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人と自然科 ハクサイに続きダイコンの栽培もスタートしました

 新学期が始まり10日ほど経ちました。朝夕の気温も少し下がってきており、夏の季節もいよいよ終わりを迎えようとしています。そのような中、有馬高校人と自然科の農場でもいよいよ秋~冬にかけての野菜、草花苗の栽培が本格的にスタートしました。1年生農業と環境の授業では、ダイコン、ハクサイの栽培がスタートしています。実習を前にしっかり先生の説明を聞きましょう。

 まずはダイコンの播種(種まき)です。万能クワを使って畝の床を平らに整地します。農業の基本ですね。1学期に学んだスイートコーンの栽培でも技術を学んだので慣れた手つきです。

 農業と環境 幼稚園児とのスイートコーン収穫交流会を開催しました・・に関する記事はこちら

 次に深さ約3cm2条(2列)でさく条(溝を切ること)します。

 

  そして、ダイコンの種子を1カ所3粒ずつ、株間30cm千鳥播き(互い違いにずらして播く方法)で落としていきます。後から間引きをするため、種子が隣とくっつかないように三角形に、それぞれ約1センチ離して置いていきます。

 

 その後、覆土として、稲わらを数本置き、飛ばないように土で押さえます。覆土が厚すぎないようにするのがポイントです。

 観察を続けると・・・・約3日後播種したダイコンは発芽を迎えました。

 

 ダイコンが発芽したちょうどその頃、次はハクサイの定植です。ダイコン同様まずは整地作業です。

 整地が完了した後、いよいよ定植作業です。夏季休業中の実習で自分で播種していた苗を定植します。

 夏季休業中の実習授業 ハクサイの栽培がスタートしましたに関する記事はこちら

 ハクサイの定植のタイミングとしては苗の本葉が6枚ほど出てきた頃が適期なのですが、この日観察してみると本葉は8枚~10枚。雨で少し遅れてしまいましたがギリギリのタイミングでOKです。苗を株間40cm千鳥植え(株をずらし互い違いに植える方法)で並べていきます。

 そして、植え穴を掘り、苗を取り出し植え付けます。ポットから苗を取り出すときには、根を切らないように丁寧に行うこと、床の端から10センチほど離して植えること、そして株元を少しへこませ、水がたまるウォータースペースを作る・・・などたくさんの技術を学びました。

 約1時間かけ無事定植作業は終了です。

 農業と環境の授業では自分の担当区域が設けられ、1人1人が責任を持って管理を行い、技術を習得していきます。そして順調に生育すれば11月中旬には収穫適期を迎え、秋の農業祭で販売されます。

 昨年度秋の農業祭の様子はこちら

 今年度の秋の農業祭は11月11日(土)を予定しています。販売はもちろん、例年一番自信のあるハクサイ、ダイコンを品評会として展示し、来場される地域の方々に見てもらっています。立派なハクサイ・ダイコンが収穫できるように管理を楽しみながら頑張りましょう。

人と自然科生徒が栽培しているブドウが収穫時期を迎えています(一般販売はしておりません)

 夏休みもあっという間に終わりましたね。9月に入ってもまだまだ暑い日が続きます。そんな中人と自然科の生徒が栽培してきたブドウがいよいよ収穫を迎えました。

 今年もブドウ栽培が始まりました・・・に関する記事はこちら

 ブドウ栽培頑張っています(摘穂・整房・ねん枝・誘引)・・・・に関する記事はこちら

  ブドウ栽培 ジベレリン処理頑張りました・・・に関する記事はこちら

 有馬高校の保護者、生徒への販売を前に栽培を担当した3年生、2年生の生徒がブドウのでき具合を確認するためお試しで収穫し、調査をしました。

 

 まずは3年生。学校設定科目(有馬高校人と自然科にしかない科目)『ガーデニング』の授業で栽培した、高級ブドウピオーネの収穫です。たくさんある房の中から調査用の1房を選びます。なかなか選びきれないですね。ゆっくり丁寧にハサミを入れていきます。

 

 どきどきしながら袋から取り出してみると・・・

 

 立派なピオーネが顔を出しました。

 屈折糖度計で糖度を、上皿ばかりで重さを測定し、データを記録します。目標一房600gのところ、700g前後の房が多かったですね。(大きい房は1キロを超えている房もありましたが、これはさすがに大きすぎです。)整房作業であと1~2段上部を落とす必要がありましたね。糖度の方は18度超え連発。20度を超えている房もありました。

