アメーバ

分類
 原生動物門 肉質虫綱 根足虫類

形態・特徴
 体長は20~600μ

1)採集法

 野外の溝、池沼などの底の泥、落葉、水草を水と一緒に採集し検鏡するとアメーバが発見できる。夏の水田の片すみに、吹き寄せられた泥の皮膜を採集すると、多数のアメーバが発見できる。
 採集した水と米粒1~2粒をシャーレに入れ、数日培養すると多数のアメーバが増殖し、探しやすくなる。新しい培地を用意しパスツールピペットで吸いとったアメーバを増殖すればよい。

2)培養法

 アメーバの培養液もいろいろ発表されているが、代表的なものを次にあげる。

直径15cmのシャーレに培養液を2cmほど入れ、キロモナスを接種し、1日放置後アメーバを植え継ぐ。​

KCM液 チョークレー液
塩化カリウム KCl 4mg
リン酸水素カルシウム CaHPO4 6mg
硫酸マグネシウム MgSO4 2mg
H2O 1,000mL
塩化ナトリウム NaCl 10mg
塩化カリウム KCl 4mg
塩化カルシウム CaCl2 6mg
H2O 1,000mL
 直径15cmのシャーレに培養液を2cmほど入れ、キロモナスを接種し、1日放置後アメーバを植え継ぐ。
古い培養液を2/3捨てる。
(アメーバは底にはりつきほとんど流れない。)
新しい培養液を加える。
新しいキロモナスを加えてもよい。
ふたをして暗所25~27℃で培養。培養容器は5個位用意する。

 良好な培養条件では、アメーバは細長い形で、仮足をよく出して運動している。キロモナスが増えすぎると縮んで円くなる。キロモナスが増えていれば米粒を少なくする。

3)分離法

 アメーバはスライドガラス上に接着させた後、培養液でシャーレ内に洗い落とせばよい。