総長・校長室より

総長・校長室より

附属中学校 「数学・理科甲子園ジュニア2021」で準優勝を果たし全国大会出場へ(R3.8.17)

 

 8月17日(火)に小野市総合体育館で、兵庫県教育委員会主催の「数学・理科甲子園ジュニア2021」が実施され、県下から61校が出場し、本校の附属中学校からは2年生の片山 葵子さん、岡本 和士さん、菊川 明輝さんの3人が出場し、準優勝を果たしました。

 実施された実技競技は、「カプセルレシーブチャレンジ」で衝撃を吸収する構造物の作成に挑みました。カプセルに重りを入れて、落下させ受け止めるレシーバーの作成を3人で協力して行いました。

 カプセルに入れるおもりの数と、落下させる高さの値が大きい方が高得点となり、どちらも最大値にしてチャレンジしました。落ち着いて作成して、見事に受け止めたレシーバーに、生徒たちは飛び上がって喜んでいました。本当によく頑張ったと思います。私も見ていて、本当に感動しました。

 残念ながら作成したレシーバーの重さが軽い方が上位になる規定から僅差で、準優勝になりました。昨年度の優勝からの2連覇は成し遂げられませんでしたが、よく頑張ったと思います。優勝チームの3人と本校の生徒3人の合同チームが、兵庫県を代表して12月に兵庫県姫路市で実施される「科学の甲子園ジュニア全国大会」に出場することになりました。

 集計の合間に実施された、「数学理科クイズ」も、8問が出題され、本校生徒は全問正解でした。全問正解は参加61校中2校だけで、理数教育を特色として頑張っている成果だと感じました。

 12月の全国大会に向けて、さらに頑張って欲しいと願っています。

                                      校長 小倉 裕史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和3年度 兵庫県立大学附属中学校第15回並びに附属高等学校第28回入学式 式辞(R3.4.8)

 うららかな春の光の中、色とりどりの花が咲き誇り、春爛漫のこのよき日に、ご来賓として西播磨県民局長 渡瀬 康英 様をはじめとする地域の関係者、兵庫県立大学 学長 太田 勲 様をはじめとする大学関係者、中学校PTA会長 木下 宗彦様、高等学校PTA会長 池尾 和彦様、同窓会長 岡田 慎平様をはじめとする学校関係者の皆様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校第15回並びに兵庫県立大学附属高等学校第28回入学式を挙行できますことに、深く感謝を申し上げます。

 ただいま入学を許可されました、附属中学校70名と附属高等学校160名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員はもとより、在校生も皆さんを迎えることを心から嬉しく思っています。合わせて、皆さんには、今日の入学まで支えてくれたご家族、お世話になった小学校や中学校の先生をはじめ、多くの方々に対する感謝の気持ちを忘れないで欲しいと思います。

 本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校として「科学技術における学術研究の後継者や、国際感覚豊かな創造性あふれる人材の育成」をねらいとした教育活動を展開しています。

 右正面の額をご覧ください。本校の「創造と進歩の人たれ」という創立理念を表した校訓「創進」が掲げられています。本校では、「創進」の精神のもと「自ら考え、自ら学び、個性を伸ばす めざせ世界のパイオニア!」をテーマに取り組んでいます。

 本校の魅力・特色は、3つあります。1つ目は、兵庫県立大学の教員や研究者を招いたり、大学を訪問したりして行われる「中高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視して観察・実験を取り入れた授業や、探究活動を行う「理数教育」、3つ目は、英語スピーチコンテストや、オーストラリア、タイなどの4か国との交流活動を行う「国際理解教育」です。新型コロナウイルス感染症の影響で、今年度も本来の教育活動が制限されると思いますが、今できることを、対策を講じながら実施していきますので、楽しみにしてください。

 現在、世の中は大きな変革の時期を迎え、Society 5.0の時代が訪れようとしています。Society 5.0では、インターネットによって全ての人とモノがつながり、AIによって必要な情報が必要な時に提供され、ロボット技術によって人の可能性が広がり、技術や社会の変革、イノベーションによって様々なニーズに対応できる社会が実現します。