 そして2年生の生徒は、今年度からスタートした学校設定科目(有馬高校人と自然科にしかない科目)『果樹と緑』の授業で栽培したベリーAの収穫、調査を行いました。

 人と自然科新教育課程表はこちら.pdf

 4月から芽かき、誘引、摘穂、摘粒、ジベレリン処理などの作業を実施。やっと実ったブドウです。

 3年生同様丁寧にはさみを入れ、ゆっくりと袋から取り出してみると・・・

 

 濃紫色のブドウが顔を出しました。房も詰まっており、しっかり着色していてどの房も立派です。最高のでき具合ですね。

 

 収穫後持ち帰り重さを量ってみると・・・ベリーAの糖度の目安は17度と言われていますが、ほぼ全てが基準以上の糖度で、ピオーネ同様20度を超える房もありました。また重さは600g~700gと言うことでほぼ完璧でした。

 

 有馬高校ではピオーネ、ベリーAの他に、マスカットオブアレキサンドリアの栽培をおこなっています。そして収穫したブドウは有馬高校保護者、生徒限定で販売します。(以前は一般の方にも販売していましたが、圃場が小さく、販売できる数も限られているため、多くの地域の方にご迷惑をおかけしてしまったことが理由で、現在一般販売はしておりません。本当に申し訳ありません。)

販売日時は学校行事等を考慮し

第3学年保護者・生徒 9月13日(水)15:10~

第2学年保護者・生徒 9月15日(金)15:10~

第1学年保護者・生徒 9月 8日(金)15:10~

 です。詳しくは生徒が持ち帰った『有高産ブドウ販売会について』のプリントをご覧ください。(保護者の方が来校していただく際、当日このプリントが保護者である証明になりますので必ずご持参ください。)

 整理券の配布についてですが、今年度は5時間目の授業で販売会場準備を行う予定にしており、目安として準備が終了した14時頃から整理券を配布する予定です。

 また、ピオーネ、マスカットは数が少ないため、例年一人1セットの数量制限をお願いしています。授業の一環と言うことでご理解ご協力をよろしくお願いします。

(参考)昨年度ブドウ販売会の様子はこちら

 皆様のお越しをお待ちしております。

人と自然科 夏季休業中都市農業体験実習(有高版農業インターンシップ)に4名挑戦しました

 いよいよ夏休みが終わろうとしています。これまでもブログで紹介してきましたが、人と自然科は夏休み中も当番で『総合実習』(別名:農場当番)という授業があり、農場の作物の管理実習を学びました。

 夏休み中の総合実習と並行して行われたのが、都市農業体験実習(有高版農業インターンシップ)です。阪神農業改良普及センターご支援のもと、将来本気で農業をやりたい、将来農業関連の大学や大学校に進学し就農、もしくは関連産業への就職を目指したい、目標実現のため実践的な農業を学びたいという生徒を対象に、農業インターンシップを企画・実施しています。今年も応募多数の中選ばれた4名の生徒が地域で活躍されている先輩農家に5日間お世話になり、栽培・管理方法や流通、販売、さらには心構えなどを直接アドバイス頂きました。

 それでは今年お世話になった4軒の農家さんでの研修を報告します。

 まずは三田市にある中上農場です。中上さんは本校の卒業生でもあり、親方農家として多くの研修生を輩出されている篤農家です。農業大学校への進学、そして将来は就農を目指している、Y.Rくんが研修を行いました。

 実習ではエダマメの土寄せやキュウリの片付け、ナスやピーマンの収穫を行いました。研修中は様々な技術を習得したことはもちろん、中上さんや中上さんの元で同じ目標を持って農業を学んでいるしている研修生の方とも情報交換ができたことが印象的だった・・・とのことでした。

  2軒目は笠谷農園さんです。うるち米、酒米を大規模に栽培。またヤマノイモや黒大豆(エダマメ)、ウドなどの三田の特産品も栽培されています。さらに約3haの敷地で栗も栽培するなど、三田を代表する篤農家です。将来就農を希望しているO.Aくんが研修を行いました。

 巡回に伺った際には、ヤマノイモの手入れを勉強していました。谷にぶら下がったつるを上げたり、追肥作業をやっていました。ひとうねごとに、化成肥料の重さを量って畝上に施肥し、その後葉焼けしないように葉の上に乗っかった化成肥料を手ではらうなど丁寧な管理を学んでいました。また写真にはありませんが、本人が希望していたドローンを用いた水稲の防除も見学させていただいたようです。広大な水田の薬剤散布が短時間で完結する様子を見学し、機械化の重要性を感じたとのことでした。

