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情報科学科 2年生 授業:実習

情報科学科 2年生実習

6月23日(火) 2限目および3限目

音を「聴く」から、音で「伝える」学びへ
DTMと動画表現を通した情報発信の授業


本校では、音楽編集やDTMを活用し、音を使った動画表現や情報発信の学習に取り組んでいます。DTMとは、パソコンなどを使って音楽や音声を録音・編集・制作する活動です。歌や楽器の演奏を録音し、編集ソフト上で音量やタイミングを調整しながら、一つの音楽や映像作品として仕上げていきます。

今回の授業では、本校で特別非常勤講師として指導していただいている多田高弘先生を中心に、ピアノ、ボーカル、サックス、制作ディレクションに関わる方々など、総勢6名の皆様に来校していただきました。SAXを多田高弘先生、PIANOを岡本由加子さん、VOCALを松坂えりこさんが担当し、題材には多くの人に親しまれている「ルパン三世のテーマ」を取り上げました。

サックス

SAXを多田高弘先生

ピアノ

PIANOを岡本由加子さん

ボーカル

VOCALを松坂えりこさん

多田高弘先生は、サックスやトランペットの演奏に加え、編曲、作曲、レコーディング、CD制作、ステージ音響など、音楽制作全体に関わる幅広い活動をされています。関西一円での演奏活動にも取り組まれており、生徒は多田先生の指導を通して、演奏を録音するだけでなく、録音した音をどのように整理し、重ね、調整し、一つの作品として仕上げていくのかを学びました。

PIANOを担当してくださった岡本由加子さんには、楽曲全体を支えるピアノ演奏を通して、メロディ、リズム、和音が音楽の流れや雰囲気をつくる役割を示していただきました。DTMでは、ピアノの音も一つのトラックとして録音し、サックスやボーカルなど他の音と重ねながら、音量やタイミングを調整していきます。生徒は、ピアノが曲全体の土台となり、他の楽器や歌声と関わりながら一つの音楽を形づくっていくことを体験的に学びました。

VOCALを担当してくださった松坂えりこさんには、歌声が音楽に感情や物語性を与える役割を示していただきました。松坂さんは、歌謡曲やポップスなどの分野で活動され、配信楽曲も発表されています。授業では、ボーカルも一つのトラックとして録音し、ピアノやサックスなどの楽器と重ねながら、音量、タイミング、響き、全体とのバランスを調整していきました。生徒は、声が加わることで楽曲の印象がどのように変化するのかを感じながら、音楽が一つの作品として仕上がっていく過程を学びました。

生徒は、目の前で生まれる演奏や歌声を体験し、その音を素材として扱いながら、自分たちの作品へと再構成していきます。これは、音楽を「聴く」学びから、音を使って「伝える」学びへ発展させる取り組みです。

DTMでは、ピアノ、ボーカル、サックスなどの音を「トラック」と呼ばれる別々の層に分けて録音・編集します。それぞれの音量やタイミングを調整し、音を重ねながら、一つの曲としてまとめていきます。生徒は、どの音を前に出すのか、どの音を支える役割にするのか、どこで盛り上げるのかを考えながら、音を使って表現を組み立てる学びを体験しました。

また、音や映像をどのような意図で構成し、見る人・聴く人にどう届けるのかという、作品づくり全体の視点を学びました。よい作品は、よい演奏を録音するだけでは完成しません。録音、編集、調整、構成、発信までを一連の流れとして学ぶことで、生徒は音楽制作や映像制作の現場に近い考え方に触れることができました。

この授業は、音楽の専門家を育成することを目的としたものではありません。音を素材として扱い、映像や情報発信に生かす力を育てる学習です。音楽、情報、動画編集、デザイン、著作権、情報モラル、キャリア教育が結び付いた、本校ならではの発展的な実践となりました。

音を録り、編集し、映像と組み合わせ、社会へ届ける。
DTMを活用したこの学習は、生徒が情報社会の中で、自分の考えや感性を形にして発信するための、新しい表現の学びです。