2年リーガルマインド類型生徒の活動風景

2年リーガルマインド類型生徒の活動風景

模擬裁判本番!

12月13日(水)午後、リーガルマインド類型2年生が甲南大学の法廷教室をお借りして模擬裁判を行いました。

コンビニエンスストアで起きた強盗致傷事件について、2学期に入ってから2班に分かれ、準備を重ねてきました。今日はその総仕上げです。1年生は来年の模擬裁判に向けて、先輩の裁判を傍聴しました。また、今年は甲南大学法学部の笹倉香奈教授にも模擬裁判の様子を見て頂きました。

法廷を再現した教室に裁判官が入場すると、空気が一瞬で変わり緊張した雰囲気の中、裁判が始まりました。まずは、「冒頭手続き」から始まります。「人定質問」「検察官の起訴状朗読」「黙秘権の告知」そして「罪状認否」と厳粛な雰囲気の中で本当の裁判のように進んでいきます。

「冒頭陳述」を行ったあとは、この裁判の最も重要な「証人尋問」と「被告人質問」です。2学期の授業で準備してきた質問を証人や被告人に行いました。2班とも11月末に行ったプレ尋問とは比べものにならないくらい、内容がよくなっていました。また、相手側が質問しているときも、必死にメモをとり「どこか矛盾がないか」「何か攻められるところがないか」と必死で考えていました。どの生徒も役になりきった迫真の演技で、傍聴している1年生の生徒たちも固唾をのんで裁判を見守っていました。

 

尋問終了後は裁判官による評議を行いました。3人の裁判官役の生徒が、限られた時間の中で意見を述べ慎重に判決を決定していきます。判決は結果だけではなく、検察官にも弁護人にも納得してもらえる理由をしっかりと考えなければなりません。結果は2班とも「被告人は無罪」。判決を伝える瞬間は法廷内に緊張が走りました。それぞれに納得してもらえるように、裁判長は丁寧に理由を伝えていました。

最後に笹倉教授よりご講評を頂きました。実際にゼミで模擬裁判を行われているということもあり、具体的で分かりやすいアドバイスをいただきました。裁判というものについて改めて考えることのできる貴重なお話もしていただき、より理解を深めることができました。

最後に生徒の感想の一部を紹介します。

★弁護人役の生徒:時間をかけてメンバーと何度も質問内容を練ってより良いものにしていくのが本当に楽しくやりがいを感じた。リーガルマインドに入りたいと思った理由の一つに模擬裁判があったため、やり遂げた達成感がすごく感じられる。勝ち負けより過程の方が大切だと思うけれど、無罪を勝ち取った時はやはりうれしかった。(以下略)

★裁判官役の生徒:裁判官は自分がその場にいないときのことを判断するために、中立な立場から考えてみることが大切だということを改めて学ぶことができ、とても良い機会になりました。準備中もそのことを考えながら質問を考えていました。本番に向けての準備期間がとても大切だと思いました。この裁判だけでなく、客観的に物事を見るというのは日常でも大切なことだと思えたので、本当に良い経験になりました。(以下略)

★検察官役の生徒:模擬裁判はリーガルの授業の中で楽しみにしていたものの一つでした。実際やってみると思い通りにいかなかったり、証明できたつもりでもあまり伝わっていなかったりと苦戦することもありました。でも難しいながらも自分なりに必死に取り組むことができ、充実した時間になりました。また機会があれば、再度検察官として今回の反省を活かして模擬裁判にチャレンジしたいです。(以下略)

この模擬裁判の授業を通して、自分たちの主張を論理的に積み上げていくことの大切さや、どのように伝えれば相手に納得してもらえるかということを、深く考えることができたのではないでしょうか。この経験を今後の活動や学校生活に役立てていきましょう。リーガル生徒の成長を感じることのできた1日でした。

この模擬裁判に御協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。