 3軒目は、恩地農園です。元々非農家出身ですが、企業に勤められた後、地域の親方農家さんの元で研修後独立就農し、現在は認定農業者として活躍されています。規模も年々拡大されている農家さんです。恩地農園では将来就農を希望している、2年生のI.Tくんが参加しました。

  実習ではビニールハウス内でのキュウリやトマトの収穫、またアスパラガスの追肥や除草など、集約的農業を実践で学んで言いました。真夏のビニールハウス内での作業は想像以上に大変だったとのこと。有馬高校で普段学んでいる実習よりもより実践的な内容であったようで、農業を糧として生活していくこと厳しさを直接肌で感じることができたとのことでした。

  最後は『おおにし農園』です。おおにし農園では、農薬をできる限り使わない農法で、なるべくたくさんの品種を栽培し、新鮮な野菜を消費者に直接届けておられます。また中上さん同様、将来三田市で農業をやりたいという研修生を積極的に受け入れている農家さんです。おおにし農園さんには、農業系の大学進学後、就農、もしくは関連産業への就職を希望しているN.Fくんがお世話になりました。

 研修中は早朝よりスイートコーンをはじめとした野菜の収穫、調整作業、そして直売所であるパスカルさんだへの出荷作業も経験させていただきました。直売所でのバックヤード作業は学校では経験できないことですね。作業をしながら大西さんや従業員の方と様々なことをお話しすることができ、農業系大学への進学の想いが強くなったとのことでした。

 4人とも農家で管理や収穫、調整などの実習をとおして技術を学ぶことはもちろん、農家の方々から実際に農業経営していく上での厳しさや楽しさなど、現実的なお話をたくさん聞かせていただいたことが印象に残ったとのことでした。これこそが都市農業体験実習(有高版農業インターンシップ)の意義だと思ってます。今回の経験を活かし、将来の進路につなげてください。

 今年度お世話なりました農家の皆様、そしてこのような機会を作っていただいた阪神農業改良普及センターの皆様、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

人と自然科 夏季休業中の実習授業その3 ハクサイの栽培がスタートしました(農業と環境)

 夏休みも残り少なくなってきましたね。8月に入っても人と自然科の生徒は『総合実習B』の授業として、当番制で実習を行い、野菜の収獲、袋詰め、新学期に行われるブドウの収穫、販売の準備、間伐材のチップ化、農場への有機物還元・・・などの実習をとおして知識や技術を学んでいます。

 2学期のスタートを前に一足早く、1年生の生徒が実習の中でハクサイの播種を行い、秋野菜の栽培がスタートしました。農業の基礎・基本を学ぶ『農業と環境』の授業。2学期はハクサイとダイコンの秋野菜を栽培を学びます。ちなみに1学期にはスイートコーンの栽培を学び、北摂第一幼稚園の園児と一緒に収穫会を行いました。

1年生農業と環境 幼稚園児とのスイートコーン収穫交流会を開催しましたに関する記事はこちら

 今年度栽培するハクサイは『きらぼし77』という品種です。食味良好はもちろん、耐病性があるのが特徴です。また、中央が黄色いため、半分にカットしたときに映える(見た目が良い)という特性もあります。

 ホワイトボード、そして現場で説明を受けた後、早速実習開始です。まずは3号ポリポットに培養土を入れます。水がたまる約1センチのスペースを確保するのがポイントです。

 そして、指で植え穴を開け、種子を落としていきます。ハクサイの種子は非常に細かいため、今回はペレット種子(小さな種にコーティングを施し、機械などで播種しやすいように加工されている種子)を使うことにしました。

 種子を落とした後は、両側の土を寄せ覆土します。1学期にスイートコーンでも行ったため、スムーズに作業は進みましたね。技術が習得してきた証拠です。

 しっかりかん水し、育苗ハウスに移動させました。

 2~3日後には発芽が確認されました。しっかり揃っていますね。新学期に入ったら発芽率の計算をしましょう。現在も順調に生育しています。

 

 農業と環境の授業では、2学期に入るとすぐにダイコンの播種を行う予定です。そして1学期スイートコーン同様自分の担当区が設けられ、生徒が責任を持って管理を行います。11月上旬には収穫を迎え、秋の農業祭(今年は11月11日(土)を予定しています)で販売、品評会を行う予定です。

