2022年9月の記事一覧

【校長室の窓】2学期始業式 式辞

みなさんおはようございます。

長いようであっという間の夏休みでしたが、皆さん充実した生活を送れたでしょうか。

まずは、体調不良で欠席している人もいますが、こうして皆さんの全員の無事が確認できたことにホッとしています。ありがとう。

また、貴重な休みの時間にもかかわらず、コースを含め3日間実施したオープンハイに準備や運営に当たってくれた生徒の皆さんには本当に感謝します。素晴らしい対応力だったお思います。ありがとうございました。

いよいよ高校生にとってとても重要な2学期が始まります。1年生は文理選択です。そのためにも将来への目標をしっかりと持たなくてはなりません。先生、家族、先輩などとも相談して、後悔の無い選択をしてください。2年生はまずは1ケ月後の修学旅行ですね。予定通り出発するつもりです。終わったら、進路への切り替えと部活の仕上げに向けての取組になりますね。学校行事を含め中核学年としての活躍を期待します。3年生はいよいよ進路実現への取組が始まります。夏休み明けの成績が悪くても、今から充分伸びていきますので、最後まで自分を信じて取り組んでいって欲しいと思います。

 

さて、この前の終業式で挨拶の話をしましたが、それをしっかり受け止めてくれたのかな・・・夏休み中、本当に多くの生徒がこれまで以上に意識して、挨拶してくれていたように思います。嬉しかったのは、元進学校の校長先生が来られた際に、相生高校の生徒はなんか元気がいいなあ。気持ちの良い挨拶してくれたわ。と言ってくださいました。やっぱり、怒られるのより褒められる方が良いよね。

 

私が、頑張って、勇気を持って、自分から挨拶しよう!(声を出す必要は無い。会釈でも充分良い)それは、皆さんにとにかく「強い心」をつくって欲しいからです。「強い心」には、いろんな意味合いがあります。

一つには失敗から何度でも立ち上がって挑戦する強い精神を持って欲しいということです。大学を含め実社会に出てから失敗はつきものです。失敗を繰り返しながら成長をしていきます。失敗をすると人は苦しむじゃないですか・・その時の苦しみながらの再起への知恵や根性が人生の飛躍の土台となると思うんです。人間の成長には、失敗とは真逆の成功体験による達成感や栄誉や賞賛による場合もあります。これも人間の成長にはとても重要ですよね。そしてこれらは、同時に存在し、君たちの人生に降りかかってきます。でも、達成感や栄誉や賞賛によって、人が潰れることはあまりありませんよね。しかし、失敗したときは、そこから立ち上がれない人は、終わってしまいます。だからこそ、日頃より強い精神力を身につけることを意識しながら生活して欲しいと思います。

二つ目に、人に優しく思いやりを持って接して欲しい。電車やバスで席を譲れますか?これ勇気いりますよね。私は福祉の免許を持っていますが、今でも勇気いります。例えば文化祭などの学校行事で、友達を意見が合わなくて、悔しさをぐっと我慢した人やきつい言い方をされてもケンカにならないように自分の感情をぐっと押し殺した人もいるのではないですか?心が傷ついたり、我慢したりする人というのは、強い人だなあと私はいつも思います。決していじめられて我慢しなさいといっているのではないですよ。
人に対して優しく生きる!そう意識しながら生活してみてください。

三つ目に、これが一番大事だと思うのですが・・自分が困難な局面にいる時に、人に助けを求められる人になって欲しい。すごく勇気いることですが、社会ででたらこれほど重要な事はないと私は思っています。同時に、人から愛され、人から助けてもらえる人、手を差し伸べてもらえる人になって欲しいからです。

これからの時代は、ICTが一層進み2029年には人工知能の賢さがついに人間を越えると言われています。答えがあるものはすべてAIが答えてくれます。同時に「変動的で不確実で複雑で曖昧な時代」(VUCAの時代とも言われている)が来ると言われています。その時の人間の役割は「答えのない課題」を解決していくことが求められてくるわけです。そのために、「探究活動」(解決していこうとする力)が重視されているわけです。でも、だいたい答えがない課題を一人の力だけで解決することは難しくないですか?なんせ正解かどうかわからないんだから・・・だから、仲間や他職種やその他多様な人々と協働して答えを探し出していかなければならないわけです。人と協働するためには、そりゃまず挨拶や笑顔ですよね。そして、自分だけでは分からないから、助けて欲しい、教えて欲しいと言わなければなりません。挨拶もせず目も合わせず偉そうにしている人に力を貸してくれませんよ。そして、人に助けて欲しい、教えて欲しいと伝えるのも、これまた非常に勇気のいる事です。大人になったら、苦手は分野でできないことがあります。でも、どの分野にもすぐ近くに得意な人はいるものです。その周りの人の力を借りることはとても重要です。大人になればわかります。人に頼ることが如何に大事か。そして如何に勇気のいることか。

 

もう分かると思いますが、人に好かれ、人に愛される人は、失敗しても自然と周りに味方がいます。立ち上がれる環境にあるということです。周りに味方がいるので自然と人に対して優しくできます。

そのためにも、挨拶も含めて、真面目に実直に何事にも一生懸命に積極的に取り組んで欲しい。自分を高めていって欲しい。どうか、2学期は、いま挙げた3つを少しだけでいいので意識して過ごして欲しいと思います。