塔陵健児のひとりごと
塔陵健児のひとりごと~佐用高校からのお知らせ~
「27」という数字が、少し胸につかえる朝。
黒板に大きく書かれた「27」。
それはただの数字なのに、3年生にとっては、
突然 “時間の残り香” が形になって現れたかのようです。
入学したころは、卒業なんてずっと先の話で。
笑い声が響く教室も、毎日のルーティンも、
当たり前のように続いていくものだと思っていたはずです。
でも、気づけば残り 27日。
あと27回しか、クラスメイトと顔を合わせる朝がない。
あと27回しか、先生たちと何気ない会話ができない。
あと27回しか、この教室の椅子に座れない。
そう思うと、
いつもと同じ景色が、ちょっとだけ違って見えます。
黒板のチョークの粉も、
窓から差し込む冬の光も、
友達が笑いながら話す声も、
全部「今しかないもの」に変わっていきます。
卒業は、寂しくないわけがない。
それでも、その寂しさが “一生忘れない思い出” の証になるのだと思います。
残り27日。
泣いても笑っても、あなたの高校生活のラストステージ。
どうか大切に、大切に。
一日一日を、そっと抱きしめるように過ごしてください。
その先の未来へ歩き出すための、
かけがえのない“最後の27日”です。