 昨年度秋の農業祭に関する記事はこちら

 美味しい秋野菜を地域の方に提供できるよう、頑張って栽培しましょう。

人と自然科 第71回近畿学校農業クラブ連盟大会意見発表会 最優秀賞受賞 全国大会出場決定しました

 今年の夏の甲子園、8月23日(水)には仙台育英ー慶応の決勝が行われ、大いに盛り上がりましたね。ちょうど甲子園で決勝が行われていたその日、その瞬間、京都先端科学技術大学には、近畿6府県から農業高校生が集結し「農業高校の甲子園」の近畿大会が開催されていました。

 ということで8月23日(水)~24日(木)、第71回近畿学校農業クラブ連盟大会が開催され、7月の兵庫県学校農業クラブ連盟大会意見発表会にて最優秀賞を受賞した生徒が、兵庫県の代表選手として出場しました。

 第71回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 人と自然科生徒が大活躍 前編 (競技会当日)に関する記事はこちら

 第71回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 人と自然科生徒が大活躍 後編 (大会式典・結果発表)に関する記事はこちら

  この大会で最優秀賞(1位)を獲得した生徒は、近畿ブロックの代表選手として、全国の農業高校生8万人の頂点を目指し、10月に熊本県で開催される全国大会に出場する権利を得ることができます。

 まずは開会式。

  

 近畿ブロックに所属している2府4県の連盟旗入場です。

 開会式の後、競技開始が近づいてきています。発表を前に屋外で最後の練習、調整を行い、気持ちを整えます。後半には県大会で知り合った、別の分野に兵庫県代表として出場する但馬農業高校の生徒と一緒に練習しました。(このように他の農業高校の生徒と交流、つながりができるのが農業高校の魅力ですね。)

 そしていよいよ競技開始。この日は日頃の研究成果を10分以内で発表するプロジェクト発表会

 

 そして学校での学びや様々な体験を通して感じた意見を7分以内で発表する意見発表会が行われ、各府県大会で最優秀賞を受賞した生徒が近畿ブロックの代表枠1つを争います。本校から兵庫県代表として出場したT.Wさんは分野Ⅲ類(ヒューマンサービス)に出場。他の生徒の発表を聞きながら待っている時間が一番緊張したそうです。

  発表のタイムは6分53秒(7分を越えると減点となります)で完璧。県大会よりもさらにレベルの高い発表を行うことができ、発表後の質問にも的確に答えていました。競技会が終わりホッと一息。宿舎に移動。夕食では他校の生徒とお互いの発表内容を振り返ったり、普段の学校での出来事などを情報交換していました。(明日の大会式典まで結果が分からないので、順位も予想し合っていました。)

 日は変わり、8月24日(木)大会2日目です。再び大会会場に移動し、いよいよ結果の発表を待ちます。

 本校から出場したT.Wさんがライバルの府県代表選手を押さえ、見事最優秀賞を獲得。10月24日(火)~26日(木)まで熊本県で開催される第74回日本学校農業クラブ全国大会令和5年度熊本大会に、近畿ブロックの代表として出場が決まりました。有馬高校人と自然科としては昨年に続き2年連続の出場となります。

 表彰式では、近畿学校農業クラブ連盟より賞状とトロフィーを、そして毎日新聞社様より賞状と盾を頂きました。

 

 表彰後は代表者発表で、すべての参加者の前で発表しました。6月から練習をスタート。これまでに数えきれない練習を行ってきた自信に裏付けられた素晴らしい発表で、発表後会場からは大きな拍手が沸き上がりました。

 

 そして来年度近畿ブロック連盟の事務局校(近畿大会の運営を担当)である、兵庫県立播磨農業高校の代表生徒からのあいさつ、そして2府4県の連盟旗が退場し、大会は成功裏に終了しました。運営を担当された京都府連盟の皆さま、本当にありがとうございました。

 大会も無事終了し記念写真です。今回は意見発表会の校内代表に選ばれてから約4ヶ月間、苦楽を共にした、指導を担当された先生と一緒に、そして兵庫県の代表として今回の大会に臨んだ、兵庫県連盟選手団全員と一緒に写真を撮りました。

 最後に、これまでの大会で有馬高校農業クラブを応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。すでに農業鑑定競技会で全国大会出場を決めている2名の選手とともに、約2ヶ月後に迫った全国大会での最優秀賞=全国制覇を目指し頑張ります。1.2年生の皆さんも大活躍の先輩を目標に、日々の授業や実習を頑張っていきましょう。これからも人と自然科の活躍にご期待ください。