 入学生の皆さんが大学を卒業する頃には、今存在しない職業に就く人がいる一方で、現在の仕事の約半分が自動化で無くなるとも言われています。

 このような時代において求められる力は、①文章や情報を正確に読み解き対話する力、②科学的に思考・吟味し活用する力、③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探究力と言われます。これらの力を育成するために、教育課程の方針を文部科学省が定めた学習指導要領が、中学校では今年度、高等学校では来年度の入学生から改訂されます。

 学力も、「知識・理解」だけでなく、「思考力・判断力・表現力等」、「学びに向かう力や人間性等」の3つの柱となります。すなわち、学力は「知っていること」よりも「できるようになること」が重視されます。本校での教育活動では、Society 5.0の時代に求められる力を育成するために、新たな学力観を意識して、ICTを活用しながら、主体的・対話的で深い学びの教育活動に取り組んでいきます。

 附属中学校では、兵庫県立大学と連携して実施している探究活動のプロジェクト学習等をさらに発展させ、附属高校では、新しい学習指導要領の趣旨を1年前倒しして取り入れたクリエイティブ サイエンスコースとファンダメンタル サイエンスコースの新コースを設置して、新たな探究活動や教科等横断的な学習に取り組みます。

 皆さんは、本校の新たな取組や魅力・特色ある活動に希望を持ってチャレンジしてください。

 人は若い時にイメージしたことが、将来の実現に繋がると言われます。漠然と頑張ろうとする学校生活ではなく、将来目指す自分のイメージや目標を持って、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する「創進」の精神を持ち続けてください。

 保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。お子様がこれからどのように成長していくのか、大きな期待と一抹の不安の両方を抱いておられるものと思います。

 本校では、新型コロナウイルス感染症対策を徹底するなど安全を最優先にしつつ、保護者の皆様と連携して、教職員が一丸となって、お子様の成長を支えてまいります。どうか、これからの6年間、または3年間、本校に対するご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

 新入生の皆さん一人一人が、自らの思いを大切にし、何より楽しい充実した中学校生活、高校生活を送られることを祈念して、式辞といたします。

 

   令和三年四月八日

                               兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治

                       兵庫県立大学附属高等学校長兼附属中学校長 小倉 裕史

校内の桜が満開の中での令和3年度スタート

 本校のあちこちにある桜が満開の中、令和3年度がスタートしました。

 本日、附属中学校と附属高等学校に、新たに18人の教職員が着任しました。

 入学式までには桜が散ってしまいそうなのが残念ですが、新たな附属中学生と附属高校生を、教職員一同温かく出迎えますので、よろしくお願いします。

   令和3年4月1日

                             県立大学附属中学校・高等学校長 小倉 裕史

 

令和2年度 兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式 式辞(R3.3.17)

 テクノの地に春の気配が満ち始め、躍動の気配をただよわせるようになりました。今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として、PTA会長 木下宗彦様、PTA副会長 森沙耶香様、菊森妙佳様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属中学校 義務教育修了式をこのように挙行できますことは、卒業生はもとより本校にとりましても大きな喜びとするところです。

 ただ今、本校における卒業証書を手にした七十名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本校の教職員を代表し、心からお祝い申し上げます。

 本校は併設型中高一貫校であり、卒業後は附属高校に入学することになります。皆さんは、三年間に出会った良き仲間と共に切磋琢磨して勉強し、様々な学校行事でクラスの仲間と団結し、精一杯取り組みました。

 本当に心から盛大にお祝いするのは、3年後に高校を卒業する時とし、今は6年間一貫教育の中間点として、名称を改めた義務教育修了式において、義務教育の修了をお祝いいたします。

 中学校生活最後の今年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、臨時休業が2か月続いた不安なスタートとなりました。この間、県立大学からの支援を受けた遠隔授業も行いましたが、授業進度が遅れたり、友達と話すこともできずに不安な中での頑張りであったと思います。

