1学期終業式 講話

 早いもので、1学期が終わります。皆さんは、納得のいく1学期を送れましたか。送れたという人は手を挙げてください。何に納得できていないのか、それはなぜなのか。しっかり自己分析し、すぐに改善に努めてください。改善なくして成長なし、です。

 さて、「グローバル化」「グローバル人材」という言葉はよく耳にするところです。「グローバル化」とは、人や商品、資本、情報などの様々な分野で、国や地域の垣根を超えた移動が活発化し、世界の結びつきが深まる現象を言います。現実に、労働力が安価な新興国で商品を製造することで、企業は増収、私達消費者は安価に商品を入手しています。海外の製品やサービスが国内に溢れ、街には多国籍の人々が往来しています。インターネットを介して瞬時に情報が世界中を駆け巡っています。世界中に拡大した感染症の問題もグローバル化が一因です。コロナ禍で人の移動がいまだに制限されていますが、新たな技術や手法の開発によって「グローバル化」が停滞することはないと言われています。

 こうした「グローバル化」時代を生きる「グローバル人材」に求められる力は何か。早稲田大学の白木三秀教授が、海外に派遣された日本企業の社員を対象に、コンピテンシー、つまり安定的に期待される成果を挙げている人に共通して見られる特性を調査したところ、共通して4つの力が備わっていることが判明しました。その4つとは何だと思いますか。

 私は、英語力がその1つだと考えましたが、英語力、特に話す力は備わっていることが大前提の話でした。その4つとは、

1 前向きな行動力

2 対人関係構築力

3 異文化適応力

4 仕事力

でした。そして、細かく分析したところ分かったことが、誰もが高校時代に好奇心を持って大小様々なことに主体的に挑戦し、成功と失敗を積み重ねる、そうした経験を数多くしていることでした。

  私が今、皆さんに伝えたいことは理解していただけたと思います。グローバル化時代を生きるグローバル人材となる皆さん、特に1・2年の皆さんには、好奇心を持って大小様々なことに主体的に挑戦し、自分を高めてほしい、自分を成長させてほしい、グローバル人材の基盤を作ってほしいと思います。ぜひそんな夏休みにしてください。もちろん、学習面では、特に復習を中心とした基礎基本の徹底的理解、その定着を図ることは言わずもがなです。また、特に2年生は志望する大学に足を運んで、「よしやるぞ」という不退転の決意を新たにしてください。

 3年生の皆さん、就職・公務員志望の人、しっかりと対策を立て妥協せず納得のいくまでやりきってください。進学志望の人、「夏を制する者は受験を制する」と言われます。この夏の頑張りを期待しています。しかし、必死に勉強しても、すぐに結果は出るとは限りません。早い人で3ヶ月後です。逆に考えると、この夏休みに頑張らないと受験には間に合わないことになります。必ずや志望校に合格するぞという不退転の強固な意志を持って、この夏休みを乗り切ってください。

 最後になりますが、新型コロナウイルス感染症が再拡大し、感染者が激増しています。改めて感染防止の徹底をお願いします。特に部活動内での感染が拡大しないよう留意してください。