学年・専門部
人と自然科 ブドウ栽培頑張っています(摘穂・整房・ねん枝・誘引・・・)
5月も後半に入り、気温も一気に上昇してきました。有馬高校人と自然科人気作物の一つ、ブドウ(ベリーA、ピオーネ、マスカットオブアレキサンドリアの3種類栽培しています)も一気に成長が進み、農場に行くたびにツルが伸び、違った姿を見せています。(ちなみに下の写真の左が5月上旬、右が1週間後の写真です。全く違う風景ですね。)
そんなブドウに4月から、2年生の生徒は果樹と緑の授業で、3年生の生徒はガーデニングの授業で一生懸命向き合っています。
4月 今年ももブドウ栽培が始まりました・・に関する記事はこちら
この時期重点的に行う実習は、摘穂・整房・ねん枝・誘引・・・ですね。
摘穂は1本の枝に2つ~3つついている花穂(つぼみの塊)を1つにしぼる作業です。基本は根元に近い穂を残しますが、成長が早すぎる場合は2つ目の穂をのこすこともあります。
次に整房です。整房とは、房の形を整える作業。現在ブドウはつぼみの状態で、その数は数百個。このままではうまく実がつかなかったり、とてつもなく大きな房になってしまうので、つぼみのうちにハサミで摘みながら数を制限していきます。
ベリーA では、最終的に1房75粒を目標とし、1房75粒を目標とし、この時期は花穂の先端を落とし、つぼみの塊(車)を15にしていきます。そしてピオーネは最終的に1房40粒を目標とし、この時期は花穂の先端を残し、つぼみの塊(車)を10にしていきます。(なかなか言葉では難しいですね。ぜひ人と自然科に入学し、学んでください。)ちなみに下の左写真がピオーネ整房前、右はピオーネ整房後の写真です。細かい作業で大変ですが、丁寧に1房1房作業をしています。
そして上に伸び、屋根に突き当たろうとしている枝をテープナーという道具を使って針金にとめていく作業が「誘引」です。この時枝を折らないように、ねじりながら下に向ける「捻枝」という技術があり、これが難しいんですね。高度な技術が必要です。
これらの作業が終われば、いよいよ5月下旬には種なしブドウにするためのジベレリン処理を学ぶ予定です。9月には収穫を迎え、在校生、保護者を対象としたブドウ販売会が実施されます。
おいしいブドウが販売できるように、技術を高め頑張ります。
人と自然科 農業クラブ 福祉施設花壇植え付けボランティア実施
人と自然科では、日頃の授業や実習で学び、身につけた技術を活用し、様々な活動行っています。その一つとしてあげられるのが、農業クラブ本部役員を中心として取り組んでいる地域での花壇装飾活動です。今年も、人と自然科農業クラブ役員生徒10名が篠山市にある福祉施設「丹南精明園」を訪れ、花壇植え付け活動を行いました。農業クラブでは14年前からこの活動を継続して行っています。
この日は自分たちで栽培したペチュニアやサルビア、マリーゴールド、アゲラタムなどの草花苗約1000鉢を持参しました。朝から雨が降っていて心配していましたが、到着と同時に雨もほぼ上がり安心しました。
活動では園内5カ所の協同花壇、プランタを装飾します。今回は1年生の生徒が初めて参加。2.3年生の生徒とペアになり、先輩が考え配置した花苗を定植していく方法で進めていきました。
色とりどりの花苗がきれいに並べられていきます。
並べ終わったら早速植え付け開始です。
コロナ渦前は施設利用者の方と一緒に植えていたのですが、今回も感染リスクを考え農業クラブの生徒だけで植え付けていきました。一緒に交流しながら植えるのはもう少し時間がかかりそうです。
約2時間で植え付け作業は終了。完成した花壇はこちらです。
今は少し間隔が空いていますが、これから夏になるとさらに株が張り、ボリュームが増し、花いっぱいになります。楽しみですね。
丹南精明園を訪れた際は是非ご覧下さい。
人と自然科 地域自然保護 現地フィールドワークその4 里山管理を体験する
5月16日(火)人と自然科学校設定科目『地域自然保護』の授業で、里山管理に関する夢プログラムを体験しました。
人と自然科学校設定科目『地域自然保護』の授業では、1年かけて有馬富士公園を訪れるゲストに公園の自然を感じてもらうための体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っており、現在は、実際に有馬富士公園で地域の方がホストとして実践されている夢プログラムを生徒が体験しています。
前回の体験 現地フィールドワークその3 有馬富士公園の昆虫を捕まえる に関する記事はこちら
この日は実際に有馬富士公園で、シイタケ菌打ち体験やキノコ観察会など、里山をとおした体験を実践されている『緑の環境クラブ』の方々にお世話になり、里山管理に関する夢プログラムを体験しました。
自己紹介の後、緑の環境クラブ北田代表より里山について学びました。特に人間の生活と密接に関わっている里山の恵みとして炭やシイタケ栽培の原木や山菜など、私たちの生活を豊かにしてくれる里山の魅力について学ぶことができました。さらに一見緑に見える里山の樹木にも、常緑樹や落葉樹、針葉樹など多様な植物が生息していること。人間が手を入れることによって豊かになっていく環境であることなど里地里山に関する専門的な知識についても学ぶことができました。