 学校再開後も、文化祭などが中止されて残念でしたが、九月のイングリッシュスピーチフェスティバルを皮切りに、三密を防ぐ工夫をしながらの行事を実施することができました。皆さんの活き活きとした姿に感動しました。十月には規模は縮小されましたが体育大会での中学校演技で一致団結した素晴らしい発表をしてくれました。また、十一月には、「Our Time is Beatiful 途切れぬ 附属の想い」をテーマにしたアートフェスティバルにおいて、三年間の平和学習の集大成としての劇をまとめあげることができました。二月には、プロジェクト学習発表会において、テーマ別に各班が堂々と口頭発表し、講師の県立大学等の先生の質問に堂々と答えてくれました。

 例年とは違う形での実施で、変更も余儀なくされた行事が多い中、時間をかけて準備をし、失敗を繰り返しても、最後までやり遂げたこと、いかにわかりやすく人に伝えるかを工夫したことなどは、今後の皆さんにとって大きな財産になったことと思います。本当に、よくやり抜きました。最後まで精いっぱい取り組んでくれたことを、大変うれしく思います。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことでしょう。

 また、明日からは、延期されて心配された修学旅行も無事に実施されることとなりました。存分に楽しんできてください。

  本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校としての魅力・特色を活かした教育に取り組んでいます。

 卒業後に入学する附属高校の特色は3つあります。1つ目は、兵庫県立大学との「高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視した「理数教育」、3つ目は、4か国との海外交流活動などを行う「国際理解教育」です。

 皆さんはこれらの取組に積極的に参加して、多くの経験を積むと共に、来年度から新設されるコースの1期生として、それぞれが目標を持って努力して、さらに成長して欲しいと思います。

 附属高校では、一人ひとりが将来の目指す目標を定めて、附属中学校で身に着けた何事にも主体的にチャレンジすることを忘れずに、取り組んでください。

 皆さんは、無限に大きな可能性を秘めています。今後の3年間には、辛いことも、諦めようと思うときもあるかもしれません。その時は、「玉磨かざれば光なし 光なければ石瓦たり」という言葉を思い出してください。ここでいう「玉」とは宝石の原石で、皆さん一人ひとりのことです。これからもまだまだ磨かなければ光りません。光らなければ道に落ちている石や瓦のかけらのように大した価値もありません。磨かれてこそ素晴らしい輝きを放ちます。辛く苦しいときは、宝石が磨かれている時だと信じて耐え抜いて欲しいと思います。皆さん一人ひとりが、光輝く人生を送ることを心から応援しています。

  保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様の義務教育課程修了を、心よりお慶び申し上げます。また、三年間にわたり、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに、厚く御礼申し上げます。これからも、さらに三年間本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 卒業生の皆さんは、附属高校に進学後も、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する校訓「創進」の精神を継続し、一貫生としてさらに活躍してくれることを期待しています。

 また、皆さんがかけがえのない貴重な中学校三年間を過ごした附属中学校を、これからも先輩として支えて欲しいと願っています。

 七十名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す高校生活に、前向きに努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。  

   令和三年三月十七日

                                 兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治

                                 兵庫県立大学附属中学校長 小倉 裕史

 

令和2年度 兵庫県立大学附属高等学校 第25回卒業証書授与式 式辞(R3.2.27)

 テクノの地に春の息吹が満ち始め、躍動の気配をただよわせるようになりました。今日の佳き日に、公私ともご多用の中、来賓として兵庫県立大学学長 太田勲様、PTA会長 池尾和彦様、同窓会長 岡田慎平様にご臨席を賜り、兵庫県立大学附属高等学校 第二十五回卒業証書授与式をこのように挙行できますことは、卒業生はもとより本校にとりましても大きな喜びとするところであります。

 ただ今、本校における全課程を修了し卒業証書を手にした百五十九名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本校の教職員を代表し、心からお祝い申し上げます。

 附属高校での三年間に出会った良き仲間と一緒に机を並べて勉強し、文化祭や体育大会などの学校行事では、クラスのみんなと団結し、校訓「創進」、「創造と進歩の人たれ」のもと精一杯取り組みました。

