきれいに磨く工程が一番大切と教えて頂き、銅をニッケルめっきしたり、ステンレスを金めっきしたり、楽しく研修を行いました。電流を流して水素を発生させることによって、金属表面をきれいにし、金属イオンを含む水溶液に着けて電流を流してこすると、見事に、銀色や金色に変化しました。
附属高校や附属中学校の生徒たちにも、キットを使って簡単にめっきができるので、科学の楽しさと不思議を伝えたいと思います。
生徒には、「目指せ、世界のパイオニア」と伝えているだけに、中高一貫校だからこその、教科内での教員研修のこのような機会をもって、教員も資質向上につなげていきたいと思います。
校長 小倉 裕史
附属中学校 新生徒会役員で初めての全校集会ー「一期一会」のスローガンのもとでの出発ー(R4.1.24)
1月24日(月)、附属中学校で第14代生徒会役員の初めての全校集会が行われました。
生徒会副会長の片山葵子さんの司会で進行され、新生徒会長の定森佑夏さんの、最初のあいさつの中で、今年の生徒会スローガンを「一期一会」と決め、出会いを大切にすると共に、「笑顔」と「時間」を大切にしていきたいと述べてくれました。
各専門委員会から、各委員長が緊張していましたが、準備をしっかりして、元気よく今年の目標を話してくれました。
附属中学校での、友達や先生との素晴らしい出会いを大切にして、中学校生活を送って欲しいと願っています。
さらに、生徒会役員がスキルアップして、附属中学校の伝統を受け継いで言って欲しいと思います。まずは、初めての全校集会、お疲れ様でした。
校長 小倉 裕史
附属中学校 新春百人一首大会ー五色百人一首で勝負ー(R4.1.21)
附属中学校で、1月21日(金)に新春百人一首大会が実施されました。
本来であれば、座って向かい合ってのかるた大会となりますが、コロナ感染症対策で、同じ方向に向かって座った机で、小倉百人一首ではなく、20枚ずつ5色に分けた「五色百人一首」で実施しました。
全校生の中で、決勝に勝ち残った30人が、国際理解教室で決勝戦を戦いました。それぞれが2人勝負を5人と各15枚のかるたで対戦して、勝ち負けの(勝った数+1)に(取ったかるたの枚数の合計)を掛けた数で競いました。
かるたの読み手は、国語科の山田先生、橋本先生、三村先生の3人で、交替で上手に読み、上の句を読めば、生徒達は素早く反応して大きな声を出すことはできませんでしたが、国際理解教室が生徒のやる気と熱気であふれました。
「小倉山・・・・」と私の名前の上の句が読まれると、誰が札を取るのかな?と、私も興奮して見ていました。
表彰式は、1月24日(月)の全校集会で、生徒会図書委員長の角田さんから上位3人が表彰されました。1位は、2年生の末永明花莉さんで、決勝5戦全勝で、75枚中59枚を取った354点でした。2位は、3年生の前図書委員長の竹中友唯さんで、昨年度は決勝には残ったものの最下位で、悔しさをバネに必死で頑張って覚えた結果だと語ってくれました。3位は3年生の安川弥来さんが続きました。残念ながら表彰されなかった人も、決勝に残った人は、よく覚えていて素晴らしいと思います。
校長 小倉 裕史
表彰者
1位 2年 末長 明花莉 354点、2位 3年 竹中 友唯 306点、3位 3年 安川 弥来 265点
附属中学校 探究活動「プロジェクト学習発表会」-3年生が2年間の成果を堂々と発表ー(R4.1.20)
附属中学校では、兵庫県立大学や附置研究所、県立人と自然の博物館、西はりま天文台などから講師を招いて、自然科学や社会科学の探究活動を、10班に分かれて、2,3年生の2年間「プロジェクト学習」として取り組んでいます。
1月20日(木)、3年生が2年間の成果をまとめた口頭発表を行う「プロジェクト学習発表会」を実施しました。本来は、2年生もポスター発表を実施することになっていましたが、感染症対策で保護者の来校を控えて、この日は、生徒のみで3年生のパワーポイントでの口頭発表のみを行いました。
自然科学や社会科学についての知識・理解を深め、自ら課題を見つけ調査方法を考え、研究を行う能力を高めるとともに、研究の成果をわかりやすく報告・発表することを目的としています。生徒たちは各班で発表者を分散して、7分間の持ち時間を最大限に使って発表を行いました。
発表自体もも頑張っていましたが、発表後の生徒からの質問や、専門家の講師の先生や、附属高校の先生からの質問にも、相談しながらしっかりと答えていたことが、大変素晴らしいと感動しました。
発表を聞いて感動したこと、頑張って鋭い専門家からの質問に堂々と答えていたことと、数日前の練習時よりも格段に成長していること、生徒からの意欲的な質問も多かったこと、高校生の課題研究発表会に決して負けていない他の中学校にはない兵庫県一番の中学校の取組として自信を持つことを、最後に生徒に伝えました。
2年間ご指導いただいた、県立大学等の先生方に心から感謝申し上げます。
2年生は、2月8日に改めて、ポスター発表を全校で実施しますので、3年生の発表を刺激を受けて頑張って欲しいと思います。
参加いただけなかった保護者の皆様には、急遽の変更でご迷惑をおかけいたしました。発表の様子をビデオに編集してみて頂きますので、楽しみにして頂きしばらくお待ちください。
校長 小倉 裕史
3年口頭発表順
8班 自作クリーンベンチでカルス培養を行う(カルス培養班)
3班 身近な鳥を調べてみよう(野鳥の会)
5班 植物の生育やその立地環境を調べる(植物班)
2班 学校と渓谷~何が苔の種数の違いをもらたすのか~(苔コッコ探検隊)
1班 疑似化石の作成(化石班)
6班 他の惑星で生きるには・・・(天文班)
10班 豊かさの実態と景気対策(経済経営班)
4班 主脈長と側脈対数の関係性を調べる(葉っぱ班)
9班 ドップラー効果について調べよう(法則班)
7班 身近なもので地下探索(地下探索班)
寄宿舎「黎明寮」で「寮生を送る会」ー寮生活での繋がりの大切さを忘れずにー(R4.1.17)
1月17日(月)、附属高校3年生が、大学入学共通テストの自己採点を終えて、18時から寄宿舎「黎明寮」の食堂で「寮生を送る会」を行いました。
コロナウイルス感染症対策のため、在校生の参加はなく、飲食もなしでの実施でしたが、寮生父母の会や2年生の寮長などが準備をしてくれました。高校3年生の担任団をはじめ、生徒指導・寄宿舎運営部の先生方が参加しました。
総長、校長、教頭、舎監さんから、卒業生にそれぞれ思いを述べました。在校生から卒業生へ、卒業生から在校生へ記念品が贈られました。
食堂の魚市さんの、豪華お弁当は、各部屋で食べることとなりました。日頃から、美味しい食事を提供いただいて寮生を支えて頂いたことに感謝申し上げたい。
私からは、華やかなお別れ会はできず、2年間寮生活で感染症対策などで無理をお願いしたことに対する感謝の思いを伝えました。また、12月に実施した、高校3年生のアンケートで、学校生活で一番の思い出は、第1位が「学校行事」、第2位が「部活動」であるが、寮生が30人くらいであるにも関わらず、全体の第3位が「寮生活」を挙げていることを紹介し、寮生活での絆を忘れずに、今後進学しても頑張って欲しいと伝えました。
卒業しても、またいつか、母校や黎明寮を訪れて欲しいと願っています。
校長 小倉 裕史