そしてメンバーの山村さんから安全に里山管理プログラムを体験するために必要な注意事項について説明を受けました。実習中はマダニなどから守るために肌の露出を避けること、ハチやマムシが出たときは安易に近づかず周囲に知らせることなど、けがをしないための大切な心構えを学びました。中でも注意が必要なことは、大きな木を切り倒す時の倒木の危険回避方法です。倒れる方向を考えた刃の入れ方や周囲に知らせることなど詳細に説明を受けました。
説明が終わり、ノコギリとハサミ、そして身を守るためのヘルメットなどの安全具を装着し出発です。
マダニから身を守るために虫除けスプレーも首元や手首、足首に吹き付け、実習地へ向かいます。
まずは全員で下草刈り体験です。このように地表部を覆うネザサをノコギリや剪定ばさみで刈っていき
『バイオネスト』という分解を促進させるためのスペースに集めていきました。さっぱりして風通しが良くなりましたね。
次は間伐体験です。混み合った里山を明るくしていきます。
まずは間伐した樹木を細かく刻み分解させるバイオネストを作ります。丸太を削って杭を作るところから実践します。そして枝を使って支え、安全に杭を打ちます。
そしていよいよ間伐です。ソヨゴやヒサカキなどの常緑樹をノコで伐採していきます。太い樹木は下の写真のように受口を作り、意図した方向へ倒していくことも学びました。
伐採した木は腐食し土に還りやすくするために小さく切断し、お手製のバイオネストに積んでいきました。
実習中には、ブナ科の植物の若芽がにタマバチがが産卵しコブができる没食子(これを抽出し染料やインクに使っていたそうです。)を発見したり、グミの木の葉の裏表を顕微鏡で観察(表面に雪の結晶や蜘蛛の形が見えました)したり・・・樹木の植生についても学びました。
最後に振り返り。1人ずつ本日の実習の感想について述べました。『斜面での伐木は農場での実習とは違って難しかった』『緑の環境クラブの方々から声かけを丁寧にしていただき安心して実習できた』など、それぞれ感じることがたくさんあったようです。そしてまとめで北田代表からいただいた『人生に意味の無い経験はない』と言う言葉が生徒にとってとても印象的だったようです。
緑の環境クラブの皆さん、すばらしい夢プログラムをありがとうございました。
次回の現地研修は自然の学校の皆さまから、棚田の管理をとおした植物・昆虫観察をいただく予定です。
人と自然科 クラインガルテン②
5月16日、初夏のような天気のもとクラインガルテン 2回目の実習です。
今回は、前回に植えた苗の支柱立てとスイートコーンの定植をおこないました。
まずは、生徒から今日の実習についての説明です。ホワイトボードも駆使して説明します。
説明のあとは、生徒と受講生が協力して支柱立てです。グラグラしないように紐でしっかりとくくりつけます。
支柱ができたあとは、苗を誘引していきます。今から茎が太くなることを考えて誘引します。
次はスイートコーンの定植です。全員で協力して苗を植えつけていきます。
受粉がスムーズにできるような植え方をしました。
これからは気温も上がり、すくすくと成長していくことでしょう。
今後も授業の様子を定期的に更新しますのでお楽しみください。
人と自然科 チャレンジ教室「フラワーアレンジ」開講しました!
5月9日(火)人と自然科3年生学校設定科目「フローラルアート」の授業で、第22回チャレンジ教室「フラワーアレンジ」が開講しました。この授業は、地域の方を受講生としてお招きし、2年生の「フローラルアート」で学んだフラワーアレンジメントの基礎知識や技術を生かし、“生徒が先生”となり技術を教え、さらにアレンジメント技術を向上させるという取り組みです。
今年度も定員を超える応募があり、その中から厳正なる抽選で選ばれた10名の受講生の方が決定。開講式では教頭先生からご挨拶をいただき、その後簡単な自己紹介をして授業がスタートしました。
第1回目のチャレンジ教室の授業内容は、「リボンコサージュ」の制作です。リボンは花束やブーケに使用するなど、フラワーアレンジメントに欠かせません。また、今回はリボンをワイヤーで留めつけるため、ワイヤリングやテーピング技術の練習にもつながります。できたリボンを組み合わせて作るコサージュは、お花のコサージュとはまた違った可愛らしさがあります。
授業で配布するプリントは、生徒一人一人が1年間共に学ぶペアの受講生の方のためだけに制作した、「世界に1枚だけの特別な説明プリント」です。
生徒は自作の授業説明プリントを参考にしながら、受講生の方に説明していきます。
今回制作したリボンは4種類。たくさんあるリボンの中から、受講生の方と生徒が一緒に好きな色やリボンの幅を選びました。まず制作したのは、「コサージボウ」です。5ループのリボンを作りました。指の使い方が難しいですが、生徒たちは丁寧に見本を見せながら説明していました。
次に、「ロケットボウ」・「フレンチボウ」・「カリキュース」を制作しました。
完成したリボンのパーツを、受講生の方と生徒が相談しながら組み立てていきます。生徒は先週、同じ作品を作っているため、もっとこうしておけば良かったな、と思うことを伝えたり、組み合わせ方のアドバイスもしっかり行っていました。
2時間後、とても可愛らしいリボンコサージュが完成しました。制作したリボンの種類は皆さん同じですが、リボンの色やパーツの数、組み合わせ方によって全く違う作品が完成することが分かり、生徒達も大変勉強になりました。
次回は5月30日(火)、カーネーションを使用して「ラウンドアレンジメント」を制作します。