 本校は、兵庫県立大学の附属学校として、また併設型中高一貫校としての魅力・特色を活かした教育に取り組んでいます。1つ目は、兵庫県立大学の教員や研究者を招いたり、大学を訪問したりして行われる「高大連携教育」、2つ目は、数学や理科を重視して観察・実験を取り入れた授業や、県教育委員会主催の「数学・理科甲子園」や研究発表会への参加などの「理数教育」、3つ目は、英語スピーチコンテストの実施や、台湾での研修旅行、オーストラリア、タイ、韓国の3か国との交流活動、アメリカへの語学研修などを行う「国際理解教育」です。

 これほどの魅力・特色を持つ高校は県下にも例がないかと思います。皆さんは、それらに積極的に参加して多くの経験を積んで成長してくれました。

 しかし、高校生活最後の年は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、臨時休業が2か月続いた不安なスタートとなりました。さらに文化祭や球技大会などの学校行事が中止され、体育大会なども規模を縮小して無観客での実施となり、部活動も最後の大会が中止や代替大会となって、残念な思いをした人もたくさんありました。

 臨時休業中は、県立大学からの支援を受けた遠隔授業も行いましたが、授業進度が遅れて受験勉強も不安な中での頑張りであったと思います。黎明寮が閉鎖される時期もあり、また弁当形式での三密対策を取っての部屋での食事、交流行事がなくなったりして残念な生活になったと思います。

 そんな中、皆さんは、最後まで精いっぱい取り組んでくれたことを大変うれしく思っています。その陰には、保護者や教職員の励ましや苦労があったことと思います。

 「夜明け前が一番暗い」という言葉を知っているでしょうか。これは、兵庫県立大学のポスターにも書いてある言葉で、職員室と会議室の間に貼ってあるので見た人も多いかと思います。

 たいへんな状況と受験勉強で一番辛く苦しい時期が重なり、これまでの人生で一番暗かったことと思います。しかし、そんな時期を乗り越えて、夜明けが訪れようとしています。どんなに暗くても、兵庫県の緊急事態宣言が明日をもって解除されるように、必ず夜明けは来るのですから。

  これからは、一人ひとりが目指す目標に向かって、本校で身に着けた力を存分に発揮してください。今後の人生には、辛いことも、諦めようと思うときもあるかもしれません。その時は、「玉磨かざれば光なし 光なければ石瓦たり」という言葉を思い出してください。ここでいう「玉」とは宝石の原石で、可能性を秘めた皆さん一人一人のことです。宝石の原石は磨かなければ光りません。道に落ちている石や瓦のかけらのように大した価値もありません磨かれて素晴らしい輝きを放ちます。辛く苦しいときは、宝石が磨かれている時だと信じて耐え抜いて欲しいと思います。皆さん一人ひとり光輝く人生を送ることを心から応援しています。

 保護者の皆様、今日まで勉学を支え、励ましてこられましたお子様のご卒業を心より祝福申し上げます。また、一貫生は六年間、高入生は三年間にわたり本校の教育活動にご理解とご協力を賜りましたことに厚く御礼申し上げます。これからも、本校へのご支援を賜りますようお願いいたします。

 卒業生の皆さんは、それぞれ違った進路に進み、将来違った職業に就いて、違った人生を歩むことになりますが、新たなものを「創造」し、よりよい方向へ「進歩」する「創進」の精神を忘れず、社会を牽引し地域を支える人材として活躍してくれることを期待しています。

 また、皆さんが人生の中で、かけがえのない最も貴重な高校三年間を過ごした母校がこれからも皆さんの心の支えであり続けることを願っています。

 百五十九名、一人ひとりの限りない前途に幸多からんこと、そして、これから踏み出す新しい世界で常に誠実さをもって努力し、夢を実現されますことを心より祈念し、式辞といたします。 

   令和三年二月二十七日

                                 兵庫県立大学附属学校総長 八重 真治

                                兵庫県立大学附属高等学校長 小倉 裕史