本校は第1期(平成22年~26年)、第2期(平成27年~令和2年)の2期連続10年間、文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。
第3期(令和2年~令和6年)の申請を現在行っています。
以下の内容はその概略になります。
1 研究開発課題名
地域社会と共創した科学技術人材育成プランの再構築とその評価方法の研究
2 研究開発の目的・目標
(1)目的
第1期、第2期の成果を踏まえ、明石という地域と共創した科学技術人材育成プログラムを再構築することによって、Society5.0を見据えた国際的に活躍できる科学技術人材を育成する。本研究では、「国際的に活躍できる」、「科学技術人材育成」を以下のとおり定義する。
「国際的に活躍できる」とは | 国連の提唱するSDGsの17のゴールを理解し、その解決のために行動できる人材(地球市民性の育成)。 |
「科学技術人材の育成」とは | STEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)教育の視点に立ち、読解力をベースとしてこの5分野を統合的に学ぶとともに、課題研究を通じて探究心(批判的・協働的・創造的思考力)や情報発信力等を身につけることによって、将来Society5.0によって実現される社会で活躍できる科学技術人材を育成する。 |
(2)目標
① 地域と共創した広範なネットワークを構築(行政・研究機関・企業)するとともに、STEAM教育を推進することによって課題研究等の充実を図る。
② 課題研究等の過程で体験する対話や協働を通じて得た知識やアイデアを共有することによってSociety5.0を見据えた新たな知を創造する。
③ 海外連携校と一つのテーマについて共同研究をすることによって、実践的な英語コミュニケーション能力を育成するとともに、世界的視野に立った多様な価値観を理解する。
④ 学校における全教育活動の目的にSDGsの17のゴールの視点を組み込むことで、常に問題意識を持って課題解決に向けて行動できる力を身につける。
⑤ 課題研究等を通じて育成する資質・能力を評価するため、ルーブリックによる評価や語彙調査等を活用するとともに、その評価や調査を検証するため批判的思考力テスト(GPS-Academic)等の結果との比較を行い、評価の改善に努める。
3 研究開発の概略
高校入学時の生徒の興味・関心の範囲を広げるために、第1学年では、地域の行政・研究機関・企業と、地域の特性を活かしたSTEAM教育を実施し、生徒の視野を拡大する。
第2学年においては、前年度で拡大した興味・関心をもとに、より深化した課題研究を実施し、研究成果を行政・研究機関等と共有する場を通じてSociety5.0によって実現される社会で必要とされる資質・能力※を育成する。
さらに、国際的に活躍できる人材を育成するため、3年間を通じてSDGsに示された17のゴールを意識した教育活動を全校で展開し、我々が直面する経済発展と社会課題について理解し解決できる人材を育成する(地球市民性の育成)。
また、上記の事業を検証するため、ルーブリック、語彙調査 及び批判的思考力テスト(GPS-Academic)、リーディングスキルテスト(RST)等を活用する。
※「文章や情報を正確に読み解き、対話する力」 (読解力、対話力)
「科学的に思考、吟味し活用する力」 (科学的思考、検証・活用力)
「価値を見つけ出す感性と力、好奇心・探究力」(感性、好奇心・探究力)